京都精華大学

京都府の私立大学


京都精華大学(きょうとせいかだいがく、英語: Kyoto Seika University)は、京都府京都市左京区岩倉木野町137番地に本部を置く日本私立大学1968年創立、1979年大学設置。

京都精華大学
大学設置 1979年
創立 1968年
学校種別 私立
設置者 学校法人京都精華大学
本部所在地 京都府京都市左京区岩倉木野町137
北緯35度4分23秒 東経135度46分15秒 / 北緯35.07306度 東経135.77083度 / 35.07306; 135.77083座標: 北緯35度4分23秒 東経135度46分15秒 / 北緯35.07306度 東経135.77083度 / 35.07306; 135.77083
キャンパス 上記本部所在地
朽木学舎
丹後学舎
学部 国際文化学部
芸術学部
デザイン学部
マンガ学部
ポピュラーカルチャー学部
人文学部
メディア表現学部
研究科 芸術研究科
デザイン研究科
マンガ研究科
人文学研究科
ウェブサイト https://www.kyoto-seika.ac.jp/
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本館とスクールバス
天ヶ池
対峰館内部の通路

概観 編集

大学全体 編集

1968年(昭和43年)に現在の所在地に開設された京都精華短期大学を前身とする4年制大学。現在は、芸術学部デザイン学部マンガ学部、ポピュラーカルチャー学部、人文学部、国際文化学部、メディア表現学部および芸術研究科、デザイン研究科、マンガ研究科、人文学研究科の7学部・4研究科を構える。ポピュラーカルチャー学部と人文学部は2021年度から募集停止し、2学部をブラッシュアップさせる形でそれぞれメディア表現学部と国際文化学部が同年に誕生した。

建学の精神(校訓・理念・学是) 編集

教育理念は、「自由自治」「人間尊重」。この理念はかつてであれば、大学主催の学園祭「木野祭」(平成28年は「龍潜祭」)に加え、学生主催の学園祭「五月祭」が開催されるといった形で実践されていた。

また、大学設置当初より、公式な校歌校章を制定していない。大学敷地内や式典内での、国旗の掲揚や国歌の斉唱などを行っていない[要出典]

大学の理念を反映した講演会も数多く行われており、2000年にはダライ・ラマ14世を日本の非宗教団体として初めて招聘した[1]

教育および研究 編集

日本で初めてのマンガ学部を設置した大学として知られている。とりわけ2000年以降、文部科学省の「私立大学学術研究高度化推進事業(オープンリサーチセンター)」[2] として「京都精華大学表現研究機構」[3]内にマンガ文化研究所を、また京都市と共同運営する形で京都国際マンガミュージアムを開設・運営するなど、文化・表現メディアとしてのマンガの研究・収集・保管・展示に力を入れている。さらに、平成27年度から文化庁より委託を受け「メディア芸術連携促進事業」を実施し、メディア芸術分野の文化資源の運用・展開に参画している[4]

また2004年には、教育活動の発展と向上を目的に、学内に教育推進センターを設置した。ここでは、ISO14001認証を受けているキャンパスを活用した、新しい教育システムの研究や、EMS構築支援活動を通しての「自立した学習者」の育成プログラム、そのほか地元・京都の伝統産業や地場産業と連携した教育実践プログラムなどが提供されている。 なお、これらの活動は、複数回にわたって文部科学省の大学教育改革支援事業である「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」に採択されている。

沿革 編集

略歴 編集

1968年(昭和43年)、形骸化した学問の自由と大学の自治の回復を目的として、岡本清一初代学長を中心に、現在の所在地に学校法人京都精華学園により京都精華短期大学として開設。当初は、英語英文科と美術科のみの短期大学としてのスタートであった。

1979年(昭和54年)、美術学部を開設。同年、短期大学美術科を廃止。10年後の1989年(平成元年)には人文学部を開設すると同時に、短期大学英語英文科を廃止。1991年(平成3年)に大学院美術研究科(私立の美術研究科としては関西初)、1993年(平成5年)に大学院人文学研究科を設置するなど、4年制大学としての拡充に努める。

2006年以降、デザイン学部、マンガ学部、ポピュラーカルチャー学部を新設し、芸術教育の領域を拡張している。

2014年から漫画家の竹宮惠子学長を務めた[5]

2021年(令和3年)、ポピュラーカルチャー学部、人文学部を募集停止し、新たにメディア表現学部、国際文化学部が新設された。

2018年、マリ共和国出身のウスビ・サコ教授が学長に就任した。

年表 編集

  • 1968年(昭和43年) - 京都精華短期大学開設。
  • 1966年7月21日 同理事会は、1968年4月をめどとして設立の準備に入る事を決定
  • 1979年(昭和54年) - 京都精華大学美術学部開設、短期大学美術科廃止。
  • 1989年(平成元年) - 京都精華大学人文学部開設、短期大学英語英文科廃止。
  • 1989年(平成元年)9月21日 - キャンパスに隣接する叡山電鉄鞍馬線京都精華大前駅が開業。
  • 1993年(平成5年) - 5月、京都精華学園理事会において大学と高校の経営法人分離を決定。12月、学校法人木野学園設立。
  • 1994年(平成6年) - 京都精華大学の経営が学校法人京都精華学園から学校法人木野学園に移管される(これにより、学校法人京都精華学園との関係はなくなり、学校法人京都精華学園が経営する京都精華学園中学校・高等学校との系列関係も解消される)。
  • 2000年(平成12年) - 芸術学部にマンガ学科、人文学部に環境社会学科を開設。
  • 2001年(平成13年) - 表現研究機構を開設、文字文明研究所・マンガ文化研究所・映像メディア研究所を置く。
  • 2003年(平成15年) - 人文学部に社会メディア学科・文化表現学科を開設。学校法人名を「学校法人木野学園」から「学校法人京都精華大学」に変更。
  • 2004年(平成16年) - 環境ソリューション研究機構を開設、環境ビジネス研究所・環境建築研究所・環境マネジメント研究所を置く。
  • 2006年(平成18年) - デザイン学部、マンガ学部を開設。
  • 2009年(平成21年) - 人文学部総合人文学科開設。
  • 2010年(平成22年) - デザイン研究科、マンガ研究科開設。
  • 2013年(平成25年) - ポピュラーカルチャー学部開設。
  • 2017年(平成29年) - 芸術学部を改組し、造形学科を開設。マンガ学科に新世代マンガコースを新設。
  • 2021年(令和3年)- メディア表現学部、国際文化学部を開設。

教育および研究 編集

組織 編集

学部 編集

大学院 編集

  • 芸術研究科
    • 芸術専攻
  • デザイン研究科
    • デザイン専攻(修士課程
    • 建築専攻(修士課程)
  • マンガ研究科
    • マンガ専攻
  • 人文学研究科
    • 人文学専攻(修士課程)

研究機関 編集

学外アートスペース 編集

教育 編集

  • 特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)
    • 自立した学習者による社会貢献の実践教育(2004年度採択)
    • 伝統産業を軸とした地域連携教育の実践(2005年度採択)
    • 考えるための『日本語リテラシー』教育(2006年度採択)
  • 大学生の就業力育成支援事業
    • クリエイターデビューを目指す表現者のキャリア形成支援(2009年度採択)
    • 職業的実践力を有する表現者育成プログラム(2010年度採択)
  • 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
    • マンガに関する国際的かつ先端的研究拠点の形成(2011年度採択)
  • 私立大学等改革総合支援事業
    • タイプ1「教育の質的転換」(2015年度採択)
    • タイプ2「地域発展」(2014年度、2015年度採択)

大学関係者と組織 編集

大学関係者一覧 編集

施設 編集

キャンパス 編集

学外施設 編集

学生寮 編集

  • 木野寮
  • 国際学生寮・修交館

対外関係 編集

他大学との協定 編集

  • 「アジア研究国際大会(ICAS)」に加盟。日本で初めて開催となる「第12回アジア研究国際大会(ICAS 12)」を主催。
  • CUMULUS(ヨーロッパ美術デザイン大学連合)[9]に加盟。日本では初の加盟校となる。
  • 大学コンソーシアム京都に加盟。
  • 札幌大学旭川大学沖縄大学 (京都精華大学人文学部⇔各大学文系学部の間で国内交換留学協定)
  • 京都大学 2008年09月18日京都精華大学は京都大学とでマンガで連携協定を締結。

海外協定校 編集

このほか、留学生の入学前支援のため京都日本語学校と協定を結んでいる[10]

産学官連携 編集

社会との関わり 編集

通り魔殺人事件 編集

2007年(平成19年)1月15日に京都市左京区で発生した本学の学生が殺害された事件。被疑者は検挙されておらず、2022年現在も未解決。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ 「思いやりといたわりと」ダライ・ラマ14世が京都で講演”. Tibet House Japan. ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 (2000年4月17日). 2023年3月14日閲覧。
  2. ^ 私立大学学術研究高度化推進事業”. 文部科学省. 2007年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月14日閲覧。
  3. ^ 京都精華大学表現研究機構”. 2010年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月14日閲覧。
  4. ^ 平成27年度 メディア芸術連携促進事業 連携共同事業の募集について(6/15更新:応募書類を修正しました) | 京都精華大学”. 京都精華大学 (2015年6月10日). 2015年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月14日閲覧。
  5. ^ 竹宮惠子、京都精華大学学長に就任”. ITmedia eBook USER. 2021年1月19日閲覧。
  6. ^ 京都精華大学国際マンガ研究センター | International Manga Research Center”. imrc.jp. 2023年3月14日閲覧。
  7. ^ 京都精華大学 kara-S(カラス)”. www.kara-s.jp. 2023年3月14日閲覧。
  8. ^ a b 丹後学舎・朽木学舎 | 京都精華大学”. www.kyoto-seika.ac.jp. 2023年3月14日閲覧。
  9. ^ Homepage” (英語). Cumulus Association. 2023年3月14日閲覧。
  10. ^ 2011年度事業報告書”. 京都精華大学. 2016年12月3日閲覧。京都精華大学との連携”. 公益財団法人京都日本語センター. 2016年12月3日閲覧。
  11. ^ 京都精華大学と京都リサーチパーク株式会社が包括連携協定を締結 産学連携の促進 ・ オープンイノベーションの活性化 | 京都精華大学”. www.kyoto-seika.ac.jp. 2023年3月14日閲覧。

参考文献 編集

  • 『建築家の学校 〜京都精華大学の実験〜』(1997年 住まいの図書館出版局)ISBN 978-4795221260

外部リンク 編集