塚本 晋也(つかもと しんや、1960年1月1日[1] - )は、日本の映画監督俳優東京都渋谷区出身[1]豊島区在住。日本大学芸術学部卒業。現在は、多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科教授。有限会社海獣シアター代表取締役[2]コマーシャルのナレーターとしては大沢事務所所属[3]

つかもと しんや
塚本 晋也
塚本 晋也
生年月日 (1960-01-01) 1960年1月1日(58歳)
出生地 日本の旗 日本 東京都渋谷区
職業 映画監督俳優
事務所 海獣シアター(個人事務所) / 大沢事務所
公式サイト 塚本晋也 Official Website
主な作品
鉄男』(1989年)
ヒルコ/妖怪ハンター』(1991年)
バレット・バレエ』(1999年)
双生児-GEMINI-』(1999年)
六月の蛇』(2003年)
ヴィタール』(2004年)
悪夢探偵』(2007年)
野火』(2015年)
備考
多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科教授

クエンティン・タランティーノジェームズ・ワン&リー・ワネルギャスパー・ノエダーレン・アロノフスキーといった映像作家も塚本フリークを公言している国際的評価の高い日本人監督の一人である[4][5]。 自ら製作・監督・脚本・撮影・美術・編集・出演を兼ねるスタイルを貫いている[6]

目次

人物編集

下北沢で生まれ原宿で育つ[7]。幼少の頃から観ていたウルトラQ(その他)に衝撃を受け、中学時代から自主映画を作り始める[8]。中学2年生(当時14歳)の時に水木しげるのマンガ『原始さん』を原案にして、8ミリフィルムで映画製作をする[9]商業デザイナーだった父の影響で幼い頃から絵を描くことが好きで、高校・大学と美術学科を専攻[9][10]。だいたいの映画作品で自ら美術も手掛けている[11]。高校時代も4本の映画を制作し、日本テレビ主催のシネマフェスティバルで入賞を果たす[6]

日本大学芸術学部に進学後、演劇に惹かれ唐十郎といった劇作家に影響され劇団を主宰[10]。しかし、映画監督の夢を捨てたわけではなく大学在学中に劇場映画の制作を目指すが叶わず、卒業後はCM制作会社に就職する[9]。CMディレクターとして働く一方、仕事を続けながら演劇がしたいと社長に相談するとあっさりと承諾を得るが、舞台と海外出張が重なるなど両立が難しくなり、4年間勤めた後に退社を決意する[7]

退社後、劇団「海獣シアター」を結成、3本の芝居を興行する[6]

1988年、海獣シアターの仲間とともに作った『電柱小僧の冒険』でPFFアワードのグランプリを獲得する[9]

翌1989年、制作費1,000万、4畳半のアパートで廃物のSFXと少数のスタッフで制作された『鉄男』が、ローマ国際ファンタスティック映画祭のグランプリを受賞する[8]。一般公開1作目にして国際的評価を獲得、後の海外映画祭における多数の新世代の日本映画評価への先鋒となる(また、この作品は、主演・田口トモロヲの映画俳優としての活動の足掛かりにもなる[8])。

1992年、『鉄男II BODY HAMMER』が世界の40以上の映画祭に招待され、日本映画が長らく遠ざかっていた海外映画祭の再進出のきっかけとなる[6]

1997年、ヴェネツィア国際映画祭で審査員を務めた[1]

俳優としては、自身の作品のみに止まらず多数の映画やドラマに関わることも多く個性を発揮[12]。俳優としての自身の事は「聞き分けのいい俳優」だと話す[13]。2002年には大谷健太郎監督の『とらばいゆ』や三池崇史監督の『殺し屋1』などで第57回毎日映画コンクール男優助演賞を受賞している。

2003年公開の『六月の蛇』は、ヴェネツィア国際映画祭コントロコレンテ部門審査員特別賞を受賞した。

2015年、市川崑監督により1959年に映画化された『野火』を自主制作スタイルで再び映画化[13]。それまで都市と肉体をテーマにバーチャルリアリティな世界を描いてきたが、『野火』では観客にあえて戦場の生々しさ体感してもらい悲惨さを伝えるため、市川崑版では避けられた人肉を食べる表現にも向き合い容赦のない暴力を描ききった[5]。第70回毎日映画コンクール男優主演賞、監督賞を始め多くの評価を得た。

2016年、マーティン・スコセッシ監督の映画『沈黙 -サイレンス-』に出演。オーディションで役を獲得したが、もともと塚本が監督した映画を観ていたスコセッシは、同姓同名の別の役者がやってきたと思ったという[14]。前年、飢餓状態の一等兵を演じた『野火』では体重を53キロまで落としたが、この作品では命がけのシーンにも挑む過酷な役柄だった事もありさらに体重を40キロ台まで落とし臨んだ[15]

映画音楽の石川忠とはほとんどの作品でタッグを組んでおり、2017年に石川が亡くなるまで塚本の映画に不可欠な存在であった[6]

監督作品編集

出演作品編集

映画編集

テレビドラマ編集

ゲーム編集

CM編集

関連書籍編集

著書編集

  • 東京フィスト(1995年、扶桑社)
  • 六月の蛇(2003年、マガジンハウス)
  • 悪夢探偵(2006年、角川書店)
  • 悪夢探偵2 怖がる女(2008年、角川書店)
  • 鉄男 THE BULLET MAN(2010年、講談社)
  • 鉄男全集 鉄男三作品純正シナリオ(2010年、ACクリエイト)

その他編集

  • 塚本晋也読本―普通サイズの巨人(2003年、キネマ旬報社)
  • 塚本晋也読本 SUPER REMIX VERSION(2010年、キネマ旬報社)
  • 完全鉄男 『鉄男』から『鉄男 THE BULLET MAN』までの軌跡(2010年、講談社)

受賞歴編集

出典編集

  1. ^ a b c 本人の公式サイト・プロフィール
  2. ^ 塚本晋也 TSUKAMOTO SHINYA OFFICIAL WEBSITE、2017年2月19日閲覧。
  3. ^ NA”. 塚本晋也 TSUKAMOTO SHINYA OFFICIAL WEBSITE. 海獣シアター. 2017年2月17日閲覧。
  4. ^ 縦横無尽に広がる塚本晋也の世界”. マイナビニュース (2007年6月14日). 2018年5月13日閲覧。
  5. ^ a b 『野火』塚本晋也監督インタビュー「ファンタジーではない本当の暴力を」”. 映画ランド. 2018年5月13日閲覧。
  6. ^ a b c d e 塚本晋也”. KINENOTE. 2018年5月28日閲覧。
  7. ^ a b “[https://jp.vice.com/others/who-are-you-tsukamoto Who Are You? 塚本晋也さん 映画監督]”. VICE JAPAN (2017年5月17日). 2018年5月13日閲覧。
  8. ^ a b c 日本映画の海外進出を促進させた怪作『鉄男』”. シネマズ by松竹 (2017年5月12日). 2018年5月13日閲覧。
  9. ^ a b c d 塚本晋也監督が振り返る映画づくりの原点「いまだに最初の作品からテーマは変わらない」”. ログミー. 2018年5月13日閲覧。
  10. ^ a b リアリティ経由、虚構行:塚本晋也インタビュー”. i-D. 2018年5月13日閲覧。
  11. ^ 第1回 『野火』への道~塚本晋也の頭の中~”. シネマトゥデイ (2015年5月13日). 2018年5月13日閲覧。
  12. ^ “[「俳優・塚本晋也は、 監督から見て実に良い俳優!」、『野火』Blu-ray&DVD発売記念、塚本晋也監督インタビュー [塚本晋也さん]母との絆 映画に投影]”. yomiDr (2013年11月17日). 2018年5月13日閲覧。
  13. ^ a b [塚本晋也さん]母との絆 映画に投影”. シネマズ by松竹 (2016年5月12日). 2018年5月13日閲覧。
  14. ^ 『沈黙−サイレンス−』塚本晋也さんインタビュー/スコセッシ監督に別人だと思われていたオーディション裏話”. フィルマーズ (2017年1月13日). 2018年8月16日閲覧。
  15. ^ 塚本晋也『沈黙』で「40キロ台に」壮絶ダイエット!スコセッシ監督のために殉教覚悟”. ニュースウォーカー (2017年2月3日). 2018年8月16日閲覧。
  16. ^ 池松壮亮×蒼井優、塚本晋也初時代劇『斬、』参戦!「かけがえのない作品に出会えた」”. シネマカフェ (2018年11月23日). 2018年11月24日閲覧。
  17. ^ “塚本監督新作「斬、」がベネチア国際映画祭コンペ選出”. SANSPO.COM (産経デジタル). (2018年7月25日). http://www.sanspo.com/geino/news/20180725/geo18072520140035-n1.html 2018年7月25日閲覧。 
  18. ^ 塚本晋也監督「半分、青い。」でブッ飛んだ教授役「気合が入りました」大学生の律に影響与える - スポニチ、2018年4月28日
  19. ^ 第7回TAMA映画賞”. 第25回映画祭TAMA CINEMA FORUM. TAMA CINEMA FORUM (2015年). 2015年11月22日閲覧。
  20. ^ 毎日映画コンクール 大賞に橋口監督の「恋人たち」”. 毎日新聞 (2016年1月21日). 2016年1月21日閲覧。
  21. ^ “「バクマン。」が日本映画プロフェッショナル大賞でベストワン&作品賞”. 映画ナタリー. (2016年3月25日). http://natalie.mu/eiga/news/180925 2016年3月25日閲覧。 
  22. ^ “塚本晋也監督、スコセッシ監督と並ぶ功労賞獲得に驚き!”. シネマトゥデイ. (2016年11月17日). http://www.cinematoday.jp/page/N0087607 2016年11月17日閲覧。 

関連文献編集

外部リンク編集