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明知遠山氏(あけちとおやまし)は、利仁流加藤氏一門美濃遠山氏の一派。

明知遠山氏
家紋
遠山九字直違(分家が使用)
本姓 藤原北家利仁流
家祖 遠山景重遠山氏
種別 武家
士族
出身地 美濃国恵那郡明知村
主な根拠地 美濃国恵那郡明知村
著名な人物 遠山景行遠山利景
遠山景元
支流、分家 武蔵遠山氏相模遠山氏信州遠山氏
凡例 / Category:日本の氏族

鎌倉時代の初期に岩村遠山氏から分家して明知城を拠点としたが、戦国時代末期に武田氏の攻撃により失領。江戸時代になって旧領の一部を回復し、幕府交代寄合(旗本)となって明知陣屋を構え、明治維新を迎えるまで続いた。菩提寺は岐阜県恵那市明智町にある龍護寺で、明知遠山氏代々の墓が現存する。

歴史編集

  • 宝治元年(1247年)、遠山景朝の子で、明知遠山氏の始祖・遠山三郎兵衛景重が明知城を築き代々守護した。[2][注釈 1]その後、景長-朝廉-景忠-景房-頼景-景基-景次-景勝-景保-景成(兄)→直景(弟)ー景行と続いたという。(諸説あり)
  • 延元元年/建武3年5月25日(1336年7月4日)に、摂津国湊川の戦いに参加した明知城主の遠山景房は、足利氏より勲功を賞して郡上郡の市島郷の三分の二の地頭職を賜った。
  • 正平7年(1352年)3月には遠山景房が武功により安房国に領地を与えられた。
  • 明徳3年(1392年)、北朝が南朝の持つ三種の神器を接収し、後亀山天皇が譲位して南北朝合一(明徳の和約)が成し遂げられた。この頃、遠山の氏族には、明知城主の遠山景房の子の遠山頼景の名がある。(遠山家譜)。
  • 応永28年(1422年)『花営三代記』のの記事に遠山明知小太郎景時、同小太郎景氏の名が記されている。
  • 応永30年(1423年)の記事に遠山明知小太郎の名が記されている。
  • 文安元年(1444年)の『文安年中御番帳』に遠山明知大蔵少輔がみえる[3]

遠山氏の宗家は岩村城主の岩村遠山氏で、遠山一族は美濃国恵那郡およびその周辺に勢力を持ち、「遠山七家(遠山七頭)」と称された。その内の岩村遠山氏・明知遠山氏・苗木遠山氏を、「三遠山(遠山三頭)」と呼んだ[4][5]

旗本・明知遠山氏編集

慶長5年(1600年)の関ヶ原の合戦では、森氏から代わって明知城を領した岩村城田丸直昌が西軍についたため、利景は田丸方の守る明知城を落城させ(東濃の戦い)、その功で戦後に旧領回復を成し遂げて旗本(交代寄合)となり、串原遠山氏が、代々家老となった。

明知遠山氏の一族は、松山城を構える伊予松山藩愛媛県松山市)の藩主久松松平氏に仕えたという[10] 。この系統は遠山九字直違家紋を使用している。 なおアール・エフ・ラジオ日本の会長・遠山景久の家の家紋も遠山九字直違である。

旗本・明知遠山氏の知行所編集

  • 美濃国恵那郡-5,401石5斗6升9合
  • 明知村・高波村・峰山村・馬坂村・落倉村・小杉村・馬木村・門野村・杉平村・野志村・上手向村・久保原村・下手向村・釜屋村・原村・田代村・猿爪村・吉良見村・小泉村・大船村・上田村・大栗村・田良子村・阿妻村・一色村・颪村・柏尾村・岩竹村・安村・土助村・才坂村・浅谷村・須淵村・野原村の中の(上切村・上中切村・中切村・下切村)
  • ※浅谷村・須淵村・野原村は、現在は愛知県豊田市旭町の一部となっている。
  • 美濃国土岐郡-1,130石8斗8升4合
  • 小里村の中の羽広村・山田村の中の曾木村・猿子村の中の一部・戸狩村の一部

家紋編集

寛政重修諸家譜』 第七百八十七巻によると、景行家は以下と記載されている。

  • 主紋:丸に二引き
  • 替紋:丸に六本格子  補項として「『寛永系図』 丸に九字に作る」と記載有り。

関連寺院編集

一族編集

系譜編集

関連項目編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 土岐氏の一族である明智土岐家より譲り受けたという俗説もある(『恵那業書』)。

出典編集

  1. ^ 『日本城郭大系』[要文献特定詳細情報]
  2. ^ 『東濃雑録』の記載による[1]
  3. ^ 『中津川市史』
  4. ^ 加藤 1926, pp. 153-155.
  5. ^ 黒川 1915, pp. 140-141.
  6. ^ a b c d e 堀田 1923, p. 99.
  7. ^ 加藤 1926, pp. 166-169.
  8. ^ 黒川 1915, pp. 142, 151-152.
  9. ^ a b 堀田 1923, p. 100.
  10. ^ 「遠山譜」記載による

参考文献編集

史料
  • 『東濃雑録』
  • 『恵那業書』
  • 『花営三代記』
  • 『文安年中御番帳』
  • 「遠山譜」
  • 『伊那旧事記』