恵比寿ガーデンプレイス
恵比寿ガーデンプレイス(えびすガーデンプレイス、英文:Ebisu Garden Place)は、東京都渋谷区および目黒区に跨る複合施設である。サッポロビール工場跡地の再開発事業として1994年(平成6年)に開業した。本項では管理運営にあたるサッポロ不動産開発についても記載する。
恵比寿ガーデンプレイス Ebisu Garden Place | |
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施設情報 | |
所在地 |
東京都渋谷区恵比寿四丁目20番、 東京都目黒区三田一丁目4番、13番 (住居表示。各棟で異なる。)[1] |
座標 | 北緯35度38分32.6秒 東経139度42分50秒 / 北緯35.642389度 東経139.71389度座標: 北緯35度38分32.6秒 東経139度42分50秒 / 北緯35.642389度 東経139.71389度 |
状態 | 営業中 |
着工 | 1991年8月26日[2] |
竣工 | 1994年9月1日[2] |
開業 | 1994年10月8日[3] |
用途 | 事務所・店舗・ホテル・美術館・共同住宅・駐車場 |
建設費 | 約2,950億円[2] |
各種諸元 | |
敷地面積 | 82,365.31 m² [4] |
建築面積 | 31,601.73 m² [4] |
延床面積 | 476,125.62 m² [4] |
関連企業 | |
設計 | 久米設計・住宅・都市整備公団[2] |
施工 |
A工区:大成建設、東急建設、新井組、青木建設、五洋建設、飛島建設、鴻池組、前田建設工業、伊藤組土建 B工区:鹿島、西松建設、三井建設、東亜建設工業、鉄建建設、大日本土木、地崎工業、大木建設、松井建設[4] |
デベロッパー | サッポロビール・住宅・都市整備公団[2] |
管理運営 | サッポロ不動産開発 |
概要編集
「恵比寿ガーデンプレイス」はオフィスビル、デパートを含む商業施設、レストラン、集合住宅、美術館などで構成されており、事業主であるサッポロビールの本社も所在する[3]。
施設の入口は東日本旅客鉄道(JR東日本)恵比寿駅からおよそ400メートル南にあり、駅とは冷房付きの動く歩道「スカイウォーク[注 1]」(約400m)によって結ばれている[5]。施設所在地は、北側半分が渋谷区恵比寿四丁目、南半分が目黒区三田一丁目である。
第37回BCS賞[6]、1997年日本建築学会賞(業績)、平成7年度都市景観大賞(都市景観100選)、空気調和・衛生工学会賞、電気設備学会賞を受賞。
歴史編集
1887年(明治20年)9月6日、日本麦酒醸造(のちの日本麦酒→サッポロビール、現:サッポロホールディングス)が目黒村三田(現在の目黒区)および渋谷村(現在の渋谷区)にまたがる場所に創設した工場で「ヱビスビール」の製造を開始。ビールを運び出すために場内に敷かれた引込線の日本鉄道[注 2]の小さな貨物駅は「恵比寿荷扱停車場」から「恵比寿駅」となり、周辺の地名も「恵比寿」となった[7]。
長らく首都圏の主力工場として活躍してきた恵比寿工場であったが[8]、1980年代に入ると、老朽化し手狭となったためこれを移転し、その跡地を再利用する計画が社内で持ち上がり[8]、都が策定中だった「恵比寿地区整備計画」と連動しながら、具体的なプランとして次第に形を整えていった[8]。
1987年(昭和62年)、都は「恵比寿地区整備計画素案」を発表し、それに則りサッポロビールでは、「恵比寿工場跡地再開発計画 - 水と緑と山の手情報文化都市構想」を明らかにし、開発を自社の手で行い、本社も銀座からこの地へ移す決定がなされ[8]、翌年、恵比寿工場は千葉県船橋市の京葉食品コンビナートに移転。千葉工場として操業を始める。同年、「恵比寿地区整備計画素案」は「特定住宅市街地綜合整備促進事業(特住総)」として建設大臣の承認を受け、工場跡地はその「主要な街区」に位置づけられ、住戸約1000戸を含む複合都市として開発を進めることになった[8]。
1991年(平成3年)8月に着工する。だが、バブル崩壊に見舞われ、1993年(平成6年)11月にサッポロビールは収益の柱となるオフィスビルの賃料を当初計画より四割引き下げるなど事業計画を大幅に修正。 収入不足分を補うため、三棟全てを賃貸としていたマンション一棟を分譲に切り替えるなどの決定を下した[9][10]。厳しい事態に直面もしたが、1994年(平成6年)9月に無事に竣工を迎え、10月8日にグランドオープンした[2]。
2008年(平成20年)、サッポロHDは恵比寿ガーデンプレイスの不動産持ち分15%を米モルガン・スタンレーに売却したが、2012年(平成24年)3月に再取得して完全保有している[11]。
設計・構造編集
再開発計画の検討・着手段階からオープンまでは約10年が費やされ、本来はビール会社であるサッポロビールは、大規模開発のノウハウを持たないため、設計に久米設計、施工は大成建設と鹿島建設、または不動産会社、銀行、商社、そして住都公団(現:都市再生機構)などの協力を得て、プロジェクトチームをつくり、プランを練り上げた[12]。
構想案を描いたのが、久米設計設計部副部長だった岡本賢(のち社長)[10]。当時、人と暮らしを豊かにする多用な生活文化に関わっていく方針で経営を進めていたサッポロビールから、この開発でも、人が豊かな時間を過ごせる場をつくってほしいという要望が出されていたことを踏まえ、ビールの故郷であるドイツを訪ね、そこからヨーロッパの成熟した都市空間をイメージした街づくりをしようという議論が起こり、プロジェクトチームで現地視察に赴くことになった[13]。その結果、ヨーロッパの街は路地に入るとそれまでとは別の光景が現れることに着想を得て、低層部は、場所によって別のイメージが現れる都市空間をつくることになり[14]、恵比寿ガーデンプレイスといったときにはっきりとイメージされるような場所が必要だとしてつくられたのが、ゆったりとしたスロープを下り、街の中央の地下1階レベルに大屋根を架け整備されたセンター広場である[14]。この広場のデザインモチーフは岡本によれば、視察でドイツのニュルンベルクの旧市街を訪れたとき出会った広場だという[14]。
整備にあたっては、総合設計制度が活用され、建物の全容積の35%を地下に設けることで、敷地面積の60%を空地にして緑をふんだんに配置[14]。外壁やペーブメントにはレンガや御影石も多用され、デザインコンセプトである「ヨーロピアンテイスト」が表現されている[15]。高度利用を図った地下空間には1900台収容可能な駐車場、地域冷暖房施設、水の再利用を行う中水道設備、街の各所で発生するごみを1ヶ所に集めて衛生的に処理するごみ空気輸送設備の収集センターなどが設けられた[16]。
オープン20年目には非常用発電機を設置するなどのメンテナンスも行われている[14]。
名称の由来編集
「ガーデンシティ(庭園都市)」と「マーケットプレイス(商業都市)」の性格をあわせ持った街、という観点から名付けられた[8]。
構成施設編集
エントランスパビリオン編集
恵比寿ガーデンプレイスへの入り口付近にある建物で、大きなからくり時計が設置されている。からくり時計は毎日12・15・18時の3回、音楽に合わせて人形が登場して時を告げる。
ビヤステーション恵比寿編集
時計広場のそばにあるビアレストランで、ニユートーキヨーが運営する。
かつて、敷地内に工場の建物(倉庫)の一部と、敷地内で使用していた線路の一部に設置した客車とEF58形電気機関車を利用したビアガーデンやレストラン「ビヤステーション恵比寿」が存在していた[注 3]。入り口は現在のエントランスパビリオン[注 4]の辺りにあり、施設の位置は入り口右手の坂を下った周辺[注 5]に位置していた。客車や機関車を設置した線路は山手線の線路に面していた。営業終了後は保存されることなく解体された。この当時の「ビヤステーション恵比寿」は工場閉鎖後も再開発事業開始の前まで営業していた[注 6][17]。
グラススクエア編集
1階にフィットネス、地階に飲食店がある。
坂道のプロムナードとセンター広場 編集
ガーデンプレイスの中央付近にある広場。屋外であるが屋根があるので風がなければ雨天でも濡れずに利用できる。
サッポロ本社編集
恵比寿ガーデンプレイス入口正面に位置するビルであり、従前、銀座に本社を構えていたサッポロビールは、当地に本社を移すと共に、地下にビール文化を発信する「恵比寿麦酒記念館」を開館した[18]。サッポロHDおよびサッポロビールが本社、ポッカサッポロフード&ビバレッジが東京本社を置く。 外装にはビール工場のイメージを引き継ぐレンガタイルが使われている[19]。
恵比寿ガーデンプレイスタワー編集
恵比寿ガーデンプレイスタワー Yebisu Garden Place Tower | |
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施設情報 | |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿四丁目61番1号 |
状態 | 営業中 |
着工 | 1991年(平成3年)8月26日 |
竣工 | 1994年(平成6年)9月1日 |
用途 | 事務所・店舗・駐車場 |
地上高 | |
最頂部 | 167m |
各種諸元 | |
階数 | 地上40階・地下5階、塔屋1階 |
建築面積 |
8,105.21 m² ※(多目的ホール含む) |
延床面積 |
162,122.60 m² ※(多目的ホール12,132.27m2) |
構造形式 | 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造) |
エレベーター数 | 33基(オーチス製13基、日立製12基、東芝製8基) |
駐車台数 | 1,000台 |
関連企業 | |
設計 | 久米設計 |
施工 | B工区:鹿島建設他8社 |
デベロッパー | サッポロビール |
管理運営 | サッポロ不動産開発 |
高さ167メートルの高層オフィスビル。インテリジェント機能に加え、二層吹き抜けのリフレッシュラウンジなどアメニティ機能も充実させ[5]、38・39階には展望レストラン街「TOP of YEBISU」も配された[5]。
エレベーターには、オフィス12階までと39階までがオーチス製、オフィス21階までと非常用(2基)と38・39階レストラン直通が日立製、オフィス31階までが東芝製である。12・21・31階には乗継階がある。2018年6月から日立製の非常用エレベーターを皮切りに、順次リニューアル工事が実施される。乗用は16セグメント式から液晶式に更新される。
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ザ・ガーデンホール・ルーム編集
ファッションショーやコンサート、シンポジウムなどあらゆるイベントに対応可能な多目的ホール[18]。
東京都写真美術館編集
都が運営する世界でも数少ない写真・画像専門の美術館として開館[18]。2016年9月、リニューアルオープンし、愛称を「トップミュージアム(TOP MUSEUM)」に制定。
恵比寿三越編集
恵比寿ガーデンプレイス内の核店舗として開業[20]。地域密着型の店作りを掲げ、呉服、高級宝飾品、家具などは除き、その代わり、食品、生活雑貨、カジュアル衣料などを充実させ、食品売場では三越としては初めてとなるセルフサービス・集中レジ方式を導入した[21]。
売り上げのピークは1996年。2010年代から社内で、収益上の課題が認識され始め、段階的な店舗の入れ替えなどを行うが[20]、ネット通販の台頭に加え、周辺施設との競争で業績が低迷。さらに新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、消費低迷が長期化する懸念も高まり、2020年3月、三越伊勢丹ホールディングスは恵比寿三越を2021年2月28日に閉店すると発表した[22]。
YEBISU GARDEN CINEMA編集
恵比寿ガーデンシネマ YEBISU GARDEN CINEMA | |
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恵比寿ガーデンシネマ(2019年12月) | |
情報 | |
正式名称 | 恵比寿ガーデンシネマ |
完成 | 1994年10月8日 |
開館 | 2015年3月28日 |
開館公演 | 『カフェ・ド・フロール』(2015年の再オープン時)[23] |
収容人員 | (2スクリーン)280人 |
設備 | 7.1chデジタルサウンド |
用途 | 映画上映 |
運営 |
角川シネプレックス株式会社(初代) ユナイテッド・シネマ株式会社(2代目) |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番2号 |
外部リンク | http://www.unitedcinemas.jp/yebisu/ |
特記事項 | 完成年月日は恵比寿ガーデンシネマとしての開業日。開館年月日はYEBISU GARDEN CINEMAとしての開業日。 |
ユナイテッド・シネマとサッポロ不動産開発が共同運営する映画館(ミニシアター)[24]。恵比寿ガーデンテラス弐番館低層部に所在する。
それまで、直営館を持たなかった日本ヘラルド映画が、芸術性の高い作品の公開の場を確保しようと、サッポロビールから場所を借り受け[25]、ヘラルド・エンタープライズの運営により、1994年(平成6年)10月8日、「恵比寿ガーデンシネマ」として開館した。 2007年(平成19年)3月1日、日本ヘラルド映画(当時[注 7])が角川映画に吸収合併されたため、運営会社が角川シネプレックス(現:ユナイテッド・シネマ)に変更となる。
2011年(平成23年)1月28日の上映をもって休館し[26]、同年5月、K-POP専用劇場「K THEATER TOKYO」として再開業した[27]。同劇場が2014年(平成26年)末の契約満了による閉館の後に再度改装され、翌年3月28日に従前の名前をほぼ引き継いだ「YEBISU GARDEN CINEMA」としてオープンした[28][23]。
代 | 座席数 |
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初代(1994年 - 2011年) | シネマ1:232席 シネマ2:116席 |
2代目(2015年 - ) | スクリーン1:187席 スクリーン2:93席 |
角川シネプレックス系列の映画館としてはほかに、「梅田ガーデンシネマ」(大阪府大阪市北区・梅田スカイビル内)と「新宿ガーデンシネマ」(東京都新宿区・旧「新宿文化シネマ」跡地)があった。前者はシネプレックスを経てユナイテッド・シネマが運営していたが2014年2月に閉館し、スクリーンは同所にあるシネリーブル梅田が継承している。後者については2008年(平成20年)6月14日より『角川シネマ新宿』に館名変更していたが、角川シネプレックスの譲渡により、角川書店直営となっている。
シャトーレストラン「ジョエル・ロブション」編集
ジョエル・ロブションが2003年パリに開店したカジュアルフレンチレストランと同名の日本第1号店である「ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション」が1階、ジョエル・ロブションが世界で展開するレストランの中でも最高峰のブランドとなる「ガストロノミー “ジョエル・ロブション”」が2・3階で営業する。「ミシュランガイド東京2014」において「ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション」が二つ星、「ガストロノミー “ジョエル・ロブション”」は三つ星を獲得している。外観は18世紀フランスのロココ様式で、外装のライムストーンなどの材料はフランスから調達された[29]。
集合住宅編集
恵比寿ガーデンテラス壱番館 Yebisu Garden Terrace 1 | |
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施設情報 | |
所在地 | 東京都目黒区三田一丁目4番3号 |
状態 | 完成済 |
竣工 | 1994年(平成6年)7月 |
用途 | 共同住宅・店舗・駐車場 |
地上高 | |
最頂部 | 107.97m |
各種諸元 | |
階数 | 地上32階地下4階 塔屋3階 |
敷地面積 | 8,196.06 m² |
延床面積 | 50,275.51 m² |
構造形式 | 鉄筋コンクリート造 |
戸数 | 290戸 |
駐車台数 | 290台 |
関連企業 | |
設計 | 久米設計 |
施工 | 大成建設・東急建設 |
デベロッパー | サッポロビール |
管理運営 | サッポロ不動産開発 |
恵比寿ガーデンテラス弐番館 Yebisu Garden Terrace 2 | |
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恵比寿ガーデンテラス弐番館 (2016年7月5日撮影) | |
情報 | |
用途 | 共同住宅・店舗・駐車場 |
設計者 | 久米設計 |
建築主 | サッポロビール |
管理運営 | サッポロ不動産開発 |
構造形式 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
延床面積 | 5,938 m² |
階数 | 地上13階地下2階 |
戸数 | 220戸 |
竣工 | 1994年(平成6年)8月 |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番2号 |
恵比寿ビュータワー Yebisu View Tower | |
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施設情報 | |
所在地 |
〒153-8580 東京都目黒区三田一丁目4番4号 |
状態 | 完成済 |
完成予定 | 1994年(平成6年)9月 |
用途 | 共同住宅・店舗・駐車場 |
地上高 | |
最頂部 | 101.9m |
各種諸元 | |
階数 | 地上32階地下3階 |
建築面積 | 1,800 m² |
延床面積 | 48,151 m² |
構造形式 | 鉄筋コンクリート造 |
戸数 | 520戸 |
関連企業 | |
設計 | 住宅・都市整備公団 |
管理運営 | 住宅・都市整備公団 |
総戸数1030戸の都市型住宅であり、先述の通り、三棟は全てを賃貸として建設を進めるが[9]、恵比寿ガーデンテラス壱番館は分譲住宅に変更された[18]。
恵比寿ガーデンテラス壱番館編集
地下4階・地上32階建・総戸数290戸[18]。
恵比寿ガーデンテラス弐番館編集
地下2階・地上13階建て・総戸数220戸[18]。
下層部にYEBISU GARDEN CINEMAが配置される。
恵比寿ビュータワー編集
地下3階・地上32階建て・総戸数520戸[18]。
住都公団が建設した賃貸住宅(UR賃貸住宅)。竣工から20年が経過したため、2015年までに大規模な改修が行われた[30]。
ノジマ プライム セレクション エビス編集
2018年2月28日で閉店したTSUTAYA恵比寿ガーデンプレイス店跡に[31]、10月、ノジマが初の都心型コンセプトショップとして位置づけ開業。イベントスペースも設け、調理家電の体験会やプログラミング教室も開講する[32]。
ウェスティンホテル東京編集
サッポロビールが建設し、ウェスティン・ホテルズ&リゾーツ(現:マリオット・インターナショナル傘下)に運営を委託する方式で開業する[18]。しかし、2004年にモルガン・スタンレーが運用する不動産ファンドが、サッポロHDから約500億円で買収[33]。2008年2月にはサブプライムローン問題の余波を受け、モルガンからシンガポール政府投資公社(GIC)が約770億円で買収[33]。2019年末にはシンガポールに拠点を置く中国系の投資会社ブライトルビーが約1000億円で実質的に買収している[34]。
新設道路編集
くすのき通りとプラタナス通りは再開発に伴い、都市計画道路として整備されたもので[29]、交通の利便性を向上させるため敷設された。また、スカイウォーク出入口にある横断歩道や信号も道路敷設に伴い設置されたものである。
クリスマスイルミネーション編集
毎年クリスマス前後の11月から翌年1月にかけて、約10万灯の電飾を用いたクリスマスイルミネーションが実施され、これにあわせてフランス・バカラ製、8,000ピース以上のクリスタルパーツ・電飾250灯からなる世界最大級のシャンデリアも設置される。
郵便番号編集
恵比寿ガーデンプレイスは渋谷区恵比寿に所在し、同町の郵便番号は150-0013であるが、恵比寿ガーデンプレイスには各階に郵便番号が振り当てられている。(1階は150-6001、2階は150-6002、以下同様)なお、地階・階層不明には150-6090が振り当てられている[35]。
ロケ地編集
TBSテレビ系列で放送され、2007年の第2シリーズ最終回の視聴率が27.6%を記録した花より男子では、第1シリーズ第4話で牧野つくし(井上真央)と道明寺司(松本潤)が初デートするシーンが描かれるが、待ち合わせ場所として道明寺が指定したのが、恵比寿ガーデンプレイスの時計広場だった[36]。
制作を手掛けたTBSの瀬戸口克陽プロデューサーによると、ドラマが始まった時点では、この広場でのロケは一度きりのはずだったが、人気が高まるにつれ、牧野と道明寺の思い出の場所は、視聴者あこがれの場所となったため[36]、ドラマでも当初の予定を変え、重要な場面で度々登場するようにしたという[36]。
サッポロ不動産開発編集
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿四丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー4階 |
設立 |
1988年(昭和63年)6月28日 (星和不動産管理株式会社) |
業種 | 不動産業 |
事業内容 | 不動産の賃貸管理、不動産開発、ホテルの運営等 |
代表者 | 代表取締役社長 加藤 容一 |
資本金 |
20億8,000万円 (2009年12月31日時点) |
売上高 | 274億4900万円(2019年12月31日時点)[37] |
営業利益 | 93億9700万円(2019年12月31日時点)[37] |
経常利益 | 90億3500万円(2019年12月31日時点)[37] |
純利益 | 75億4700万円(2019年12月31日時点)[37] |
総資産 | 2092億9800万円(2019年12月31日時点)[37] |
従業員数 | 78人(2009年12月31日時点) |
決算期 | 12月末日 |
主要株主 | サッポロホールディングス 100% |
外部リンク | http://www.sapporo-re.jp/ |
特記事項:2012年(平成24年)1月1日に現商号へ商号変更 |
サッポロ不動産開発は、商業施設、オフィス、集合住宅等の開発運営を手掛けるサッポロHDの子会社。恵比寿ガーデンプレイスタワー4階に本社を置く。
沿革編集
- 1986年(昭和61年)7月 - 恵比寿開発株式会社が設立。
- 1988年(昭和63年)6月28日 - 星和不動産管理株式会社が設立。
- 1991年(平成3年) - 恵比寿開発株式会社が、(旧)恵比寿ガーデンプレイス株式会社へ商号変更。
- 1998年(平成10年) - 星和不動産管理株式会社が(旧)恵比寿ガーデンプレイス株式会社を吸収合併。星和不動産管理株式会社から(新)恵比寿ガーデンプレイス株式会社に商号変更。
- 2007年(平成19年)12月 - サッポロホールディングスやガーデンプレイス社の方針により、サッポロファクトリーなど北海道での事業は一部を除き新設子会社の「サッポロ都市開発株式会社」(札幌都市開発公社とは無関係)へ分割譲渡する。
- 2012年(平成24年)1月1日 - 恵比寿ガーデンプレイス株式会社からサッポロ不動産開発株式会社に商号変更[38]。
- 2014年(平成26年)
ギャラリー編集
脚注編集
注釈編集
- ^ スカイウォーク部の空調装置は旧・日本国有鉄道(国鉄)の鉄道車両に用いられていたAU75型(集中式)である。
- ^ 1906年(明治39年)に国有化。
- ^ 1985年(昭和60年)3月30日開設。株式会社新星苑により開店され、営業をしていた。
- ^ ガーデンプレイスサイト内マップによる。
- ^ 現在のグラススクエアの場所。地下1階の高さである。
- ^ ガーデンプレイス開業後の「ビアステーション恵比寿」は、ニユートーキヨーにより時計広場前の独立した建物内で営業している。
- ^ 後の角川ヘラルド・ピクチャーズ
出典編集
- ^ http://gardenplace.jp/sp/history/index.html 公式サイト 恵比寿ガーデンプレイスについて
- ^ a b c d e f 都市再開発 1994, p. 29.
- ^ a b “工場跡地が欧風街並みに 恵比寿ガーデンプレイス”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1994年10月21日)
- ^ a b c d ACe建設業界 2013, p. 54.
- ^ a b c 都市再開発 1994, p. 27.
- ^ “恵比寿ガーデンプレイス”. 一般社団法人日本建設業連合会. 2020年10月22日閲覧。
- ^ 都市再開発 1994, p. 24 - 25.
- ^ a b c d e f 都市再開発 1994, p. 25.
- ^ a b 「サッポロビール、東京・恵比寿再開発計画見直し オフィス賃料、4割値下げ」『日本経済新聞』1993年11月17日
- ^ a b ACe建設業界 2013, p. 52.
- ^ 「恵比寿ガーデンプレイス取得、サッポロ、モルガンと同意」『日本経済新聞』2012年1月28日
- ^ ACe建設業界 2013, p. 51 - 52.
- ^ ACe建設業界 2013, p. 52 - 53.
- ^ a b c d e ACe建設業界 2013, p. 53.
- ^ 都市再開発 1994, p. 26.
- ^ 都市再開発 1994, p. 26 - 27.
- ^ ビヤステーション恵比寿公式サイト
- ^ a b c d e f g h 都市再開発 1994, p. 28.
- ^ ACe建設業界 & 2013年11月, p. 50.
- ^ a b “恵比寿三越、来年2月閉店へ 26年の歴史に幕、ガーデンプレイスと同時に開業”. シブヤ経済新聞. (2020年3月30日) 2020年10月22日閲覧。
- ^ 「百貨は売らない百貨店 生き残りへ変身模索 売上低迷と競争激化に対応」『読売新聞』1995年3月19日
- ^ “三越恵比寿店の閉店を正式発表 2021年2月末”. 日本経済新聞. (2020年3月30日) 2020年10月22日閲覧。
- ^ a b “【本日オープン!】オトナ女子必見の映画館「YEBISU GARDEN CINEMA」の魅力”. 映画.com. (2015年3月28日) 2017年2月11日閲覧。
- ^ “「恵比寿ガーデンシネマ」復活へ-来春開業”. シブヤ経済新聞. (2014年9月4日) 2017年2月11日閲覧。
- ^ 「94年秋開業、日本ヘラルド、まず都内に初の直営館」『日本経済新聞』1992年11月11日
- ^ “ミニシアター「恵比寿ガーデンシネマ」休館へ-17年の歴史に幕”. シブヤ経済新聞. (2010年12月15日) 2020年10月22日閲覧。
- ^ 「K-POP専用劇場」5月オープン Sanspo.com・2011年3月23日
- ^ “恵比寿に新映画館がオープン!大人のための空間「YEBISU GARDEN CINEMA」”. シネマトゥデイ (2015年3月29日). 2015年4月1日閲覧。
- ^ a b ACe建設業界 & 2013年11月, p. 49.
- ^ “恵比寿ビュータワーにおけるバリューアップ改修”. UR都市機構. 2020年10月22日閲覧。
- ^ “恵比寿ガーデンプレイス「TSUTAYA」閉店へ 24年の歴史に幕”. シブヤ経済新聞. (2018年2月19日) 2020年10月22日閲覧。
- ^ 「デザイン性高い家電扱う新業態、ノジマ、エビスに小型店」『日経MJ』2018年10月22日
- ^ a b 「シンガポールGIC、ウェスティンホテル東京、海外政府系ファンドが買収」『日本経済新聞』2008年2月3日
- ^ “国内最大、3000億円を不動産投資、米ファンド、海外勢活発、一部で過熱感”. 日本経済新聞. (2020年1月29日) 2020年10月22日閲覧。
- ^ “東京都 渋谷区の郵便番号 - 日本郵便”. www.post.japanpost.jp. 2020年6月25日閲覧。
- ^ a b c 「TV訪ねて見れば 花より団子 恵比寿ガーデンプレイス 東京都渋谷区・目黒区」『朝日新聞』夕刊 2010年1月26日
- ^ a b c d e サッポロ不動産開発株式会社 第32期決算公告
- ^ “商号変更のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 恵比寿ガーデンプレイス株式会社, (2010年11月29日) 2011年11月30日閲覧。
- ^ “組織再編に伴う合併に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), サッポロ不動産開発株式会社, (2014年2月12日) 2014年2月23日閲覧。
- ^ “株式会社サッポロスポーツプラザ株式譲渡に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), サッポロ不動産開発株式会社, (2014年11月7日) 2016年6月8日閲覧。
参考文献編集
- 『都市再開発』東京都市再開発促進会、1994年12月。
- 『ACe建設業界』日本建設業連合会広報委員会、2013年10月。
- 『ACe建設業界』日本建設業連合会広報委員会、2013年11月。
外部リンク編集
- 恵比寿ガーデンプレイス
- サッポロホールディングス
- YEBISU GARDEN CINEMA - ユナイテッド・シネマ
- 恵比寿ガーデンシネマ - 「港町キネマ通り」サイト内の記事(2000年8月取材)
- YEBISU GARDEN CINEMA - 「港町キネマ通り」サイト内の記事(2016年11月取材)