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国道220号

日本の宮崎県から鹿児島県に至る一般国道

国道220号(こくどう220ごう)は、宮崎県宮崎市から日南市鹿屋市を経由して鹿児島県霧島市に至る一般国道である。

一般国道
国道220号標識
国道220号
地図
総延長 188.2 km
実延長 188.2 km
現道 188.2 km
制定年 1953年指定
起点 宮崎県宮崎市
橘通3丁目交差点(地図-45
主な
経由都市
宮崎県日南市
鹿児島県鹿屋市
終点 鹿児島県霧島市
国分敷根交差点(地図-46
接続する
主な道路
記法
国道10号標識 国道10号
国道269号標識 国道269号
国道222号標識 国道222号
国道448号標識 国道448号
国道269号標識 国道269号
国道504号標識 国道504号
国道224号標識 国道224号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
起点(宮崎市橘通3丁目交差点)
宮崎市橘通(市役所前交差点)
鹿屋バイパス・鹿屋市旭原町
垂水市早崎
終点(霧島市国分敷根)

概要編集

宮崎市から日南海岸を経て大隅半島を横断し、桜島のある鹿児島湾に沿って霧島市とを結ぶ幹線道路。南九州の大動脈のひとつであり[1]、全線が国土交通大臣が管理する指定区間である。

宮崎市の中心市街地、橘通り3丁目交差点を起点に南下し、大淀川に架かる橘橋を通過すると宮崎南バイパスとなる。

宮崎市加江田からは青島バイパス、堀切峠バイパスと続き、日南海岸沿いに南下する道路は別名日南海岸ロードパークまたは日南フェニックスロードとも呼ばれる[2]。沿線には道の駅フェニックスやサンメッセ日南、鵜戸神宮などの観光地があり、日本有数のツーリングスポットとしても知られている[3]。1986年に日南フェニックスロードが日本の道100選に選定され、2003年には宮崎県の広域観光ルート「ひむか神話街道」として指定された。また、宮崎市内はワシントンヤシ(ワシントニアパーム)やフェニックスの並木が植栽されており、南国情緒のある優れた街路樹景観が評価されて、読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」(1994年)のひとつにも選定されている[4]

日南市南郷町からは進路を西に変え都井岬をショートカットする峠越えルートで串間市中心部へ向かい[注釈 1]志布志湾沿いから大隅半島シラス台地を西へ横断して、鹿屋市を経由。同市古江町からは鹿児島湾(錦江湾)岸沿いに北上して、桜島口を経て霧島市を走る国道10号と合流する終点・国分敷根交差点に至る。

路線データ編集

一般国道の路線を指定する政令[5][注釈 2]に基づく起終点および経過地は次のとおり。政令上の終点は国分市となっているが、合併に伴い、2005年(平成17年)11月7日以降は霧島市となっている。

歴史編集

1953年(昭和28年)に道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として初回指定された路線のひとつである。『鹿屋市史 上巻(改訂版)』に掲載された地図によると、少なくとも中世までには現在の国道220号とほぼ同地点を経由する道路が開設されていたことがうかがえる。

江戸時代飫肥藩が現在の日南市から宮崎市方面へ向かう道路として、現在の国道220号に相当する「鵜戸街道」よりも山越えながらも直線的に結ばれていた「飫肥街道」(現在の宮崎県道27号宮崎北郷線など)を主に使用していた。これは鵜戸街道が「七浦七峠」と呼ばれるほどの難所であったことが関係している。鹿屋 - 串良間は「串良街道」として知られており、松並木が植え付けられていた。

年表編集

路線状況編集

宮崎南バイパス区間は、清武町方面(国道269号)や宮崎空港方面(国道220号バイパス)からの通行車が合流し交通が集中することから、宮崎県内で最も交通量の多い区間のひとつとなっており、慢性的な渋滞が発生している。この対策として2008年7月末に、国道10号へ接続する国道269号のバイパス道路(加納バイパス)が完成した。また、宮崎IC宮崎自動車道)から宮崎県総合運動公園までは、信号機がほとんど設置されておらず、道路の走りやすさマップでは最高ランクの「S」と認定されている[13]

宮崎市 - 鹿屋市間を同じく結ぶ国道269号と平行するが、内陸の都城市を経由する国道269号に対し、日南海岸沿いを走る本路線のほうが、距離、所要時間ともに長い[14][15]。日南海岸沿いの区間は、異常気象時に度々交通規制がなされる。

鹿屋市内は鹿屋バイパスによって中心市街地を避ける形で通過し、バイパスの一部区間には「ばら通り220」の別名がある。沿線にはロードサイド店舗が多数立地し、大隅半島で最も交通量の多い区間となったことから現在4車線化工事が実施されている[いつ?]

桜島口に接する鹿児島湾岸区間は、垂水市牛根境に異常気象時規制区間がある。同じく、鹿児島湾に面する垂水市牛根にある道の駅たるみずは、「全長60メートルの足湯」がある観光新名所で知られる。

高規格幹線道路編集

  • E78 日南・志布志道路 : 日南市 - 志布志市間。2016年に東九州自動車道並行する一般国道自動車専用道路として事業化。供用時期は未定。

別名編集

 
宮崎市内海(堀切峠)。都井岬まで続く日南海岸沿いの道路は、通称「日南フェニックスロード」という。日本の道100選
  • 日南フェニックスロード(にちなんフェニックスロード)
    宮崎県宮崎市街から青島付近の堀切峠と日南市の国道220号と国道448号、宮崎県道36号を経て、宮崎県最南端の串間市の都井岬に至る全長約85 kmある海岸沿い道路の愛称[16][17]。都井岬付近を除いた宮崎市堀切峠 - 日南市南郷町目井津間(約40 km)は国道220号に指定される区間であり[18]、1986年(昭和61年)8月10日に、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された「日本の道100選」に選定されている[19]日南海岸沿いに走っており、青島や堀切峠、鵜戸神宮、油津といった南九州の代表的な観光名所が道沿いに集まっており、日南海岸国定公園のシンボルロードでもある[16][17]。沿道には亜熱帯植物が多く植えられ、愛称名のもとにもなっているフェニックスビロウのほか、ワシントンヤシ(ワシントニアパーム)、リュウゼツランポインセチアコバノセンナなどが植生しており、黒潮で浸食された奇岩が多く、日本国の天然記念物に指定された波状岩がある海岸風景とあいまって、南国的な情緒が特徴的である[17][20]。3000本のソテツが自生する最南端の都井岬では、野生の馬である御崎馬が生息し、日南フェニックスロードまで出てくることもある[17]。かつて、宮崎市内では新婚旅行で馬に花嫁を乗せて日南海岸を通って鵜戸参りにゆく風習があったといわれ[16]、日本全国からも多くの新婚カップルが新婚旅行で訪れる地で盛況を見せたことがあるところから、ハネムーン街道ともよばれている[18]
  • 鵜戸街道(うどかいどう)
    国道220号のうち、宮崎市から日南市にかけての区間の別称。かつて、洞窟の社がある鵜戸神宮へ詣でる人が盛んに往来したことからよばれたものである[16]。快適なドライブルートとして日南フェニックスロードが整備される以前は、日南海岸の断崖絶壁を行く危険な道で、「日向七浦七峠」ともよばれていた[16]

バイパス編集

  • 宮崎南バイパス : 宮崎市。1979年に全通、暫定4車線。
  • 青島バイパス : 宮崎市。2005年に全通、暫定2車線。堀切峠トンネルの内容も含む。
  • 鹿屋バイパス : 鹿屋市(起点は肝付町)。1992年に全通、一部区間は4車線。
  • 古江バイパス : 鹿屋市 - 垂水市間。2008年に一部区間が開通。2車線。

重複区間編集

  • 国道448号(宮崎県宮崎市橘通3丁目・橘通3丁目交差点(起点) - 日南市南郷町東町・南郷駅前交差点、串間市大字西方・串間駅前交差点 - 鹿児島県曽於郡大崎町菱田)

事前通行規制区間編集

4の事前通行規制区間が設定されている。

  • 宮崎県宮崎市折生迫 - 宮崎市内海(延長2.9 km)
    • 旧道(堀切峠・道の駅フェニックス区間)のみ。連続雨量が170 mmに達した場合通行止。
  • 宮崎市小内海 - 日南市富土(延長4.5 km)、日南市宮浦 - 日南市風田(延長11.2 km)
    • 連続雨量が170 mmに達した場合通行止。山岳ルートの主要地方道日南高岡線(県道28号)で迂回可能。
  • 鹿児島県垂水市牛根境 - 垂水市牛根境(延長3.8 km)
    • 連続雨量が200 mmに達した場合通行止。

道の駅編集

鹿児島県

地理編集

日南海岸国定公園にも指定された日南海岸沿いの「日南海岸ロードパーク」(日南フェニックスロード)区間では、変化に富んだ海岸線に沿ってヤシの並木や亜熱帯性の植物が多く、南国ムードを感じながら独特の海岸美を眺められるドライブルートでも知られる[21]。沿線に観光名所も多く、美しい海岸線で知られる堀切峠、隆起海床と奇形波蝕痕で「鬼の洗濯板」の異名で知られる奇勝の青島や、日向灘の断崖絶壁の海食洞の中に本殿が鎮座する鵜戸神宮がある[16][21]。国道220号が走る標高62 mの堀切峠は、国土地理院の地形図に記載のある峠のなかでは日本一低い場所にあることでも知られている[16]。一方、西の牛根大橋の区間では、わずかながらも桜島(鹿児島市)を通過する。

通過する自治体編集

交差する道路編集

交差する鉄道編集

道路施設編集

トンネル編集

起点から
宮崎県
  • 内海トンネル:延長273 m(宮崎市)
  • 日南富士トンネル:延長1386 m(日南市)
  • 宮浦トンネル:延長306 m(日南市)
  • 新鵜戸(しんうど)トンネル:延長875 m(日南市)
  • 日南トンネル:延長404 m(日南市)
  • 高松トンネル:延長148 m(串間市)
鹿児島県
  • 郷之原トンネル:延長660 m(鹿屋市)
  • 海潟隧道:延長93 m(垂水市)

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 日南海岸沿いに都井岬方面へ向かう分岐路は国道448号で、串間市中心街で国道220号と再び合流する。
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  3. ^ a b 2005年11月7日に1市6町が合併して霧島市発足。
  4. ^ 2009年3月30日に日南市ほか2町が合併して日南市発足。
  5. ^ a b c d e f g 2015年4月1日現在

出典編集

  1. ^ 『鹿屋市史 下巻』678頁。
  2. ^ 須藤英一 2013, p. 176.
  3. ^ 『ツーリングマップルR 九州・沖縄』(昭文社、2007年)には「九州ツーリングのハイライト」と記載されている。
  4. ^ 浅井建爾『道と路がわかる辞典』日本実業出版社、2001年11月10日、初版、127頁。ISBN 4-534-03315-X
  5. ^ a b 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2013年3月23日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 12. 2017年3月27日閲覧。
  7. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2013年3月23日閲覧。
  8. ^   ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令(昭和28年5月18日政令第96号)の原文があります。
  9. ^   ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令(昭和35年6月20日政令第167号)の原文があります。
  10. ^ 県道の路線の認定(平成18年3月31日宮崎県告示第208号) (PDF)”, 宮崎県公報 号外第25号: 21, (2006年3月31日) Archived 2011-09-20 at the Wayback Machine.
  11. ^ 平成28年度新規事業候補箇所説明資料 一般国道220号 日南・志布志道路 (PDF)”. 国土交通省九州地方整備局 (2016年3月8日). 2016年3月8日閲覧。
  12. ^ “東九州自動車道(北郷〜日南間)のインターチェンジ・橋梁の名称が決定” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省 九州地方整備局 宮崎河川国道事務所, (2016年9月2日), http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/site_files/file/press/pdf/2016090201.pdf 
  13. ^ 「走りやすさマップ」16分割詳細図”. 道路の走りやすさマップ. 国土交通省九州地方整備局. 2008年3月19日閲覧。
  14. ^ 一般国道220号”. 道路時刻表. 国土交通省九州地方整備局. 2008年3月19日閲覧。
  15. ^ 一般国道269号”. 道路時刻表. 国土交通省九州地方整備局. 2008年3月19日閲覧。
  16. ^ a b c d e f g 佐々木・石野・伊藤 2015, pp. 126–127.
  17. ^ a b c d ロム・インターナショナル(編) 2005, pp. 27-28.
  18. ^ a b 「日本の道100選」研究会 2002, p. 213.
  19. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 11.
  20. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, pp. 212-213.
  21. ^ a b 須藤英一 2013, pp. 176-177.

参考文献編集

  • 鹿屋市史編さん委員会・編 『鹿屋市史 上巻(改訂版)』 鹿屋市、1995年3月、293-297頁。
  • 鹿屋市史編さん委員会・編 『鹿屋市史 下巻(改訂版)』 鹿屋市、1995年3月、677-680頁。
  • 佐々木節、石野哲也、伊藤もずく『絶景ドライブ100選[新装版]』松井謙介編、学研パブリッシング〈GAKKEN MOOK〉、2015年9月30日。ISBN 978-4-05-610907-8
  • 須藤英一『新・日本百名道』大泉書店、2013年。ISBN 978-4-278-04113-2
  • 「日本の道100選」研究会『日本の道100選〈新版〉』国土交通省道路局(監修)、ぎょうせい、2002年6月20日、212-213頁。ISBN 4-324-06810-0
  • ロム・インターナショナル(編)『道路地図 びっくり!博学知識』河出書房新社〈KAWADE夢文庫〉、2005年2月1日、27-28頁。ISBN 4-309-49566-4

関連項目編集

外部リンク編集