タイタニック (1997年の映画)

ジェームズ・キャメロン監督の1997年の映画

タイタニック』(原題:Titanic)は、ジェームズ・キャメロンが監督・脚本・共同製作・共同編集した、1997年のアメリカの叙事詩的ロマンス災害映画レオナルド・ディカプリオケイト・ウィンスレットビリー・ゼインキャシー・ベイツフランシス・フィッシャーバーナード・ヒルジョナサン・ハイドらが出演する。

タイタニック
Titanic
Titanic (1997 film) logo.svg
監督 ジェームズ・キャメロン
脚本 ジェームズ・キャメロン
製作 ジェームズ・キャメロン
ジョン・ランドー
製作総指揮 レイ・サンキーニ
出演者 レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
音楽 ジェームズ・ホーナー
主題歌 セリーヌ・ディオン
マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
撮影 ラッセル・カーペンター
編集 ジェームズ・キャメロン
コンラッド・バフ
リチャード・A・ハリス
製作会社 パラマウント映画
20世紀フォックス
ライトストーム・エンターテインメント
配給 アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画
日本の旗 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1997年12月19日
日本の旗 1997年12月20日
アメリカ合衆国の旗 2012年4月4日(3D版)
日本の旗 2012年4月7日(3D版)
上映時間 194分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $286,000,000[1]
※2013年7月時点での映画製作費歴代2位[2]
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $658,532,551[1]
日本の旗 262億円
世界の旗 $2,185,232,551[1]
日本の旗 3D版:4億7979万円[3]
興行収入世界第3位(2021年現在)
配給収入 日本の旗 160億円
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キャメロンは、難破船に魅了されたことからこの映画のインスピレーションを得た。彼は、災害の感情的なインパクトを伝えるためには、人間の喪失感を織り交ぜたラブストーリーが不可欠だと考えた。製作は1995年に開始され、キャメロンは実際に沈没したタイタニック号の映像を撮影した。調査船での現代的なシーンは、キャメロンが沈没船の撮影時に拠点としていたアカデミク・ムスティスラフ・ケルディッシュで撮影された。沈没事故の再現には、スケールモデルやCG、バハスタジオで製作されたタイタニック号の復元模型などが使用された。パラマウント・ピクチャーズ20世紀フォックスが共同で出資し、パラマウント・ピクチャーズが北米で、20世紀フォックスがその他の地域で配給した。製作費は2億ドルと、当時の映画界で最も高額な作品となった。

1997年12月19日に公開され、批評家や商業的に大きな成功を収め、後に多くの称賛を受けた。アカデミー賞では14部門にノミネートされ、『イヴの総て』(1950年)と並ぶ最多ノミネート作品となり、作品賞監督賞を含む11部門を受賞し、『ベン・ハー』(1959年)と並ぶ単一作品での最多受賞作品となった。全世界での初動興行収入は18億4,000万ドルを超え、10億ドルの大台に乗った最初の映画となった。2010年にキャメロンが監督した『アバター』がこれを超えるまで、史上最高の興行収入を記録した。沈没100周年を記念して2012年4月4日に公開された3D版『タイタニック』は、全世界でさらに3億4360万ドルを稼ぎ出し、映画の世界累計興行収入は21億9500万ドルに達し、全世界で20億ドルを超えた2番目の映画となった(「アバター」に続く)。2017年には20周年を記念して再公開され、アメリカ国立フィルム登録簿に保存されることになった。

あらすじ編集

プロローグ
1912年に当時最大級の豪華客船タイタニック号が沈没してから、84年後の1996年の洋上から物語は始まる。
トレジャー・ハンターのブロック・ロベットらは、タイタニックと共に沈んだとされる最高峰のダイアモンド『碧洋のハート』の在り処を探るべく、小型潜水艇を用い深海のタイタニックの調査を行っていた。そして、上流階級女性が搭乗していたと思われる1等客室の部屋から1つの金庫を発見する。歓喜に包まれる調査団は金庫をこじ開けたものの、中にあったのは彼らが探していた宝石ではなく、古ぼけた紙切れだった。
しかし、その紙切れを綺麗に洗い直すと『裸体の女性』が浮かび上がり、その胸には『碧洋のハート』らしきダイヤを身に着けていたのだった。この1枚の絵画の発見をブロックはテレビで堂々と報じ、その放送を見たある老女は驚きを隠せずにはいられなかった。
そしてブロックに一本の電話が入った。その声の主はなんと沈没事故から奇跡的に生還し、今では100歳を超えるその絵のモデルだった。ブロックと連絡を取り合った女性は孫娘ともども調査団の船に訪れ、静かにあの豪華客船の中で起こった知られざる話を語り始める。
タイタニックの出港
1912年4月10日、イギリスのサウサンプトン港から当時史上最大の豪華客船タイタニックはニューヨークへと向けた処女航海へと出発した。上流階級の令嬢だったローズ・デウィット・ブケイターは、その婚約者のキャルドン・ホックリーと未亡人となった母と共にタイタニックへと乗船するが、半ば強制された婚約に気分は晴れないでいた。ブケイター家は破産寸前であり、母親がホックリー家の財産を目当てにした結婚を強制したのである。
その一方で、画家を目指している貧しい青年のジャック・ドーソンは、新天地ニューヨークでの成功を夢見て、出港直前にポーカーで船のチケットを手に入れ、友人のイタリア青年ファブリッツィオと共にタイタニックに乗船する。
午後0時00分、正午きっかりにタイタニックは数多くの見物人や見送りの人々の歓声に包まれてサウサンプトンを後にする。故郷であるアメリカに帰れることになった画家志望のジャックは、政略結婚のためにアメリカに向かうイギリスの上流階級の娘ローズと運命的な出会いを果たし、2人は身分や境遇をも越えて互いに惹かれ合う。
タイタニックの沈没
しかし、航海半ばの4月14日午後11時40分、波一つない水平線の向こうに、見張り員はぼんやりとたたずむ白い影を発見する。それはタイタニックの針路に横たわる巨大な氷山の姿だった。「針路正面に氷山!!」。見張員から直進すると氷山に衝突すると報告を受け、当直士官(船長に代わって船を指揮する士官)のマードック次席一等航海士は「取舵一杯[注 1]、後進全速」の号令をかけたが、衝突を回避することは出来ず、タイタニックは氷山の横を擦るように衝突してしまう。
破損個所から浸水が進んでいき、徐々に船体が沈み始めたことから、やがて船全体がパニックに陥る。女子供の救助が優先されるが、ローズは取り残されたジャックを探そうと船に残り逃げ遅れてしまう。多くの乗客を残したまま船は大きく傾いた状態で沈み始め、甲板の先端に逃げ延びていたジャックたちは手すりに決死の覚悟で捕まり、重量に耐え切れず沈んでいくタイタニックと共に海中へ落ちていく。
何とか無事に生き延びた2人だったが、周囲は深い闇に包まれ救援の姿は見えなかった。ローズを瓦礫の上に乗せ、自分はそれに捕まり極寒の海中に浸かっていたジャックは、冷たい水に体力を奪われて力尽きてしまう。ジャックとの約束を守り生き残るべく、生きる気力を振り絞ってローズは警笛を鳴らして自分の居場所を知らせ、救援を経て一命をとりとめる。
助けられたローズは、生き延びてローズを探していた婚約者のキャルドンから逃げて、「ローズ・ドーソン」とジャックの姓を名乗り、ジャックの名前と共に生きてきたことを明かす。
エピローグ
全てを語り終えた老女ローズは、こっそりと隠し持っていた想い出の『碧洋のハート』を海に投げ入れてしまう。そして、心の中でジャックとの再会を思い描きながら、静かに床に就くのであった。

スタッフ編集

キャスト編集

  • 出演者名 - 役名
ジャック・ドーソンを演じたレオナルド・ディカプリオ(上、写真は2014年)と、ローズ・デウィット・ブケイターを演じたケイト・ウィンスレット(写真は2011年)。

架空の人物編集

アメリカ合衆国ウィスコンシン州出身。画家として成することを志し、世界中を旅する若者である。サウサンプトン港近くのパブにてポーカーでタイタニック号の切符を手に入れると、駆け込みで乗船し、そこでローズと出会うことになる。彼の画力はローズのお墨付きであり、最初に金庫から発見されたローズのヌードデッサンは彼が描いた物。
本作のヒロイン。1996年から84年前の若きローズ。家が破産寸前のため母に言われるがままに政略結婚を強要され、彼女にとってのタイタニックは奴隷船同然であった。決められた人生に絶望する最中、船尾から飛び降り自殺を試みようとしたところを、ジャックと出会い、次第に惹かれていく。当時無名だったパブロ・ピカソクロード・モネの才能を見抜く慧眼の持ち主であり、ジークムント・フロイトの研究を知っているなど博学である。
ローズの婚約者。アメリカの大富豪の御曹司。劇中ではキャルと呼ばれることが多い。心より物や金で人を動かそうとする傾向にある。ローズに歪んだ愛情を抱き、ローズを自らの飾り物のように扱うなど、純粋な愛情とは言えず、彼女の心は離れていく。生存者の1人で、後に他の女性と結婚するも世界恐慌で破産してピストル自殺する。
キャルドン・ホックリーの執事。キャルから与えられた命令を、淡々と、かつ冷酷にこなす。元ピンカートン探偵社の探偵(ただし吹替え及び字幕では刑事とされる)。豪華な装飾が施された銀色のコルト・ガバメントM1911を携行している。
ローズの母。裕福な上流階級を装うが実際の家計は火の車であり、破産の危機から脱出するため、ローズにキャルドン・ホックリーとの結婚を強要する。ストーリーの随所で、ジャックに代表される庶民(3等船客)を見下す言動を行う。
イタリア人。ジャックの友人でタイタニックの切符を手に入れ、タイタニックに乗船する。映画本編ではカットされたが、ヘルガというノルウェー人女性と出会い惹かれあう。
アイルランド人。タイタニックでジャックとファブリッツィオに出会い、2人にとって頼もしい存在となる。
  • エイミー・ガイバ - トゥルーディ・ボルト
ローズの身の回りの世話をする若いメイド
トレジャー・ハンター。表向きは新型の無人潜水艇を導入してタイタニックの研究を行ってると言っているが、タイタニックに眠るとされる『碧洋のハート』(The Heart of the Ocean)を狙って沈没したタイタニックを探索している。そのため当初はタイタニックのことも単なる過去の事故、自分のキャリアのうちのひとつとしか認識していなかったが、Mrsカルバートの語る物語を聞く内に徐々に心境が変化していく。碧洋のハートを見つけた時に吸うためにとっておきの葉巻を用意していたが、最後は真の宝の意味に気が付いたことでそれを一服した。
1912年から84年後の1996年のローズ。101歳。碧洋のハートのことを知っている唯一の生存者としてロベットの探索に協力する。この『タイタニック』の物語は彼女の回想という形で進行してゆく。
タイタニックの証言のために探査船まで来訪したかに思われたが、真の目的は密かに所持していた碧洋のハートを海に捨てることだった。
初期段階のエンディングでは、ダイヤを海に投げ込む寸前にロベット達に気づかれ、真の宝とは何なのかを咎(とが)めて海に投げ込むとしていたが、監督のキャメロンが謎めいたラストにしようと変更して現在のエンドに至った。
碧洋のハート廃棄後は眠りにつき、時計がある大階段を白いウェディングドレスを着た若い頃のローズがジャックの元に行き、その周りではタイタニック号でジャックの他にも亡くなった人物が祝福の拍手をしているシーンで終わる。これは、ローズが亡くなりジャック達がいる天国に行った、単なる、という2つの説があり、DVDチャプター名は「かなえられた夢」(原題は「A Promise Kept」〈約束は果たされた〉)となっており、メイキングやDVDのオーディオコメンタリーで監督のキャメロンは「観た人それぞれで解釈してほしい」と発言している。
ローズ(ミセス・カルバート)の孫娘。ローズの身の回りを世話している。
  • ルイス・アバナシー - ルイス・ボーディーン
ロベットの相棒のトレジャーハンター。当初ローズのことを世間の注目を浴びたい婆さんだと信用してなかった。そのため被害者である彼女の前でも嬉々として事故の経過を語るなどしていたが、Mrsカルバートの物語を聞くにつれ徐々にタイタニック号におきた悲劇の意味を理解していく。
演じたルイス・アバナシーの本職はタイタニックを研究している海洋学者だが、彼自身をモデルにキャメロンが脚本を書いて素で演じて欲しいと頼み、「作品をぶち壊してもいいなら出演する」と演技を任したという。

実在の人物編集

タイタニックの1等船客の1人で、新興成金。上流階級である他の1等船客からは成り上がり者として見下されているが、実力で成功をつかんだ彼女は平然と受け流している。貧乏人であるジャックが上流階級のパーティに出席する際に、彼女は息子の礼服を貸し出したり食事のマナーを耳打ちしたりしてジャックを陰から支える。タイタニック沈没の時に救命ボート上で救助のため引き返すのを主張した乗客は彼女だけだった。1996年のローズが彼女を「後に不沈のモリー・ブラウンと呼ばれる」と説明している。
タイタニック号の船長。作中ではタイタニックの処女航海が最後の務めとされているが、実際は今後も船長を続ける予定であり引退航海ではない。経験豊富で世間から信頼も厚く億万長者たちに人気の船長で、彼の船に乗るために旅のスケジュールを変更した人もいるほど。他船から氷山の警告を受けていたが、よくあることと判断して、船のスピードを落とすことはしなかった(史実では、氷山の多い海域を避けるために進路を南寄りに変更したが、氷山群は彼の予想以上に南下していた)。劇中では触れられていないが、オリンピック号(タイタニック号の姉妹船)の船長時代にイギリス海軍の巡洋艦と衝突事故を起こしている。
当初配役は、ロバート・デニーロがオファーされていたが、制作当時デニーロは病気療養中のためオファーを断っていたことがキャメロンによって明かされている。
タイタニック号を建造したホワイト・スターライン社の社長で航海に同伴している。メディア向けのアピールのために無謀な運転を船長に要求し、事故の引き金を作る。タイタニックの不沈伝説を信じ救命ボートを乗客より遥かに少ない人数の分しか乗せていなかったり(ただし救命ボートの数は当時の規定を十分に満たしてはいる)、救命ボートで乗客と一緒に脱出するなど、作中では責任者としての自覚が乏しい人物として描かれる。未公開シーンでは避難活動を手伝おうと空回りして勝手に救命ボートを外そうとしている。
タイタニック号の設計主任。航海中も船の細かい所にまで徹底的に目を通すなど完璧主義者。またタイタニックが氷山に激突した際、タイタニックの末路を誰よりも早く察知した。定員に満たないうちにボートを出してしまう乗組員を注意したり、乗客に脱出を促すなど、思いやりがあり、ローズが心を許している人物。
タイタニック号の主席1等航海士で、甲板部では船長に次ぐナンバー2。映画では描かれてはいないが衝突の直後、パニックを想定して上級船員に拳銃武装を指示した張本人。沈没時も職務を全うして沈みゆく船内の乗客たちに避難誘導を行う。敬礼した後に、頭に銃を突きつけるマードックを(原語版では)あだ名で呼んで自殺を止めようとしたものの、彼が近づいた時には遅かった。また、救命ボートA号のロープを切るように叫んでいた。大勢の乗客とともに海に放り出された後もデッキチェアにつかまり救命ボートを呼び戻そうと笛を吹き続けるも、救命ボートが到着した時は既に死亡していた。しかし、その後これがローズが助かるきっかけとなる。
タイタニック号の次席1等航海士。タイタニック号が氷山に衝突した時に当直の上級士官として船を指揮していた。女性と子供を優先を緩やかに対応していた為か、イズメイが救命ボートC号に乗った時に唖然(あぜん)とするものの、結局はそのボートを降ろした。キャルから救命ボートの席を確保するため「ビジネス」と称して賄賂を一旦は受け取るが、最終的には「金で助かると思うな」[注 2]と賄賂の札束をキャルに叩(たた)き返して拒否する。その後、救命ボートに殺到する乗客を鎮めるため拳銃で威嚇したが、それでも収まらずトミーを含む乗客2名を誤って射殺してしまう。直後、上官のワイルドに敬礼し、その後頭を撃って海に落ちた。しかし実際には最後まで誠実に乗客避難を行っていたという証言も多く残されている人物で、この表現が公開後遺族から抗議を受けることとなった。詳細は後述。
タイタニック号の2等航海士。氷山激突後、女性と子供を優先を徹底した乗客の避難を率先して行った。救命ボートに乗客を定員より少なく乗せてアンドリュースに抗議されたり、パニックを抑えるために威嚇射撃をした(史実での目撃証言を反映している)。最終的には、沈没後に転覆したボートによじ登って生還する。
タイタニック号の4等航海士。氷山衝突の際の当直の下級士官であり、ロケット信号弾を打ち上げている間にキャルとラブジョイがブリッジを通り抜けることを止めようとした。ボートを指揮しているシーンでは船が沈没する際に漕いでいる乗客に対してもっと早くするように叫んだ。また、映画では描かれてはいないが、ピットマンのようにボートを戻す提案をしたが、乗っていた乗客に拒否された。そして、カルパチア号に乗り移った時にはアーサー・ロストロン船長に対して多数の乗客が船とともに沈んで犠牲になったことを泣き叫んで訴えた。
タイタニック号の5等航海士。救命ボート14号を担当していたが、ボートを降ろしている間に大勢の乗客が近づいてきたため、自分の所持している銃で空に威嚇射撃を3回した。沈没後に海に投げ出された乗員・乗客たちを救うために現場に戻ることができた、唯一の救命ボートの指揮官。未公開シーンでは戻る際に女性に成りすました男性乗客を別のボートへ突き飛ばしている。
タイタニック号の6等航海士。劇中では出航直前でタイタニックに衛生検査を受けたと嘘(うそ)をついて搭乗しようとするジャックとファブリッツィオの搭乗を許した。氷山衝突の際のもう1人の当直の下級士官であり、氷山発見の電話を受けた。彼の最期は描かれなかったが、脚本の変更により登場シーンが多くなった。
マードックが乗客2名を射殺した後を背景から見ていたり、最後に確認されるのはワイルドとともに救命ボートA号と悪戦苦闘しているシーンだった。
タイタニック号の警備主任。ローズの自殺を制止したジャックを強姦魔(ごうかんま)と誤解して手錠をかける、キャルとラブジョイの計略で宝石泥棒の濡れ衣を着せられたジャックを拘束する場面に登場する。
1等船客で船内で1番の大富豪。不動産の売買で富を拡大させる。妻をボートに乗せた後、船内に残り最期を迎える。
1等船客。先祖代々続く鉱山業の実業家。沈没時救命具を着用することを勧められるも、「紳士たるもの死ぬ時も品格を失いたくない」と述べ、わざわざ夜会服に着替えブランデーを飲みながら最期を迎える。
1等船客。アマチュア歴史家の資産家。劇中ではキャルと親しく、ローズを助けたジャックにお礼をするようキャルに勧めた。ジャックを招いた晩さん会や、沈没直前に船首にボートが残っていることをローズに伝える役回りでも登場している。
タイタニックの楽指団のバンドマスター兼ヴァイオリニスト。タイタニック沈没時メンバーとともに乗客のパニックを抑えるために仲間とともに演奏を行う。作中では、船の沈没が加速化する中、沈没寸前まで賛美歌主よ御許に近づかん』を演奏した。
2等船客。沈没時乗客たちに新約聖書の海の章(ヨハネの黙示録第21章)を読み上げる(目撃証言あり)。
1等船客の老夫婦の夫。当時世界最大の百貨店のメイシーズの経営者。沈没時救命ボートに妻だけを乗せようとするが、妻は決して夫と離れないと覚悟を決めたことで、妻とともに客室ベッドで最期を迎える。
1等船客の老夫婦の婦人。沈没時救命ボートに夫が乗れないのを知り、夫とともに最期を迎えることを決めて、客室のベッドで夫に抱かれながら最期を迎える。
1等船客のスコットランド準男爵。劇中ではローズがジャックに有名な1等客を紹介するシーンなどに登場。
コズモの妻でファッションデザイナー。劇中ではローズがジャックに有名な1等客を紹介するシーンなどに登場。
氷山を発見した見張り番。劇中では臭いで氷山がわかると豪語していたが、ジャックとローズのキスに気を取られて氷山発見が遅れた。
フリートとともに見張り台に立っていた船員。劇中では臭いで氷山がわかると豪語したフリートを責め立てていた。
氷山に接触した際に舵を握っていた操舵員。劇中では氷山接触シーンでマードックの指示で舵を切る姿や、6号ボートの指揮を執っている際に助けに戻ることを提案したモリー・ブラウンを脅迫して黙らせる姿などが描かれた。
通信士長。スミス船長が救難信号を送るよう彼に指示する姿が描かれた。未公開シーンではカリフォルニアン号に対して黙れとモールス信号で送るシーンが有る。
1等通信士。未公開シーンでは脱出を拒むフィリップスに救命胴衣を着せる場面があった。
パン焼き係主任。甲板で転倒したローズに手を貸しジャックやローズと相前後して船尾に向かった後、空中高く持ち上がった船尾の安全柵の外側(上側)にジャックやローズより一足先に出て、ボトルを口にしている人物。劇中ではセリフはほとんどないものの、事故後詳しい証言を残した生存者の1人として知られており、生存に至る経緯などはほぼその通りに描かれている。海に転落したもののアルコールが体内に残っていたために凍死を免れ、救命ボートに助けられたという。ただし、今日の医学ではアルコールはむしろ低体温症のリスクを高めるとされている[4]。未公開シーンではデッキチェアを船外に投下する作業をしながらリキュールラッパ飲みしているほか、カルパチア号内ではイズメイ社長の後方に姿が見える。
機関長。部下の機関士や機関助士たちに指示を下す姿や、部下たちとともに最後まで脱出せずに電気を供給する姿が描かれた。

日本語吹替編集

役名 俳優 日本語吹替[5]
ソフト版 フジテレビ旧版 日本テレビ フジテレビ新版 機内上映版
ジャック・ドーソン レオナルド・ディカプリオ 松田洋治 妻夫木聡 石田彰 内田夕夜 草尾毅
ローズ・デウィット・ブケイター ケイト・ウィンスレット 日野由利加 竹内結子 冬馬由美 岡寛恵 藤貴子
キャルドン・ホックリー ビリー・ゼイン 山寺宏一 江原正士 堀之紀
ルース・デウィット・ブケイター フランシス・フィッシャー 小沢寿美恵 鈴木弘子
E・J・スミス船長 バーナード・ヒル 大木民夫 久米明 有本欽隆
ブルース・イスメイ ジョナサン・ハイド 土師孝也 羽佐間道夫 小島敏彦
スパイサー・ラブジョイ デビッド・ワーナー 青森伸 稲垣隆史 島香裕
ファブリッツィオ・デ・ロッシ ダニー・ヌッチ 檀臣幸 鳥海勝美 成田剣
ブロック・ロベット ビル・パクストン 石塚運昇 堀内賢雄 井上倫宏
ミセス・カルバート グロリア・スチュアート 佐々木すみ江 京田尚子 山口奈々
トーマス・アンドリュース ヴィクター・ガーバー 納谷六朗 小川真司 後藤哲夫
リジー・カルバート スージー・エイミス 山像かおり
ルイス・ボーディーン ルイス・アバナシー 池田勝 岩崎ひろし 江川央生
トーマス・“トミー”・ライアン ジェイソン・ベリー 吉田孝 石野竜三 檀臣幸
ワイルド 主席1等航海士 マーク・リンゼイ・チャップマン 石塚運昇 内田直哉 清水敏孝
マードック 次席1等航海士 ユアン・スチュワート 田原アルノ 原康義 水内清光
ライトラー 2等航海士 ジョニー・フィリップス 諸角憲一 家中宏
ロウ 5等航海士 ヨアン・グリフィズ 後藤敦 森田順平
ロバート・ヒッチェンズ 操舵手 ポール・ブライトウェル 落合弘治 池田秀一
ベンジャミン・グッゲンハイム マイケル・エンサイン 岩田安生
ヘンリー・J・ベイリー 主任 ロン・ドナキー 池田勝 宝亀克寿
ジョン・ジェイコブ・アスター大佐 エリック・ブレーデン 仲野裕
アーチボルド・グレイシー大佐 バーナード・フォックス 佐々木梅治 富田耕生
ジョセフ・ベル 機関長 テリー・フォレスタル 塚田正昭 斎藤志郎
フレッド・W・バレット 火夫 デレク・リー 北川勝博 小島敏彦
ロシズ伯爵夫人 ロシェル・ローズ 北條文栄
トゥルーディ・ボルト エイミー・ガイパ 岡本章子
バンドマスター ウォレス・ハートリー ジョナサン・エヴァンス=ジョーンズ 伊藤和晃 納谷六朗
フレデリック・フリート スコット・アンダーソン 柳沢栄治
リー 見張り番 マーティン・イースト 星野充昭
ハロルド・ブライド 1等通信士 クレイグ・ケリー 桐本琢也
マーガレット・“モリー”・ブラウン キャシー・ベイツ 谷育子 小林幸子 一城みゆ希 小林幸子 鳳芳野
その他 N/A 定岡小百合
黒田弥生
佐藤ゆうこ
永井誠
遠藤純一
田原アルノ
菊池いづみ
鈴鹿千春
荒井静香
相田さやか
田尻ひろゆき
立木文彦
岡本章子
大川透
成田剣
寺内よりえ
翻訳 戸田奈津子 たかしまちせこ 松崎広幸
演出 N/A 蕨南勝之 小林守夫
調整 N/A 佐藤隆一 栗林秀年
担当 N/A 竹内朋子 鍛治谷功
三木恵子
小川眞紀子
佐藤陽子
プロデューサー N/A 山形淳二
前田久閑
大塚恭司
北島有子
中島良明
遠藤恵
制作 N/A ビデオテック ムービーテレビジョン ブロードメディア
発売日
初回放送
N/A 1998年11月20日
VHS
2001年8月31日
金曜エンタテイメント
9月1日
ゴールデン洋画劇場
※2回に分けて放送
2003年6月27日
6月28日
金曜ロードショー
※2回に分けて放送
2004年10月2日
プレミアムステージ

製作編集

『タイタニック』の主な撮影は、1996年7月にノバスコシア州ダートマスで、アカデミク・ムスティスラフ・ケルディッシュ号での現代の探検シーンの撮影から始まった[6]。1996年9月には、メキシコのロサリートに新たに建設されたフォックス・バハ・スタジオに移り、そこには実物大のRMSタイタニックが建設されていた。沈没時に船尾が上昇するのと同じように、数秒で0度から90度まで上昇できる蝶番で作られていた[7]。スタントマンの安全のために、多くの小道具は発泡ゴムで作られていた[8]。11月15日までに、乗船シーンが撮影された。キャメロンはRMSタイタニックを右舷に建造することを選択したが、これは気象データの調査により、漏斗状の煙を船尾に吹き付けるのは北から南への偏西風であることが判明したためである[7]。これは、左舷に停泊していたため、サウサンプトンからの出港を撮影する際に問題となった。例えば、台本では右に歩いていた人が、撮影では左に歩かなければならないなど、指示書の実行や小道具、衣装を逆にしなければならなかった。ポストプロダクションでは、フィルムが正しい方向に反転された[9]

1912年当時の上流階級のジェントルマンのマナーをキャストに教えるために、専任のエチケットコーチが雇われた[10]。にもかかわらず、何人かの批評家は、特に2人の主役にまつわる映画の時代錯誤を指摘した[11][12]

キャメロンは、ジャックが描いたローズのヌード写真を、抑圧の背景を感じさせるシーンのためにスケッチした[13]。「彼女にとってそれが何を意味するのか、彼女が感じているであろう自由をね。そのために、ある種の爽快感がある」と語っている。このヌードシーンは、ディカプリオとウィンスレットの初共演シーンである。「それは何かの意図があってのことではなく、私にはこれ以上のデザインはできなかったけれど。彼らには神経質さとエネルギーとためらいがあるんだ」とキャメロンは述べている。「彼らは、リハーサルはしていたが、一緒に撮影したことはなかった。選択肢があるとすれば、おそらく撮影の中でもっと深く掘り下げたほうがよかったと思う」。キャメロンは、大掛かりなセットが何ヶ月も準備できなかったので、撮影できるものは何でも埋めようと奔走していた、と語っている。映画でそのシーンを見たキャメロンは、かなりうまくいったと感じた。

撮影現場では、他の時間もスムーズではなかった。この撮影は過酷な経験であり、「キャメロンは『ハリウッドで最も怖い男』という確固たる名声を築いた。妥協を許さない完璧主義者として知られるようになった」、「300デシベルの大声で叫び、メガホンとトランシーバーを持った現代のキャプテン・ブライが162フィートのクレーンで人々の顔に向かって急降下する」[14]。ウィンスレットは撮影中に肘の骨が欠けてしまい、船を沈める17メートルガロンの水槽の中で溺れてしまうのではないかと心配していた。「彼が本当に怖いと思ったこともあった。ジムは信じられないくらい気性が荒いんだ」[15]。「『ちくしょう!』と哀れなクルーに怒鳴るんだ[14]。『それこそ俺の望んでいないことだ!』って」共演者のビル・パクストンは、以前にキャメロンと一緒に仕事をした経験から、キャメロンの仕事ぶりをよく知っていた。"撮影現場にはたくさんの人がいた。ジムは、心をつかむための時間を持っている人ではない」と語っている[14]。スタッフは、キャメロンが邪悪な分身を持っていると感じていたため、彼を「Mij」(ジムを逆に綴ったもの)とあだ名していた[14]。批判を受けて、キャメロンは「映画製作は戦争だ。ビジネスと美学の大きな戦いだ」と語った[14]

カナダでのアカデミク・ムスティスラフ・ケルディッシュの撮影中、ノバスコシア州ダートマスでのある夜、怒ったスタッフがキャメロンや他の様々な人が食べたスープに解離性薬物PCPを入れてした。パクストンを含む50人以上が病院に運ばれた。俳優のルイス・アバナシーは「ただ転げ回っているだけの人もいて、完全に気を失っていました。中には、稲妻やサイケデリックを見たという人もいた」と語った。キャメロンは、薬物が完全に定着する前になんとか嘔吐した。アバナシーは、彼の姿にショックを受けたという。「片目はターミネーターの目のように真っ赤だった。瞳孔があって、虹彩がなくて、真っ赤だった。もう片方の目は、4歳の頃から接着剤を嗅いでいたようだった」[14]。犯人は捕まっていない[16]

撮影スケジュールは138日を予定していたが、160日になった。冷たい水の中で何時間も過ごした後、多くのキャストが風邪やインフルエンザ、腎臓の感染症にかかったが、その中にはウィンスレットも含まれていた。結局、彼女は「大金」を稼がない限り、キャメロンとは二度と仕事をしないと決めた[16]。他にも何人かがプロダクションを去り、3人のスタントマンが骨折したが、映画俳優組合は調査の結果、セットについて本質的に安全でないものはないと判断した[16]。さらに、ディカプリオは撮影中に危険を感じたことは一度もなかったと語っている[17]。キャメロンは情熱的な仕事ぶりを信じており、自分のセットの運営方法について謝罪することはなかったが、彼は認めている。

私は要求が多く、スタッフにも要求する。軍隊的であるという意味では、何千人ものエキストラや大規模なロジスティックスを扱い、人々の安全を確保するためには、その要素があると思う。大勢の人を相手にするには、かなり厳密な方法論が必要だと思う[16]

タイタニック』の撮影費用は、最終的に2億ドルに達し[18][19][20]、上映時間1分あたり100万ドル強となった[21]。フォックスの幹部は慌てて、3時間の映画から1時間の具体的なカットを提案した。彼らは、長い叙事詩は監督がアカデミー賞を受賞するのに役立つ可能性が高いにもかかわらず、長さが延びることは上映回数が減り、収益が減ることを意味すると主張した。キャメロンは、フォックスに「私の映画をカットしたいのか?私をクビにするしかない!私をクビにしたい?私を殺さなければならない!」。幹部たちは、投資した資金をすべて失うことになるので、やり直したくなかったが、利益が出ないと予測していたキャメロンの「自分の取り分を没収する」という申し出も、当初は空振りに終わっていた。

キャメロンは、自分の持ち分を失ったことを複雑に説明した。「…簡単に言うと、この映画は『ターミネーター2』や『トゥルーライズ』よりも比例してはるかに多くの費用がかかっているということ。それらの映画は、最初の予算から7~8%上がっている。タイタニックも最初の予算は大きかったが、もっともっと上がった」と語った。「私は製作や監督として、お金を出してくれるスタジオに責任を持っているので、彼らにとって苦痛にならないようにした。私は2つの異なる機会にそれを行った。彼らは私にそれを強要したのではなく、私がそれをしたことを喜んでくれた」。

興行成績編集

興行収入は、全米で6.6億ドル、日本で262.0億円(配給収入160.0億円)[22]、全世界で21.9億ドルに達し、『ジュラシック・パーク』(1993年)を抜いて当時の世界最高興行収入を記録した。この記録は同監督作品の『アバター』(2009年)に抜かれるまで保持された。日本では『もののけ姫』(1997年)を抜いて日本歴代興行収入記録を更新し、『千と千尋の神隠し』(2001年)に抜かれるまで記録を保持している。また、映画パンフレットも日本で153万部を売り上げた[23]

作品の評価編集

同監督の『アバター』に抜かれるまで、映画史上最高の興行収入を記録した作品だが、公開初週の収入は3300万ドルとあまり高くはなく、ロングランヒットの作品であった。また3時間以上という上映時間は、1日当たりの上映回数が少なくなるため、興行的には極めて不利であり、その上でのこの記録の樹立はまさに快挙と言える。

この映画を世界で最も長く上映したのは、ロシアスヴェルドロフスク州州都エカテリンブルクである。

2001年に日本のフジテレビにて放送された際には、8月31日に『金曜エンタテイメント』で放送された前編が34.5%(瞬間最高40.7%)、9月1日『ゴールデン洋画劇場』で放送された後編が35.4%(瞬間最高42.7%)の視聴率ビデオリサーチ・関東地区調べ)を記録した[24]

史実との違い編集

福音派の指導者ジェームス・ドブソンは、亡くなった男性は1339人、女性114人、子供56人だったと指摘し、男性が自己犠牲を払って愛の模範を示したタイタニックが「やもめたちの船」と呼ばれており、「女性、子供、信仰を持っていない人を優先的にボートに乗せるように言った」ジョン・ハーパー牧師ら男性の英雄的なエピソードがあるのに、それを一切無視して男性を臆病者のように描いたとして監督を批判している[25]。また、無断で海底の遺品を収拾する行為も広く行われ、一部の遺品は利益目的に販売されるなどされ、非難を集めている。

映画の中で1等航海士のウィリアム・マクマスター・マードックは、タイタニックが沈没に瀕した時に富裕な乗客から救命ボートに乗せる代償に賄賂を受け取るが直前になって翻意して賄賂を突き返し、パニックを起こした乗客を射殺してから自決した、不名誉な人物として描かれた。しかし生還した航海士や乗客は、「彼は最後の瞬間まで職務を遂行し亡くなった」と証言しており遺族からも抗議があった。20世紀フォックス社はマードックの遺族に謝罪し、故郷の高校に「ウィリアム・マクマスター・マードック記念賞」の基金として5,000ポンドを寄付した。ジェームズ・キャメロン監督もメイキングで「配慮が足りなかった」と語っている。

レオナルド・ディカプリオが演じた3等船客ジャック・ドーソンは架空の人物だが、犠牲者の中にジョセフ・ドーソンという客室係の同姓の人物がおり、映画のヒット後、墓碑に「J.ドーソン」と刻まれた彼の墓所を訪れるファンが多かったという。

また劇中で登場する、ジャックが描いたスケッチは全てジェームズ・キャメロン本人による絵である。ローズのデッサンのシーンでは、ジャックは右利きという設定で、キャメロンは左利きであったため、ここでもフィルムを反転して右で描いている様に見せている。

受賞編集

1998年のアカデミー賞において、作品賞監督賞撮影賞美術賞主題歌賞音楽賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞音響効果賞、音響賞、編集賞の11部門で受賞した。また、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットした[注 3]

DVD・Blu-ray編集

1999年にDVDが発売されたが、LDのマスターを流用したレターボックス仕様だった。2005年に発売されたリマスターDVD3枚組セット(日本では「アルティメット・エディション」として発売)では、未公開シーンと別ヴァージョンのエンディングが合計45分収録されている。インタビューやパロディまで合わせると、映像特典は14時間にのぼる。いずれもTHX仕様。

2012年9月28日にBlu-rayが3D版と同時に発売された。2D版は劇場公開版と同じシネマスコープのアスペクトだが、3D Blu-rayはビスタビジョンにサイズが変更されている。3D版のアスペクトはシネマスコープから左右をカットしたトリミング映像ではなく、上下の黒帯を除去したサイズである。そのため、オリジナル版からは見えていなかった部分も映っている。

3D上映版編集

ジェームズ・キャメロン監督は、2012年が客船沈没の1912年4月からタイタニック沈没100周年にあたることから、100年目となる2012年4月の公開に向けて本作の3Dリマスター版を製作した。製作にはキャメロン自身も3D変換処理作業に参加しており、北米では2012年4月4日、日本は同年4月7日に公開された。

3D版は全米だけで既に興行収入4400万ドルを超えており、オリジナル版と通算して興収20億ドルを突破した[1]

ストーリーの内容などは一切変わっていないが、Huffingtonpostによれば、クライマックスシーンに映りこむ星の位置に修正が加えられている。天文学者で宇宙物理学者のニール・ドグラース・タイソンから、そのシーンに映りこむ星の位置が正確ではないと指摘されたことがきっかけであり、それに対しキャメロンは「ちくしょう、分かったよ。じゃあ、1912年4月15日午前4時20分の星図を教えてくれたら、映画を修正する」と返し、実現されることとなった[26]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ マードックは「Hard a' starboard!」という号令を発した。これは、日本語では「取舵一杯」に相当し、左に最大転蛇することを指す。外部リンク 「取り舵・面舵の意味が逆転したことについて」参照。
  2. ^ ソフト版吹き替えでは「今更金を貰っても、何の役にも立たないさ」、テレビ版吹き替えでは「金なんか幾ら持ってたって無駄なんだい」、機内上映版吹き替えでは「こんな紙切れで命は買えないんですよ」とそれぞれ訳されている。
  3. ^ この曲のヴォーカル・パートは、この曲が作られた際のデモ・テープの音源を使っている(Song To Soul 第57回(2011年12月11日、BS-TBS)にて ポール・ファーバーマン談)。

出典編集

  1. ^ a b c d Titanic (1997)”. Box Office Mojo. 2009年12月11日閲覧。
  2. ^ https://moviewalker.jp/news/article/39884/
  3. ^ ※興行収入世界代3位(2020年現在)「キネマ旬報」2013年2月下旬決算特別号 215頁
  4. ^ https://shonan-mc.org/images/zsmcc/jimukyoku/doc/teitaionsyou_2018.pdf
  5. ^ 逢坂千里 (2021年4月16日). “『タイタニック』吹き替え声優はどれが好き?5つのバージョンごとに特徴を比較”. ciatr[シアター] (株式会社viviane). https://ciatr.jp/topics/317844 2021年4月30日閲覧。 
  6. ^ “Heart of the Ocean: The Making of Titanic. THE BEST OF.”. (1997–1998) 
  7. ^ a b Ed W. Marsh (2005年). Construction Timelapse (DVD). 20th Century Fox. 
  8. ^ Marsh and Kirkland, pp. 130–142
  9. ^ Marsh and Kirkland, pp. 52–54
  10. ^ James Cameron's Titanic”. Media Awareness Network. 2010年1月24日閲覧。
  11. ^ "Quite a bit of the dialogue is peppered by vulgarities and colloquialisms that seem inappropriate to the period and place, but again seem aimed directly to the sensibilities of young American viewers." McCarthy, Todd (1997年11月3日). “"Titanic" review by Todd McCarthy”. Variety. https://variety.com/1997/film/reviews/titanic-5-1117339997/ 2009年2月21日閲覧。 
  12. ^ “Titanic's very slow leak”. The Washington Post. (1999年3月25日). https://www.washingtonpost.com/wp-srv/style/longterm/movies/videos/titanichowe.htm 2009年2月21日閲覧。 
  13. ^ “Topless drawing of Kate Winslet in Titanic to sell for £10,000”. The Telegraph. (2011年4月1日). https://www.telegraph.co.uk/culture/art/art-news/8421218/Topless-drawing-of-Kate-Winslet-in-Titanic-to-sell-for-10000.html 2018年10月28日閲覧。 
  14. ^ a b c d e f Godwin, Christopher (2008年11月8日). “James Cameron: From Titanic to Avatar”. The Times (London). http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/film/article6902906.ece 2010年1月9日閲覧。 
  15. ^ Godwin, Christopher (2008年11月8日). “James Cameron: From Titanic to Avatar”. The Times (London). http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/film/article6902906.ece 2010年1月9日閲覧。 
  16. ^ a b c d Andrew Gumbel (2007年1月11日). “Lights, cameras, blockbuster: The return of James Cameron”. The Independent (London). https://www.independent.co.uk/news/world/americas/lights-cameras-blockbuster-the-return-of-james-cameron-431615.html 2008年2月5日閲覧。 
  17. ^ Leonardo DiCaprio Interviewed by Joe Leydon for "Titanic"”. YouTube (2008年6月11日). 2010年8月3日閲覧。
  18. ^ Garrett, Diane (2007年4月20日). “Big-budget bang-ups.”. Variety. https://www.variety.com/article/VR1117963551.html?categoryid=1019&cs=1 2009年11月16日閲覧。 
  19. ^ Wyatt, Justin; Vlesmas, Katherine (1999). The Drama of Recoupment: On the Mass Media Negotiation of Titanic. pp. 29–45.  In Sandler & Studlar (1999).
  20. ^ Welkos, Robert W. (1998年2月11日). “The $200-Million Lesson of 'Titanic'”. Los Angeles Times. https://articles.latimes.com/1998/feb/11/entertainment/ca-17727 2009年12月12日閲覧。 
  21. ^ Marshall, Sarah (2017年12月17日). “The Insane True Story Of How "Titanic" Got Made”. BuzzFeed. https://www.buzzfeed.com/sarahmarshall/20-years-ago-titanic-took-over-the-world-heres-why 2017年12月27日閲覧。 
  22. ^ 日本映画製作者連盟1998統計
  23. ^ 日本経済新聞』1998年9月23日付朝刊、15頁。
  24. ^ タイタニック瞬間最高42.7%スポーツ報知、2001年9月3日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  25. ^ ジェームス・ドブソン『男の子を育てる』ファミリー・フォーラム・ジャパン p.179-183
  26. ^ ジェームズ・キャメロン監督「タイタニック3D」で修正を加えたシーンとは?

関連項目編集

外部リンク編集