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2012年のル・マン24時間レース
前年: 2011 翌年: 2013

2012年のル・マン24時間レース: 24 Heures du Mans 2012)は、80回目のル・マン24時間レースであり、2012年のFIA 世界耐久選手権[1]第3戦として、2012年6月16日から6月17日にかけてフランスのサルト・サーキットで行われた。

2012年はマルセル・フェスラーブノワ・トレルイエアンドレ・ロッテラーがドライブするアウディ・R18 e-tron クアトロが総合優勝を果たした。これは姉妹車であるアウディ・R18のハイブリッド・バージョンであった[2]。ラップ数は通常動力バージョンのR18 ウルトラを3ラップ上回った。この勝利はハイブリッド車による初の勝利であり[3]、同時に4輪駆動車による初勝利であった[4]

目次

スケジュール編集

テストセッションは決勝の2週間前、6月3日に実施された。これはフォーミュラ1のイベントとの衝突を避けるためのものであった[5]。決勝もF1イベントとの衝突を避けるように計画された。

スケジュール [6]
日程 時刻 (CEST) イベント
ル・マン テストデー スケジュール
6月1日(金) 09:00 - 18:00 スポーツチェック、公開車検
6月2日(土) 09:00 - 15:00 スポーツチェック、公開車検
6月3日(日) 09:00 - 13:00 フリー・プラクティス
14:00 - 18:00
2012年のル・マン24時間レース スケジュール
6月10日(日) 14:30 - 19:00 スポーツチェック、公開車検
6月11日(月) 10:00 - 18:00 スポーツチェック、公開車検
6月13日(水) 16:00 - 20:00 フリー・プラクティス
22:00 - 24:00 予選
6月14日(木) 19:00 - 21:00 予選
22:00 - 24:00
6月15日(金) 17:30 - 19:30 第18回ドライバー・パレード(ル・マン市中央部)[7]
6月16日(土) 09:00 - 09:45 ウォームアップ
15:00 第80回ル・マン24時間レース スタート
6月17日(日) 15:00 第80回ル・マン24時間レース フィニッシュ

エントリー編集

2012年はフランス西部自動車クラブ (ACO) が56台のエントリーを認めた2年目のシーズンである。エントリーはLMP1(ル・マン・プロトタイプ 1)、LMP2(ル・マン・プロトタイプ 2)、LMGTE Pro(ル・マンGTエンデュランス・プロフェッショナル)、LMGTE Am(ル・マンGTエンデュランス・アマチュア)に区分された。最終、56番目のエントリーはニッサン製エンジンを搭載したデルタウィングであるが、これはいずれのカテゴリにも所属しない。

自動エントリー編集

自動エントリーの権利は前年度チャンピオン、またはアメリカン・ル・マン・シリーズル・マン・シリーズプチ・ル・マンといったル・マンをベースとしたシリーズの優勝者に与えられる。またいくつかのシリーズは2位にも与えられた。これに加えミシュラン・エナジー・エンデュランス・チャレンジ勝者にも与えられた。また、フォーミュラ・ル・マンの勝者にも与えられた[8]

自動エントリーが認められたチームは、車両は前年度の車両から変更することができるが、カテゴリーの変更は認められない。しかしながら、2つのGTEカテゴリーでは、これらのチームによって選ばれたドライバーラインアップに基づくチーム間での交換が可能である。アメリカン・ル・マン・シリーズはプロとアマチュアのカテゴリーが分けられていないので、自動エントリーは1チームのみとなった。

エントリー条件 LMP1 LMP2 LMGTE Pro LMGTE Am
前年度優勝   アウディ・スポーツチーム ヨースト   グリーヴズ・モータースポーツ   コルベット・レーシング   ラルブル・コンペティション
2011年のル・マン・シリーズ優勝   レベリオン・レーシング   グリーヴズ・モータースポーツ   AFコルセ   IMSA・パフォーマンス・マットムート
2011年のル・マン・シリーズ2位   ペスカロロ・チーム   ストラッカ・レーシング   JMWモータースポーツ   AFコルセ
2011年のアメリカン・ル・マン・シリーズ優勝   ダイソン・レーシングチーム Not Awarded   BMW チーム・RLL
2011年のアメリカン・ル・マン・シリーズ2位   マッスル・ミルク アストンマーティン・レーシング Not Awarded   コルベット・レーシング
2011年のプチ・ル・マン優勝   プジョー・スポール トタル   レベル5・モータースポーツ   AFコルセ   クローン・レーシング
2011年のル・マン・シリーズ・エナジー・エンデュランス・チャレンジ優勝   ペスカロロ・チーム   AFコルセ
2011年のアメリカン・ル・マン・シリーズ・エナジー・エンデュランス・チャレンジ優勝   ダイソン・レーシングチーム   BMW チーム・RLL
2011年のル・マン・シリーズFLMカテゴリー優勝   ペガサス・レーシング

56番目のエントリー編集

2012年の56番目のエントリーについてACOはエコ技術のプロモートのためのエントリーとした。3つのプロジェクトがACOに承認され、その中からアメリカのグループ、プロジェクト56によるデルタウィングのコンセプトが出場することとなった。これは元々インディカー・シリーズのために提案されたプロジェクトであった。非常に軽量な車両はユニークなレイアウトを持ち、ル・マン・プロトタイプとはかけ離れたスタイルであった。このプロジェクトはハイクロフト・レーシングオール・アメリカン・レーサーズパノス・グループからの支援を受けた[9]。デルタウィング・チームが撤退した場合のリザーブエントリーは、スイスで開発されたグリーンGT LMP-H2、これは水素燃料電池を用いたモーターを使用したル・マン・プロトタイプのボディを持つ車両[10]と、もう一つ、フランスのクラージュ 0.12、電気自動車[11]であった。

エントリーリスト編集

2012年のFIA 世界耐久選手権のエントリー発表に関連して、ACOはル・マンに参戦する56台の完全なエントリーリスト、加えてリザーブ9台を発表した[12]。4月16日、ACOは改訂リストを発表し、ダイソン・レーシングの撤退が明らかになった。ステータス・グランプリとマーフィー・プロトタイプスがダイソンに代わってリザーブリストから追加になった。また、リザーブリストからいくつかのチームの撤退が発表され、その中にはジェットアライアンス・レーシング、ホープ・レーシング、ロータス・カーズアストンマーティン・レーシングが含まれた。

当初の9台のリザーブ・エントリーはLMP5台、GTE4台に割り振られた。最初のリザーブリストのいずれのクラスの車よりも、撤退するLMPクラスの車には別のLMPクラスの車が代わって出場できる。そして、これらは同様にGTにも適用される。この過程においてLMPとGTの中の特定クラスは考慮されない。テストデー当日はリザーブエントリーの内の3台が残った状態で、それらはロータスのLMPの2台目、IMSA・パフォーマンス・マットムートのLMGTE Proのポルシェ、プロトン・コンペティションのLMGTE Amのポルシェであった[12]

予選編集

予選は3回、各2時間ずつ行われた。第1セッションは水曜の夜に行われ、アウディのトリオがリードした。1番車は3:25.453のラップタイムを記録した。トヨタ・TS030の第1セッションにおけるタイムはアウディに1.7秒遅れの4位であった。ティリエ・バイ・TDS・レーシングのオレカ-ニッサンはマーフィー・プロトタイプスは0.2秒の差を付けてLMP2をリードした。LMGTE Proカテゴリーのトップはコルベット・レーシングの74番車で3:55.910というタイムでラグジュアリー・レーシングのフェラーリコルベット73番車の上に立った。LMGTE Amカテゴリーのトップはフライング・リザード・モータースポーツで、プロスピードのポルシェを0.5秒上回った。

予選第2セッションは木曜日の夜に行われた。大半の車が前日のタイムを上回り、暫定ポールポジションは3:24.078でアウディの3番車となった。LMP2カテゴリーではオーク・レーシングのモーガン-ジャッド24番車がシグナテックのオレカ-ニッサンを上回った。LMGTE Proカテゴリーではラグジュアリー・レーシングがコルベットに代わって0.5秒以上の差を付けてトップに躍り出て、アストンマーティンも2位に浮上した。フライング・リザードのタイムは変わらず、LMGTE Amカテゴリーのトップを維持した。

最終セッションは木曜日の終わりに行われ、セッション始めに前年チャンピオンのアンドレ・ロッテラーが3:23.787というタイムをたたき出す。結局これがポールタイムとなり、アウディ・R18 e-tron クアトロ1番車がハイブリッド車として初のポールポジションを獲得した。アウディの3番車は第2セッションのタイムが最速となり、トップから0.2秒遅れの2番手となった。トヨタの8番車は1秒遅れの3番手となった。ADR-デルタはオーク・レーシングに0.5秒差を付けてLMP2カテゴリーのポールシッターとなった。LMGTEカテゴリーはいずれもタイムを縮めることができず、ラグジュアリー・レーシングのフェラーリとフライング・リザードのタイムのポルシェがポールシッターとなる。カテゴリー未分類のデルタウィングは第1セッションで3:42.612を出し、総合29番手となった。

ジャン=クリストフ・ブイヨンは水曜日の予選セッション前の事故で負傷、肋骨に痛みを訴え、2日後に予選から除外された[13]。代わりのドライバーは見つからなかったため、ペスカロロ-ジャッドの16番車はエマニュエル・コラールスチュワート・ホールのみで参加した。

予選結果編集

各クラスのポールポジション太字で表示。最速タイムは灰色地で表示。

順位 No. チーム 車両 クラス 予選1回目 予選2回目 予選3回目 グリッド
1 1 アウディ・スポーツチーム ヨースト アウディ・R18 e-tron クアトロ LMP1 3:25.453 3:24.997 3:23.787 1
2 3 アウディ・スポーツチーム ヨースト アウディ・R18 ウルトラ LMP1 3:26.694 3:24.078 3:27.578 +0.291 2
3 8 トヨタ・レーシング トヨタ・TS030 HYBRID LMP1 3:28.295 3:26.151 3:24.842 +1.055 3
4 2 アウディ・スポーツチーム ヨースト アウディ・R18 e-tron クアトロ LMP1 3:26.536 3:26.038 3:25.433 +1.646 4
5 7 トヨタ・レーシング トヨタ・TS030 HYBRID LMP1 3:27.191 3:26.502 3:25.488 +1.701 5
6 4 アウティ・スポーツ・ノースアメリカ アウディ・R18 ウルトラ LMP1 3:27.554 3:26.420 3:26.600 +2.633 6
7 21 ストラッカ・レーシング HPD ARX-03a-ホンダ LMP1 3:32.750 3:29.622 3:37.253 +5.835 7
8 12 レベリオン・レーシング ローラ・B12/60-トヨタ LMP1 3:33.211 3:29.837 3:34.476 +6.050 8
9 13 レベリオン・レーシング ローラ・B12/60-トヨタ LMP1 3:33.140 3:31.866 3:41.533 +8.079 9
10 17 ペスカロロ・チーム 童夢 S102.5-ジャッド LMP1 3:34.716 3:34.925 3:33.066 +9.279 10
11 22 JRM HPD ARX-03a-ホンダ LMP1 3:37.088 No Time 3:35.421 +11.634 11
12 15 オーク・レーシング オーク ペスカロロ・01-ジャッド LMP1 3:38.414 3:37.367 3:35.584 +11.797 12
13 16 ペスカロロ・チーム ペスカロロ・03-ジャッド LMP1 No Time 3:37.485 3:48.716 +13.698 -1
14 25 ADR-デルタ オレカ・03-ニッサン LMP2 3:41.791 3:40.174 3:38.181 +14.394 13
15 24 オーク・レーシング モーガン・LMP2-ジャッド LMP2 3:40.902 3:38.598 3:40.310 +14.811 14
16 26 シグナテック-ニッサン オレカ・03-ニッサン LMP2 3:42.157 3:39.152 3:44.622 +15.365 15
17 46 ティリエ・バイ・TDS・レーシング オレカ・03-ニッサン LMP2 3:39.252 3:41.975 3:41.990 +15.465 16
18 49 ペコム・レーシング オレカ・03-ニッサン LMP2 3:41.916 3:39.711 3:40.292 +15.924 17
19 48 マーフィー・プロトタイプス オレカ・03-ニッサン LMP2 3:39.877 3:40.652 3:42.057 +16.090 18
20 35 オーク・レーシング モーガン・LMP2-ニッサン LMP2 3:41.721 3:39.899 3:41.707 +16.112 19
21 30 ステータス・グランプリ ローラ・B12/80-ジャッド LMP2 3:41.451 3:42.518 3:40.280 +16.493 20
22 44 スターワークス・モータースポーツ HPD ARX-03b-ホンダ LMP2 3:40.639 3:41.863 3:40.471 +16.684 21
23 45 ブーツェン・ジニオン・レーシング オレカ・03-ニッサン LMP2 3:40.727 3:43.763 3:42.949 +16.940 22
24 42 グリーヴズ・モータースポーツ ザイテック・Z11SN-ニッサン LMP2 3:42.125 3:40.738 3:43.230 +16.951 23
25 38 Jotaスポーツ ザイテック・Z11SN-ニッサン LMP2 3:41.287 3:41.428 No Time +17.500 24
26 23 シグナテック-ニッサン オレカ・03-ニッサン LMP2 3:44.495 3:42.581 3:41.982 +18.195 25
27 33 レベル5・モータースポーツ HPD ARX-03b-ホンダ LMP2 3:42.224 No Time 3:42.696 +18.437 26
28 41 グリーヴズ・モータースポーツ ザイテック・Z11SN-ニッサン LMP2 3:47.408 3:43.406 3:42.292 +18.505 27
29 0 ハイクロフト・レーシング デルタウィング-ニッサン 3:42.612 3:48.142 3:50.903 +18.825 28
30 40 レース・パフォーマンス オレカ・03-ジャッド LMP2 3:48.124 3:43.619 3:46.200 +19.832 29
31 31 ロータス ローラ・B12/80-ロータス LMP2 3:48.067 No Time 3:45.664 +21.877 30
32 28 ガルフ・レーシング・ミドルイースト ローラ・B12/80-ニッサン LMP2 3:50.526 3:47.244 4:15.649 +23.457 31
33 43 エクストリーム・リミット ARIC ノーマ・MP2000-ジャッド LMP2 3:51.012 3:53.560 3:48.025 +24.238 32
34 59 ラグジュアリー・レーシング フェラーリ・458 GTC LMGTE Pro 3:56.076 3:55.393 3:58.647 +31.606 33
35 97 アストンマーティン・レーシング アストンマーティン・ヴァンテージ GTE LMGTE Pro 3:57.466 3:55.870 3:56.036 +32.083 34
36 74 コルベット・レーシング シボレー・コルベット C6.R LMGTE Pro 3:55.910 3:58.214 3:57.981 +32.123 35
37 71 AFコルセ フェラーリ・458 GTC LMGTE Pro 3:57.509 3:58.960 3:56.484 +32.697 36
38 73 コルベット・レーシング シボレー・コルベット C6.R LMGTE Pro 3:57.181 3:59.433 3:59.471 +33.394 37
39 79 フライング・リザード・モータースポーツ ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Am 3:57.594 4:09.762 4:03.420 +33.807 38
40 77 チーム・フェルバーマイヤー・プロトン ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Pro 3:57.648 3:57.606 4:19.147 +33.819 39
41 75 プロスピード・コンペティション ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Am 3:58.035 9:51.593 3:59.739 +34.248 40
42 80 フライング・リザード・モータースポーツ ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Pro 3:58.717 4:00.011 3:59.372 +34.930 41
43 99 アストンマーティン・レーシング アストンマーティン・ヴァンテージ GTE LMGTE Am 3:58.725 4:00.958 No Time +34.938 42
44 58 ラグジュアリー・レーシング フェラーリ・458 GTC LMGTE Am 4:00.849 3:58.800 No Time +35.013 43
45 29 ガルフ・レーシング・ミドルイースト ローラ・B12/80-ニッサン LMP2 4:14.086 No Time 3:58.895 +35.108 44
46 88 チーム・フェルバーマイヤー・プロトン ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Am 3:59.529 3:59.181 3:59.971 +35.394 45
47 50 ラルブル・コンペティション シボレー・コルベット C6.R LMGTE Am 3:59.192 4:05.426 4:13.459 +35.405 46
48 66 JMWモータースポーツ フェラーリ・458 GTC LMGTE Pro 4:00.883 3:59.638 4:10.192 +35.851 47
49 51 AFコルセ フェラーリ・458 GTC LMGTE Pro No Time No Time 4:00.025 +36.238 48
50 81 AFコルセ フェラーリ・458 GTC LMGTE Am 4:04.493 4:00.288 4:00.924 +36.501 49
51 67 IMSA・パフォーマンス・マットムート ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Am 4:00.332 4:00.829 4:07.180 +36.545 50
52 61 AFコルセ-ウォルトリップ フェラーリ・458 GTC LMGTE Am 4:04.861 4:00.691 4:08.217 +36.904 51
53 57 クローン・レーシング フェラーリ・458 GTC LMGTE Am 4:04.698 4:04.075 4:02.323 +38.536 52
54 83 JMBレーシング ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Am 4:04.416 4:02.461 4:20.082 +38.674 53
55 70 ラルブル・コンペティション シボレー・コルベット C6.R LMGTE Am 4:03.021 4:02.969 4:09.709 +39.182 54
56 55 JWA-Avila ポルシェ・997 GT3-RSR LMGTE Am 4:08.170 4:03.661 4:03.705 +39.874 55

注:

決勝編集

 
レース中の#7トヨタ・TS030 HYBRID

アウディのマルセル・フェスラー、ブノワ・トレルイエ、アンドレ・ロッテラー組がチームメイトに1ラップ差を付けて総合優勝した[2]。アウディにとっては11回目、ヨースト・レーシングにとって12回目のル・マン優勝であった。また、アウディ・R18 e-tron クアトロはル・マンに優勝した初のハイブリッド車となった[3]。加えて、初の四輪駆動車でもあった[4]。優勝車は5151.8 kmを走行し、33回ピットストップを行った。アウディに対する1番の対抗馬であったトヨタは1999年以来の復帰であったが、いくつかのアクシデントと機械的トラブルのためいずれもリタイアとなった。アンソニー・デビッドソンのドライブした8番車は5時間を経過した時点でマルセーヌ・コーナーでAFコルセフェラーリ81番車によって追突され、宙を舞って大破した。フェラーリはタイヤバリアに衝突した後ひっくり返って屋根から着地した。デビッドソンはこの事故で2つの脊椎を骨折したが、事故後直ちに自ら脱出した[15]中嶋一貴のドライブした7番車は、デビッドソンの事故後1時間後にコーション下の再スタートでデルタウィングと接触した。長い時間をかけて修理が行われたが、11時間経過の時点でエンジントラブルによりリタイアした。

LMP2カテゴリーはアメリカのスターワークス・モータースポーツライアン・ダルジールエンツォ・ポトリッチオトム・キンバー=スミス組のHPD ARX-03bが優勝した。LMGTE ProカテゴリーはAFコルセ、ジャンカルロ・フィジケラジャンマリア・ブルーニトニ・ヴィランダー組のフェラーリ51番車、LMGTE Amカテゴリーはラルブル・コンペティションパトリック・ボーンハウザージュリアン・カナルペドロ・ラミー組のコルベット50番車が優勝した[16]。決勝の行われた週末には24万人の観客動員となった[17]

決勝結果編集

各クラスの勝者は太字で表示。優勝ラップ数の70%(264)に満たない車両は非完走 (NC) で表示[18]

順位 クラス No チーム ドライバー シャシー タイヤ 周回数
エンジン
1 LMP1 1   アウディ・スポーツ・チーム・ヨースト   アンドレ・ロッテラー
  マルセル・フェスラー
  ブノワ・トレルイエ
アウディ・R18 e-tron クアトロ M 378
アウディ TDI 3.7 L ターボ V6
(ハイブリッド ディーゼル)
2 LMP1 2   アウディ・スポーツ・チーム・ヨースト   アラン・マクニッシュ
  リナルド・カペッロ
  トム・クリステンセン
アウディ・R18 e-tron クアトロ M 377
アウディ TDI 3.7 L ターボ V6
(ハイブリッド ディーゼル)
3 LMP1 4   アウティ・スポーツ・ノースアメリカ   オリバー・ジャービス
  マルコ・ボナノミ
  マイク・ロッケンフェラー
アウディ・R18 ウルトラ M 375
アウディ TDI 3.7 L ターボ V6
(ディーゼル)
4 LMP1 12   レベリオン・レーシング   ニコラ・プロスト
  ニック・ハイドフェルド
  ニール・ジャニ
ローラ・B12/60 M 367
トヨタ RV8KLM 3.4 L V8
5 LMP1 3   アウディ・スポーツ・チーム・ヨースト   マルク・ジェネ
  ロマン・デュマ
  ロイック・デュバル
アウディ・R18 ウルトラ M 366
アウディ TDI 3.7 L ターボ V6
(ディーゼル)
6 LMP1 22   JRM   デビッド・ブラバム
  ピーター・ダンブレック
  カルン・チャンドック
HPD ARX-03a M 357
ホンダ LM-V8 3.4 L V8
7 LMP2 44   スターワークス・モータースポーツ   エンツォ・ポトリッチオ
  ライアン・ダルジール
  トム・キンバー=スミス
HPD ARX-03b D 354
ホンダ HR28TT 2.8 L ターボ V6
8 LMP2 46   ティリエ・バイ・TDS・レーシング   ピエール・ティリエ
  マティアス・ベシェ
  クリストフ・タンソー
オレカ・03 D 353
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
9 LMP2 49   ペコム・レーシング   ルイス・ペレス・コンパンク
  ピエール・カッファー
  ソヘイル・アヤリ
オレカ・03 D 352
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
10 LMP2 26   シグナテック-ニッサン   ピエール・ラグ
  ネルソン・パンシアティッシ
  ロマン・ルシノフ
オレカ・03 D 351
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
11 LMP1 13   レベリオン・レーシング   アンドレア・ベリッチ
  ジェロエン・ブリークモレン
  アロルド・プリマー
ローラ・B12/60 M 350
トヨタ RV8KLM 3.4 L V8
12 LMP2 41   グリーヴズ・モータースポーツ   クリスチャン・ズゲル
  エルトン・ジュリアン
  リカルド・ゴンザレス
ザイテック・Z11SN D 348
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
13 LMP2 25   ADR-デルタ   ジョン・マーティン
  トー・グラーブ
  ヤン・チャロウズ
オレカ・03 D 346
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
14 LMP2 35   オーク・レーシング   デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
  バス・レインダース
  マキシム・マーティン
モーガン・LMP2 D 341
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
15 LMP2 42   グリーヴズ・モータースポーツ   アレックス・ブランドル
  マーティン・ブランドル
  ルーカス・オルドネス
ザイテック・Z11SN D 340
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
16 LMP2 23   シグナテック-ニッサン   ジョルダン・トレッソン
  フランク・マイルー
  オリビエ・ロンバール
オレカ・03 D 340
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
17 LMGTE
Pro
51   AFコルセ   ジャンカルロ・フィジケラ
  ジャンマリア・ブルーニ
  トニ・ヴィランダー
フェラーリ・458イタリア GTC M 336
フェラーリ 4.5 L V8
18 LMGTE
Pro
59   ラグジュアリー・レーシング   フレデリック・マコヴィッキィ
  ジャイメ・メロ
  ドミニク・ファーンバッハー
フェラーリ・458イタリア GTC M 333
フェラーリ 4.5 L V8
19 LMGTE
Pro
97   アストンマーティン・レーシング   シュテファン・ミュッケ
  エイドリアン・フェルナンデス
  ダレン・ターナー
アストンマーティン・ヴァンテージ GTE M 332
アストンマーティン 4.5 L V8
20 LMGTE
Am
50   ラルブル・コンペティション   パトリック・ボーンハウザー
  ジュリアン・カナル
  ペドロ・ラミー
シボレー・コルベット C6.R M 329
シボレー 5.5 L V8
21 LMGTE
Am
67   IMSA・パフォーマンス・マットムート   アンソニー・ポンス
  ニコラ・アルマンド
  レイモン・ナラク
ポルシェ・997 GT3-RSR M 328
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
22 LMGTE
Pro
71   AFコルセ   アンドレア・ベルトリーニ
  オリビエ・ベレッタ
  マルコ・チオーチ
フェラーリ・458イタリア GTC M 326
フェラーリ 4.5 L V8
23 LMGTE
Pro
73   コルベット・レーシング   アントニオ・ガルシア
  ヤン・マグヌッセン
  ジョーダン・テイラー
シボレー・コルベット C6.R M 326
シボレー 5.5 L V8
24 LMP2 45   ブーツェン・ジニオン・レーシング   バスティン・ブリエール
  中野信治
  ジェンス・ペターゼン
オレカ・03 D 325
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
25 LMGTE
Am
57   クローン・レーシング   トレーシー・クローン
  ニクラス・ジョンソン
  ミケーレ・ルゴロ
フェラーリ・458イタリア GTC D 323
フェラーリ 4.5 L V8
26 LMP2 40   レース・パフォーマンス   ミケル・フライ
  ジョナサン・ハーシ
  ラルフ・マイクトリー
オレカ・03 D 320
ジャッド HK 3.6 L V8
27 LMGTE
Am
79   フライング・リザード・モータースポーツ   セス・ネイマン
  スペンサー・パンペリー
  パトリック・ピレ
ポルシェ・997 GT3-RSR M 313
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
28 LMGTE
Am
70   ラルブル・コンペティション   クリストフ・ブーレ
  パスカル・ギボン
  ジャン=フィリップ・ベロク
シボレー・コルベット C6.R M 309
シボレー 5.5 L V8
29 LMP2 43   エクストリーム・リミット ARIC   ファビアン・ロジエ
  フィリップ・ハーゼブロウク
  フィリップ・ティリオン
ノーマ・MP2000 D 308
ジャッド HK 3.6 L V8
30 LMP1 21   ストラッカ・レーシング   ニック・レヴェンティス
  ジョニー・ケーン
  ダニー・ワッツ
HPD ARX-03a M 303
ホンダ LM-V8 3.4 L V8
31 LMGTE
Am
61   AFコルセ-ウォルトリップ   ロバート・カウフマン
  ブライアン・ヴィッカーズ
  ルイ・アグアス
フェラーリ・458イタリア GTC M 294
フェラーリ 4.5 L V8
32 LMGTE
Am
83   JMBレーシング   マニュエル・ロドリゲス
  フィリップ・イリアノ
  アラン・フェルテ
フェラーリ・458イタリア GTC M 292
フェラーリ 4.5 L V8
33 LMGTE
Am
55   JWA-Avila   ポール・ダニエルズ
  ジョエル・カマティアス
  マルクス・パルタッラ
ポルシェ・997 GT3-RSR P 290
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
34
NC
LMGTE
Pro
74   コルベット・レーシング   オリバー・ギャビン
  リチャード・ウェストブルック
  トミー・ミルナー
シボレー・コルベット C6.R M 215
シボレー 5.5 L V8
35
NC
LMP1 17   ペスカロロ・チーム   ニコラ・ミナシアン
  セバスチャン・ボーデ
  荒聖治
童夢 S102.5 M 203
ジャッド DB 3.4 L V8
36
DNF
LMP2 38   Jotaスポーツ   サム・ハンコック
  サイモン・ドゥーラン
  黒澤治樹
ザイテック・Z11SN D 271
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
37
DNF
LMP2 33   レベル5・モータースポーツ   スコット・タッカー
  クリストフ・ブシュー
  ルイス・ディアス
HPD ARX-03b D 240
ホンダ HR28TT 2.8 L ターボ V6
38
DNF
LMP2 30   ステータス・グランプリ   アレクサンダー・シムス
  イェルマー・バーマン
  ロマン・イアネッタ
ローラ・B12/80 D 239
ジャッド HK 3.6 L V8
39
DNF
LMGTE
Am
88   チーム・フェルバーマイヤー・プロトン   クリスチャン・リード
  ジャンルカ・ロダ
  パオロ・ルベルティ
ポルシェ・997 GT3-RSR M 222
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
40
DNF
LMP1 15   オーク・レーシング   フランク・モンタニー
  ドミニク・クライハマー
  ベルトラン・バゲット
オーク ペスカロロ・01 D 219
ジャッド DB 3.4 L V8
41
DNF
LMGTE
Pro
66   JMWモータースポーツ   ジョニー・コッカー
  ジェームズ・ウォーカー
  ロジャー・ウィルズ
フェラーリ・458イタリア GTC D 204
フェラーリ 4.5 L V8
42
DNF
LMP2 48   マーフィー・プロトタイプス   ジョディ・ファース
  ウォーレン・ヒューズ
  ブレンドン・ハートレイ
オレカ・03 D 196
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
43
DNF
LMGTE
Pro
77   チーム・フェルバーマイヤー・プロトン   リヒャルト・リーツ
  マルク・リープ
  ヴォルフ・ヘンツラー
ポルシェ・997 GT3-RSR M 185
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
44
DNF
LMGTE
Am
75   プロスピード・コンペティション   アブドルアジズ・アル・ファイサル
  ブレット・カーティス
  シーン・エドワーズ
ポルシェ・997 GT3-RSR M 180
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
45
DNF
LMP2 31   ロータス   トーマス・ホルツァー
  ミルコ・シュールティス
  ルカ・モロ
ローラ・B12/80 D 155
ロータス (ジャッド) 3.6 L V8
46
DNF
LMGTE
Am
58   ラグジュアリー・レーシング   ピエール・エレット
  グンナー・ジャネット
  フランキー・モンテカルボ
フェラーリ・458イタリア GTC M 146
フェラーリ 4.5 L V8
47
DNF
LMP2 24   オーク・レーシング   ジャック・ニコレ
  マテュー・ライエ
  オリビエ・プラ
モーガン・LMP2 D 139
ジャッド HK 3.6 L V8
48
DNF
LMP1 7   トヨタ・レーシング   アレクサンダー・ヴルツ
  中嶋一貴
  ニコラ・ラピエール
トヨタ・TS030 HYBRID M 134
トヨタ 3.4 L V8
(ハイブリッド)
49
DNF
LMGTE
Pro
80   フライング・リザード・モータースポーツ   ヨルグ・ベルグマイスター
  マルコ・ホルツァー
  パトリック・ロング
ポルシェ・997 GT3-RSR M 114
ポルシェ 4.0 L 水平対向6気筒
50
DNF
LMP2 28   ガルフ・レーシング・ミドルイースト   ファビアン・ジロワ
  ルドヴィク・バディ
  ステファン・ヨハンソン
ローラ・B12/80 D 92
ニッサン VK45DE 4.5 L V8
51
DNF
LMP1 8   トヨタ・レーシング   アンソニー・デビッドソン
  セバスチャン・ブエミ
  ステファン・サラザン
トヨタ・TS030 HYBRID M 82
トヨタ 3.4 L V8
(ハイブリッド)
52
DNF
0   ハイクロフト・レーシング   マリーノ・フランキッティ
  ミハエル・クルム
  本山哲
デルタウィング M 75
ニッサン 1.6 L ターボ I4
53
DNF
LMGTE
Am
81   AFコルセ   ピエルジュゼッペ・パラジーニ
  ニキ・カデイ
  マット・グリフィン
フェラーリ・458イタリア GTC M 70
フェラーリ 4.5 L V8
54
DNF
LMGTE
Am
99   アストンマーティン・レーシング   クリストファー・ニギャルド
  クリスチャン・ポールゼン
  アラン・シモンセン
アストンマーティン・ヴァンテージ GTE M 31
アストンマーティン 4.5 L V8
55
DNF
LMP1 16   ペスカロロ・チーム   エマニュエル・コラール
  スチュワート・ホール
ペスカロロ・03 M 20
ジャッド DB 3.4 L V8
56
DNF
LMP2 29   ガルフ・レーシング・ミドルイースト   井原慶子
  ジャン=デニ・デルトラズ
  マルク・ロスタン
ローラ・B12/80 D 17
ニッサン VK45DE 4.5 L V8

参照編集

  1. ^ Dagys, John (2011年11月12日). “LE MANS: 2012 WEC Schedule Released”. Speed Channel, Inc.. 2011年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月19日閲覧。
  2. ^ a b Sarah Holt (2012年6月17日). “Audi triumphant again at Le Mans”. Reuters. 2012年6月17日閲覧。
  3. ^ a b Dagys, John (2012年6月17日). “LE MANS: Audi Sweeps LM24, Claims First Hybrid Victory”. SpeedTV.com. Speed Channel. 2012年6月16日閲覧。
  4. ^ a b The 80th 24 hours of Le Mans in numbers”. lemans.org. Automobile Club de l'Ouest (2012年6月17日). 2012年6月18日閲覧。
  5. ^ Le Mans 24 Hours to avoid clash with Formula 1 next year”. Autosport.com. Haymarket Press (2011年8月29日). 2011年8月29日閲覧。
  6. ^ Stars, premieres, innovations! A rush to tackle the Le Mans circuit!”. lemans.org. Automobile Club de l'Ouest (2012年4月16日). 2012年4月16日閲覧。
  7. ^ Grande Parade des Pilotes des 24 Heures du Mans”. 2012年4月17日閲覧。
  8. ^ Automatic Selection: Invitations to take part in the 2012 "24 Heures du Mans" Qualifying Practice sessions (PDF)”. lemans.org. Automobile Club de l'Ouest (2011年11月24日). 2011年11月24日閲覧。
  9. ^ LE MANS: DeltaWing To Build LMP1 Car For 2012 LM24 Race”. SpeedTV.com (2011年6月9日). 2011年8月8日閲覧。
  10. ^ GreenGT LMP H2 invited as experimental prototype by the ACO to race at the 24 Hours of Le Mans in 2012 (PDF)”. GreenGT. 2011年8月8日閲覧。
  11. ^ Courage 0.12: Objectif Le Mans! (PDF)” (French). Courage Technology (2011年6月8日). 2011年8月8日閲覧。
  12. ^ a b 2012 Le Mans 24 Hours and the FIA World Endurance Championship A superb field”. lemans.org. Automobile Club de l'Ouest (2012年2月2日). 2012年2月2日閲覧。
  13. ^ “Only two drivers will race for the No.16 Pescarolo”. LeMans.org (Automobile Club de l'Ouest). (2012年6月15日). http://www.lemans.org/en/races/24h/update/only-two-drivers-will-race-for-the-no16-pescarolo_7708.html 2012年6月16日閲覧。 
  14. ^ 80o Edition des 24 Heures du Mans Race Starting Grid (PDF)”. fiawec.alkamelsystems.com. Automobile Club de l'Ouest (2012年6月16日). 2012年6月17日閲覧。
  15. ^ Anthony Davidson breaks back after Le Mans 24 Hour accident”. BBC Sport. BBC (2012年6月17日). 2012年6月18日閲覧。
  16. ^ Beer, Matt (2012年6月17日). “Audi #1 crew claims first hybrid Le Mans victory”. Autosport.com. Haymarket Press. 2012年6月17日閲覧。
  17. ^ 24 Hours of Le Mans 2012: 240, 000 spectators!”. lemans.org. Automobile Club de l'Ouest (2012年6月17日). 2012年6月18日閲覧。
  18. ^ FIA WEC 80° Edition des 24 Heures du Mans Race Final Classification (PDF)”. lemans.org. Automobile Club de l'Ouest (2012年6月17日). 2012年6月17日閲覧。

外部リンク編集