菅原一秀
菅原 一秀(すがわら いっしゅう、1962年1月7日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員(6期)、自由民主党国会対策筆頭副委員長・東京都連会長代行。
菅原 一秀 すがわら いっしゅう | |
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生年月日 | 1962年1月7日(57歳) |
出生地 |
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出身校 | 早稲田大学政治経済学部 |
前職 | 日商岩井従業員 |
現職 | 衆議院予算委員会与党筆頭理事 |
所属政党 | 自由民主党(無派閥) |
称号 | 学士 |
公式サイト | すがわら一秀オフィシャルサイト |
選挙区 |
(東京9区→) (比例東京ブロック→) 東京9区 |
当選回数 | 6回 |
在任期間 | 2003年11月9日 - 現職 |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 1997年 - 2000年 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 1991年 - 1997年 |
財務副大臣(第3次安倍内閣)、経済産業副大臣(第2次安倍内閣)、厚生労働大臣政務官(第1次安倍内閣)、自由民主党財務金融部会長、東京都議会議員(1期)、練馬区議会議員(2期)等を務めた。
目次
来歴編集
東京都練馬区生まれ。早稲田実業高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。日商岩井に入社[1]。
1991年、練馬区議会議員選挙に出馬し、初当選。1995年に再選されるが、1997年に辞職。同年の東京都議会議員選挙に出馬し、当選。当選同期に、川井重勇(第47代都議会議長)、近藤弥生(足立区長)高島直樹(第46代都議会議長)、土屋敬之(元都議会議員)、中西一善(元衆議院議員)、松原忠義(大田区長)らがいる。2000年、都議を辞職し、第42回衆議院議員総選挙に自由民主党公認で東京9区から出馬。民主党前職の吉田公一に敗れ、比例復活も叶わず落選。2003年、第43回衆議院議員総選挙に再び東京9区から自民党公認で出馬し、前回敗れた吉田を下して当選した。2005年の第44回衆議院議員総選挙では、東京9区で民主党新人の川島智太郎を破り、再選。当選後、自由民主党副幹事長に就任。第1次安倍内閣では厚生労働大臣政務官に任命された[1]。
2009年8月3日発行の朝日新聞紙面にて、2007年に菅原の選出選挙区である東京9区の支持者らに対して1個約2千円のメロンを贈っていた、と報じられた[2]。公職選挙法では、国会議員およびその後援団体の、選挙区内での金品の贈与が禁止されている[2]。
2008年自由民主党総裁選挙では、同じ東京都選出で都連会長の石原伸晃の推薦人に名を連ねる[3]。2009年の第45回衆議院議員総選挙では東京9区で民主党新人の木内孝胤に敗れたが、重複立候補していた比例東京ブロックで復活し、3選。
2012年の第46回衆議院議員総選挙では、東京9区で日本未来の党に鞍替えした木内らを破り、4選。選挙後に発足した第2次安倍内閣で経済産業副大臣に就任。2013年10月、経済産業副大臣を退任し、党の財務金融部会長に就任。
2014年の第47回衆議院議員総選挙で5選。選挙後に発足した第3次安倍内閣では、選挙区内の有権者への顔や名前入りのカレンダーの配布や政治資金収支報告書の一部不記載により公職選挙法違反の疑いが報道されたため[4]、再任を辞退した御法川信英に代わり、財務副大臣に任命された[5]。
2017年の第48回衆議院議員総選挙で6選。
人物編集
献金編集
騒動編集
愛人とのハワイ旅行編集
2016年に「保育園に落ちた、日本死ね」という内容のブログが話題になり、それに関連した待機児童問題の国会質疑において「匿名だよ、匿名」などとヤジを飛ばし問題視された。この余波で、経済産業副大臣時代に、「政治経済事情視察」として国会を休み、当時の愛人とハワイ旅行に出かけていたことが週刊文春にて報じられた[7]。
蓮舫に対するデマ編集
2016年6月、舛添要一都知事の辞職後に都知事への立候補が取りざたされていた民進党の蓮舫代表代行について、「五輪に反対で、『日本人に帰化をしたことが悔しくて悲しくて泣いた』と自らのブログに書いている。そのような方を選ぶ都民はいない」と発言するが、その発言の事実はなくネットのデマであることがわかり、「蓮舫氏のブログではなく、ネットで流れていた情報だった」と訂正した[8][9]。
女性蔑視発言編集
2016年6月、元愛人A子氏に「女は25歳以下がいい。25歳以上は女じゃない」「子どもを産んだら女じゃない」などと暴言、さらにはモラル・ハラスメントを繰り返していたことを、週刊文春が報道した[8]。その後、愛人への暴言を報じた週刊文春が買い占められた。
国会での野次編集
2016年2月、衆議院予算委員会で民進党の山尾志桜里議員が「保育園に落ちた日本死ね」と書かれたブログについて質問中、「匿名だよ、匿名」と野次を飛ばした[8]。その後ネット上では「言い訳にしか聞こえない」「論点すり替えてばっかり」などの批判が相次ぎ、国会前では「保育園落ちたの私だ」と書かれたプラカードを持った人々によるデモが行われ、2万7000筆以上を集めたネット署名が塩崎恭久厚生労働大臣に手渡された[10]。
政策・主張編集
- 永住外国人の地方参政権:どちらとも言えない[11]
- 日本国憲法の改正に賛成。改正すべき項目として、緊急事態条項・戦争放棄と自衛隊を挙げる[12]。ただし、予備自衛官補の応募歴は無い。
- 集団的自衛権の行使を禁じる内閣法制局の憲法解釈の見直しに賛成[13][14]。
- アベノミクスを評価する[12][14]。
- 安全保障関連法の成立を評価する[12]。
- 北朝鮮問題への取り組みを評価する[12]。
- 組織犯罪処罰法の改正(共謀罪法)を評価する[12]。
- 森友学園・加計学園問題への対応をどちらかと言えば評価する[12]。
- 河野談話を見直すべきだ[14]。
- ヘイトスピーチを法律で規制することに反対[14]。
- 特定秘密保護法は日本に必要だ[14]。
- カジノの解禁に賛成[14]。
- 脱原発依存 [15]。
- 女性宮家の創設に反対[13]。
- 選択的夫婦別姓制度導入にどちらかといえば反対[16]。
不祥事編集
統一教会との関係編集
- 2017年11月、統一教会・家庭連合の2世組織・勝共UNITEによる改憲大会『改憲2020実現 東京大会』に参加したことが判明している。[17][18]
- 2017年10月の衆院選で菅原陣営が統一教会の青年信者4,5名を選挙運動員として使っていたと報道されるが、「ああ、10000パーセントないですね、私そういうの嫌いだから」「宗教団体は・・・もう嫌い。公明党は応援してもらってますけど」と否定している。
大地震時に野球大会参加編集
- 2007年3月25日能登半島大地震があった日、税金を使用し東京ドームで米国会議員vs国会議員1期生の野球大会に参加し各マスメディアに批判された。
秘書給与ピンハネ疑惑編集
- 秘書に対し、月給から15万円を党支部へのカンパとして事務所に払い込むように発言したと報道されている。秘書は実質的に強制と認識していたが、菅原一秀は「カンパは本人の意思で、こちらから強制したということは断じてありません。」と弁解した。[19]
議員会館に事務所設置編集
- 2007年1月28日、衆議院内部規定(1994年12月衆議院管理委員会決定)に違反し、菅原が資金管理団体以外の政治団体の「主たる事務所」を議員会館に設置していたことが発覚した。「菅原一秀君を育てる会」は2004年10月から、資金管理団体でないにも関わらず衆議院議員会館の菅原の事務所に主たる事務所を置いていた。なお、「菅原一秀君を育てる会」は2006年末付で解散届を提出しているため、現在では、衆議院内部規定違反の状態は解消しているとされる。
公職選挙法違反疑惑編集
2007年、菅原の選出選挙区である東京9区の支持者らに、1個約2千円のメロンを贈っていた、と報道された[20]。公職選挙法では、国会議員及びその後援団体の、選挙区内での金品の贈与が禁止されている[20]。
秘書の酒気帯び運転編集
2011年、菅原の私設秘書の男性が酒気帯び運転で停車中のタクシーに追突し、タクシーの男性運転手に軽傷を負わせる事故を起こした。菅原は事務所を通じ、「大変お騒がせして申し訳ありません。以後、徹底して指導にあたります」とコメントした[21]。
選挙公報への誤記載編集
2004年、実際には3回しか出場していないにもかかわらず、選挙公報に「早稲田実業高校卒。硬式野球部で甲子園に4回出場」と記載していたことが判明した[22]。菅原氏は「選挙公報の単純なチェックミス」と釈明している[22]。またニューヨーク国連本部をバックに商談を行う菅原が描かれているが、海外駐在の事実はない。他にも短期間で国連加盟国とほぼ同数の国を訪問したとする記述など、多くの誇張表現が見られた。
政治資金編集
所属団体・議員連盟編集
- 外国人材交流推進議員連盟
- 自民党パチンコ議連
- 日中友好議員連盟[24]
- 日韓議員連盟
- 北京オリンピックを支援する議員の会
- 真の人権擁護を考える懇談会
- 日本会議国会議員懇談会[25]
- 神道政治連盟国会議員懇談会[25]
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会[25]
- 国際観光産業振興議員連盟(カジノ議連)[26]
- トラック輸送振興議員連盟
- 自民党動物愛護管理推進議員連盟(幹事)
- せんたく議連マニフェスト分科会
- 振り込め詐欺撲滅ワーキングチーム(事務局長)
- 引きこもり対策議員連盟
- 文化財国際協力推進議員懇談会
- ボーイスカウト振興国会議員連盟
- ユビキタス社会を実現する若手議員の会
- 若者を応援する若手議員の会(幹事)
- 再チャレンジ支援議員連盟
- 日本安全保障・危機管理学会(顧問)
- 医療機器に関する勉強会(事務局長)
- タクシー・ハイヤー議員連盟(事務局長)
- チアリーディング推進議員連盟(事務局次長)
- 家族の絆特命委員会
- 2020年オリンピック・パラリンピック東京大会実施本部(幹事長)[27]
関連項目編集
脚注編集
- ^ a b 公式ホームページ プロフィール
- ^ a b “選挙区内支持者にメロン贈る? 自民・菅原一秀氏 - 2009総選挙”. 朝日新聞. (2009年8月3日)
- ^ “総裁選5候補の推薦人名簿”. 東京新聞. (2008年9月10日) 2015年11月4日閲覧。
- ^ “御法川副財務相:カレンダー無料配布 顔、名前入り──秋田3区”. 毎日新聞. (2014年10月24日)
- ^ “御法川氏、財務副大臣再任を「固辞」”. 朝日新聞. (2014年10月24日) 2015年2月8日閲覧。
- ^ 2004/01/29 共同通信
- ^ ““保育園ヤジ議員”菅原一秀議員が国会休んで愛人とハワイ旅行”. 週刊文春. (2016年3月10日)
- ^ a b c 菅原一秀「蓮舫が帰化して泣いた」デマを拡散
- ^ “「蓮舫氏は帰化し泣いた」自民・菅原氏発言、後から訂正”. 朝日新聞. (2016年6月18日)
- ^ 「保育園野次」誰の発言かがそんなに問題なのか
- ^ 2009年衆院選時 朝日新聞アンケート回答
- ^ a b c d e f 2017衆院選 朝日東大谷口研究室調査
- ^ a b “2012衆院選 東京9区 菅原 一秀”. 毎日新聞. (2012年12月17日)
- ^ a b c d e f 2014衆院選 東京9区 菅原一秀毎日新聞2014-12-25
- ^ 公式ブログ
- ^ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査、2014年。
- ^ http://dailycult.blogspot.com/2018/04/10000.html
- ^ https://twitter.com/norieyoshiki/status/926455971248881664
- ^ 2007年10月、雑誌「週刊新潮・11月1日号」に「秘書給与ピンハネ疑惑」
- ^ a b 朝日新聞 2009年8月3日
- ^ 「菅原一秀議員の秘書がタクシーに追突 酒気帯び運転か」産経新聞 2011年10月3日
- ^ a b 共同通信 2004年1月29日
- ^ しんぶん赤旗「なぜ、記載しなかった 収支報告を調べてみると…」 2013年11月25日
- ^ [1]
- ^ a b c 俵義文、日本会議の全貌、花伝社、2016年
- ^ “自民党新役員にも多数/カジノ議連メンバー”. しんぶん赤旗. (2014年9月15日)
- ^ オリパラ幹事長拝命 衆議院議員すがわら一秀オフィシャルブログ「直球勝負!!」 2015年11月16日
- ^ “SAMと政治家が“幻のダンスユニット”復活”. 東京スポーツ. (2014年10月3日)