ルノー・クリオ

ルノー・ルーテシアから転送)

クリオ(Clio)は、フランスの自動車製造会社ルノー(Renault)の生産する小型乗用車

目次

歴史編集

初代(1990年-1998年)クリオI編集

 
クリオI RN Ph2
 
クリオI RN Ph2 リア

1990年モンディアル・ド・ロトモビル(パリサロン)でシュペール5 の後継車としてデビューし、ヨーロッパでは同年秋に発売され、ヨーロッパで最も権威のある自動車賞であるヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー1991年度)を受賞した。

後席とクォーターウインドウを廃したバンもラインナップされているが、ホイールベースを拡大し、大きな箱を背負ったフルゴネット(小型貨物の意)はエクスプレスExpress)を改良し、継続生産する方針となったため、設定されなかった。

エンジンバリエーションは当初、1.1L(C1E)/1.2L(C3G)/1.4L(E7J)/1.7L(F2,F3)のガソリンと1.9Lのディーゼルエンジン、LPガス・ガソリン切り替え式バイフューエル車がキャブレターまたは燃料噴射と組み合わせて設定された。

トリムレベル(グレード)は下記を基本に各種特別仕様とスポーツグレードが設定された。

  • RL (Low: エントリーグレード)
  • RN (Normale :中間グレード)
  • RT (Top: トップグレード)
  • RC (Commerciale: 商業グレード)
  • Baccara (高級グレード)
RL Chipie Be Bop Super Chipie
RN Oasis Fidji Night and day NRJ Aïda Club Med
RT Elle Shanghaï Olympique Alizé MTV
Baccara
16S
Williams
  • この他にもSymbol, ICE, Initiale, Electrique, S, RSi, Ipanema, Buenaventura, Disc, Duet, Mecanoなどが存在している。

このうち日本には1991年から1.4LのRN、RT、Baccara(バカラ)、16Vの4グレードが当時の輸入元であったジヤクス (JAX) の手により全て左ハンドルで3ドアと5ドアが5速マニュアル(MT)または4速オートマティック(AT)で導入された。 なお、バカラは先代シュペール5に続き、本革の内装とコートを収納するケースを備え専用デザインのアルミホイールを標準装備する高級グレードである。

その後フロントのルノーバッジがリブ付きのタイプから、スムーズな新デザインのタイプに変更される。 1994年6月にマイナーチェンジされフェイズ2(Phase 2)へ移行する。主な外装の変更点は新デザインのフロントグリル、サイドモールディング、リアガーニッシュ、テールランプなどで、内装ではシートなどが変更された。ジヤクスがルノーの輸入から撤退したため、一時期輸入がストップしていたものの、ヤナセグループフランス・モーターズを設立、フェイズ2のRN 1.4L(4AT)、RT 1.8L(4AT)そして16V(5MT)を全て左ハンドルで導入した。 1996年に再びマイナーチェンジが実施されフェイズ3となり、ヘッドランプが丸みを帯びたウィンカーレンズ一体型になったほか、フロントグリル、ボンネットの形状も変更されていた。フォグランプは従来の角型から、R19やラグナと共通の丸みを帯びたタイプに変更。リアハッチにはハイマウントストップランプが内蔵されることになった。エンジンやオートマティックも一部変更を受け、日本へは当初RN 1.4Lの3速ATのみが3ドアと5ドアで導入された。

バリエーション編集

  • クリオ・ウィリアムズ
 
ウィリアムズ

1993年にはホットハッチ「クリオ16Sをベースに、ラリーホモロゲーション獲得のために3,800台を限定モデルとしてクリオ・ウィリアムズとして発売を開始した。これらは即完売し、ルノーは生産中止に至るまで更に1,617台を生産し、総生産量は5,417台に達した。

最初のシリーズの生産終了後、多くのユーザーの要望に応え、ウィリアムズ2とウィリアムズ3の特別仕様車を発表され、結果としてクリオ・ウィリアムズは12,100台が生産された。

「ウィリアムズ」という車名は当時のフォーミュラ・ワンウィリアムズチームから付けられたのだが、ウィリアムズはデザインやエンジンに関しては何らタッチしておらず、クリオ16Sからのモディファイはルノー社のモータースポーツ部門であるルノー・スポールが行った。 ベースとなった16Sからの変更点は、外装ではスピードライン製のゴールドのスポーク型ホイール(タイヤサイズに変更はない)とハッチゲートと左右のリアフェンダーに貼られた「Williams」のステッカーに留まるが、足回りはR19のものに変更されトレッドの拡大化が図られている。 また、内装においてもフロアカーペット、シートベルト、メーター類、シフトノブが専用色である青に変更され、シートがR19のものに変えられている。 直列4気筒の2リットルエンジンは150PSを発生し、最高速は215km/hに達する。 ウィリアムズに用いられている2.0リットル16V(F7R)エンジンは、単にボアアップされた1.8リットル16V(F7P)エンジンだと思われがちだが、バルブサイズ、カムプロフィール、クランクストローク、オイルクーラーと多岐にわたって変更が行われている。また、ギアボックスや4in1エキゾーストマニホールド、サスペンションが変更されている。

ウィリアムズの3つのバージョンの違いの多くは安全機能の補強や外観の変更など、クリオ自体のフェイズ更新によるものである。 それ以外としては、ウィリアムズ1と2にはサンルーフの設定がなく、最終型のウィリアムズ3になって標準であったサンルーフが採用された。 塗装にも違いがあり、ウィリアムズ1と2は449(ブルースポーツ)で塗られているのに対して、ウィリアムズ3ではわずかに明るい432(メチルブルー)で塗られている。

日本では当時のインポーターであるフランス・モーターズによって10台が試験導入されたが正式導入には至らず、その他は一部の並行輸入業者によって輸入された。

エンジン・バリエーション編集

モデル エンジン
型式
総排気量 バルブ配置 燃料供給方式 最高出力 最大トルク 生産年
ガソリン
1.2 E5F 1171 cc SOHC 8v キャブレター 54 PS (40 kW; 53 hp) at 6000 rpm 83 N·m (61 lb·ft) at 3500 rpm 1990–1993
E7F 1171 cc シングルポイント
インジェクション
54 PS (40 kW; 53 hp) at 6000 rpm 83 N·m (61 lb·ft) at 3500 rpm 1990–1997
C3G 1171 cc 54 PS (40 kW; 53 hp) at 6000 rpm 83 N·m (61 lb·ft) at 3500 rpm 1995–1996
D7F 1149 cc マルチポイント
インジェクション
54 PS (40 kW; 53 hp) at 5250 rpm 93 N·m (69 lb·ft) at 2500 rpm 1996–1998
58 PS (43 kW; 57 hp) at 5250 rpm 93 N·m (69 lb·ft) at 2400 rpm 1997–1998
1.4 E7J 1390 cc シングルポイント
インジェクション
75 PS (55 kW; 74 hp) at 5750 rpm 107 N·m (79 lb·ft) at 3500 rpm 1990–1998
79 PS (58 kW; 78 hp) at 5750 rpm 107 N·m (79 lb·ft) at 3500 rpm 1996–1998
1.7 F3N 1721 cc 90 PS (66 kW; 89 hp) at 5750 rpm 1990–1991
1.8 F3P 1794 cc 88 PS (65 kW; 87 hp) at 5750 rpm 142 N·m (105 lb·ft) at 2750 rpm 1990–1996
1783 cc 90 PS (66 kW; 89 hp) at 5750 rpm 144 N·m (106 lb·ft) at 2750 rpm 1996–1998
1.8 RSi 1794 cc マルチポイント
インジェクション
109 PS (80 kW; 108 hp) at 5500 rpm 155 N·m (114 lb·ft) at 4250 rpm 1993–1995
1783 cc 107 PS (79 kW; 106 hp) at 5500 rpm 150 N·m (110 lb·ft) at 2750 rpm 1995–1998
16S / 16V F7P 1764 cc DOHC 16v 135 PS (99 kW; 133 hp) at 6500 rpm 158 N·m (117 lb·ft) at 4250 rpm 1991–1995
2.0 Clio Williams F7R 1998 cc 147 PS (108 kW; 145 hp) at 6100 rpm 175 N·m (129 lb·ft) at 4500 rpm 1994–1998
ディーゼル
1.9 d F8Q 1870 cc SOHC 8v   64 PS (47 kW; 63 hp) at 4500 rpm 118 N·m (87 lb·ft) at 2250 rpm 1991–1998

2代目(1998年-2005年-)クリオII編集

 
クリオII RN Ph1
 
クリオII 16V Ph2

1998年3月からヨーロッパで発売された。エンジンバリエーションは先代をほぼ継承しており、ガソリン1.2L、1.4、 1.6Lそしてディーゼル1.9Lが用意されていた。同年11月より、1.6L (K7M)と学習機能付きの電子制御“プロアクティブ”4速オートマチック変速機を組み合わたRXEの3ドアと5ドアが日本に導入された。なお、ワイパーの停止位置は左ハンドル仕様も右ハンドル仕様も同じ向きだが、右ハンドル仕様の運転席側アームは専用設計のダブルリンク式を採用している。 1999年1月に1.6L 16V (K4M)エンジンが追加。同年9月にこのエンジンを搭載したモデルが「16V」として専用ツインヘッドランプを与えられ、3ドア・5MTのみで日本に導入される。 1999年7月に1.4L 16V (K4J)エンジンが追加。 1999年11月に16Vと同じツインヘッドランプに加え本革シート、革巻きステアリング・ホイール、スーツケース、木目調パネル、専用アルミホイール、アルミ製ボンネットなどを標準装備した以前の「バカラ」の後継にあたる高級仕様「エクスプレッション」が追加導入された。 1999年12月に2.0L 16V (F4)エンジンを搭載し、エンジンや足回り、内外装などをルノー・スポールで独自にチューンしたモデル2.0 Renault Sport (ルノー・スポール)(RS)が追加される。このモデルは1年後の2000年12月に左ハンドルのみの展開で、日本正規導入を果たす。2000年1月には1.9L ディーゼルにターボを装着した「1.9 dTi」が追加されている。 2001年2月に1.2L 16V (D4F)エンジンを追加。同年4月から日本にも「ルーテシア」の名で、1.4L (K4J) RXTが導入される。

2001年6月に内外装に大掛かりなマイナーチェンジが実施されフェイズ2に移行。外装では丸みを帯びていたヘッドランプが、三角形状となり、フロントグリル周辺も大きく意匠変更された。テールランプも形状こそ同じものの内部点灯部の配置やレンズ意匠が変更されており、見た目の印象が違っている。リアハッチの開閉ボタン部も変更され、従来より大きい物に変更された上、新たにルノーのバッジが付けられた。それに伴いフランス国内向けなどは、左下に装着されていたRENAULTのロゴが省かれている。内装ではダッシュボード、メーター周りの意匠を大きく変更、さらにステアリングホイール、リアヘッドレスト形状なども変更を受けた。日本では2002年3月にまず「RS」からフェイズ2が導入され、追って翌月に「1.4 RXT」もフェイズ2に変更された。

2004年に再度小変更が実施され、フェイズ3となった。外装の変更点はヘッドランプ・ベゼルがブラックからシルバーに変更、フロントグリルのスリットの形状を変更(除くスポール)、一部モデルにおいてフロントバンパー形状も小変更(フォグランプが外側に張り出しているタイプを採用)、ボディ同色リアルーフスポイラーの採用、装着ホイールの変更。内装ではトリム類の変更とメーターパネル内の燃料計と水温計がアナログ式からデジタル式に変更された。 2005年9月に後継車クリオ3が登場した後も、バリエーションを縮小した上で生産を継続。さらに新デザインのフロントバンパーやリアハッチ(ナンバープレートがリアバンパー移動)を与えられたClio Campus(クリオ・キャンパス)フェイズ4)も投入。 2007年以降もクリオ・キャンパスのみに絞り生産を継続。2009年6月さらにマイナーチェンジが実施され、フロントバンパー、フロントグリル、ヘッドランプなどを新意匠としフェイズ5となる。2012年の半ば頃にClio Campus BYEBYE(クリオ・キャンパス・バイバイ)が登場し、同年いっぱいで誕生から実に約15年、欧州市場での販売を終えた。しかしアルゼンチン市場では2012年10月にフロントマスクなどに最新のルノーデザインを纏った大幅なマイナーチェンジ版であるClio Míoクリオ・ミオ)が登場。メーターパネルはフェイズ3に似たものだが、ダッシュボードはフェイズ1と共通形状のものを採用するなど部品の折衷が見られる。

   
Ph2 リア
Ph2 室内


バリエーション編集

  • クリオ・ルノー・スポール 2.0

2.0LDOHCエンジンを搭載し、エンジンや足回り、内外装などをノルマンディ地方ディエップにあるルノー・スポールの専用工場で日産33台が生産されるスペシャリティモデル。メカクローム社によって加工されるシリンダーヘッドの吸気ポート、ノモニック製バルブ、大型化されたディスクブレーキ、OZ製15インチアルミホイールなど、レーシングカーのテクノロジーが注ぎ込まれている。5速マニュアルの3ドアハッチバックのみ。また、同車の「PlayStation 2バージョン」が2004年にヨーロッパで限定発売された。シートに「PS2」のロゴが刺繍で入るほか、フロントサイド部分にもロゴが入る。なお、ルノー・クリオ・ルノー・スポールは、PlayStation 2のソフト「グランツーリスモ4」内でドライブ(プレイ)することが出来る。

 
クリオ・ルノー・スポール V6 Ph1
  • クリオ・ルノー・スポール V6

3リッターV6エンジンをミッドシップに積んだモデル。外見こそクリオの3ドアハッチバックを基にしているが、左右に大きなFRP製のフレアフェンダーを備え、後席スペースをつぶし、より大型のV型6気筒エンジンを横置き搭載し、後輪駆動とした2人乗りスポーツカーである。3.0リッターのV型6気筒DOHC24バルブのエンジン (L7X) が使われている。前期型Ph(フェーズ)1(230Ps/6000rpm)と、後期型Ph2(255ps/7150rpm)が存在し、日本でも正規輸入が行われていた。また。ワンメイクレース用のベースモデル(クリオ トロフィー)もある。その成り立ちから5ターボの再来とも言われることも多い。

 
クリオ・ルノー・スポール V6 Ph2

Ph1はTWR(トムウォーキンショーレーシング)で製造され、Ph2はルノー・スポールで生産された。

乗り味は意外にも大味でGT的であるが、リアが重い独特の旋回性能とトラクションを生かせば登りでは結構速く走れる。しかし、ショートホイールベース+高重心(V6、3リッターエンジンの搭載位置が高い)のため、特にPh1は下り坂などでは、時としてピーキーな挙動を示すため、ある程度のスキルを要する。これは重量のあるパワートレーンと拡げられたトレッドからの入力に車体の剛性が追いついていないためで、サーキットのような路面不整の少ない状況でも、ハードブレーキングのたびにロックするホイールが異なる場合がある。なお、ABSやエアバッグは装備している。

 
クリオセダン
  • クリオシンボル

4ドアのノッチバックセダン仕様である。日本には導入されていない。地域によってクリオセダン、クリオクラシック、タリアなど異なる車名で販売された。また、ルノーと日産自動車のアライアンス関係の下、メキシコなどでは「日産・プラティーナ」という名称で販売された。

2008年に発表された2代目は車名からクリオが外れて単にシンボルとなった。ただし、同車はクリオIIIではなく引き続きクリオIIをベースとしている。

エンジン・バリエーション編集

モデル エンジン型式 バルブ配置 総排気量 最大出力 最大トルク 適用(年)
ガソリン
1.0 D7D SOHC 8v 999 cc 58 PS (43 kW; 57 hp) ブラジル, 2000-07
1.0 16v (ガソリン/エタノール) D4D SOHC 16v 999 cc 77 PS (57 kW; 76 hp) ブラジル, 2003–
1.2 D7F SOHC 8v 1149 cc 58 PS (43 kW; 57 hp) @ 5,250 rpm 93 N·m (69 lb·ft) @ 2,500 rpm 1998–2012
1.2 16v D4F SOHC 16v 1149 cc 75 PS (55 kW; 74 hp) @ 5,500 rpm 105 N·m (77 lb·ft) @ 3,500 rpm 2001-2012
1.4 K7J SOHC 8v 1390 cc 75 PS (55 kW; 74 hp) @ 5,500 rpm 114 N·m (84 lb·ft) @ 4,250 rpm 1998–2001
1.4 K4J DOHC 16v 1390 cc 95 PS (70 kW; 94 hp) @ 6,000 rpm 127 N·m (94 lb·ft) @ 3,750 rpm 1999-2000
1.4 K4J DOHC 16v 1390 cc 95 PS (70 kW; 94 hp) @ 6,000 rpm 127 N·m (94 lb·ft) @ 3,750 rpm 1999-2000
1.4 K4J 710 DOHC 16v 139 cc 98 PS (72 kW; 97 hp) @ 6,000 rpm 127 N·m (94 lb·ft) @ 3,750 rpm 2000-2005
1.6 K7M SOHC 8v 1598 cc 90 PS (66 kW; 89 hp) @ 5,250 rpm 131 N·m (97 lb·ft) @ 2,500 rpm 1998-2000
1.6 K4M 744 DOHC 16v 1598 cc 107 PS (79 kW; 106 hp) @ 5,750 rpm 148 N·m (109 lb·ft) @ 3,750 rpm 1999-2005
2.0 RS F4R 736 DOHC 16v 1998 cc 169 PS (124 kW; 167 hp) @ 6,250 rpm 200 N·m (150 lb·ft) @ 5,400 rpm 1999-2004
2.0 RS 182 F4R 738 DOHC 16v 1998 cc 178 PS (131 kW; 176 hp) @ 6,250 rpm 200 N·m (150 lb·ft) @ 5,250 rpm 2004-2006
3.0 RS V6 L7X DOHC 24v 2946 cc 226 PS (166 kW; 223 hp) @ 6,000 rpm 300 N·m (220 lb·ft) @ 3,750 rpm 2000-2002
3.0 RS V6 L7X DOHC 24v 2946 cc 254 PS (187 kW; 251 hp) @ 7,150 rpm 300 N·m (220 lb·ft) @ 4,650 rpm 2003-2005
ディーゼル
1.5 dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 64 PS (47 kW; 63 hp) @ 3,750 rpm 160 N·m (120 lb·ft) @ 1,900 rpm 2009–2012
1.5 dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 65 PS (48 kW; 64 hp) @ 4,000 rpm 160 N·m (120 lb·ft) @ 2,000 rpm 2001–2005
1.5 dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 68 PS (50 kW; 67 hp) @ 4,000 rpm 160 N·m (120 lb·ft) @ 1,500 rpm 2006–2007
1.5 dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 82 PS (60 kW; 81 hp) @ 4,000 rpm 185 N·m (136 lb·ft) @ 2,000 rpm 2002–2005
1.5 dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 100 PS (74 kW; 99 hp) @ 4,000 rpm 200 N·m (150 lb·ft) @ 1,900 rpm 2004–2005
1.9 dTi F9Q SOHC 8v 1870 cc 80 PS (59 kW; 79 hp) @ 4,000 rpm 160 N·m (120 lb·ft) @ 2,900 rpm 2000–2001


3代目(2005年-2012年)クリオIII編集

ルノー・クリオIII
フロント
リア
販売期間 2005年-2012年
乗車定員 5人
ボディタイプ 3/5ドアハッチバック
5ドアステーションワゴン(欧州のみ)
-自動車のスペック表-

クリオの3代目として、2005年9月にヨーロッパで発売が開始された。傘下に収めている日産自動車のコンパクトカーのマーチノートとプラットフォームを共用する。3代目から車名の文字体が小文字の「Clio」から大文字の「CLIO」に変更された。

ボディサイズは多少大型化したものの、ユーロNCAPの5つ星を獲得するなど安全性が飛躍的に向上している。安全性とパッケージングが評価を受け、発売直後の2005年11月に、2006年度のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。なお、2004年に一足先にデビューしたルノー・モデュスは、このクリオIIIがベースである。なお、新型であるクリオIIIが導入された後も、一部の国ではクリオIIが、「クリオ・キャンパス」の名前で並行販売されている。

ボディタイプは従来通りの3ドアと5ドアハッチバックに加え、5ドアステーション・ワゴンが新たに加えられて計3種類展開となった。エンジンは、1.2L、1.4L、1.6Lガソリンエンジンの他にオプションでLPガス・ガソリン切り替え式バイフューエル車、1.5Lディーゼルエンジンが用意される。また、本革シートや木目パネルを奢った往年の高級仕様「バカラ」を継承した「イニシアル(INITIALE)」仕様も用意されている。

カルロス・ゴーン会長が本国発売後半年以内に日本市場導入をする方針を明らかにしていたことに合わせ、2006年1月24日に日本でも「ルーテシア」の名で発表され、3月20日から発売された。

日本に導入されたのは3ドアと5ドアのハッチバックのみで、ステーションワゴンは見送られた。当初導入されたエンジンは1.6Lガソリンの1種類のみで、これに5速マニュアル変速機および学習機能付きの電子制御"プロアクティブ" 4速オートマチック変速機の組み合わせが用意される。また、2007年12月10日には最上位グレードとなる「イニシアル・パリ」も追加された。

なお、価格は205万8千円から285万円(ユーロ高の影響により2008年4月1日に価格改訂)と、ボディサイズとエンジンが大きくなったことや、各種装備が充実されたことに伴い2代目より多少上がっている。

2010年3月からはマイナーチェンジされたモデルが販売を開始。エクステリアを一新し、それまで4m以内だった全長は4mを越えた。従来「イニシアル・パリ」のみに設定されていた横滑り防止機構を全車に設定。3ドアはルノー・スポールを除いて廃止、全車5ドアとなる。また、上級グレードの「イニシアル・パリ」と「éLe」を廃止し、モノ(単一)グレードとなった。なお、5速MTと4速ATは引き続き設定される。

2012年2月23日 内外装の質感をアップさせた「NIGHT&DAY(ナイト・アンド・デイ)」を発表。このモデルは特別仕様ではなく、従来のグレードと入れ替わる形で販売される。尚、この改良を機に5速MTは廃止され、4速ATのみとなった。

2012年9月20日 特別限定車として「イニシアル・パリ(限定30台)」「エクスプレッションMT(限定40台)」を発売。このうちの「エクスプレッションMT」には2月のMT車販売終了以来となる5速MTを採用している。

バリエーション編集

  • クリオ・ルノー・スポール

2006年春よりヨーロッパで発売された3代目クリオ・ルノー・スポールは、197馬力の高性能エンジンの搭載にあわせ、トレッドを50 mmも拡幅し、ロードホールディングを向上、さらにブレンボ製ブレーキや18インチホイールを搭載する。

2005年10月から開催されていた東京モーターショーコンセプトバージョンが展示されていた。

2009年10月からの日本市場にも導入されたが、新しく施行される法規に対応できなくなったことから2010年8月をもって販売終了。

エンジン・バリエーション編集

モデル エンジン型式 バルブ配置 総排気量 最大出力 最大トルク 適用(年)
ガソリン
1.2 L D4F SOHC 16v 1149 cc 76 PS (56 kW; 75 hp) KR0x
1.2 L TCe 100 D4FT SOHC 16v 1149 cc 101 PS (74 kW; 100 hp) 2007–
1.4 L K4J DOHC 16v 1390 cc 98 PS (72 kW; 97 hp) BR0x
1.6 L K4M DOHC 16v 1598 cc 110 PS (81 kW; 110 hp)
1.6 L K4M DOHC 16v 1598 cc 112 PS (82 kW; 110 hp) 2005–
1.6 L K4M DOHC 16v 1598 cc 130 PS (96 kW; 130 hp) 2009-2012
2.0 L M4R DOHC 16v 1997 cc 138 PS (101 kW; 136 hp) C/BR0x
2.0 L F4R 830 DOHC 16v 1997 cc 197 PS (145 kW; 194 hp) RS, 2006–09
2.0 L F4R 832 DOHC 16v 1997 cc 200 PS (150 kW; 200 hp) RS, 2010-
Diesel
1.5 L dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 68 PS (50 kW; 67 hp) 2005–
1.5 L dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 86 PS (63 kW; 85 hp) 2005–
1.5 L dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 90 PS (66 kW; 89 hp) 2011–
1.5 L dCi K9K SOHC 8v 1461 cc 106 PS (78 kW; 105 hp) 2005–

4代目(2012年-)クリオIV編集

ルノー・クリオIV
(日本名:ルーテシアIV)
前期 フロント
ルノースポール フロント(日本仕様)
ルノースポール リヤ(日本仕様)
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドアハッチバック
5ドアステーションワゴン
エンジン ガソリン
直4 1.6L K4M
直4 1.6L直噴ターボ M5M
直4 1.2L直噴ターボ H5Ft
直4 1.2L D4F
直3 0.9Lターボ H4Bt-400
ディーゼル
直4 1.5Lターボ dCi K9K
駆動方式 FF
変速機 5MT, 4AT, 6EDC
サスペンション フロント:マクファーソン
リヤ:トレーリングアーム
全長 4,095mm(前・後期とも)
全幅 1,750mm
全高 1,445mm
ホイールベース 2,600mm
車両重量 1,190kg
-自動車のスペック表-

2012年7月3日に発表。マツダから転籍したローレンス・ヴァン・デン・アッカーがデザインを担当。2010年に発表されたコンセプトカーデジール」のエッセンスを受け継いだ大型のCIマークやLED式のDRLを備えるなど、従来型と比べて大胆なエクステリアデザインとなり、先代にあたるルノー・5時代から続いていた3ドアが廃止され、5ドアのみとなったが、リアドアのハンドルはCピラーに同化するようなデザインとされ、一見3ドアにも見えるようになっている。ホイールベースは約130mm延長され、居住性が大幅に向上。

エンジンはガソリンとディーゼル(dCi)が設定され、ガソリンは直列3気筒0.9Lポート噴射ターボ、直列4気筒1.2L 16V、直列4気筒1.2L直噴ターボ、そしてルノースポール用として200PS(トロフィは220PS)を誇る1.6L直列4気筒直噴ターボエンジン(M5M)も設定(1.2Lターボと1.6Lターボは各国仕様共通で6速EDCのみの設定である)。ディーゼルは出力特性の違いにより75PSと90PSの2種の1.5Lエンジンが用意される。

2012年10月のパリ・モーターショー(モンディアル・ド・ロトモビル)ではルノー・スポールの手がけるスポーティバージョン「クリオR.S. 200 EDC」と、ワゴン版「クリオ エステート」が発表された。

日本における販売編集

2013年6月25日、ルノージャポンにより7月下旬に日本仕様を正式発表することをアナウンス。車名は「ルーテシア」を踏襲する。同時に、ルノージャポンHP内にも専用特設ページを設けた。

2013年7月25日、日本仕様を発表。9月24日より発売を開始する。装備内容の違いにより「ACTIF(アクティフ、注文生産)」「ZEN(ゼン、日本語のに由来)」「INTENS(インテンス)」の3グレードを用意するが、全車1.2L直噴ターボ+EDC+右ハンドルの組み合わせのみとなり、欧州仕様に装備されるLED式のDRLは未装着となる。外装色は基本的に全7色が設定されるが、アクティフのみ3色となる。最上級のインテンスは全車標準設定内装色(パッククルール)「ノワール(黒)」のほか、オプションでボディカラーとの組み合わせにより「ルージュ(赤)」「ブルー」「マロン」も選べるようになっていて、同時に、アルミホイールの一部も各色でコーディネイトされる。また同日、日本デビュー記念として内外装にブルーのアクセントを加えた「フレンチクールリミテッド」を限定30台で販売することも発表された。

2013年10月14日、モータースポーツジャパン2013の会場で「ルノースポール(R.S.)」を発表。先代の2.0Lから1.6L直噴ターボのM5Mに置換され、6速EDCと組み合わせている、全車に走行モードを切り替えられる「R.S.ドライブ」と「ローンチコントロール」と呼ばれるパドルシフト、「R.S.デフ」が備わる。グレードはベースの「シャシースポール」と強化サス&ローダウン、18インチタイヤ&ホイール等が備わる「シャシーカップ」の2種を用意する。後者には通常色4色に加え、台数限定で「ジョン シリウスM」を用意。発売は11月14日から。

2014年12月25日、本国において人気が高い直列3気筒0.9Lターボエンジン+5MTを搭載した「ZEN 0.9L」を追加。ベースとなった「ZEN」と基本的な装備はほぼ同じだが、めっきパーツ等の加飾を増やし、ホイールも同形状ながら表面の一部をブラックアウトするなど、一部、「INTENS」の要素も取り込んでいる。また、気筒数が減ることで不利となる静粛性をカバーするために、新たにボンネット内に遮音材を装着している。尚、「ZEN 0.9L」の登場と同時に、従来の「ZEN」は「ZEN 1.2L」に改称された。

2015年6月11日、「ZEN 1.2L」を一部改良。外装を「ZEN 0.9L」と同仕様とした。同時に、「ZEN 0.9L」登場時に廃止されていたのちも若干の在庫を擁していたため公式サイト上に残っていた「ACTIF」の掲載を終了した。

2017年2月1日、「GT」「R.S.」を除いたモデルをマイナーチェンジ。フロントデザインを改良し、「ACTIF」を除く全車に新たにフルLEDヘッドランプを採用。全車1.2Lターボ搭載で、グレードは「INTENS」「ZEN」「ACTIF」の3種となる(「ACTIF」は受注生産)。同時に、0.9Lターボの「ZEN 0.9L」はレギュラーグレードから外れ、「S MT」として限定100台のみが販売される。


2017年2月現在、欧州各国ならびに日本で用意されているグレード(装備レベル)一覧。

モデル
コード
フランス ドイツ イタリア スペイン ギリシャ トルコ ルーマニア イギリス 日本
LIFE EXPRESSION WAVE AUTENTIQUE AUTENTIQUE Joy AUTENTIQUE EXPRESSION ACTIF
ZEN ECO-DRIVE LIVE EXPRESSION EXPRESSION Touch EXPRESSION EXPRESSION+ ZEN
INTENS SONDERMODELL PARIS ENEGRY DYNAMIQUE DYNAMIQUE Icon DYNAMIQUE DYNAMIQUE S MEDIANAV INTENS
GT DYNAMIQUE ECO BUSINESS GT R.S. DYNAMIQUE MEDIANAV GT
R.S. LUXE GT RENAULT SPORT GT LINE R.S. シャシースポール
RENAULT SPORT R.S. RENAULT SPORT R.S. トロフィー
  • この他にも国によってTONIC, DYNAMIQUE PLUS, EXCEPTION, R-LINKなども存在している。

2度のヨーロッパカー・オブ・ザ・イヤー受賞編集

クリオIが1991年度にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、クリオIIIも2006年度にも受賞した。なお、同名車種が2回受賞したのは史上初である。(同じシリーズ車種という形では、同社のメガーヌ・セニック1996年に、次いで2003年メガーヌが受賞したケースがある)。

関連項目編集

外部リンク編集

参考文献編集