聖蹟桜ヶ丘駅

日本の東京都多摩市関戸にある京王電鉄の駅

聖蹟桜ヶ丘駅(せいせきさくらがおかえき)は、東京都多摩市関戸一丁目にある、京王電鉄京王線である。京王西管区所属[1]駅番号KO27

聖蹟桜ヶ丘駅
駅西口(2017年2月15日)
せいせきさくらがおか
Seiseki-sakuragaoka
(帝京大学 最寄駅)
KO26 中河原 (1.6 km)
(1.7 km) 百草園 KO28
地図
所在地 東京都多摩市関戸一丁目10-10
北緯35度39分3秒 東経139度26分48.7秒 / 北緯35.65083度 東経139.446861度 / 35.65083; 139.446861座標: 北緯35度39分3秒 東経139度26分48.7秒 / 北緯35.65083度 東経139.446861度 / 35.65083; 139.446861
駅番号 KO27
所属事業者 京王電鉄
所属路線 京王線
キロ程 26.3 km(新宿起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
[京王 1]54,749人/日
-2022年-
開業年月日 1925年大正14年)3月24日
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駅前には京王電鉄の本社ビルが所在する[2]

歴史 編集

駅名の由来 編集

駅開設当時の「関戸」は駅所在地の地名から。現在の「聖蹟桜ヶ丘」は、駅周辺がの名所であることに由来する地名「桜ヶ丘」(当駅南部)と、明治天皇の御狩場が連光寺付近にあったことに由来する「聖蹟」(天皇行幸した土地のこと)を合わせたものである[11]

駅構造 編集

当駅は分岐器絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。

相対式ホーム2面2線を有する高架駅であり、下りMt.TAKAO号を除く全ての定期営業列車が停車する(同列車は客扱いを行わない運転停車)。京王線新宿 - 京王八王子間の特急運行開始時からの特急停車駅でもある。ホームの幅は広く採られているが、駅がカーブの中に位置するため、下りホームでは電車とホームとの間が広く開いている箇所がある。

ホームは2階に、改札口(東口と西口の2か所)および駅事務室は1階にある。中2階のコンコースが各ホームと両改札とを結んでいる。エスカレーターは上りのみ、エレベーターはコンコース階で乗り継ぐことによってホームに行けるようになっている。トイレ(だれでもトイレ併設)は西口側改札内にある。

各ホーム中央に京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターに直結している出口があり、4階A・B館連絡ブリッジに設けている出口専用改札口(係員は不在)へ通じる上りエスカレーターのみが設置されている。誤ってこのエスカレーターで改札口まで上ってしまうとホームに戻れなくなるので注意が必要である。

ホームの発車標は、京王線の駅としては最後まで反転フラップ式が使用されていたが、2005年11月にLED式に更新された。

2012年4月8日初電より、当駅周辺を舞台とするスタジオジブリアニメ映画耳をすませば』の主題歌「カントリー・ロード」をオルゴール調にアレンジした接近メロディの使用を開始した[8][12]。流れるメロディは1番線ホームと2番線ホームとで異なる[8]。但し、上り京王ライナー及びMt.TAKAO号は京王線新宿駅と同じ京王ライナー入線曲が鳴動し、運転停車扱いとなる下り高尾山口行Mt.TAKAO号はどちらも鳴動しない。

のりば 編集

番線 路線 方向 行先
1   京王線 下り 京王八王子高尾山口多摩動物公園方面
2 上り 府中調布明大前新宿 都営新宿線方面

利用状況 編集

2022年度の1日平均乗降人員54,749人である[京王 1]。単独駅ながら、同じく特急停車駅で乗換駅の高幡不動駅より多い。朝夕は上り新宿方面への通勤客と、当駅で下車し京王電鉄系列の本社(後述)などへの通勤客で混雑する。ここ数年はやや減少傾向にあり、かつての特急通過駅の千歳烏山駅や特急・急行通過駅の仙川駅よりも少ない。

近年の1日平均乗降人員及び乗車人員の推移は下表の通りである。

年度別1日平均乗降・乗車人員[13]
年度 1日平均
乗降人員[14]
1日平均
乗車人員[15]
出典
1955年(昭和30年) 3,676
1960年(昭和35年) 6,574
1965年(昭和40年) 16,426
1970年(昭和45年) 31,892
1975年(昭和50年) 43,854
1980年(昭和55年) 48,022
1985年(昭和60年) 54,246
1986年(昭和61年) 60,741
1990年(平成02年) 72,811 37,063 [* 1]
1991年(平成03年) 39,202 [* 2]
1992年(平成04年) 39,679 [* 3]
1993年(平成05年) 78,737 40,238 [* 4]
1994年(平成06年) 39,863 [* 5]
1995年(平成07年) 78,386 39,943 [* 6]
1996年(平成08年) 38,888 [* 7]
1997年(平成09年) 37,304 [* 8]
1998年(平成10年) 36,299 [* 9]
1999年(平成11年) 35,475 [* 10]
2000年(平成12年) [16]68,103 33,929 [* 11]
2001年(平成13年) [17]66,981 33,268 [* 12]
2002年(平成14年) 32,882 [* 13]
2003年(平成15年) 66,369 32,861 [* 14]
2004年(平成16年) 65,506 32,419 [* 15]
2005年(平成17年) 65,697 32,529 [* 16]
2006年(平成18年) 65,707 32,630 [* 17]
2007年(平成19年) 68,362 33,869 [* 18]
2008年(平成20年) 68,690 34,030 [* 19]
2009年(平成21年) 67,747 33,542 [* 20]
2010年(平成22年) 66,384 32,841 [* 21]
2011年(平成23年) 65,731 32,486 [* 22]
2012年(平成24年) 65,164 32,252 [* 23]
2013年(平成25年) [17]65,739 32,534 [* 24]
2014年(平成26年) 64,893 32,101 [* 25]
2015年(平成27年) 65,248 32,224 [* 26]
2016年(平成28年) 64,376 31,855 [* 27]
2017年(平成29年) 64,142 31,745 [* 28]
2018年(平成30年) 65,131 32,247 [* 29]
2019年(令和元年) 65,246 32,254 [* 30]
2020年(令和02年) 47,521 23,545 [* 31]
2021年(令和03年) [京王 2]51,363 25,619 [* 32]
2022年(令和04年) [京王 1]54,749

駅周辺 編集

当駅周辺は「聖蹟桜ヶ丘地区」として、東京都の「一般拠点地区」に位置付けられている。

駅北東の京王電鉄本社をはじめ、当駅周辺には京王グループ各社の本社が多く所在するほか、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター(せいせきSC)を中心とした商業施設や飲食店街が発達している。

バスターミナルは、駅北側の京王百貨店建屋の吹き抜けになっている1階部分に設置されており、京王電鉄バスなどの多数のバス路線のハブとして機能している。また聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターA館1階には京王電鉄バスの案内所が設けられている。立体駐車場も設置されており、線路南側の東京都道41号稲城日野線(川崎街道)から出入りすることができる。

当駅の南側から京王永山駅の北側にかけては、当時の京王帝都電鉄の田園都市建設部によって開発された大規模な住宅地(桜ケ丘住宅地)が広がっている。同住宅地は多摩川に面した低地に位置する当駅から坂を上った多摩丘陵北端にあるため、眺望良好な宅地が多い。

当駅は多摩市の北部にあり、多摩市の南部には多摩ニュータウンが造成されているが、1974年京王相模原線京王多摩センター駅へ延伸されるまで、当時の京王帝都電鉄では多摩ニュータウンへの唯一のアクセス駅となっていた。

戦前には未成線に終わった南津電気鉄道が、一ノ宮付近に駅を設置し、由木相原を経て相模川尻に至る路線を計画していた。京王相模原線の建設に際してはそうした経緯もあり、当初は当駅から多摩ニュータウン方面へ直通するルートも検討されていた。しかしニュータウン全域をカバーできないことや、将来的に調布 - 当駅間の輸送需要が増大した場合に複々線化の用地買収が困難であるなど、様々な理由から却下されている。

主な商業施設
主な企業
公的施設
  • ヴィータ聖蹟桜ヶ丘(聖蹟桜ヶ丘OPA)
    • 多摩市役所 聖蹟桜ヶ丘出張所
    • 関戸公民館
  • 関戸図書館(ザ・スクエア)
  • 聖蹟桜ヶ丘郵便局
  • せいせきC館内郵便局
金融機関
その他

バス路線 編集

京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターB館1階にバスターミナルは位置している。

永山駅まで京王相模原線・小田急多摩線が開業する以前は、多摩ニュータウンの唯一の入り口として機能し、聖蹟桜ヶ丘駅から多摩ニュータウンへのバスが運行された。現在でも永山、豊ヶ丘、多摩センター方面に数多くの路線が運行されている。

多摩市ミニバスは聖蹟桜ヶ丘駅には乗り入れないが、日野市ミニバスの2路線が当駅と高幡不動駅を結んでいる。

バスのりば 編集

乗場 系統 主要経由地 行先 運行事業者 備考
1番 高22 百草団地・高幡台団地 高幡不動駅 京王バス
京王電鉄バス
高27 高幡台団地 夜間と休日の朝のみ運行
桜80 帝京大学入口・由木折返場 南大沢駅 京王バス 深夜バスあり(平日のみ)
桜83 帝京大学入口 由木折返場 平日朝1本と土休日深夜のみ運行
桜88 帝京大学入口・大竹橋・フェアヒルズ入口 京王堀之内駅
2番 高52(O) 百草園駅北・金田公園 高幡不動駅 日野市ミニバス落川路線
高20(W) 百草園住宅・三沢台 京王電鉄バス 日野市ミニバス三沢台路線
桜87 一の宮 帝京大学構内
直行 京王バス
直行 帝京大学小学校 平日・土曜の朝1本のみ運行
桜84 帝京大学入口・板橋・南大沢駅 相模原駅 京王バス
神奈中
空港 成田空港 京王バス
東京空港交通
成田多摩センター線。
一部便は3番乗り場から発車。
3番 桜81 一の宮 東京電力総合研修センター 京王電鉄バス 平日朝に急行便あり
国18 府中四谷橋北・谷保駅 国立駅 京王バス
府中四谷橋北 日新町二丁目 平日朝1本(8:06発)のみ運行。
桜18 府中四谷橋北・府中西高校入口 都営泉二丁目 平日の朝・夜のみの運行
桜19 府中四谷橋北・デュオヒルズ前
高速 名鉄バスセンター 新宿名古屋線
空港 羽田空港 京王バス
東京空港交通
羽田多摩センター線
4番 桜91 桜ヶ丘二丁目 京王バス
桜92 桜ヶ丘二丁目 永山駅
7番 桜46 多摩市役所・大橋・豊ヶ丘四丁目 多摩センター駅
桜65 聖ヶ丘病院前 永山駅 京王電鉄バス
8番 桜47 多摩市役所・大橋 京王多摩車庫前 京王バス
桜62 多摩市役所・愛宕東公園 多摩センター駅
桜63 多摩市役所・愛宕東公園・多摩センター駅 鶴牧団地循環
9番 桜72 愛宕東 多摩センター駅 京王電鉄バス
鹿島 平日の23時台のみ運行
桜73 愛宕東・多摩センター駅 多摩南部地域病院
11番 桜22 車橋・永山駅 諏訪四丁目循環 京王バス
神奈中
諏訪三丁目
桜23 永山五丁目 神奈中
桜24 車橋・永山駅・永山五丁目・京王多摩車庫前 鶴川駅
桜25 車橋・永山駅・永山五丁目 京王多摩車庫前 京王バス
桜28 車橋・多摩東公園 若葉台駅 休日のみ運行
12番 稲22 連光寺坂・稲城市立病院南多摩駅 稲城駅
桜06 連光寺坂・記念館前・聖ヶ丘団地 永山駅 京王バス
京王電鉄バス
多摩大学 平日1本のみ運行
桜07 連光寺坂・記念館前・連光寺・多摩東公園 永山駅 1日1本のみ運行
  • 5・6・10・13・14番は降車場。この他、路上の一部にも降車場が設置されている。

隣の駅 編集

京王電鉄
  京王線
特急・急行[注釈 1]
分倍河原駅 (KO25) - 聖蹟桜ヶ丘駅 (KO27) - 高幡不動駅 (KO29)
区間急行[注釈 2]快速[注釈 3]各駅停車
中河原駅 (KO26) - 聖蹟桜ヶ丘駅 (KO27) - 百草園駅 (KO28)
  • イベントなどの開催時には、通常の隣の停車駅との間にある以下の駅に停車することがある。
    • 百草園での「梅まつり」・「紅葉まつり」開催時に、一部の特急が隣の百草園駅に停車する。

当駅周辺を舞台とする作品 編集

『耳をすませば』による町おこしについては「聖蹟桜ヶ丘#『耳をすませば』による町おこし」、上記以外の作品については「聖蹟桜ヶ丘#その他のコンテンツ」を参照。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 下り:早朝のみ、上り:平日早朝・深夜のみ、それぞれ運転。
  2. ^ 平日朝上りのみ運転。
  3. ^ 平日昼下りのみ運転。

出典 編集

  1. ^ 京王電鉄鉄道営業部管理課「駅管区・乗務区のあらまし」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、43頁、ISSN 0040-4047 
  2. ^ a b c d 京王ハンドブック2020「年表」” (PDF). 京王電鉄広報部. pp. 106-124 (2020年8月). 2021年7月13日閲覧。
  3. ^ a b c 京王ハンドブック2020「駅の変遷」” (PDF). 京王電鉄広報部. pp. 100-105 (2020年8月). 2021年7月13日閲覧。
  4. ^ a b c 京王電鉄広報部「総説:京王電鉄」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、10頁、ISSN 0040-4047 
  5. ^ 京王電鉄広報部『京王の電車・バス100年のあゆみ』p.28、ネコ・パブリッシング、2013年9月20日。ISBN 978-4-777014972
  6. ^ a b 山田康介「1970年代から1980年代の京王線の思い出 今、これから」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、140頁、ISSN 0040-4047 
  7. ^ 京王電鉄広報部『京王の電車・バス100年のあゆみ』p.23、ネコ・パブリッシング、2013年9月20日。ISBN 978-4-777014972
  8. ^ a b c アニメ映画の主題歌「カントリー・ロード」が聖蹟桜ヶ丘駅の列車接近メロディーになります!』(PDF)(プレスリリース)京王電鉄、2012年2月23日。 オリジナルの2014年7月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140717164959/https://www.keio.co.jp/news/backnumber/news_release2011/nr120223v02.pdf2020年4月12日閲覧 
  9. ^ 2月22日(木)始発から京王線・井の頭線のダイヤ改正を実施します 〜京王ライナーの運行開始や、平日朝間時間帯の速達性向上を図ります〜』(PDF)(プレスリリース)京王電鉄、2018年1月24日。 オリジナルの2019年10月14日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20191014150927/https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2017/nr180124_timetable20180222.pdf2020年4月12日閲覧 
  10. ^ 2月22日(金)始発から京王線・井の頭線のダイヤ改正を実施します 〜朝間時間帯上り「京王ライナー」の運行開始や、平日朝間時間帯の利便性向上を図ります〜』(PDF)(プレスリリース)京王電鉄、2019年1月22日。 オリジナルの2019年10月14日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20191014155008/https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2018/nr190122_timetable20190222.pdf2020年4月12日閲覧 
  11. ^ あいぼりー特別号 「京王線・井の頭線 むかし物語」総集編 2003年12月9日、京王電鉄発行
  12. ^ 今夜金曜ロードSHOW「耳をすませば」の舞台、聖蹟桜ヶ丘の知られざる苦労(エキサイトレビュー)”. エキサイトニュース. エキサイト (2013年7月5日). 2013年12月30日閲覧。
  13. ^ 統計たま - 多摩市
  14. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  15. ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
  16. ^ 田中健輔(京王電鉄鉄道運転部運転課)「輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』第53巻第7号(通巻734号)、電気車研究会、2003年7月10日、24頁、ISSN 0040-4047 
  17. ^ a b 京王電鉄鉄道営業部運転課「輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』第64巻第8号(通巻893号)、電気車研究会、2014年8月10日、27頁、ISSN 0040-4047 
  18. ^ 会社情報 ムラキ株式会社
東京都統計年鑑
京王電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 京王電鉄株式会社. “1日の駅別乗降人員”. 2023年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月1日閲覧。
  2. ^ 京王電鉄株式会社. “1日の駅別乗降人員”. 2022年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月1日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集