草津市
草津市(くさつし)は、近畿地方北東部、滋賀県南西部に位置する市。県庁所在地の大津市に次ぐ、県下第2位の人口を有する都市である。
くさつし 草津市 | |||||
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国 |
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地方 | 近畿地方 | ||||
都道府県 | 滋賀県 | ||||
市町村コード | 25206-9 | ||||
法人番号 |
7000020252069 ![]() | ||||
面積 |
67.82km2 | ||||
総人口 |
143,143人 [編集] (推計人口、2021年1月1日) | ||||
人口密度 | 2,111人/km2 | ||||
隣接自治体 | 大津市、守山市、栗東市 | ||||
市の木 | キンモクセイ | ||||
市の花 | アオバナ | ||||
草津市役所 | |||||
市長 | 橋川渉 | ||||
所在地 |
〒525-8588 滋賀県草津市草津三丁目13番30号 北緯35度0分47.4秒東経135度57分35.6秒座標: 北緯35度0分47.4秒 東経135度57分35.6秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
琵琶湖や山林の面積を除いた可住地面積人口密度は(3033.6人/km2、2017年10月)、人口集中地区 (DID) 人口密度は約7,090人/km2[1]となり、大津市とほぼ同じである。
概要編集
江戸時代には東海道と中山道が接する宿場町(草津宿)として栄えた。また、近年はJR東海道線(琵琶湖線)・草津線、国道1号・名神高速道路・新名神高速道路など日本を東西に結ぶ交通網を有しており、近世から現代にわたって交通の要衝となっている。なお、JRの駅別乗降客数の県内1位(南草津駅)と2位(草津駅)の駅は、いずれも当市域にある。
大企業の滋賀県における拠点(支店・営業所)が、当市に置かれることも多い[2]。
国土交通省による都市圏の概念では、「京都都市圏」と定義する区域に含まれているが[3]、その中でも当市は第2次産業の集積を要因とした求心力が強い都市とされている[4]。尚、平成22年度国勢調査によると当市の昼夜間人口比率は109となっている[5]。
また平成24年経済センサスによると、平成23年の人口当たり年間小売販売額は1,209千円と高く、当市は滋賀県湖南地域における商業の中心的都市となっている[6]。
地理編集
草津川は代表的な天井川で、治水事業として中流域(金勝川合流点)から南寄りに草津川放水路(草津川)が開削され、2002年に旧河道は合流点から廃川となった。 草津川放水路は、廃川になった時点で、草津川と名称を替え、管轄も国土交通省から滋賀県に移管されている。 旧草津川と呼ばれるようになった旧河道跡は、築堤の一部が切り崩されたものの大半は現存しており、JR東海道線(琵琶湖線)や旧中山道などは今なお築堤をトンネルで抜けており、現存する数少ない遺産となっている。
隣接する自治体編集
歴史編集
織田信長は、室町将軍足利義昭から提示された管領または副将軍の職を辞退し、代わりに堺・大津・草津の支配権の承認を求めた。当時の草津は東海道・中山道および湖上交通を結ぶ交通の要衝として、世界的な貿易港の役割を持ち鉄砲の名産地として知られる堺や、京都の外港あるいは衛星都市としての役割を持つ大津と並び重視されていた。江戸時代には東海道と中山道の両者にまたがる宿場町(草津宿)として発展した。
沿革編集
人口編集
平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、8.00%増の130,854人である。増減率は県下19市町村でもっとも増加率が高い。
草津市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 草津市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 草津市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 |
草津市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政編集
- 1期目は前市長の任期満了における選挙において、僅差(303票差)で当選。前政策推進部長。選挙では民主党と社民党、対話でつなごう滋賀の会の推薦を得た。対抗候補は、自民党の支持を得た前市長の伊庭嘉兵衛(無所属として出馬)。2期目は無投票で再選。
歴代市長編集
草津市の歴代市長は下表の通りである[7]。
代 | 氏名 | 生年月日 | 投票日 |
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1 | 黒川広太郎 | 1889年05月10日 | 1954年12月03日 |
2 | 黒川広太郎 | 1889年05月10日 | 1958年11月27日 |
3 | 木村太一郎 | 1903年10月25日 | 1962年11月03日 |
4 | 木村太三郎 | 1907年05月03日 | 1965年02月07日 |
5 | 木内宗光 | 1913年07月21日 | 1969年01月26日 |
6 | 木内宗光 | 1913年07月21日 | 1973年01月28日 |
7 | 春日昻郎 | 1925年03月30日 | 1977年01月30日 |
8 | 春日昻郎 | 1925年03月30日 | 1981年02月01日 |
9 | 髙田三郎 | 1925年04月06日 | 1985年01月27日 |
10 | 髙田三郎 | 1925年04月06日 | 1989年01月29日 |
11 | 髙田三郎 | 1925年04月06日 | 1993年01月24日 |
12 | 古川研二 | 1932年01月25日 | 1995年02月26日 |
13 | 古川研二 | 1932年01月25日 | 1997年02月14日 |
14 | 芥川正次 | 1958年05月23日 | 2003年02月09日 |
15 | 伊庭嘉兵衞 | 1942年05月21日 | 2004年03月21日 |
16 | 橋川渉 | 1949年02月12日 | 2008年02月24日 |
17 | 橋川渉 | 1949年02月12日 | 2012年02月19日 |
18 | 橋川渉 | 1949年02月12日 | 2016年02月21日 |
19 | 橋川渉 | 1949年02月12日 | 2020年02月16日 |
警察編集
広域行政編集
議会編集
草津市議会編集
経済編集
主な商業施設編集
特産品編集
- うばがもち(姥が餅) - 戦国時代(永禄年間)、街道を行き交う人が立ち寄った茶屋で供されたことが起源の餅。江戸期の様子は、歌川広重や葛飾北斎の浮世絵に描かれたほか、松尾芭蕉や与謝蕪村が句に詠んでいる[8]。
- 草津メロン[9]
- アオバナ(ツユクサ)を用いた商品
- 竹根鞭細工 - 平安時代以来の歴史を持つ、県知事指定滋賀県伝統工芸品。戦前には欧米にも輸出され、チャールズ・チャップリンも愛用していた[10]。
工業編集
立地する主な企業編集
- 綾羽工業
- パナソニック アプライアンス社 ※パナソニックの社内分社のひとつ。
- オムロン
- キヤノンマシナリー
- 日本電気硝子 精密ガラス加工センター
- 舞鶴倉庫
- 西濃運輸
- ニチコン草津
- 中野製薬
- ダイキン工業
- 川重冷熱工業
- オウミ住宅 本社
- アイフル コールセンター
- 近商物産
- パインアメ 滋賀工場
- ニプロ
- タカラバイオ 本社
漁業編集
- 志那漁港
- 北山田漁港
姉妹都市・提携都市編集
地域編集
博物館等施設編集
- 県立琵琶湖博物館(湖をテーマにした博物館としては日本で最大規模)
- 市立水生植物公園みずの森
- 市立草津宿街道交流館
文教施設編集
幼稚園
- 草津市立志津幼稚園
- 草津市立中央幼稚園
- 草津市立大路幼稚園
- 草津市立矢倉幼稚園
- 草津市立老上幼稚園
- 草津市立玉川幼稚園
- 草津市立山田幼稚園
- 草津市立笠縫幼稚園
- 草津市立笠縫東幼稚園
- 草津市立常盤幼稚園
- 信愛幼稚園
- 草津幼稚園
- 若竹幼稚園
- 草津カトリック幼稚園
小学校
- 草津市立草津小学校
- 草津市立草津第二小学校
- 草津市立渋川小学校
- 草津市立矢倉小学校
- 草津市立老上小学校
- 草津市立老上西小学校
- 草津市立玉川小学校
- 草津市立志津小学校
- 草津市立志津南小学校
- 草津市立南笠東小学校
- 草津市立山田小学校
- 草津市立笠縫小学校
- 草津市立笠縫東小学校
- 草津市立常盤小学校
中学校
高等学校
大学・短期大学
特別支援学校
- 県立草津養護学校(小・中・高)
その他
保育施設
- 草津市立草津保育所
- 草津市立草津第二保育所
- 草津市立第三保育所
- 草津市立第四保育所
- 草津市立第五保育所
- 草津市立第六保育所
- 社会福祉法人 草津保育園
- あさひ保育園
- みのり保育園
- 志津保育園
- すぎのこ保育園
- あゆみ保育園(本園)
- 渋川あゆみ保育園(分園)
- 草津大谷保育園
- くるみ保育園
- 緑波くるみ保育園
- 若草くるみ保育園
- PureKidsみのり保育園
- ののみち保育園
- さくら坂保育園(本園)
- さくら坂南保育園(分園)
- くさつ優愛保育園モンチ
- 第二博愛保育園
- 野路保育園
- 幼児教育実践研究センター・桜ヶ丘保育園
- ちびっこハウス プティット
- 草津ルーム
- 南草津ルーム
- マーマ京滋オフィス豆の木
- KIDS豆の木
- 株式会社湖光SKY/湖光ポケット
- NPO法人こどもネットワークセンター天気村
- こども園そら
- キンダーホーム
- くじら小規模保育園
- 豆の木保育園
金融機関編集
銀行編集
協同組織金融機関編集
日本郵政編集
交通編集
鉄道編集
路線バス編集
一般路線バス編集
道路編集
高速自動車国道編集
- 名神高速道路
- 新名神高速道路(大津連絡路)
- 草津JCT
- 草津田上インターチェンジ
一般国道編集
主要地方道編集
- 県道2号大津能登川長浜線
- 県道4号草津伊賀線
- 県道18号大津草津線(大津湖南幹線)
- 県道26号大津守山近江八幡線(浜街道)
- 県道31号栗東志那中線
- 県道42号草津守山線(大津湖南幹線)
- 県道43号平野草津線
一般県道編集
- 県道108号南郷桐生草津線
- 県道113号石部草津線
- 県道116号六地蔵草津線
- 県道141号山田草津線
- 県道142号草津停車場線
- 県道143号下笠大路井線
- 県道145号片岡栗東線
- 県道342号草津田上インター線
- 県道559号近江八幡大津線 - 琵琶湖湖岸管理用道路(さざなみ街道)
港湾編集
遊覧航路については、かつては琵琶湖博物館への定期航路が運航されていた[11]。
一般航路(生活航路)については、かつては大津港と当市を結ぶ旅客航路である山田航路や穴村航路が運航されていたが、1968年に前者が廃止されて以降は運航されていない[12]。
名勝・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集
名勝・旧跡など編集
- 矢橋帰帆島
- 野路の玉川 : 日本六玉川のひとつ
- 草津宿本陣(国の史跡)
- 芦浦観音寺(国の史跡)
- 印岐志呂神社
- 小槻神社
- 伊砂砂神社
- 立木神社
- 老杉神社
- 三大神社
- 小汐井神社
- 清宗塚 : 祀られている平清宗は平氏の棟梁であった平宗盛の長子で、平清盛の孫にあたる。
- 遊女梅川の墓 : 近松門左衛門の冥途の飛脚のモデルの遊女(あそびめ)梅川の菩提寺(清浄寺)、梅川終焉の地(旧 十王堂)
催事編集
著名な出身者編集
- 歴史上の人物
- 学者・教育者
- 慈音尼兼葭 - 僧侶
- 木内石亭 - 石の博士。
- 北川静里 - 小学校の必要性を訴え、滋賀県の初等教育設立に尽力。
- 小野秀雄 - 新聞学の父。
- 中野冨美 - 女子教育の発展に尽くした。
- 田畑忍 - 憲法学者。
- 実業家
- 芸術家
- 横井金谷 - 画家。「放浪の南画僧」。
- 野添平米 - 画家。風景画を愛した。
- 山崎宗鑑 - 戦国時代の連歌師・俳諧作者。本名:志那範重(通称:弥三郎)戦国時代の連歌師・俳諧作者。 ※出自については諸説ある。
- タレント・俳優など
- 桂亜沙美 - タレント
- 七菜香 - タレント・ファッションモデル
- 野村正育 - アナウンサー(NHKチーフアナウンサー)
- 水野晶子 - フリーアナウンサー
- 山崎まさよし - シンガーソングライター
- ほぶらきん - ロックバンド
- 和希沙也 - タレント・グラビアアイドル
- SHIHO - ファッションモデル
- UVERworld - ロックバンド
- ムーディ勝山 - お笑いタレント
- 新庄真一 - ミュージカル俳優
- 鷹翔千空 - 宝塚歌劇団宙組男役
- スポーツ選手
KUSATSU BOOSTERS編集
草津市にゆかりのある各界の著名人で構成されたPR集団である。団体や草津市出身以外の草津市在住者もメンバーとなっている。
脚注編集
- ^ 平成22年度国勢調査人口等基本集計 - e-Stat(総務省統計局、独立行政法人統計センター)
- ^ 大阪ガス・三菱UFJ銀行・三井住友銀行・大和ハウス・帝国データバンクなど。
- ^ 京都都市圏とは 京都都市圏自治体ネットワーク、2013年5月10日閲覧
- ^ 国土交通省の設定する都市圏(都市・地域レポート2005) p.114、国土交通省(2013年5月30日閲覧)
- ^ 平成22年度国勢調査昼夜間人口比率 総務省統計局、2021年1月10日閲覧
- ^ 平成24年経済センサス活動調査 卸売業、小売業に関する集計 総務省統計局
- ^ 市町別首長選挙結果一覧 - 滋賀県選挙管理委員会
- ^ うばがもちや - 南洋軒
- ^ 草津メロン - 草津あおばな館(JA草津市農畜産物交流センター)
- ^ 『瀬川工芸』代表 瀬川泰弘さんを訪ねて、2015年1月13日閲覧。
- ^ 交通案内 - 琵琶湖博物館(2013年4月29日閲覧)
- ^ 航跡 琵琶湖汽船100年史 - 琵琶湖汽船株式会社(1987年)
- ^ “お菓子を詰めるXmasブーツ 日本発祥の地・草津の老舗を直撃”. マイナビニュース (マイナビ). (2013年12月24日) 2018年12月24日閲覧。
外部リンク編集
- ウィキメディア・コモンズには、草津市に関するカテゴリがあります。
- 公式ウェブサイト
- 観光&物産草津まるごとガイド - 草津市観光物産協会
- 地図 - Google マップ