ABCアニメーション
株式会社ABCアニメーション(エービーシーアニメーション、ABC Animation, Inc.)は、朝日放送グループホールディングス傘下のアニメーション製作業務を手がける企業である。
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 未上場 |
略称 | ABC-A |
本社所在地 |
![]() 〒105-0013 東京都港区浜松町2丁目3番1号 日本生命浜松町クレアタワー18階 |
設立 | 2016年(平成28年)4月5日 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 |
5010001174903 ![]() |
事業内容 | アニメコンテンツの企画製作、およびそれに派生するビデオグラム販売、海外販売、物販、イベントなど |
代表者 | 代表取締役社長 西出将之 |
資本金 | 1億円 |
純利益 | 2億5190万2000円(2019年03月31日時点)[1] |
総資産 | 15億5137万1000円(2019年03月31日時点)[1] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
株式会社ABCフロンティアホールディングス 100% (朝日放送グループホールディングスの連結子会社) |
関係する人物 | 沖中進(初代社長) |
外部リンク | http://abc-anime.co.jp/ |
概要編集
在阪広域(実質的)ラテ兼営局である朝日放送テレビ(ABCテレビ)は、旧・朝日放送時代から日本のテレビアニメ草創期から現在に至るまでアニメを製作(もしくは製作委員会に参加)し続けており、アニメに積極的に関わっている放送局の1つである。
同社が長い歴史を経る中で、コンテンツビジネスの環境変化が発生しており、テレビの視聴環境・形態のみならず、動画配信ビジネスやコンテンツの海外輸出、インバウンドビジネスなど、変革に対応する必要があった。放送会社自体も放送事業及びそれに伴う広告収入に頼らない、経営の多角化を進めている[2]。
朝日放送グループではこうした変革に柔軟に対応するため、コンテンツビジネス事業の再編を打ち出し、海外事業やライセンス・物販事業と共にアニメーション事業を分社し、独立した事業会社として発足させたのがABCアニメーションである[2][3]。
ABCアニメーションは今後朝日放送テレビが放送するアニメ番組やアニメ映画などの企画・製作・二次利用を行うほか、劇場や配信を中心としたOVAの開発、海外市場との提携による共同製作なども行う方針である[4]。
コーポレートカラーはピンクで、コーポレートロゴは現行のABC4代目ロゴ(長方形に白抜き)の地の色をサンライズオレンジからピンクに変更し、「ABC」の直下または右(斜めラインの直下)に同書体で「animation」と記載している(下記載の場合は長方形の枠外にコーポレートカラーで記載するロゴもある)。また、著作権表示では「ABC-A」の略表記が用いられている。
沿革編集
- 2016年(平成28年)
- 4月5日 - 株式会社ABCアニメーションを資本金1,000万円で東京都中央区築地(朝日新聞東京本社新館内、朝日放送東京支社と同所)に設立。代表取締役社長に朝日放送常務取締役(総合ビジネス、海外ビジネス、リバーデッキ活性化担当)の沖中進が就任[3]。
- 7月1日 - 朝日放送が引き受ける形で増資を行い、資本金を2億円にすると共に、朝日放送から分割されたアニメーション事業および関連する権利を承継し業務開始。あわせて中間持株会社の株式会社ABCフロンティアホールディングスの子会社となる。代表取締役社長に朝日放送東京支社コンテンツ事業部マネージャーで、アニメ作品のプロデュースを手がけてきた西出将之が就任[5]。
- 2018年(平成30年)
主な製作作品編集
2016年7月の業務開始以降に製作を手がけた作品を記載。
現時点で朝日放送テレビ製作・テレビ朝日系列全国ネットである「プリキュアシリーズ」(クレジット上はABC→ABC TV及び当社の併記)以外のテレビアニメはすべて製作委員会参加にしてローカルセールス放送による深夜アニメ[注 2]、映画作品も当社が製作委員会に参加する形となっている。また、過去の作品を含めたアニメ作品の版権管理は(朝日放送グループ内では)当社主導による管轄となる[注 3]。
テレビアニメ編集
2010年代後半編集
- 魔法つかいプリキュア!(2016年2月 - 2017年1月、2016年7月より製作クレジット追加)
- B-PROJECT〜鼓動*アンビシャス〜(2016年7月 - 9月)
- orange(2016年7月 - 9月)
- クオリディア・コード(2016年7月 - 9月)
- Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-(2016年10月 - 12月)
- 小林さんちのメイドラゴン(2017年1月 - 4月)
- キラキラ☆プリキュアアラモード(2017年2月 - 2018年1月)
- サクラクエスト(2017年4月 - 9月)
- Re:CREATORS(2017年4月 - 9月)
- アイドルマスター SideM(2017年10月 - 12月)
- グランクレスト戦記(2018年1月 - 6月)
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2018年1月 - 4月)
- ダーリン・イン・ザ・フランキス(2018年1月 - 7月)
- HUGっと!プリキュア(2018年2月 - 2019年1月)
- Free!-Dive to the Future-(2018年7月 - 9月)
- 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(2018年10月 - 12月)
- ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。(2018年10月 - 12月)
- 同居人はひざ、時々、頭のうえ。(2019年1月 - 3月)
- B-PROJECT〜絶頂*エモーション〜(2019年1月 - 3月)
- スター☆トゥインクルプリキュア(2019年2月 - )
- この世の果てで恋を唄う少女YU-NO(2019年4月 - 10月)
- 賢者の孫(2019年4月 - 6月)
- 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません(2019年10月 - )
- 放課後さいころ倶楽部(2019年10月 - )
- 私、能力は平均値でって言ったよね!(2019年10月 - )
2020年代前半編集
- ヒーリングっど♡プリキュア(2020年春 - )
劇場アニメ編集
2010年代後半(劇場アニメ)編集
- 映画 聲の形(2016年9月17日公開)[注 4]
- 映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!(2016年10月29日公開)
- orange -未来-(2016年11月18日公開)
- 映画 プリキュアドリームスターズ!(2017年3月18日公開)
- 劇場版 Free!-Timeless Medley- 絆(2017年4月22日公開)
- 劇場版 Free!-Timeless Medley- 約束(2017年7月1日公開)
- 特別版 Free!-Take Your Marks-(2017年10月28日公開)
- 映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!(2017年10月28日公開)
- 映画 プリキュアスーパースターズ!(2018年3月17日公開)
- 君の膵臓をたべたい(2018年9月1日公開)
- 映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ(2018年10月27日公開)
- 映画 プリキュアミラクルユニバース(2019年3月16日公開)
- 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(2019年6月15日公開)
- 劇場版 Free!-Road to the World-夢(2019年7月5日公開)
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-(2019年9月6日公開)
- 映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて(2019年10月19日公開)
2020年代前半(劇場アニメ)編集
- 映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日(2020年3月20日公開予定)
- 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年4月24日公開予定[9])
公開時期未定編集
テレビドラマ編集
関連項目編集
- テレビ朝日系アニメ
- 朝日放送テレビ制作日曜朝8時30分枠のアニメ
- 水曜アニメ〈水もん〉
- アニサタ
- ディー・エル・イー - アニメーション等の映像コンテンツ制作会社。2019年5月に朝日放送グループホールディングスの連結子会社となる。
- 読売テレビエンタープライズ - 朝日放送テレビと同じ在阪準キー局である、讀賣テレビ放送の連結子会社。アニメ製作に携わっており、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』では当社とともに製作委員会に参加。ただし、アニメに特化した当社とは異なり、アニメ以外のテレビ番組やイベントの企画製作、音楽出版業務[注 5]も手がける。
製作で関わる事が多い企業編集
- 東映アニメーション
- 京都アニメーション
- バンダイナムコグループ
- ポニーキャニオン(フジサンケイグループ傘下)
- アニプレックス(ソニー・ミュージックグループ傘下)
- マーベラス
- ADKエモーションズ(ADKホールディングス傘下、旧アサツーディ・ケイ)
脚注編集
注釈編集
- ^ 右下には"animation"と英語表記(書体は新ABCロゴタイプ準拠)。
- ^ このため、必ずしもテレビ朝日系列局での放送とならず、1975年3月30日まで系列関係にあったTBS系列局をはじめとした系列外局での放送となることも珍しくない。
- ^ 「プリキュアシリーズ」を例に取ると、当社設立以前の著作権表示は「(c)ABC・東映アニメーション」だったのが、設立以後は「(c)ABC-A・東映アニメーション」となり、以降過去のシリーズ作品にも遡る形で表記変更が適用されている。
- ^ 当初は朝日放送が製作委員会に参加していたが、後に当社に移管されており、エンドクレジットやニュース記事[8] などでのクレジット表記も変更されている。
- ^ 朝日放送グループではABCリブラ(番組制作)・エー・ビー・シーメディアコム(イベント企画製作・音楽出版)などが行っている事業に相当する。
出典編集
- ^ a b 株式会社ABCアニメーション 第3期決算公告
- ^ a b 朝日放送が事業分割でアニメビジネス会社設立 ABCアニメーション,アニメ!アニメ!,2016年3月10日
- ^ a b 会社分割による放送関連事業の中間持株体制への移行および新会社設立について,朝日放送,2016年3月4日
- ^ ABCアニメーション公式サイト内「社長メッセージ」より(アーカイブ 2016年7月4日 - ウェイバックマシン)
- ^ 会社分割による放送関連事業の中間持株会社体制への移行に係る吸収分割契約の締結について,朝日放送,2016年5月10日
- ^ 東京支社移転についてのお知らせ,朝日放送,2017年4月19日
- ^ 朝日放送グループの東京支社、東京オフィスが10月9日より港区浜松町に移転します!.朝日放送グループホールディングス,2018年9月11日
- ^ 映画『聲(こえ)の形』初公開シーン満載のPV解禁,アニメイトタイムズ,2016年9月10日
- ^ 「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」公開日が2020年4月24日に決定,コミックナタリー,2019年9月6日