2010年のMLBオールスターゲーム

2010年MLBオールスターゲームは、アメリカンリーグナショナルリーグの間で行われた81回目のオールスターゲーム2010年7月13日ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムの本拠地エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムで行われた。監督は、ナショナルリーグフィラデルフィア・フィリーズ監督チャーリー・マニエルアメリカンリーグニューヨーク・ヤンキース監督ジョー・ジラルディが務めた。

2010 MLBオールスターゲーム

会場となったエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
NL 0 0 0 0 0 0 3 0 0 3 7 1
AL 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 6 0
開催日時 2010年7月13日
開催球場 エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム
開催地 カリフォルニア州アナハイム
最優秀選手 ブライアン・マッキャン (ATL)
観客数 45,408人
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試合結果は3 - 1でナショナルリーグが1996年以来14年ぶりに勝利した。MVPは7回に満塁のチャンスで決勝の3点2塁打を放ったブライアン・マッキャンが受賞した。

凡例 編集

イベント前 編集

会場決定 編集

アナハイムでのオールスター開催は2008年5月28日に正式に決定した[1]。オールスター開催は1989年以来21年ぶり3度目。バド・セリグコミッショナーは「簡単な選択だった。エンジェルスは素晴らしい成功を収めているからね。過去5年間続けて300万人以上の観客を動員していて、その間に3度地区優勝している」と語った[2]

規定変更 編集

MLBはオールスターの規定変更を2010年4月28日に発表した[3]。アメリカンリーグ球団の本拠地開催年のみだった指名打者制度を毎年適用。前年のオールスターで33人(投手13人、野手20人)だったロースターが、1人増えて34人(投手13人、野手21人)に。オールスター開催直前の試合に先発登板した投手は、選出選手として扱われるが、オールスターで登板ができず、別の選手がその代わりとしてロースターに加わる。試合中に負傷した場合、一度退いた野手が1人のみ再出場できる。

試合結果 編集

先発メンバー 編集

ナショナルリーグ
打順 選手(チーム) 守備
1 ハンリー・ラミレス (FLA) SS
2 マーティン・プラド (ATL) 2B
3 アルバート・プホルス (STL) 1B
4 ライアン・ハワード (PHI) DH
5 デビッド・ライト (NYM) 3B
6 ライアン・ブラウン (MIL) LF
7 アンドレ・イーシアー (LAD) CF
8 コーリー・ハート (MIL) RF
9 ヤディアー・モリーナ (STL) C
先発 ウバルド・ヒメネス (COL) P
アメリカンリーグ
打順 選手(チーム) 守備
1 イチロー (SEA) RF
2 デレク・ジーター (NYY) SS
3 ミゲル・カブレラ (TEX) 1B
4 ジョシュ・ハミルトン (TEX) CF
5 ブラディミール・ゲレーロ (TEX) DH
6 エバン・ロンゴリア (TB) 3B
7 ジョー・マウアー (MIN) C
8 ロビンソン・カノ (NYY) 2B
9 カール・クロフォード (TB) LF
先発 デビッド・プライス (TB) P

試合経過 編集

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ナショナルリーグ 0 0 0 0 0 0 3 0 0 3 7 1
アメリカンリーグ 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 6 0
  1. マット・キャップスWSH)  フィル・ヒューズNYY)  Sジョナサン・ブロクストンLAD)  
  2. 観客動員数:45,408人 試合時間:2時間59分

選出選手 編集

地元ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムからは、監督推薦によってジェレッド・ウィーバートリー・ハンターの2名が選ばれた。

ファン投票選出 編集

投票結果は7月4日に発表された。最多得票は、ナショナルリーグが前年に続き4,380,669票を獲得したアルバート・プホルスSTL)、アメリカンリーグが5,372,606票を獲得したジョー・マウアーMIN)。

ナショナルリーグ
守備 選手(チーム) 選出 得票数
C   ヤディアー・モリーナ (STL) 2 2,251,285
  ブライアン・マッキャン (ATL) 5 1,919,295
  イバン・ロドリゲス (WSH) - 1,742,176
1B   アルバート・プホルス (STL) 9 4,380,669
  ライアン・ハワード (PHI) 3 1,693,134
  トロイ・グロース (ATL) - 1,265,126
2B   チェイス・アトリー (PHI) † 5 3,616,038
  マーティン・プラド (ATL) 2,023,051
  ダン・アグラ (FLA) - 1,359,294
3B   デビッド・ライト (NYM) 5 2,285,959
  プラシド・ポランコ (PHI) - 1,792,413
  スコット・ローレン (CIN) 6 1,440,285
SS   ハンリー・ラミレス (FLA) 3 2,573,961
  ジミー・ロリンズ (PHI) - 1,788,778
  ホセ・レイエス (NYM) 3 1,554,069
OF   ライアン・ブラウン (MIL) 3 2,972,525
  アンドレ・イーシアー (LAD) 2,784,419
  ジェイソン・ヘイワード (ATL) † 2,728,098
  マット・ホリデイ (STL) 4 2,143,691
  ジェイソン・ワース (PHI) - 2,036,584
アメリカンリーグ
守備 選手(チーム) 選出 得票数
C   ジョー・マウアー (MIN) 4 5,372,606
  ホルヘ・ポサダ (NYY) - 1,749,808
  ビクター・マルティネス (BOS) 4 1,180,831
1B   ジャスティン・モーノー (MIN) † 4 2,933,355
  ミゲル・カブレラ (DET) 5 2,586,207
  マーク・テシェイラ (NYY) - 2,459,015
2B   ロビンソン・カノ (NYY) 2 4,135,305
  ダスティン・ペドロイア (BOS) 3 1,957,694
  イアン・キンズラー (TEX) 2 1,663,951
3B   エバン・ロンゴリア (TB) 3 3,977,935
  アレックス・ロドリゲス (NYY) 13 2,549,161
  マイケル・ヤング (TEX) - 1,602,846
SS   デレク・ジーター (NYY) 11 4,547,485
  エルビス・アンドラス (TEX) 2,094,584
  J.J.ハーディ (MIN) - 1,162,190
OF   ジョシュ・ハミルトン (TEX) 3 2,840,816
  イチロー (SEA) 10 2,544,564
  カール・クロフォード (TB) 4 2,235,597
  ネルソン・クルーズ (TEX) - 2,011,770
  ニック・スウィッシャー (NYY) 1,883,695
DH   ブラディミール・ゲレーロ (TEX) 9 3,926,103
  松井秀喜 (LAA) - 1,618,108
  デビッド・オルティーズ (BOS) - 1,337,980

監督推薦 編集

ナショナルリーグ
守備 選手(チーム) 選出
SP   クリス・カーペンター (STL) 3
  ヨバニ・ガヤルド (MIL) †
  ロイ・ハラデイ (PHI) 7
  ティム・ハドソン (TB) 3
  ウバルド・ヒメネス (COL)
  ジョシュ・ジョンソン (FLA) 2
  ティム・リンスカム (SF) 3
  ビリー・ワグナー (ATL) 7
  アダム・ウェインライト (STL)
RP   ヒース・ベル (SD) ‡ 2
  ジョナサン・ブロクストン (LAD) 2
  マット・キャップス (WSH)
  郭泓志 (LAD) ‡
  エバン・ミーク (PIT)
  アーサー・ローズ (CIN)
  ブライアン・ウィルソン (SF) 2
C   ブライアン・マッキャン (ATL) 5
1B   エイドリアン・ゴンザレス (SD) 3
  ライアン・ハワード (PHI) 3
  ジョーイ・ボット (CIN)
2B   ブランドン・フィリップス (CIN)
  マーティン・プラド (ATL)
3B   オマー・インファンテ (ATL)
  スコット・ローレン (CIN) 6
SS   ラファエル・ファーカル (LAD) ‡ 2
  ホセ・レイエス (NYM) ‡ 3
  トロイ・トゥロウィツキー (COL) †
OF   マイケル・ボーン (HOU)
  マーロン・バード (CHC)
  コーリー・ハート (MIL) 2
  マット・ホリデイ (STL) 4
  クリス・ヤング (ARI)
アメリカンリーグ
守備 選手(チーム) 選出
SP   クレイ・バックホルツ (BOS) †
  トレバー・ケーヒル (OAK)
  ファウスト・カーモナ (CLE)
  フィル・ヒューズ (NYY)
  クリフ・リー (TEX) 2
  ジョン・レスター (BOS)
  アンディ・ペティット (NYY) ‡ 3
  デビッド・プライス (TB)
  CC・サバシア (NYY) 4
  ジャスティン・バーランダー(DET)‡ 3
  ジェレッド・ウィーバー (LAA) ‡
RP   アンドリュー・ベイリー (OAK) ‡ 2
  ネフタリ・フェリス (TEX)
  マリアノ・リベラ (NYY) † 11
  ホアキム・ソリア (KC) 2
  ラファエル・ソリアーノ (TB) ‡
  マット・ソーントン (CWS)
  ホセ・バルベルデ (DET) 2
C   ジョン・バック (TOR) ‡
  ビクター・マルティネス (BOS) † 4
1B   ミゲル・カブレラ (DET) 5
  ポール・コネルコ (CWS) ‡ 4
2B   イアン・キンズラー (TEX) ‡ 2
  ダスティン・ペドロイア (BOS) † 3
  タイ・ウィギントン (BAL)
3B   エイドリアン・ベルトレ (BOS)
  アレックス・ロドリゲス (NYY) 13
SS   エルビス・アンドラス (TEX)
OF   ホセ・バティスタ (TOR)
  トリー・ハンター (LAA) 4
  ニック・スウィッシャー (NYY)
  バーノン・ウェルズ (TOR) 3
DH   デビッド・オルティーズ (BOS) 5

最終投票 編集

選出選手の発表後、選出に漏れた選手の中から各リーグ5名が選ばれ、最後の1枠をかけたファン投票(All-Star Final Vote)が行われた。投票はMLB公式ウェブサイト上でのオンライン投票で7月4日から7月8日にかけて行われ、ナショナルリーグはジョーイ・ボットCIN)が、アメリカンリーグはニック・スウィッシャーNYY)が選出された[4]ヒース・ベルSD)は投票期間中の7月7日に、故障者リスト入りしたヨバニ・ガヤルドMIL)の代替選手として選出された[5]

ナショナルリーグ
選手(チーム) 守備 過去
選出
ジョーイ・ボット (CIN) 1B 0
ヒース・ベル (SD) ‡ RP 1
カルロス・ゴンザレス (COL) OF 0
ビリー・ワグナー (ATL) RP 6
ライアン・ジマーマン (WSH) 3B 1
アメリカンリーグ
選手(チーム) 守備 過去
選出
ニック・スウィッシャー (NYY) RF 0
ポール・コネルコ (CWS) 1B 3
デルモン・ヤング (MIN) LF 0
マイケル・ヤング (TEX) 3B 6
ケビン・ユーキリス (BOS) 1B 2

ホームランダービー 編集

オールスターゲーム前日の7月12日に第26回ホームランダービーが開催された。決勝で11本を放ったデビッド・オルティーズBOS)が優勝[6]。本塁打の最長飛距離はマット・ホリデイSTL)の497フィート(約151.5メートル)で、第1回戦に左翼方向へ放った[7]

順位 選手(チーム) ラウンド1 ラウンド2 1+2 決勝
1 デビッド・オルティーズ (BOS) 8 13 21 11
2 ハンリー・ラミレス (FLA) 9 12 21 5
3 コーリー・ハート (MIL) 13 0 13
4 ミゲル・カブレラ (DET) 7 5 12
5 マット・ホリデイ (STL) 5 5
6 ニック・スウィッシャー (NYY) 4 4
7 バーノン・ウェルズ (TOR) 2 2
8 クリス・ヤング (ARI) 1 1

フューチャーズゲーム 編集

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
世界選抜 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 10 4
米国選抜 2 0 0 0 3 1 0 3 X 9 12 0
  1. ジェレミー・ヘリクソン  サイモン・カストロ  
  2. 試合時間:2時間56分

選出選手 編集

世界選抜
守備 選手(チーム)
P   ヘンダーソン・アルバレス (TOR・A+級)
  サイモン・カストロ (SD・AA級)
  ジェウリス・ファミリア (NYM・A+級)
  トリスタン・マグナソン (TOR・AA級)
  ヘクター・ノエシ (NYY・AA級)
  ストルミー・ピメンテル (BOS・A+級)
  エドゥアルド・サンチェス (STL・AA級)
  フリオ・テヘラン (ATL・A+級)
  アレックス・トーレス (TB・AA級)‡[8]
  フィリップ・バリケット (CIN・AAA級)
C   陳俊秀 (CLE・A級)
  ウィリン・ロサリオ (COL・AA級)
IF   ヨンダー・アロンソ (CIN・AAA級)
  ペドロ・バエズ (LAD・A+級)
  ペドロ・シリアコ (ARI・AAA級)
  ルイス・ヒメネス (ARI・AAA級)
  ブレット・ロウリー (MIL・AA級)
  李學周 (CHC・A級)
  アレックス・リッディ (SEA・AA級)
  オジー・マルティネス (FLA・AA級)
OF   ゴーキース・ヘルナンデス (PIT・AA級)
  カルロス・ペゲーロ (SEA・AA級)
  フランシスコ・ペゲーロ (SF・A+級)
  エウリー・ペレス (WSH・A級)
  ウィルキン・ラミレス (DET・AAA級)
出場辞退   リアム・ヘンドリックス (MIN・A+級)[9]
米国選抜
守備 選手(チーム)
P   ザック・ブリットン (BAL・AA級)
  クリスチャン・フリードリック (COL・AA級)
  ジェレミー・ヘリクソン (TB・AAA級)
  ジョーダン・ライルズ (HOU・AA級)
  シェルビー・ミラー (STL・A級)
  マイク・マイナー (ATL・AA級)
  ブライアン・モリス (PIT・AA級)‡[10]
  タナー・シェパーズ (TEX・AAA級)
  アンソニー・スラマ (MIN・AAA級)‡[11]
  ザック・ウィーラー (SF・A級)
C   ハンク・コンガー (LAA・AAA級)‡[12]
  オースティン・ロマイン (NYY・AA級)
IF   ロニー・チゼンホール (CLE・AA級)
  ドリュー・カンバーランド (SD・A+級)
  ダニー・エスピノーサ (WSH・AA級)
  ディー・ゴードン (LAD・AA級)
  グラント・グリーン (OAK・A+級)
  エリック・ホズマー (KC・A+級)
  ローガン・モリソン (FLA・AAA級)
  マイク・ムスタカス (KC・AAA級)
OF   ドモニク・ブラウン (PHI・AA級)
  ブレット・ジャクソン (CHC・A+級)
  デズモンド・ジェニングス (TB・AAA級)
  ベン・リビア (MIN・AA級)
  マイク・トラウト (LAA・A級)
出場辞退   ジャレッド・コザート (PHI・A級)[9]
  ダン・ハドソン (CWS・AAA級)[13]
  アンディ・オリバー (DET・AA級)[13]
  トニー・サンチェス (PIT・A+級)[9]

脚注 編集

  1. ^ Los Angeles Angels of Anaheim awarded the 2010 All-Star Game” (英語). MLB.com (2008年5月28日). 2010年1月20日閲覧。
  2. ^ 「球宴のファン投票が実施中2010年の開催地はエンジェルスの本拠地に」 『月刊スラッガー』2008年8月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-8、70頁。
  3. ^ MLB adopts Special Committee's All-Star Game modifications” (英語). MLB.com (2010年4月28日). 2010年7月15日閲覧。
  4. ^ Newman, Mark (2010年7月9日). “Swisher, Votto win tight Final Vote” (英語). MLB.com. 2010年7月16日閲覧。
  5. ^ Brock, Corey (2010年7月9日). “Bell gets the call to join NL All-Stars” (英語). MLB.com. 2010年7月16日閲覧。
  6. ^ 2010 All-Star Game - Home Run Derby” (英語). MLB.com. 2010年7月18日閲覧。
  7. ^ Leach, Matthew (2010年7月12日). “Late Derby start catches up with Holliday” (英語). MLB.com. 2010年7月18日閲覧。
  8. ^ リアム・ヘンドリックスの故障に伴い選出
  9. ^ a b c 故障のため出場辞退
  10. ^ ダン・ハドソンのメジャー昇格に伴い選出
  11. ^ ジャレッド・コザートの故障に伴い選出
  12. ^ トニー・サンチェスの故障に伴い選出
  13. ^ a b メジャーリーグ昇格のため出場辞退

出典 編集