ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞

ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞(ラスカー・ドゥベーキーりんしょういがくけんきゅうしょう)は、アルバート・ラスカー医学研究賞の一部門。アメリカ合衆国ラスカー財団によって授与される国際的な医学賞の一つで、患者に対する臨床治療法の改善に貢献した研究者を対象とする[1]。1946年に創設され、2008年にアルバート・ラスカー臨床医学研究賞から改称された。

ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞
Lasker-DeBakey Clinical Medical Research Award
受賞対象患者に対する臨床治療法の改善に貢献した研究者
アメリカ合衆国
主催ラスカー財団
初回1946年
最新回2023年
最新受賞者ジェームズ・フジモト
デイヴィッド・ファン
エリック・A・スワンソン
公式サイトwww.laskerfoundation.org/awards/formerwin.htm

歴代受賞者 編集

1940年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
1946年   ジョン・F・マホーニー
John F. Mahoney
  アメリカ合衆国 ペニシリンによる梅毒の治療に関する先駆的業績
カール・ラントシュタイナー[2]
Karl Landsteiner
  アメリカ合衆国
  オーストリア出身)
赤血球Rh因子および胎児に対する重要な役割の発見
アレクサンダー・ウィーナー
Alexander S. Wiener
  アメリカ合衆国
フィリップ・レビン
Philip Levine
  アメリカ合衆国
1947年   トーマス・フランシス・ジュニア
Thomas Francis Jr.
  アメリカ合衆国 インフルエンザに関する知識の拡大、および効果的なワクチンの開発
1949年   マックス・タイラー
Max Theiler
  アメリカ合衆国
  南アフリカ連邦
黄熱に対する効果的なワクチン開発を導いた実験的業績
  エドワード・カルビン・ケンダル
Edward C. Kendall
  アメリカ合衆国 リウマチ性疾患に対するコルチゾンの治療効果発見をもたらした、副腎皮質ホルモンに関する研究
  フィリップ・ショウォルター・ヘンチ
Philip S. Hench
  アメリカ合衆国

1950年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
1950年   ゲオルギオス・パパニコロウ
Georgios Papanikolaou
  アメリカ合衆国
  ギリシャ
細胞診断によるがんの早期診断法の開発
1951年   エリーゼ・レスペランス
Elise L'Esperance
  アメリカ合衆国 早期癌および前癌病変を発見するための臨床手法の開発
  キャサリン・マクファーレン
Catharine Macfarlane
  アメリカ合衆国
ウィリアム・G・レノックス
William G. Lennox
  アメリカ合衆国 てんかんに関する研究
フレデリック・ギブス
Frederic A. Gibbs
  アメリカ合衆国
1952年 コンラッド・エルベージェム
Conrad Elvehjem
  アメリカ合衆国 生化学ならびに栄養学に対する顕著な貢献
  フレデリック・S・マッケイ
Frederick Sumner McKay
  アメリカ合衆国 水道水フッ化物添加計画の展開
  トレンドリー・ディーン
H. Trendley Dean
  アメリカ合衆国
1953年 ポール・D・ホワイト
Paul D. White
  アメリカ合衆国 心臓病病理学・診断・治療における多大な功績
1954年 アルフレッド・ブラロック
Alfred Blalock
  アメリカ合衆国 心臓血管外科学における顕著な貢献
ヘレン・ブルック・タウシグ
Helen B. Taussig
  アメリカ合衆国
ロバート・E・グロス
Robert E. Gross
  アメリカ合衆国
1955年 C・ウォルトン・リレヘイ
C. Walton Lillehei
  アメリカ合衆国 心臓外科学の進歩に対する貢献
モーリー・コーエン
Morley Cohen
  カナダ
ハーバート・ウォーデン
Herbert E. Warden
  アメリカ合衆国
リチャード・L・ヴァルコ
Richard L. Varco
  アメリカ合衆国
エドワード・H・ロビチェク
Edward H. Robitzek
  アメリカ合衆国 結核治療に対するイソニアジドの効果の確立
  アーヴァイン・セリコフ
Irving Selikoff
  アメリカ合衆国
ウォルシュ・マクダーモット
Walsh McDermott
  アメリカ合衆国
カール・マッシェンハイム
Carl Muschenheim
  アメリカ合衆国
ホフマン・ラ・ロシュ研究所
Hoffmann-La Roche Research Laboratories
  スイス
  スクイブ医学研究所
Squibb Institute for Medical Research
  アメリカ合衆国
1956年 ルイス・カッツ
Louis N. Katz
  アメリカ合衆国
  ロシア出身
アテローム性動脈硬化症は可逆的で予防可能な代謝性疾患であるとする理論の提唱
V・エヴェレット・キンゼイ
V. Everett Kinsey
  アメリカ合衆国 未熟児網膜症に関する共同調査における貢献
アーナル・パッツ
Arnall Patz
  アメリカ合衆国 未熟児網膜症の原因および予防に関する研究
  ジョナス・ソーク
Jonas Salk
  アメリカ合衆国 急性灰白髄炎(ポリオ)に対する安全で効果的なワクチンの開発
1957年 ラストム・ヴァーキル
Rustom Jal Vakil
  インド 高血圧に対する Rauwolfia 属植物由来アルカロイドの効果の研究(ヴァーキル)、
インドジャボク由来アルカロイドであるレセルピンによる精神疾患治療効果の実証(クライン)、
レセルピンに関する研究(ノース)、
クロルプロマジンの治療効果発見を導いた、外科的ショックおよび術後疾患に関する広範な研究(ラボリ)、
精神医学領域へのクロルプロマジンの応用(デニケール)、
および精神疾患に対するクロルプロマジンの治療効果の実証(レーマン)
ネイサン・S・クライン
Nathan S. Kline
  アメリカ合衆国
ロバート・H・ノース
Robert H. Noce
  アメリカ合衆国
  アンリ・ラボリ
Henri Laborit
  フランス
  ピエール・デニケール
Pierre Deniker
  フランス
ハインツ・レーマン
Heinz Lehmann
  カナダ
  ドイツ出身)
  リチャード・ショープ
Richard Shope
  アメリカ合衆国 ヒトと動物の感染症に対する知識の向上、および新たな微生物学的原理の発見
1958年 ロバート・ウィルキンス
Robert Wallace Wilkins
  アメリカ合衆国 高血圧の診断治療に関する研究を通じた、心血管疾患の制御に対する貢献
1959年 ジョン・ディングル
John H. Dingle
  アメリカ合衆国 急性呼吸器病の制御に関する研究
ギルバート・ダルドルフ
Gilbert Dalldorf
  アメリカ合衆国 ウイルスが他のウイルス感染を制御する能力をもつことの証明、およびコクサッキーウイルスの発見
ロバート・E・グロス [3]
Robert E. Gross
  アメリカ合衆国 先天性心臓奇形の外科手術による治療の成功

1960年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
1960年 カール・P・リンク
Karl Paul Link
  アメリカ合衆国 抗凝固薬の開発
アーヴィング・ライト
Irving S. Wright
  アメリカ合衆国
  エドガー・アレン
Edgar Van Nuys Allen
  アメリカ合衆国
1962年 ジョセフ・スマデル
Joseph E. Smadel
  アメリカ合衆国 リケッチア症におけるクロラムフェニコールの治療効果の実証を含む、ウイルスおよびリケッチア感染への理解に対する貢献
1963年   マイケル・ドゥベーキー
Michael E. DeBakey
  アメリカ合衆国 心臓血管外科学の発展におけるリーダーシップの発揮
  チャールズ・ハギンズ
Charles B. Huggins
  アメリカ合衆国
  カナダ出身)
ヒトと動物の腫瘍を制御する内分泌機能の理解に対する貢献
1964年 ネイサン・S・クライン[4]
Nathan S. Kline
  アメリカ合衆国 重度のうつ病治療におけるイプロニアジドの使用
1965年   アルバート・サビン
Albert Sabin
  アメリカ合衆国 急性灰白髄炎(ポリオ)予防のための経口生ワクチンの開発
1966年   シドニー・ファーバー
Sidney Farber
  アメリカ合衆国 小児急性白血病に対するアミノプテリンおよびメトトレキサートの使用、および抗がん物質探索におけるリーダーシップの発揮
1967年 ロバート・A・フィリップス
Robert A. Phillips
  アメリカ合衆国 コレラによる致死の機序解明および静脈内輸液を用いた治療法の開発
1968年   ジョン・ヘイシャム・ギボン
John H. Gibbon
  アメリカ合衆国 人工心肺装置の開発
1969年 ジョージ・コティアス
George Cotzias
  アメリカ合衆国
  ギリシャ出身)
レボドパ(L-dopa)投与によるパーキンソン病治療効果の実証

1970年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
1970年 ロバート・A・グッド
Robert A. Good
  アメリカ合衆国 免疫系に対する理解を深める独創的な貢献
1971年 エドワード・フレイス
Edward D. Freis
  アメリカ合衆国 中等症高血圧に対する薬物療法の効果の実証
1972年   リー・ミンチウ
Min Chiu Li
  アメリカ合衆国
  中華民国出身)
妊娠性絨毛癌に対する化学療法の確立
  ロイ・ハーツ
Roy Hertz
  アメリカ合衆国
  デニス・バーキット
Denis P. Burkitt
  イギリス バーキットリンパ腫の発見
ジョセフ・バーチェナル
Joseph H. Burchenal
  アメリカ合衆国 モデル疾患としてのバーキットリンパ腫の重要性の発見
ヴィクター・アノマ・ヌグ
V. Anomah Ngu
  カメルーン バーキットリンパ腫に対する化学療法の開発
ジョン・L・ジーグラー
John L. Ziegler
  アメリカ合衆国 バーキットリンパ腫化学療法における治癒率の改善
  エドムント・クライン
Edmund Klein
  アメリカ合衆国 皮膚悪性腫瘍および前癌病変の治療に対する貢献
  エミル・フライ
Emil Frei
  アメリカ合衆国 リンパ腫および成人急性白血病に対する複合化学療法の適用
エミル・フライライク
Emil J. Freireich
  アメリカ合衆国 複合化学療法およびその患者に対する支援療法における顕著な貢献
  ジェームズ・F・ホランド
James F. Holland
  アメリカ合衆国 小児急性白血病に対する複合療法の適用
  ドナルド・ピンケル
Donald Pinkel
  アメリカ合衆国
ポール・P・カーボン
Paul P. Carbone
  アメリカ合衆国 小児急性白血病複合療法の進歩における貢献
  ヴィンセント・デヴィータ
Vincent DeVita, Jr.
  アメリカ合衆国 ホジキンリンパ腫に対する複合療法の適用
ユージーン・スコット
Eugene J. Van Scott
  アメリカ合衆国 菌状息肉腫に対する局所的化学療法の適用
アイザック・ジェラッシ
Isaac Djerassi
  ブルガリア 化学療法適用患者に対する血小板輸血による支援療法の開発
  ゴードン・ズブロド
Gordon Zubrod
  アメリカ合衆国 (特別賞)がん化学療法の発展におけるリーダーシップの発揮
1973年   ポール・ゾル
Paul Zoll
  アメリカ合衆国 非開胸式徐細動器および心臓ペースメーカーの開発
  ウィリアム・カウエンホーフェン
William B. Kouwenhoven
  アメリカ合衆国 開胸式・非開胸式徐細動器の開発、および体外心臓マッサージ技術の創始
1974年 ジョン・チャンレイ
John Charnley
  イギリス 関節炎および関節障害の治療に新たな地平を拓いた、人工股関節全置換術に対する技術的貢献
1975年   ゴッドフリー・ハウンズフィールド
Godfrey Hounsfield
  イギリス 放射線診断学に革命をもたらしたコンピュータ断層撮影(CT)技術の発見
ウィリアム・オルデンドルフ
William H. Oldendorf
  アメリカ合衆国 放射線診断学における革命的発見
1976年 レイモンド・アールキスト
Raymond Ahlquist
  アメリカ合衆国 プロプラノロールの開発に道を開いた、αおよびβ受容体に関する概念の確立
  ジェームス・ブラック
James W. Black
  イギリス 心臓病治療におけるプロプラノロールの開発
1977年   インゲ・エドラー
Inge Edler
  スウェーデン 非侵襲的診断法としての超音波検査の臨床応用
  カール・ヘルムート・ヘルツ
Carl Hellmuth Hertz
  ドイツ 医学領域における超音波検査法の開発
1978年 ロバート・オーストリアン
Robert Austrian
  アメリカ合衆国 莢膜多糖体ワクチンによる肺炎球菌感染予防効果の実証
エミル・C・ゴットシュリッヒ
Emil C. Gotschlich
  アメリカ合衆国
  ドイツ出身)
髄膜炎菌感染を予防する莢膜多糖体ワクチンの開発およびその効果の実証
  マイケル・ハイデルベルガー
Michael Heidelberger
  アメリカ合衆国 莢膜多糖体ワクチン開発の基礎を築いた免疫化学的研究

1980年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
1980年 シリル・クラーク
Cyril Clarke
  イギリス Rh因子の遺伝学的解析および新生児溶血性疾患との関連を示す基礎的研究
ロナルド・フィン
Ronald Finn
  イギリス 胎児が母親の免疫系から保護される機構、およびRh因子関連疾患の発生機序の解明
ヴィンセント・フリーダ
Vincent Freda
  アメリカ合衆国 新生児溶血性疾患を予防する抗Rhワクチン開発における臨床研究
ジョン・G・ゴーマン
John G. Gorman
  アメリカ合衆国
  オーストラリア出身)
抗Rhワクチン開発における免疫学的洞察
ウィリアム・ポラック
William Pollack
  アメリカ合衆国
  イギリス出身)
抗Rhワクチン開発における免疫学的知識ならびに薬学的理解への貢献
1981年   ルイス・ソコロフ
Louis Sokoloff
  アメリカ合衆国 中枢神経系ネットワークにおける生化学的活動を視覚化する手法(2DG法)の開発
1982年   ロスコー・ブレイディ
Roscoe Brady
  アメリカ合衆国 効果的な遺伝カウンセリング手法の開発、および欠損酵素の置換による治療法の検討
  エリザベス・F・ニューフェルド
Elizabeth F. Neufeld
  アメリカ合衆国 ある種の遺伝性リソソーム蓄積症の分子的基盤の解明および診断法の確立
1983年   F・メイソン・ソーンズ
F. Mason Sones
  アメリカ合衆国 冠動脈疾患の診断治療に新時代をもたらした、心臓カテーテル法冠動脈造影の複合技術開発
1984年   ポール・ラウターバー
Paul Lauterbur
  アメリカ合衆国 核磁気共鳴画像法(MRI)の開発における理論的・技術的貢献
1985年   バーナード・フィッシャー
Bernard Fisher
  アメリカ合衆国 生存率の改善およびQOLの向上をもたらした、乳がん治療法の確立
1986年   マイロン・エセックス
Myron Essex
  アメリカ合衆国 ヒトの免疫系に対するレトロウイルス感染の影響に関する研究
  ロバート・ギャロ
Robert Gallo
  アメリカ合衆国 後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因が、(現在はHIV-1として知られる)レトロウイルスの1種であることの特定
  リュック・モンタニエ
Luc Montagnier
  フランス 後にAIDSの原因であることが判明するレトロウイルスの検出
1987年 モーゲンス・スコー
Mogens Schou
  デンマーク 精神病治療に革命をもたらした、躁鬱病に対するリチウムの予防治療効果に関する臨床試験
1988年 ヴィンセント・ドール
Vincent Dole
  アメリカ合衆国 麻薬中毒の生理学的機序に関する研究、およびヘロイン中毒の治療薬・メサドンの開発
1989年 エティエンヌ=エミール・ボリュー
Étienne-Émile Baulieu
  フランス ステロイドホルモンの生合成・代謝・受容体に関する幅広い研究、および効果的かつ安全性の高い妊娠中絶薬・ミフェプリストン(RU-486)の開発

1990年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
1991年 簡悦威(ユエ・W・カン)
Yuet W. Kan
  アメリカ合衆国
  カナダ  イギリス領香港出身)
ヒト遺伝学の発展における顕著な貢献、特に組換えDNA技術を用いたヘモグロビン異常症の研究
1993年 ドナルド・メトカーフ
Donald Metcalf
  オーストラリア がんおよび造血系疾患の治療に用いられるサイトカインコロニー刺激因子の発見
1994年 ジョン・A・クレメンツ
John A. Clements
  アメリカ合衆国 肺サーファクタントの機能に関する研究、およびサーファクタント製剤による新生児呼吸窮迫症候群治療法の開発
1995年   バリー・マーシャル
Barry Marshall
  オーストラリア 消化性潰瘍の原因であるヘリコバクター・ピロリの発見
1996年 ポーター・W・アンダーソン
Porter W. Anderson Jr.
  アメリカ合衆国 インフルエンザ菌b型(Hib)感染の発生を激減させた、効果的なワクチンHibワクチン)の開発および製品化
デイヴィッド・H・スミス
David H. Smith
  アメリカ合衆国
ジョン・B・ロビンス
John B. Robbins
  アメリカ合衆国
  レイチェル・シュネールソン
Rachel Schneerson
  アメリカ合衆国
  ポーランド出身)
1997年   アルフレッド・ソマー
Alfred Sommer
  アメリカ合衆国 第三世界の子供たちにおける失明や感染死を、低用量のビタミンA摂取によって予防できることの証明
1998年   アルフレッド・ジョージ・クヌードソンJr
Alfred G. Knudson, Jr.
  アメリカ合衆国 がんの原因となる遺伝子異常の同定、および分子レベルでのがん診断に関する研究
ピーター・C・ノウェル
Peter C. Nowell
  アメリカ合衆国
  ジャネット・ラウリー
Janet Rowley
  アメリカ合衆国
1999年 デイヴィッド・クッシュマン
David Cushman
  アメリカ合衆国 タンパク質の構造に基づいた創薬手法の開拓、および高血圧などの治療に絶大な効果を発揮したACE阻害薬の開発
ミゲル・オンデッティ
Miguel Ondetti
  アルゼンチン

2000年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
2000年   ハーベイ・オルター
Harvey J. Alter
  アメリカ合衆国 C型肝炎ウイルスの発見を導いた先駆的業績、および輸血による感染のリスクを劇的に減少させた検査法の開発
  マイケル・ホートン
Michael Houghton
  イギリス
2001年   ロバート・G・エドワーズ
Robert G. Edwards
  イギリス 不妊治療に革命をもたらした体外受精技術の開発
2002年 ウィレム・コルフ
Willem J. Kolff
  アメリカ合衆国
  オランダ出身)
多数の腎臓病患者を延命させた、人工透析治療の開発
ベルディング・スクリブナー
Belding H. Scribner
  アメリカ合衆国
2003年 マーク・フェルドマン
Marc Feldmann
  オーストラリア 関節リウマチおよび他の自己免疫疾患に対し効果を発揮する、抗TNF抗体治療法の発見
  ラヴィンダー・マイニ
Ravinder N. Maini
  イギリス
  インド出身)
2004年   チャールズ・ケルマン
Charles Kelman
  アメリカ合衆国 合併症の頻度を抑えるとともに通院治療を可能にした、白内障手術療法の劇的な改良
2005年   アレック・ジェフリーズ
Alec Jeffreys
  イギリス ヒト遺伝学法医学診断のあり方を大きく変化させた強力な手法、サザンブロッティングおよびDNAフィンガープリンティングの開発
  エドウィン・サザン
Edwin Southern
  イギリス
2006年   アーロン・ベック
Aaron T. Beck
  アメリカ合衆国 精神疾患への理解および治療に変革をもたらした、認知療法の開発
2007年 アラン・シャルパンティエ
Alain Carpentier
  フランス 多くの心臓病患者の寿命を延長させた、人工弁の開発
アルバート・スタール
Albert Starr
  アメリカ合衆国
2008年   遠藤章
Akira Endo
  日本 心血管疾患の予防・治療に革命的な効果をもたらした脂質降下薬スタチンの発見
2009年   ブライアン・ドラッカー
Brian Druker
  アメリカ合衆国 慢性骨髄性白血病に対する効果的な分子標的治療法の開発
  ニコラス・ライドン
Nicholas Lydon
  イギリス
  チャールズ・ソーヤーズ
Charles L. Sawyers
  アメリカ合衆国

2010年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
2010年 ナポレオーネ・フェラーラ
Napoleone Ferrara
  イタリア 血管新生の主要な調節因子である血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発見、および加齢黄斑変性に対する抗VEGF阻害剤による治療法の開発
2011年   屠呦呦
Tu Youyou
  中国 特に開発途上国において多くの人命を救った抗マラリア薬アーテミシニンの発見
2012年   ロイ・Y・カーン
Roy Calne
  イギリス 何千人もの末期肝臓病患者に通常の生活を取り戻した、肝臓移植技術の開発
トーマス・スターツル
Thomas E. Starzl
  アメリカ合衆国
2013年 グレイム・クラーク
Graeme M. Clark
  オーストラリア 高度難聴患者に聴覚を与えた、近代的な人工内耳の開発
  インゲボルグ・ホフマイヤー
Ingeborg Hochmair
  オーストリア
ブレーク・ウィルソン
Blake S. Wilson
  アメリカ合衆国
2014年   アリム・ルイ・ベナビッド
Alim Louis Benabid
  フランス パーキンソン病患者に振戦の軽減と運動機能回復をもたらした外科技術、脳深部刺激療法の開発
マーロン・デロング
Mahlon R. DeLong
  アメリカ合衆国
2015年   ジェームズ・P・アリソン
James P. Allison
  アメリカ合衆国 がんに対抗するための免疫系の抑制を解除する、免疫療法の発見と開発[5]
2016年 ラルフ・バルテンシュラーゲル
Ralf Bartenschlager
  ドイツ C型肝炎ウイルス複製機構を研究するためのシステム構築および画期的な治療法開発への応用[6]
  チャールズ・ライス
Charles M. Rice
  アメリカ合衆国
マイケル・ソフィア
Michael J. Sofia
  アメリカ合衆国
2017年   ダグラス・ローウィ
Douglas R. Lowy
  アメリカ合衆国 ヒトパピローマウイルスによる子宮頸癌を予防するためのHPVワクチンの開発を可能にした技術的進歩[7]
ジョン・シラー
John T. Schiller
  アメリカ合衆国
2018年 ジョン・B・グレン
John B. Glen
  イギリス 速やかな導入効果と覚醒作用を示し、世界で最も広く使用される麻酔剤となったプロポフォールの発見と開発[8]
2019年 マイケル・シェパード
H. Michael Shepard
  アメリカ合衆国 モノクローナル抗体による最初の抗がん剤であるハーセプチンの発明、および乳癌治療法としての開発[9]
デニス・スレイモン
Dennis J. Slamon
  アメリカ合衆国
アクセル・ウルリッヒ
Axel Ullrich
  ドイツ

2020年代 編集

年度 受賞者 国籍 受賞理由
2021年   カリコー・カタリン
Katalin Karikó
  アメリカ合衆国
  ハンガリー出身)
非常に効果的なCOVID-19ワクチンの迅速な開発を可能にした、メッセンジャーRNA修飾による新しい治療技術の開発
ドリュー・ワイスマン
Drew Weissman
  アメリカ合衆国
2022年 盧煜明(デニス・ロー)
Dennis Yuk Ming Lo
  香港 ダウン症の非侵襲的な出生前診断を可能にした、母体血中の胎児由来DNAの発見[10]
2023年 ジェームズ・フジモト
James Fujimoto
  アメリカ合衆国 視力を損なう網膜の病気の迅速な検出を可能にし、眼科に革命をもたらした光干渉断層計(OCT)の開発
デイヴィッド・ファン   アメリカ合衆国
  中華民国台湾)出身)
エリック・A・スワンソン   アメリカ合衆国

国籍欄に二つ表示のある者は二重国籍者。

脚注 編集

  1. ^ The Lasker Awards Overview”. Lasker Foundation. 2011年11月26日閲覧。
  2. ^ 没後の受賞。
  3. ^ 1954年に次ぐ、2度目の受賞。
  4. ^ 1957年に次ぐ、2度目の受賞。
  5. ^ 2015 Lasker Awards”. Lasker Foundation. 2016年10月9日閲覧。
  6. ^ 2016 Lasker Awards”. Lasker Foundation. 2016年10月9日閲覧。
  7. ^ 2017 Lasker Awards”. Lasker Foundation. 2017年9月14日閲覧。
  8. ^ 2018 Lasker Awards”. Lasker Foundation. 2018年9月15日閲覧。
  9. ^ 2019 Lasker Awards”. Lasker Foundation. 2019年9月12日閲覧。
  10. ^ Award Description”. Lasker Foundation. 2022年10月3日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集