中邨雄二

日本のアナウンサー

中邨 雄二(なかむら ゆうじ、1961年8月12日 - )は、朝日放送テレビ[注 1](ABCテレビ)所属のアナウンサー。愛称は「なかとん」「雄ちゃん」「雄二さん」「キング」で、2022年3月31日にABCテレビを定年(60歳)で退職した後も、翌4月1日から「シニアアナウンサー」(嘱託契約扱いのアナウンサー)として同局に在籍。

なかむら ゆうじ
中邨 雄二
プロフィール
出身地 日本の旗 日本 滋賀県甲賀郡土山町(現在の甲賀市
生年月日 (1961-08-12) 1961年8月12日(62歳)
最終学歴 龍谷大学文学部哲学科
勤務局 朝日放送テレビ
部署 編成局アナウンスセンター
活動期間 1985年 -
ジャンル スポーツ中継
公式サイト 中邨雄二のプロフィールページ
出演番組・活動
出演中サクサク土曜日 中邨雄二です
プロ野球中継(阪神戦)・高校野球中継・ゴルフ中継
出演経歴ダンディ・エクスプレス
大平シロー、中邨雄二の笑たま
おはようコールABC』   

来歴・人物 編集

滋賀県甲賀郡土山町大野(現在の甲賀市)の出身。毎日放送のスポーツアナウンサー・森本栄浩とは同郷・同年齢で、少年時代から面識がある。

滋賀県立石山高等学校から龍谷大学文学部哲学科へ進学。フリーアナウンサー(元・関西テレビアナウンサー)の山本浩之、落語家の三代目・林家染二は大学の同級生に当たる。

石山高校への在学中に放送部へ所属していて、NHK杯全国高校放送コンテストにも出場していた。龍谷大学への進学後も学内のアナウンス研究会で活動していたが、本人曰く、「アナウンサー試験は朝日放送(当時)・中部日本放送(当時)・毎日放送で受けただけで、朝日放送の試験で3次選考に残るまでは、アナウンサーを本格的に志してはいなかった」という。毎日放送のアナウンサー試験でも最終段階まで残ったものの、「森本とは高校へ進学してから就職活動中に再会するまで交流していなかった」とのことで、同局の試験でも森本と顔を合わせる機会はなかった(実際には森本と子守康範をアナウンサーとして採用)。

自身は朝日放送からの内定を経て、大学卒業後の1985年4月1日付で入社。同期入社のアナウンサーには、現在も同僚である伊藤史隆と、2016年10月にアナウンス室から異動した岡元昇がいる。

花形満似」を自称する個性的なヘアスタイル[1]quiffも参照)と、テレビの番組・中継やイベントでよく着用する派手な色の私服(ピンク色のスーツなど)がトレードマークで、少年時代からの阪神タイガース(阪神)の熱烈なファンであることを公言している。ちなみに、愛称の一つである「なかとん」は、入社当時同局に在籍していたスポーツアナウンサーの先輩・中村哲夫(なかむら てつお)と区別するために付けられた。

朝日放送への入社直後から、阪神戦を中心としたプロ野球高校野球ゴルフABCチャンピオンシップゴルフトーナメント)など、数々のスポーツ実況中継を担当。2000年シドニー五輪では、在京キー局以外の放送局に在籍するアナウンサーからただ1人、ジャパンコンソーシアムの実況メンバーに加わっていた[注 2]。放送以外のイベントでも、阪神球団が2020年11月10日阪神甲子園球場で催した藤川球児投手の現役引退セレモニーで司会を任されている。

ABCラジオのプロ野球中継では、2005年9月29日の『ABCフレッシュアップベースボール』において、阪神のセントラル・リーグ優勝決定の瞬間を実況。かつては、阪神のリーグ開幕戦中継でも実況を担当した。

全国高等学校野球選手権大会のテレビ中継では、1996年第78回大会決勝戦・松山商熊本工(「奇跡のバックホーム」と呼ばれているプレー)、1998年第80回大会2回戦・豊田大谷宇部商で延長15回の末にサヨナラボークで試合が決着したシーンを実況、2018年第100回大会準々決勝・金足農業近江で9回裏逆転満塁サヨナラツーランスクイズ(金農旋風)。いずれのシーンも、「大会史上屈指の名場面」として、現在に至るまで高校野球関連のテレビ番組や映像作品で繰り返し紹介されている。また、高校野球DVD&VHSとして発売している「第85回記念大会記念企画 夏の甲子園・不滅の名勝負 1915~2002」では、(1)・(4)・(7)・(10)の合計4巻のナレーションを担当。2003年からは一時、全国大会の組み合わせ抽選会の司会も任されていた。

スポーツ中継以外には、過去にABCテレビで、冠番組の『評判!なかむら屋』などを担当。2010年頃からは、スポーツアナウンサーのデスク業務を兼ねていた関係で、以前よりもスポーツ実況の担当日数を減らしていた。後に、アナウンスセンターの管理職として、アナウンサーの勤務管理などにも従事している。

2012年1月からは、スポーツアナウンサーとして活動するかたわら、ABCラジオの冠番組『サクサク土曜日 中邨雄二です』にも出演。『大平シロー、中邨雄二の笑たま』の放送終了(2007年3月)以来4年9ヶ月振りに、土曜日午前中の生ワイド番組でメインパーソナリティを務めている。また、『おはようパーソナリティ道上洋三です』『ようこそ!伊藤史隆です』『桑原征平粋も甘いも』など、ABCラジオの生ワイド番組でパーソナリティ代理を務める機会が増えている。

2013年4月から半年間は、バラエティ番組では初めて、『知ってるor知ったか?クイズ!バレベルの塔』(ABCテレビ)のナレーターを担当。解答者の芸能人が5問あるうちのどこかで間違えた際に、大御所を相手にしても厳しい罵声[注 3] を浴びせる役割を担っていた。

第103回全国高等学校野球選手権大会期間中の2021年に迎えた誕生日(8月12日)で、朝日放送グループの定年である60歳に到達[注 4]。2日後(14日)の『サクサク土曜日 中邨雄二です』は、大会第3日の全試合が雨天で3日続けて中止されたこともあって、放送枠を4時間半に拡大したうえで「祝!還暦!中邨雄二ハッピーバースデースペシャル!」として放送された。さらに、60歳になってから初めてプロ野球中継の実況に臨んだ8月25日[注 5]の阪神対横浜DeNAベイスターズ戦(京セラドーム大阪)ラジオ中継(解説:濱中治)では、DeNA内野手の牧秀悟が新人選手としては日本プロ野球公式戦史上初のサイクルヒットを達成するまでの一部始終を伝えた[注 6]

その一方で、2021年1月11日(月曜日・成人の日)には、同期入社の伊藤史隆と共に「トラッキーズ」という名義でチキンジョージ神戸市中央区ライブハウス)のステージ(年に1日だけ開催される「チキンジョージ新年会 素人演芸会」)に出演。『夏の終りのハーモニー』(井上陽水玉置浩二)と『冬の稲妻』(アリス)を中邨とのデュエットで披露した(中邨はメインボーカルを担当)。ちなみに、ABCラジオにおける双方の冠番組(『サクサク土曜日 中邨雄二です』『伊藤史隆のラジオノオト』)では、スタジオでの練習や本番の歌唱音源を放送している[2]

プライベートでは、学生時代から日本史アニメ漫画への造詣が深い。『サクサク土曜日』では『三国志』の一節を定期的に朗読しているほか、感銘を受けたアニメやテレビドラマの名シーンを声だけで完全に再現したり、ゴジラの泣き声を真似たりすることもある[3]。また、前述のヘアスタイルについては、自身が出演しない番組でも中邨を知る出演者がたびたび言及。『サクサク土曜日』では自身のヘアスタイルをあしらったイラストを題字に組み込んでいる。

朝日放送グループの内規に沿って、2021年度末(2022年3月31日)までは、朝日放送テレビのアナウンサーとして活動[注 7]。2020年9月15日の『相席食堂』で放送された「ロケスター発掘!青田買いスペシャル2020夏」では、「大御所アナウンサー」と銘打って 琵琶湖オーパル(滋賀県大津市)で水上アクティビティ(カヤックSUPなど)の体験ロケリポートを担当(参照[注 8]。前述した定年を控えた状況でのロケであったことから、ロケ映像の最後にMCの千鳥が「定年延期を求めます」と絶叫したところ、この言葉が一時Googleのトレンドワードランキングで上位に入るほどの反響を呼んだ[4]

実際には、2022年度(同年4月1日)以降も「シニアアナウンサー」(嘱託契約アナウンサー)として、朝日放送グループ(テレビ・ラジオ)が制作するスポーツ中継の実況・リポートや番組への出演を続けている。朝日放送テレビの「シニアアナウンサー」は、スポーツアナウンサーとしての先輩に当たる戸石伸泰(2021年12月31日付の契約期間満了を機に退社)以来2人目である。ただし、戸石はアナウンスセンター以外の部署で定年を迎えた後に嘱託契約でアナウンサーとしての活動を再開していたため、朝日放送(旧法人)への入社以来アナウンサー一筋で「シニアアナウンサー」へ移行した人物は中邨が初めてである。なお、伊藤史隆も2023年3月31日の正社員定年を経て、翌4月1日から中邨に続いて「シニアアナウンサー」へ移行。同年4月以降も、プロ野球中継や『サクサク土曜日』で中邨と随時共演している。

プロ野球・高校野球中継の実況で球史に残る数々の名シーンを伝えてきた一方で、朝日放送→朝日放送テレビの正社員時代には、スポーツ実況に関するANN加盟局のアナウンサー合同研修(ANNの準基幹局である朝日放送→朝日放送テレビの本社で年に1回実施)の講師を長らく担当。大分朝日放送のアナウンサー時代にこの研修へ参加していた寺田健人からは、研修後も本人の希望を受けて実況の技術を個人的に伝授してきた縁で、「実況の師匠」と呼ばれている(本人の項で詳述)。寺田が大分朝日放送からの退社を経てベスティ(朝日放送のグループ会社)所属のフリーアナウンサーへ転身した2021年8月以降は、朝日放送ラジオが裏送りを主体に制作しているオリックス・バファローズ主催試合の中継で、一部カードの実況とベンチリポートを寺田と分担。ラジオの阪神戦中継における寺田の実況デビュー(2023年8月22日に『ABCフレッシュアップベースボール』の本番カードとして京セラドーム大阪から放送された中日ドラゴンズとのナイトゲーム中継)にも「ベンチリポーター」として立ち会った。

もっとも、朝日放送(旧法人)の正社員であった2017年以降は、ラジオでのプロ野球実況中に自身が犯してしまった(リスナーの笑いを誘う程度の)「失態」を後日放送の『サクサク土曜日』でリスナーから指摘されることが常態化。2023年の誕生日の前日(8月11日)からは、「朝日放送テレビのシニアアナウンサー」でありながら、「実況を任されている野球中継や『サクサク土曜日』の放送中に、『中邨雄二』がX(twitter)トレンドワードの上位に入る」という事態も相次いでいる[5]

現在の出演番組 編集

同期入社の伊藤と共に、1987年から実況やインタビュアーを担当。かつては、決勝戦のテレビ中継で実況を任されていた。
1996年の決勝戦・松山商対熊本工テレビ中継での実況では、10回裏(松山商の攻撃中)に1死満塁から飛び出した「奇跡のバックホーム」とされるプレー(前述)を、「奇跡」という表現を一切使わずに伝えていた。スポーツアナウンサーとしての大先輩に当たる植草貞夫が朝日放送(当時)で勤務していた時期に、高校野球をはじめスポーツ中継での実況経験が豊富な植草から、「『奇跡』なんて簡単に起こるものではない。『奇跡の』や『世紀の』といった派手な表現を本当に使っていいのかを、きちんと吟味できないと一流のアナウンサーとは言えない」と教わっていたことによる[6]
中邨自身が朝日放送グループの定年を迎える直前(2022年)に語ったところによれば、「試合後から報道などで『奇跡のバックホーム』と呼ばれるようになってからは、実況で『奇跡』と言わなかったことを何年も後悔していた。このような葛藤を2012年頃に(野球中継の実況から既に退いていた)植草へ打ち明けたところ、『「奇跡」という言葉を使わなかった君の判断は正しいと思う』と言われたので心が晴れた」とのことである[6]
阪神甲子園球場での高校野球全国大会に初めてタイブレーク制度が導入された2018年には、テレビ中継で実況を任された第100回記念大会1回戦・旭川大学高校佐久長聖戦(8月6日)が大会規定の12回を終えても決着しなかったことから、春の選抜高等学校野球大会を含めても初めてのタイブレークの模様を、BS朝日での中継[注 9] 向けに13回表から試合終了(14回裏)まで伝えた[7]
この大会では、準々決勝の金足農業高校近江高校戦でもテレビ中継の実況を担当。金足農業が1点ビハインドの9回裏無死満塁から、9番打者・斎藤璃玖のスクイズバントによる2得点でサヨナラ勝利を収めたシーンを伝えた。中邨が「シニアアナウンサー」移行後の2023年に述懐したところによれば、この試合は「自分にとってのベストゲーム」とのことで、実況を担当していた試合が「2ランスクイズ」で決着したこと自体が初めてだったという[8]
新型コロナウイルスへの感染拡大の影響で第92回選抜高等学校野球大会第102回全国高等学校野球選手権大会が中止された2020年も、2020年甲子園高校野球交流試合(第92回選抜大会への出場が内定していた全32校による8月中旬の招待試合)を朝日放送グループとBS朝日で中継することに伴って、一部カードの中継で実況を担当。
朝日放送テレビの正社員としては、2021年第103回全国高等学校野球選手権大会まで担当。同大会では、開会式のラジオ中継で実況を任されていた。「シニアアナウンサー」へ移行した2022年以降の大会でも、テレビ・ラジオを通じて担当を継続。

テレビ 編集

以前はANN系列全国ネットの阪神×巨人戦や、同じく関西を本拠とした大阪近鉄バファローズオリックス・ブルーウェーブ→オリックス・バファローズ[注 11]南海ホークスの主催試合や、高校野球決勝戦の実況を担当していた。
阪神戦については、管理職への昇進などを機に、関西ローカルの中継を中心に担当。2015年からは、同期の伊藤と交互に、聴覚障害者向け解説放送副音声で年に数回実施)の実況も担当している。
2019年5月1日(水曜日)には、阪神対広島デーゲーム(甲子園)の関西ローカル向け中継で実況を担当した(解説:有田修三中田良弘[注 12]。この中継は、朝日放送テレビにおける令和時代最初の野球中継であった。
「シニアアナウンサー」移行後の2023年5月3日(水曜日・憲法記念日)には、阪神対中日戦(甲子園球場でのデーゲーム)中継で実況を担当(解説:福本豊)。地上波のテレビ中継ではこの年唯一の担当であったが、以下に記す異例の編成の下で阪神のサヨナラ勝利を伝えた。
この中継は関西ローカルで放送されていたが、延長オプションの上限に設定していた17:47までに試合が決着する目途が立たなかった。そこで朝日放送テレビは、水曜日の通常編成に沿って『ANNスーパーJチャンネル』(テレビ朝日系列の全国ニュース)を17:50から放送した後に、18:15から『news おかえり』(本来は平日の15:45から関西ローカルで放送)の短縮版に切り替え。切り替えた時点で阪神が1点ビハインドながら9回裏の攻撃で走者を得点圏にまで進めていたため、阪神戦の中継を急遽再開したところ、18:17に阪神が木浪聖也の2点適時打によってサヨナラ勝利を収めた。
  • ゴルフ中継
現在はスカイAスカイA ゴルフシリーズ」での実況が中心。以前はABCテレビ制作・ANN系列全国ネットのABCチャンピオンシップ中継のメイン実況なども務めた。
Jリーグ黎明期は地上波テレビのほか、ラジオ中継(現在休止中)の実況をしたことがあった。2010年開幕戦(3月6日)の名古屋グランパスエイト戦でスカパー用ながら久しぶりにサッカー中継に出演した。ただ、2012年以降は小縣裕介高野純一が原則として担当している(両名のスケジュールがつかない場合はフリーアナウンサーを起用している)。
プロ野球シーズン中も、宿直勤務などを含めて担当。
過去には、DVD映像に写るグラビアアイドルのポージング、天王寺動物園の動物の生態、ドラァグクイーンのメイクの模様を実況。放送済みの映像に編集を施した動画が、YouTubeの番組公式チャンネルから配信されている。

ラジオ 編集

阪神戦を中心に担当。週末を跨ぐ阪神戦が(セ・パ交流戦の期間中に組まれる「関西ダービー」でのオリックス主催試合を除く)ビジターゲームの場合には、『サクサク土曜日』との兼ね合いで中継に帯同できないため、オリックスのホームゲーム(阪神戦の予備カード、もしくは系列局向けの裏送り)に廻ることが多くなっている[注 13]。2020年度には、『おはようコール』が終了する9月下旬まで週前半のビジターゲーム中継にも帯同できなかったため、関西地方で開催される阪神・オリックスの主催試合中継での実況に事実上専念していた。
2022年3月31日(木曜日)に朝日放送テレビを定年で退職してからも、翌4月1日(金曜日)のオリックス対北海道日本ハムファイターズ戦(京セラドーム大阪)で『STVファイターズLIVE』(日本ハムの地元局・STVラジオのプロ野球中継)への裏送り向けに実況したことを皮切りに、「ABCアナウンサー」という肩書で阪神戦・オリックス戦中継への出演を続けている。翌2023年には、日本シリーズの第2戦(京セラドーム大阪でのオリックス対阪神戦)で、朝日放送ラジオの制作・NRNネット[注 14]によるラジオ中継の実況を担当。
ラジオのプロ野球(主に『ABCフレッシュアップベースボール』の阪神戦)中継で言い間違いや珍言や本人曰く「(リスナーへの)ウケ狙い」のネタを頻繁に発していることを背景に、2017年度以降は、プロ野球シーズンを中心に「土曜サスペンス劇場 女検事・林智美」(中邨の実況音源を検証するコーナー)がレギュラーで放送されている。
朝日放送テレビからの定年退職を3ヶ月後に控えた2022年1月1日(土曜日)には、朝日放送ラジオにおける同年最初の生放送番組として編成された『2022新春スーパーワイド サクサク土曜日 中邨雄二です』(7:30 - 12:00)でパーソナリティを務めた。
2023年5月20日の「雄ちゃんのおしゃべり宝箱」(午前9時台の週替わり企画枠)には、「自身の幼馴染み」である森本栄浩をスタジオに招いた。森本は出演の時点で毎日放送に(中邨と同様の嘱託契約による)「シニアスタッフ」として勤務していて、MBSラジオ(毎日放送グループ)から放送される番組へ随時出演していることから、自身もMBSラジオの番組へのゲスト出演に意欲を示した。
『サクサク土曜日』の後枠番組に当たることや、自身が現役のスポーツアナウンサーであることから、「どちそそ・冬/夏の陣」(「ABCラジオ やったるDAYS → スペシャルウィーク」期間中に事前収録で実施される桑原征平桂吉弥の対決企画)で、2015年12月から年に1回のペースで実況と結果発表のアナウンスを担当。
2022年10月15日放送分では、21日の『きっちり!まったり!桂吉弥です』で吉弥の代役を務める告知を兼ねてオープニングに登場。2023年5月20日放送分では、当日の『サクサク土曜日』でゲストに迎えていた森本栄浩と揃って、オープニングに飛び入りで出演した。
2020年度のナイターオフ版から、他のスポーツアナウンサーと交互に「スポーツヘッドライン」(阪神タイガース関連のニュース・取材報告コーナー)を随時担当。2021年2月19日・2023年2月7日放送分では、本来のMCである後輩アナウンサーの高野純一が阪神の沖縄キャンプ取材に赴いていたことから、MC代理として全編に出演した。

過去の出演番組 編集

テレビ 編集

  • 近鉄Vロード特急情報(1991年)
  • 阪神大震災~あの場所は今~(1995年の発災直後に放送)
  • 評判!なかむら屋
  • 知ってるor知ったか?クイズ!バレベルの塔(ナレーション)
  • BASEBALL CENTERFOX SPORTS ジャパン、2013 - 2014年)
  • おはようコールABC火・金曜日(2018年4月3日 - 2020年10月2日、スポーツコメンテーター)
    • スポーツアナウンサーとしての活動と並行しながら、同期入社の伊藤(水曜日担当)と共にコメンテーターへ起用。5時台のスポーツコーナーでは、中邨のファッションチェックが恒例になっていた。2020年3月までは、火曜日にのみ出演していた。
  • キャスト道上さんの中継」(2020年1月10日)
  • 相席食堂
  • M-1グランプリ2020(2020年12月20日)
    • テレビ朝日系列の全国ネットで放送された敗者復活戦中継で、視聴者投票の開票リポートを、朝日放送テレビの本社に設けられた「集計センター」からの生中継で担当。当日は、『相席食堂』と同様にピンク色のスーツ姿で中継へ出演した後に、宿直勤務で『ABC NEWS』(関西ローカル向けの日曜最終版)を担当した。
  • ムショぼけ(2021年11月14日)
    • 第6話「オヤジの背中」にて、高校野球実況アナウンサー役で出演。
  • 虎ヲタ ~知ればアナタも人気者~(スカイA、2023年9月放送分のゲスト)
    • 「虎ヲタ」(マニアックな阪神ファン)で知られる増田英彦ますだおかだ)と関本賢太郎(阪神OBの朝日放送グループ野球解説者)が進行する月1回更新の番組で、「虎と共に叫ぶ実況アナ」と銘打って派手なピンク色のジャケット姿で出演。

ラジオ 編集

2010年・2011年に、道上の夏季休暇期間中限定でパーソナリティ代理を務めていた。
2021年の2月第4週には、道上が「身体のメンテナンス」との名目で入院したことに伴って、22日(月曜日)から5日間にわたっパーソナリティ代理を担当。前週(18日)から『ABCニュース』のシフト勤務や『ラジオで虎バン!』のMC代理(後述)も担当していたほか、20日と27日に『サクサク土曜日』へ通常どおり登場していたため、放送上は朝日放送ラジオの生放送番組に10日連続で出演していた。
道上が2021年9月11日から脳梗塞の発症に伴う入院加療へ専念していることに伴って、スポーツ中継や『サクサク土曜日』への出演を続けながら、同月20日から月曜日のパーソナリティ代理を担当。当初は伊藤と交互に隔週で代理を務めていたが、道上に復帰の目途が立っていないため、同年11月第2週以降は毎週代演していた。12月第1週から始まった2021年度のナイターオフ期間中には、自身が毎週火曜日・伊藤が毎週月曜日にパーソナリティ代理を分担。2022年2月以降は、水曜日にも随時出演していた(当該項で詳述)。
『おはようパーソナリティ道上洋三です』では、放送の開始から45年目の2022年3月25日(金曜日)で終了することが決まったことを受けて、道上の脳梗塞発症を境に中断していた『虹へ』(道上が発症の前に歌詞を作っていた放送45周年記念テーマソング)の制作プロジェクトを同月2日(中邨の代演日)から再開。最終回までの完成に向けてリスナーから歌唱の音源を募集することになったため、中邨はパーソナリティの代演者(朝日放送テレビのアナウンサー)を代表して、いがらしあみ(最終アシスタントでフリーアナウンサー)と共に「仮歌」(サンプル音源)向けの歌唱を任された。後に、「完成版」に向けた歌のレコーディングにも参加。パーソナリティ代理としては、最終回の2日前(23日=水曜日放送分)まで出演した。
  • 道上洋三の健康道場(2020年5月30日・6月6日)
    • ゲストとして出演。編成上は『サクサク土曜日』の前枠番組だが、事前に収録された。
  • ABCラジオ開局70周年記念特別番組「目指せ100年!いろいろあったでABC ラジオスクープ大賞!」(2021年12月28日)
    • スポーツ実況における「スクープ」を紹介すべく、伊藤史隆と揃って出演。『ABCフレッシュアップベースボール』の阪神戦中継で実況を担当した際に、吉田義男(自身より年上の解説者)を思わず呼び捨ててしまったシーンの音源が、進行役の鷲尾千尋(2021年に朝日放送テレビへ入社したばかりのアナウンサー)による独断でスポーツ実況部門の「スクープ大賞」に選ばれてしまった。
  • きっちり!まったり!桂吉弥です
    • 『サクサク土曜日 中邨雄二です』の前日(金曜日の午前中)に2022年9月30日から放送されている生ワイド番組。自身と同じく、熱烈な阪神ファンであることを公言している桂吉弥(落語家)がパーソナリティを務めている。
      • 2022年10月21日:吉弥が番組の開始前から決まっていた落語会との兼ね合いで休演したことを受けて、番組のタイトルを変えずにパーソナリティ代理を担当。
      • 2023年11月10日:阪神が1985年以来38年振りの日本シリーズ制覇を11月5日(日曜日)の第7戦(京セラドーム大阪)で成し遂げたことを受けて、10時台に編成されている吉弥の冠コーナー(「吉弥の阪神ハンギ」と「吉弥のきっちり!イチオシ」)へゲストで出演。「吉弥のきっちり!イチオシ」では、この年に自身がテレビ・ラジオを通じて中継の実況を任されていた阪神戦から、「ベスト3」に当たるシーンを発表していた。
  • ますだおかだ増田のラジオハンター!(2023年11月23日)
    • 自身の出身県(滋賀県)内で2023年8月20日にホテルニューアワジグループ(コーナースポンサーの1つ)が「蒼(あお)の湖邸 ビワフロント彦根」というホテルを開業したことを受けて、リスナー向けの宿泊券プレゼントを兼ねたホテル内からの生中継リポートを3回にわたって担当。
  • 俺たち!定年三銃士!(「2024新春スーパーワイド」の第2部として2024年1月1日の9:00 - 12:00に生放送)
    • 朝日放送テレビで正社員定年を経て「シニアアナウンサー」へ移行していた伊藤・芦沢誠(1986年入社)と共に、「定年三銃士」と銘打ってパーソナリティを担当[12]。放送中には、伊藤とのデュエットで『夏の終わりのハーモニー』を披露していた。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 旧・朝日放送(朝日放送グループホールディングス)が認定放送持株会社に移行したことに伴って、旧社のテレビ放送事業を朝日放送テレビが承継した2018年4月1日付で、旧社に所属していたアナウンサーは(前日に定年で退職した楠淳生を除いて)全員朝日放送テレビへ自動的に転籍。
  2. ^ 2000年9月24日当日の各紙テレビ欄より
  3. ^ 「お前は○○だ!」「ただの○○だ!」「お前に賢者を名乗る資格はない!」○○の中身は「知ったか」「釣り好きおじさん」「ニセザイル」など
  4. ^ 当日は大会第3日第3試合のテレビ中継で実況を予定していたが、第1試合の雨天ノーゲームに伴って以降に予定されていた試合もすべて中止されたことに伴って、ラジオのレインコート番組『サマースペシャル』午前の部(後輩アナウンサーの岩本計介大野雄一郎の進行による生放送)に飛び入り出演。
  5. ^ 当日は、高校野球(第103回全国高等学校野球選手権大会)3回戦第2試合(松商学園明徳義塾戦)のラジオ中継向けに甲子園球場で実況を担当した後に、京セラドーム大阪への移動を経て、阪神対DeNA戦のナイトゲーム中継に出演。
  6. ^ サイクルヒットの実況は、2019年4月9日の阪神対DeNA戦(甲子園)ラジオ中継で、阪神の梅野隆太郎捕手が達成したシーンを伝えて以来自身2度目。
  7. ^ 朝日放送グループにおける定年退職日は、60歳の誕生日前日や60歳に達した月の末日(中邨の場合は2021年8月31日)ではなく、60歳に達した年度の最終日(中邨の場合は2022年3月31日)。朝日放送テレビのアナウンサーとして初めて定年に達した三代澤康司(1960年4月14日生まれで1984年に旧朝日放送へ入社)を例に取れば、60歳の誕生日(2020年4月14日)から1年近く経った2021年3月31日に定年で退職した後に、翌4月1日から個人事務所所属のフリーアナウンサーとして『ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です』のパーソナリティを継続している。森本の勤務する毎日放送では、60歳に達した月の末日を正社員としての定年退職日に設定しているため、中邨と同学年(1961年10月4日生まれ)の森本は、中邨より先(同月31日)に定年を迎えた後に、翌11月1日から「シニアスタッフ」(1年更新・最大5年契約の嘱託社員)へ移行した(放送上は「毎日放送アナウンサー」として番組への出演を継続)。
  8. ^ 『サクサク土曜日 中邨雄二です』では、前週の放送(2020年9月12日)で既に出演を告知(参考)。予告映像では顔を伏せられていたが、トレードマークの1つであるピンク色のスーツを身に付けていたことから、中邨であることが容易に推測できるようになっていた。
  9. ^ ABCテレビでの生中継の終了(17:50)時点で当該試合が続いていたため、全試合完全中継を実施しているBS朝日のみで放送。ちなみに、NHK Eテレでタイブレークを中継していたNHKでは、内山俊哉が実況を担当した。
  10. ^ 日曜ナイターは朝日放送テレビとサンテレビの共同制作で放送。水曜ナイターおよび朝日放送テレビに放送権のある予備日復活開催の他曜日の中継も、朝日放送テレビで放送できない場合は、日曜日と同様の体制でサンテレビ・KBS京都での放送とすることがある。
  11. ^ 阪急ブレーブス時代は、関西テレビ・サンテレビ・NHK大阪放送局の寡占に近く、朝日放送(当時)によるテレビ中継は散発的だった。
  12. ^ 対戦相手の地元の系列局の広島ホームテレビも、朝日放送テレビからの映像配信を受けて、解説:前田智徳テレビ朝日・広島ホームテレビ野球解説者)、実況:吉弘翔(広島ホームテレビアナウンサー)による独自の内容に差し替えて放送した。
  13. ^ オリックス戦の裏送りでは対広島東洋カープ戦の中国放送(RCC)向けを担当する機会が多い。文化放送が中継の制作を朝日放送ラジオへ委託していた2021年4月22日(木曜日)のオリックス対西武戦(京セラドーム大阪)では、1970・80年代のパ・リーグで好勝負を何度も繰り広げていた福本豊(朝日放送テレビの野球解説者で元・阪急ブレーブス外野手)・東尾修(文化放送の野球解説者で元・西武投手)を相手に実況を任された(参照)。この中継は「文化放送 SPECIALWEEK」の企画(20日は解説:湯舟敏郎・実況:高橋将市、21日は解説:有田修三・実況:長谷川太と、ABC解説者と文化放送アナウンサーの組み合わせだったが、22日は高橋がリポーターとして残った以外は前述の顔触れに)として裏送りで放送された。この試合ではオリックスが3点のビハインドで迎えた9回裏に走者一・二塁ながら2死まで追い込まれたものの、西武三塁手・佐藤龍世から二塁への送球に対するアウトの判定が、オリックス側のリクエストによるリプレー検証でセーフに覆ったことによって局面が一転。満塁からT-岡田による走者一掃の三塁打で同点へ追い付いた直後(21:27)に中継の終了時間を迎えたため、中邨は文化放送の関係者でないにもかかわらず、「(2021年のパ・リーグ公式戦では9回裏終了の時点で決着が付かなくても試合を打ち切っていた関係で、西武の勝利がT-岡田の三塁打によって消滅したことと、この試合の結末まで伝えられなかったことは)全て私の責任です!」というフレーズで実況を締めくくる羽目になった(試合は中継終了の直後にオリックスが杉本裕太郎の安打でT-岡田が生還したため7対6でサヨナラ勝利)。
  14. ^ 同日のネット局は文化放送と東海ラジオ(両局とも20時台後半はボートレース中継を挿入)のみ。
  15. ^ 『桑原征平粋も甘いも』2017年8月3日放送分エンディングにて、永田が6日放送の日曜スペシャル『モトグラ同窓会〜鈴鹿8耐40周年記念SP 大人のサーキット遊び〜』(同番組には永田、2代目アシスタントの加瀬征弘らが出演)を告知した際に発言。『サクサク土曜日 中邨雄二です』の2021年4月10日放送分に河島の実娘・河島あみるが「没後20年 河島英五展~人生旅的途上~」(4月16日 - 24日に京都文化博物館で開催)のPRを兼ねてゲストで出演した際にも、『モトグラフィック』を2人で回顧していた(英五は『モトグラフィック』終了後の2001年4月16日に48歳で永眠)。
  16. ^ 前夜(2016年5月17日)には、スポーツアナウンサーとして、阪神対中日ドラゴンズ戦(阪神甲子園球場)のABC・CBCラジオ向け中継で実況。当日は、朝日放送でテレビ・ラジオとも同カードを中継した関係で、当番組の本番を終えた後に同球場で横山雄哉石崎剛へのヒーローインタビューを担当した。
  17. ^ 中邨らの前フリに続く「美女チーム」の投稿を小川、「野獣チーム」の投稿を桑原が読み上げ、出来上がったフレーズの面白さを競うというもの。
  18. ^ 翌日からの広島東洋カープ対阪神3連戦(マツダスタジアム)で関西ローカル向けラジオ中継のベンチリポーターを担当することや、パーソナリティの道盛浩奈良市出身の中国放送アナウンサー)がスポーツアナウンサー時代から中邨と親交があることを背景に、スタジオへのゲスト出演が実現(参考)。『サクサク土曜日』でも、同局から提供された放送済み音源のダイジェストを、2017年8月5日放送分の「雄ちゃんのおしゃべり宝箱」で関西ローカル向けに流した。逆に、道盛も2015年3月に、同番組へゲストとして出演したことがある。
  19. ^ 『ぴたっと。』後半戦や『ほり×ナビ』時代の同コーナーより出演機会は少なかった。2017年度は出演がなく、2018年度は2018年11月9日放送分、2019年度は2019年11月1日・2020年1月16日放送分に出演。

出典 編集

  1. ^ ABCアナウンサーページ アナアナ「中邨 雄二 2013.2/7(木)楽しんでくれたかな?」
  2. ^ 『伊藤史隆のラジオノオト』Facebook公式アカウントで2021年1月13日に公開された記事を参照。「トラッキーズ」という名義で出演したのは、伊藤・中邨が朝日放送(当時)へ入社した1985年に、阪神タイガース最初の公式マスコットキャラクターが登場したことに由来する(1987年7月18日に一般公募で「トラッキー」と命名)。
  3. ^ サクサク土曜日 中邨雄二です『番組のサクサクウラ話 2015年6月13日』 など
  4. ^ 『サクサク土曜日 中邨雄二です』twitter公式アカウントから『相席食堂』の放送中に発信されたツイート や、『サクサク土曜日』Facebook公式アカウントから2020年9月19日の本番終了後に配信された記事 を参照
  5. ^ 62歳の誕生日前日(2023年8月11日)『サクサク土曜日』のX(twitter)公式アカウントから発信された報告ポスト(ツイート)を参照
  6. ^ a b (実況アナの番外リポート)中邨雄二アナウンサー 一瞬を切り取る表現、これからも (『朝日新聞』関西版夕刊2022年2月3日付記事)
  7. ^ ABC中邨アナまさか自分が」初タイブレーク実況 (『日刊スポーツ2018年8月7日付記事)
  8. ^ 【甲子園】ABC中邨雄二アナが選ぶベスト3試合 5打席連続敬遠超えの1位「スクイズ~っ!」 (『日刊スポーツ2023年8月15日付記事)
  9. ^ エビシーピンク - 江口ともみオフィシャルブログ by Ameba. 2020年1月10日付記事
  10. ^ 『サクサク土曜日 中邨雄二です』Facebook公式アカウントから2020年8月22日の本番終了後に配信された記事 を参照
  11. ^ サクサク土曜日 中邨雄二です『番組のサクサクウラ話 2016年5月18日「代打中邨雄二出陣」』小川恵理子オフィシャルブログ『ニャンファイブと私と。』2016年5月20日更新分「粋甘直前2週分。なんと!あの桑原征平さんが・・・!! 」
  12. ^ “喜楽館アンバサダーにABC芦沢誠、桂紗綾両アナ 伊藤史隆支配人「芦沢さんにも二刀流に」”. サンケイスポーツ. (2024年1月2日). https://www.sanspo.com/article/20240102-3E2G5DMGIJIIZASRNZLH2HZ63E/ 2024年1月2日閲覧。 

外部リンク 編集