軽トラック(けいトラック)は、日本軽自動車区分に該当する小型トラックのこと。名称のとおり、軽自動車の規格に合わせて作られたトラックで、一般に「軽トラ」と略される。最大積載量は350kg以下である。

前から見た軽トラック
スズキ・キャリイ:フロント)
後ろから見た軽トラック
スズキ・キャリイ:リア)

軽自動車であるため、通常のトラックと比べると車両価格や維持費(年間の軽自動車税〔5,000円[注 1]〕や2年毎の重量税を含む車検費用)、任意保険車両保険などが格段に安く、個人や零細事業者による保有・維持が容易である。全体の寸法とホイールベースが小さい点から、狭い農道や建て込んだ住宅街の道路などの狭隘路でも取り回しが容易、という長所もある。

1960年頃までは三輪車が主流だったが、1960年代前期頃から四輪モデルが発展し、市場の主流となった。また1960年代まで荷台は低床式の後方一方開きが主流であったが、1960年代後期以降は、特装車両を除けば、より汎用性の高い高床式の三方開きが一般化し、後輪のホイールハウスを荷台から排除して、荷台の面積を有効に使えるようになった。

デザイン編集

 
セダンピックアップ型軽トラック(スズキ・マイティボーイ

現行車種はすべて並列2座キャビンを持つキャブオーバー式(フルキャブ)ないしセミキャブオーバー式(セミキャブ)だが、かつてはポータートラックマイティボーイなどボンネット式(ピックアップ)、ミゼットIIのような1人乗り(マニュアル・トランスミッション車のみ)のコミューター的な軽トラックも存在していた。1990年代からは衝突安全基準を満たすためにクラッシャブルゾーンを広く取れるセミキャブを採用する車種が一時増えたものの、ホイールベースが必然的に伸び、車内足先を前輪ホイールハウスが占有して居住性・乗降性に難が生じる欠点も見られた。さらに狭隘な農道などでの小回り性能や荷台長などではフルキャブに利があることから、電気自動車三菱・ミニキャブMiEVトラックが2017年(平成29年)5月いっぱいで生産が終了した後は、フルキャブのみとなっている。

法規編集

軽トラック及び軽自動車は、地面からの高さが2.0 mを超えてはならないと道路運送車両法で定められているが、赤帽用など、付きで高さが2.0 mを超えた個体を見ることがある。これに関しては、例えば、蝶ねじにより取り付けられる幌などは「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査等における取扱いについて(依命通達)」(平成7年11月16日付け運輸省自動車交通局長通達自技第234号・自整第262号)(PDF P23-29)に規定される”簡易的取付による指定外部品”の扱いになり、幌は地面から3.8mまでの高さで設置が可能である。よって幌の高さが2.0 mを超えても問題はない。ただし、軽トラックに載せる荷物の高さは、道路交通法で2.5mまでに制限されるため、注意が必要である(例えば幌付き全高3.8mの軽トラックでも、荷物の高さが地面から2.5m以上になった状態で走行すると道路交通法違反となる)

駆動方式編集

駆動方式は縦置きエンジンフロントエンジン・リヤドライブ(FR)が一般的で、前述のボンネット式ピックアップを除いては、エンジンの搭載位置はキャビンのシート若しくは荷台の真下に配置されるアンダーフロアエンジン形式である。このようなアンダーフロア形式のFR車はサスペンションは前輪のみがマクファーソンストラットなどの独立懸架、後輪はリーフ式サスペンションによる車軸懸架である場合が多い。

メーカーの都合で横置きエンジンとなっている車種もあり、1959年(昭和34年)から2012年(平成24年)まで自社製造されていたサンバートラックは、パワートレインをスバル・360と共通としたことから横置きリヤエンジン・リヤドライブ(RR)であり、同社の乗用車が前置きエンジン・前輪駆動(FF)となった後もサンバー専用の水平シリンダー型エンジンをリヤオーバーハングに横置きしていた。ホンダTN360時代から横置き水平シリンダーのミッドシップエンジン・リヤドライブ(MR)であるが、その後のアクティでは四輪駆動モデルのみに縦置きを採用した。これらのエンジンレイアウトは後軸荷重を増加させることで空荷のときでも十分な後輪トラクションを得られる長所があるが、FF車と同様にドライブシャフトの定期メンテナンスの必要性(ゴム製のダストブーツの交換)が生じる欠点が存在する。ただしFF車のドライブシャフト用ダストブーツのように伸縮・曲がりは生じないため10万キロ以上経過しても問題ない場合が多い。

軽トラックは悪路で使用されることも多いため、ほとんどのメーカーで後輪駆動モデルと四輪駆動モデルが併売されており、切り換え方式はパートタイム方式が主流である。当初はレバー式が多かったが現行型はプッシュボタンが主流となっている。また、副変速機を用いて悪路走行に対応した車両も存在し、同時にリアデフロック(またはリミテッド・スリップ・デフ)の設定がなされたグレードを用意する車種も多い。タイヤも悪路向けのマッドテレーンタイヤが農業用軽トラック向けにラインナップされている。ちなみにデフロックが標準装備で用意されるのは、あくまで軽トラック特有の小径タイヤの不利をカバーするためであって、これを持たない大径タイヤを装備する本格四輪駆動車(スズキ・ジムニーなど)より駆動力や走破性で勝っていると考えるのは早計である。

2022年1月現在、現行モデル(新車)として生産・販売中の軽トラックのエンジンは全車、弁機構にDOHCが用いられた直列3気筒4サイクルガソリンエンジンとなっており、縦置きであっても同じメーカーの乗用モデルと基本設計を共通化したものが多いが、同じ自然吸気のガソリンエンジンを搭載した一連の軽乗用車に比べて最高出力が抑えられている反面、低〜中回転域におけるトルク特性を充実させたセッティング(チューニング)が施されており、燃費などの経済性を重視した自然吸気のものが全車に搭載されている。乗用軽自動車において燃料噴射装置の装着が一般的となった後も、販売価格を抑えるためにキャブレターを採用していた車種も多く、平成12年排出ガス規制の施行まで燃料噴射装置への完全移行は成されていなかった。半ば低速・高負荷走行に特化した出力特性を持たせられる場合が多いためか、高速道路などでの高速巡航を意識したターボを始めとする過給機の装着は一般的ではなく、アンダーフロア形式による搭載スペースの制約[注 2]によりインタークーラーが純正装着された例は皆無で、サンバートラックのスーパーチャージャー車を除いては長期間生産ラインナップに過給機付き車が残った例も少ない。

変速機はエンジンと同じく低速・高負荷走行に強いローギアードマニュアルトランスミッション(MT)が一般的で、かつては用途に応じて変速段数の異なるMTが選択できる場合も多かった。デファレンシャルの最終減速比も特に低めに設定されていることが多い。1998年(平成10年)の660 cc新規格の発表まではオートマチックトランスミッション(AT)はあまり普及してはいなかったが、今日では全社の軽トラック[注 3]にAT車が設定されている。

2022年1月現在、新車として購入可能な軽トラックとしてはパワーステアリングカーエアコンを省いたものがスズキ・キャリイの最廉価グレードとして受注生産扱いで設定されている。

使われ方編集

 
阪神・淡路大震災により道路事情の悪化した状況下で物資の輸送を行うスバル・サンバー

農山村部[注 4]漁村漁港では、仕事と生活の両方に使われている。農業機械などの道具、収穫した農作物、水揚げした海産物を運搬するための必需品であるとともに、耐候性のある2座席の車室を持つことから、日常の短距離移動の道具としての「下駄代わり」にも重宝されている。その普及ぶりから、軽トラックは日本の農村風景における点景の一つにすらなっている。都市部においても、商店・飲食店主や建築関連の職人といった自営業者が軽トラックを保有し、仕事道具や資材、商品を自ら運ぶ場合が珍しくない。日本の交通インフラにマッチし、日本の風土、日本人の日常生活に大きく関わっている自動車ジャンルである。

貨物自動車による運送業を営むには貨物自動車運送事業法により5台以上を必要とするが、軽自動車のみを使用する場合は「貨物軽自動車運送事業」として1台から許可が下りるため、軽トラック1台で事業をスタートできる。また「赤帽」など、軽トラックを使った小口輸送専門の運送業者もある。

軽自動車ならではの機動性に着目した使用例も多い。オートバイトランスポーターとして用いられることもある他、道路の狭隘な集落や古い市街地向けの特殊車両(ごみ収集車消防車ダンプトラックタンクローリー、冷凍車など)、更に近年では小型キャンピングカーのベースにされることも多い。

最近では軽トラックに農作物などを積み、広場や車両を一時通行止めにした公道上でこれらの即席販売を行なう「軽トラック市(軽トラ市)」が全国100カ所近くで行なわれている[1]。他にも食品関係では石焼き芋を筆頭に焼きそばなどの焼き物系屋台経営にも用いられる。

ホームセンター家具店など大型の商品を取り扱う店舗の場合、客が大型商品を持ち帰るために軽トラックや小型トラック(マツダ・ボンゴトラック日産・バネットトラックトヨタ・タウンエーストラック/ライトエーストラックなど)を一定時間無料で貸しだしているケースも多い。殆どの場合、顧客のオートマチック限定免許を考慮してAT仕様が圧倒的であるが、冬季に積雪の多い寒冷地(特に北海道東北北陸の各日本海側)の場合だと、MTの4WD仕様、またはATの4WD仕様車が殆どである。

近年は前述の赤帽仕様と同じような高さ2m超の幌付き個体をキャンピングカーとして使用するユーザーもいる。この場合、キャビン上部まで幌を拡大することにより荷物置きのスペースとして有効活用することが出来る。

日本国外における軽トラック編集

軽自動車規格が日本独自のものであるため、日本国内での利用が大半であるが、日本国外の一部にも輸出されている。

海外ではマイクロバン(マイクロトラック)に分類されるが、Keitora、Kei truck、Kei class truck、mini truckなどの呼称もある。

北米編集

 
カナダで使用されるDC51T型キャリイトラック。
 
飛行場で使用されるU1*T型ミニキャブトラック(アメリカ沿岸警備隊格納庫)。

アメリカ合衆国においては、1960年代にアメリカの基準に合わせた車両を輸出していた(マルコム・ブリックリン英語版によるスバル・サンバートラックの輸入などが著名)が、1968年に衝突安全基準などが厳格化された事から公道走行車両としては販売されなくなり、その後は農場などで使用する作業車として販売されていたが、売り上げが少ないため1990年代には撤退した(最後の事例は1990年から1995年まで"Mighty Mits"の名称で販売された三菱・ミニキャブトラックである)。現在は業者によって並行輸入されたものが牧場作業や狩猟に使うオフロード専用の作業車(ATVの代用品)、公園や大学構内などの管理作業用(ゴルフカートの代用品)としての利用が主流である。また軍や沿岸警備隊などの公的機関でも、駐屯地や飛行場で使用する小型作業車として導入例がある。

アメリカの保安基準により右ハンドル車は保安基準に抵触するため基本的に公道での走行が認められていないが、2015年頃から輸入車の25年ルール[注 5]が適用される車両が出てきたため、サイド・バイ・サイド・ビークルより装備が充実し、ピックアップトラックよりも取り回しが良い軽トラックが評価され始めている[注 6][2]。他にもアメリカ合衆国環境保護庁(EPA)による自動車排出ガス規制と、アメリカ合衆国運輸省(DOT)による衝突安全基準が存在しているが、EPA規制は生産から21年、DOT規制は25年ルールにより回避可能である。この事から25年落ち以上の年式の旧規格の軽トラックが輸入対象として人気があるが、それより新しい車両でも州によっては一定の速度制限や、自宅からの最大走行距離の制限、州間高速道路への乗り入れ規制といった一定の制限の下、軽トラックの公道走行を許容する州法が定められている場合もあり、2018年現在全米21州にてこのような「ミニトラック州法」が制定されている[3]

「ライトトラック」と「軽トラック」編集

アメリカの自動車分類でライトトラックというものがあるが、これは「車両総重量8,500ポンド(3855.5kg)未満・最大積載量4000ポンド(1815kg)未満」の車両と定義されている。

つまり日本車にあてはめると軽トラックではなくいすゞ・エルフ三菱ふそう・キャンターなど所詮「2t車」「小型トラック」の「1.75t積車」が該当し、例えばトヨタ・ダイナの1.75tディーゼルターボの場合はAT車が3745kg、MT車で3885kg[注 7]でありほぼほぼ「ライトトラック」のフルサイズとなる数値になる。

つまりいわゆるフルサイズの大型トラックと比べて「Light」な車輌であり、トヨタ・ハイラックスよりも遥かに大型のピックアップトラックを指すこととなるのである。(実際、フォード・Fシリーズ(ダッジ・)ラムトヨタ・タンドラなど北米向けピックアップの中には日本に持ち込んだ場合普通免許(2017年以降)で運転できない仕様が存在する。)

だが「ライトトラック」と言う語感に加えこのような日米間の「大型車」「小型車」の感覚差、さらにはピックアップトラックをほとんど見かけない日本においては、しばしば軽トラックと誤解・誤訳される。

アジア編集

 
デーウ・ラボ

キョンチャ(경차/輕車)と呼ばれる日本の軽四に似た小型車の規格が存在する韓国においては、大宇・ラボ/ダマス(=キャリイ/エブリイ)、アジア/キア・タウナー(=ハイゼット)など現地生産された軽トラ/軽1BOXが存在する。ただし、日本の軽自動車と韓国の軽自動車との規格の違い(例:韓国の方が排気量上限が大きい)から来る差異やLPG車が存在[注 8]することなど日本の一般的な軽トラックとは違う面もある。

中華民国を始め、東南アジア諸国やオセアニアにて、日本の軽トラックがノックダウン生産または輸出されている例もあったが、排気量の制約が法令で存在しない現地事情に則して、エンジンの排気量が700ccから1000cc前後にボアアップされて販売されている。

ヨーロッパ編集

クワドリシクル(quadricycle)と呼ばれる独自のミニカー規格を持つフランスでは、エグザムリジェなどのメーカーが軽トラックに似た小型トラックを製造している。規格は50cc以下の火花点火機関または4キロワット以下の原動機を有する軽量車(Quadricycle léger à moteur)と、最大出力15キロワット以下の原動機を有する重量車(Quadricycle lourd à moteur)の二区分が存在している。クワドリシクル規格の小型トラックは、日本の軽トラックに比較して排気量や最高速度の面では見劣りするものの、今日の軽量車では50ccの排気量制限の対象外である400cc/4kw以下のディーゼルエンジンや電気モーターが主流であり、最大積載量の面においては引けを取らない車両も存在している。

沿革編集

 
ダイハツ・ミゼット(画像は1959年発売のDSA型)
 
ホンダ・T360(1963年 - 1967年)
 
ダイハツ・ハイゼット(2代目1964年-1968年)
 
マツダ・ポーターキャブ(1969年 - 1989年)
 
スバル・サンバー(5代目、1990年 - 1999年)


  • 1950年代
  • 1960年代
    • 1960年
      • ヤンマーディーゼル(現:ヤンマーホールディングス)、「KT型」をベースに更に開発を進め、空冷V型2気筒358ccのOHVディーゼルエンジン「2A2形」を搭載したキャブオーバートラック「ポニー(KTY型)」を発売[4]。軽自動車史上初のディーゼルエンジン搭載市販車となるが、エンジンの出力があまりにも低すぎるため短命に終わる。
      • ダイハツ工業、ハイゼット発売。登場時はボンネットトラックで登場。
    • 1961年:富士重工業(現・SUBARU)、サンバー発売。
      • 鈴木自動車工業(現・スズキ)、キャリイ発売。上記のハイゼット同様、こちらも登場時はボンネットトラックで登場しており主な軽自動車メーカーから軽四輪トラックがほぼ出揃い、先駆となった軽オート三輪に引き続き、農家や個人商店を主とした市場を開拓して行く。
    • 1963年8月:本田技研工業T360発売。一連の軽トラックとしては最初で最後の4連キャブレターを用いた4気筒DOHCエンジンを搭載。セミ・キャブオーバー。
    • 1966年三菱自動車工業(当時・三菱重工業)、キャブオーバー車のミニキャブ発売。
    • ハイゼット、キャリイ(ただしエンジンはシート下)はボンネットトラックで発売され、のちにフル・キャブオーバーボディへ移行した。ホンダ、三菱も当初はボンネット車やセミキャブオーバー車で参入し、後からフル・キャブオーバー車を投入している。全体寸法の制約が厳しい軽四輪トラックでは荷台面積を広く取れるフル・キャブオーバーへの志向が強かった。
    • 1967年:本田技研工業、T360の後継となる4サイクル空冷2気筒SOHCエンジンを搭載したフル・キャブオーバー車のTN360発売。
    • 1969年:東洋工業(現・マツダ)、ポーターキャブ発売。同社初の軽キャブオーバートラックだった。
  • 1970年代
    • この時期の初頭までに、ダイハツを最後として軽オート三輪の製造・販売は終了。軽トラックの市場は4輪キャブオーバー型に収斂。
    • 1976年:規格改定。550ccモデルが登場、360ccボディのまま550ccエンジンを搭載したメーカーや暫定的に500ccエンジン搭載などメーカーにより対応が異なった。
    • 1977年
      • 本田技研工業、TN7の後継となる4サイクル水冷2気筒SOHCエンジンを搭載した550ccモデルのTNアクティ(後のアクティトラック)発売。
      • ポーターキャブ、三菱自動車工業製4サイクル水冷2気筒SOHCエンジンを搭載した550ccモデルにモデルチェンジ。
  • 1980年代
    • 1980年:サンバートラックにパートタイム四輪駆動モデルが追加。一般的な軽トラックとしては初めての試みで、以後他社にも普及。四輪駆動軽トラックは駆動力向上の効果が著しいため、悪路や農地、積雪路などの不整道路を走行する農林業関係者を中心に好まれるようになる。
    • 1981年:ハイゼットトラックのうち、生産継続されていた360ccモデルが生産終了し、軽自動車運転免許対応自動車の販売が終了した。
    • 1983年:ハイゼットトラックに大型キャビン・短尺荷台の「ジャンボ」シリーズが追加。
    • 1987年:ハイゼットトラック、ミニキャブトラック、キャリイにスーパーチャージャー追加。軽自動車初のスーパーチャージャー搭載事例となるが、エアコンコンプレッサーとは排他装着となった関係で、短期間のオプション設定で終わった。
    • 1988年
    • 1989年:マツダ、スクラムトラックをスズキから(キャリイ)のOEMで発売。ポーターキャブの後継車種にあたる。
  • 1990年代
    • 1990年
      • 規格改定。660ccモデルが登場。
      • サンバートラックのフルモデルチェンジでECVTを設定。軽トラック初の無段変速機搭載事例となるが、重負荷時における電磁クラッチの耐久性にやや難があり、1995年10月のマイナーチェンジで一般的なトルクコンバーター式ATに置き換えられるかたちで廃止された。
    • 1996年:ハイゼットトラックのAT車全て(ただしMT車は「天晴」および「iS」のみ)にDOHCエンジンが搭載。例外的先例のホンダ・T360以来の事例。この後、メーカー内でエンジンを共用化してコストダウンを図る目的で、軽トラックでも軽乗用車と同型のDOHCエンジンをチューニング変更で共用する事例が生じるようになる。
    • 1997年:キャリイにターボ追加。軽トラック初のターボチャージャー搭載事例。
    • 1998年:規格改定[注 9]。現行660ccモデルが登場。キャリイ、ミニキャブトラック、アクティトラックがセミキャブ化された。ただしハイゼットトラックおよびサンバートラックはフルキャブを継続。
  • 2000年代
  • 2010年代
    • 2011年トヨタ自動車ピクシストラックをダイハツから(ハイゼットトラック)のOEMで発売[5]
    • 2012年
      • 富士重工業、サンバートラックの自主生産分の販売を終了。自主生産モデルのサンバートラックとしては6代51年の歴史に幕を下ろした。それ以後はダイハツから(ハイゼットトラック)のOEMで発売[6]
      • 日産自動車、クリッパートラックのマイナーチェンジに伴い、クリッパートラックからNT100クリッパーに名称を変更。
    • 2013年
      • 三菱自動車工業、ミニキャブMiEVトラックを発売開始[7]。国産の軽トラックとしては史上初の電気自動車となる。
      • キャリイがフルモデルチェンジに伴い2005年から設定されていたフルキャブ仕様へ統合。フルキャブ仕様の設定がないOEMのスクラムトラックはフルモデルチェンジに伴いフルキャブ化する。
      • 日産自動車、NT100クリッパーのOEM元を三菱自動車工業からスズキに変更。
    • 2014年
      • キャリイに、MTをベースにクラッチ及びシフト操作を自動操作する電動油圧式アクチュエーターを採用したAMTオートメイティッドマニュアルトランスミッション)である「オートギヤシフト(略・AGS)」を一部グレードのセットオプション装着車に設定。なお、軽自動車全体でも初のAMT搭載となった。
      • 三菱自動車工業、MiEVを除くミニキャブトラックの自主生産分の販売を終了。ガソリンエンジン搭載車としての自主生産モデルのミニキャブトラックとしては6代48年の歴史に幕を下ろす事となった。それ以後はスズキから(キャリイ)のOEMで発売となった。これによりガソリン車の軽トラックにおけるセミキャブ仕様が消滅。
    • 2017年
      • 同年4月現在の時点において軽トラック唯一の電気自動車だったミニキャブMiEVトラックが販売不振のため翌月を以って販売終了。これにより一連の軽トラックにおけるセミキャブ仕様が名実共に消滅した。
    • 2018年
      • 近年において非常に重大な問題となっている60代以上の高齢の運転者を中心とした運転・操作ミスなどによる自動車事故の背景を発端とした事例に併せ、運転者が誤ってブレーキペダルを踏むつもりでアクセルペダルを踏むことなどにより起きる誤発進を抑制する誤発進抑制機能と後方誤発進抑制機能といった安全装備がキャリイ(OEMのNT100クリッパーとスクラムトラック、ミニキャブトラック含む)、およびハイゼットトラック(OEMのサンバートラックとピクシストラック含む)に順次設定されるようになる。
  • 2020年代
    • 2021年4月28日、本田技研工業、アクティトラックの生産を終了、同年12月までに新車登録(新車販売)を全て完了した。これにより1963年登場のT360以降続いてきた同社の軽トラックの生産・販売から通算58年の歴史に幕を下ろすこととなり、それ以後、OEMを除く軽トラック自主生産メーカーはダイハツ工業とスズキの2社を残すのみとなった。
    • 2021年12月20日、10代目ハイゼットトラック(OEMのピクシストラックとサンバートラック含む)のマイナーチェンジでアイドリングストップ機構やトランスミッションに5代目サンバートラック(1995年8月製造分までのKS3/KS4型系)以来となるCVTが採用された。

メーカーと製品編集

2022年1月現在の現行製品編集

過去の製品編集

※ ★は輸入車

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 2015年4月1日以降に新車で登録・購入した場合。ただし2015年3月31日以前に新車登録された車両(中古車を含む)は4,000円の税額となる。
  2. ^ 軽トラックとシャーシを共用する軽ワンボックスでインタークーラーが採用されている例はあるが、エンジンの直上にエアスクープ付きボンネットと共に横置きするか、エンジン前方にラジエーターと共に前置きするなど短い吸気経路でインタークーラーを配置できる前輪駆動の軽トールワゴンと比較して吸気経路や冷却効率で不利な面が多く、アクセルレスポンスも含めた全ての条件を満足する配置を実現することが難しい[1]
  3. ^ ホンダではエンジンおよびギアボックスを搭載するスペースの都合上、初代モデルを除く4WD仕様にはATを設定していない。
  4. ^ 車種によっては、農家向けの装備を追加した、農業協同組合限定の特別仕様車が用意されている。(スバル・サンバーの「営農サンバー」→「JAサンバー」、三菱・ミニキャブの「ミニキャブ営農用」→「JAミニキャブ」、スズキ・キャリイの「農繁スペシャル・JAパッケージ」→「JAキャリイ」)
  5. ^ クラシックカーを合法化するための法律で、輸入車であっても特例措置として、生産から25年を経た車両は保安基準に適合しなくても公道走行が可能となる。
  6. ^ YouTube上のPVの例
    SI MINI TRUCKS ROCK
    Japanese Mini Trucks www.bulldogoffroad.com
    ABC Japanese Mini Trucks
  7. ^ GDY231-TQMKC (1.75t 2.8ディーゼルターボ)の数値。
    ダイナ1.0tonシリーズ スペック表 - トヨタ公式、2022年11月17日参照
  8. ^ 日本国内でもハイゼットサンバーにはLPG仕様が存在する。
  9. ^ ただし、軽トラックと軽ワンボックスバン/ワゴンは翌年(1999年)に規格改定。
  10. ^ ただし自社製のディーゼルエンジンが搭載されている点を除き、実質的には東急くろがね工業のOEMとなる。

出典編集

  1. ^ 「軽トラ市」街を笑顔に日本経済新聞』速報2017年8月28日(未来面)
  2. ^ アメリカのピックアップユーザーが軽トラに熱い視線! 日本の中古車価格も将来上がってしまう!? – driver@web
  3. ^ Rules Of The Road For Mini-Trucks: How Your State Laws Impact You - find a mini truck
  4. ^ 参考画像
  5. ^ TOYOTA、新型軽商用車「ピクシス バン」「ピクシス トラック」を発売 - トヨタ自動車2011年12月1日閲覧
  6. ^ “生産終了寸前スバル「サンバー」人気高まる 限定車いずれも完売、注文も増える”. J-CASTニュース. (2011年8月29日). http://www.j-cast.com/2011/08/29104306.html 2011年9月2日閲覧。 
  7. ^ 【CEATEC 12】三菱自、ミニキャブMiEVトラック を初公開 - Response 2012年10月1日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集