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ルイ・アラゴン

ルイ・アラゴンLouis Aragon1897年10月3日 - 1982年12月24日 )は、フランス小説家詩人批評家ヌイイ=シュル=セーヌ出身。 ダダイスム文学、シュルレアリスム文学を開拓、後は共産党員となり、共産主義的文学へと足を踏み入れていく。代表作は、「パリの農夫」、「共産主義者たち」など。原爆詩人の峠三吉もアラゴンの影響を受けたとされる。

目次

年譜編集

幼少期の家庭環境編集

アラゴンの実父は認知を拒んだことから「代父」として、また実母も「姉」であるとして教えられて育つという、複雑な家庭環境のもとで幼少期を過ごした。やがて、「代父」「姉」が実父母だという真実を知ると心理的な衝撃を受けた。

エルザとの愛編集

第一次世界大戦後に、恋愛が元で自殺未遂を図るも失敗した。その後、アラゴンの小説を読んでパリに訪ねてきたロシア生まれのフランス人小説家のエルザ・トリオレ(Elsa Triolet)と恋仲になり、生涯の伴侶として過ごした。パリの南西にあるサンタルヌー=アン=イヴリーヌ(St.Arnoult-en-Yvelines)にある家をエルザに贈り、エルザが他界する1970年まで二人で暮らした。エルザを題材にした愛の作品を生んだ。なかでも、『エルザの瞳』の詩はシャンソンの曲としても有名である。

なお、エルザの姉でロシア・アヴァンギャルドにもかかわったリーリャ・ブリーク(en:Lilya Brik)は、ソ連の詩人ウラジーミル・マヤコフスキーの愛人であった。1915年頃にエルザが詩人と知り合い、姉に紹介したのがきっかけ。またアラゴンもマヤコフスキーと交友を持っていた。

著書編集

小説、短編集等編集

  • Anicet ou le Panorama, 1921
    • 『アニセ ― またはパノラマ』小島輝正訳、白水社、1975年。
    • 『アニセまたはパノラマ』小島輝正訳、白水社、1993年 (新装版)。
  • Les Aventures de Télémaque, 1922
    • 「テレマツク冒険談」『フランス語雑誌 LA REVUE』第3巻第1号
  • Le Libertinage, 1924 - 短編集。
  • Le Paysan de Paris, 1926
    • 『パリの農夫』佐藤朔訳、思潮社 (シュルレアリスム文庫)、1988年。
  • Le Con d'Irène, 1927 (sous le nom d'Albert de Routisie)
  • Les Cloches de Bâle, 1934 (Le Monde réel)
  • Les Beaux Quartiers, 1936 (Le Monde réel), prix Renaudot
    • 『お屋敷町』関義訳、新潮社 (現代フランス文学叢書)、1954年。
    • 『素晴しき大地』大島博光訳、長嶋書房 (世界新鋭文学選書01)、1957年。
    • 『20世紀の文学 - 世界文学全集11 ― お屋敷町』橋本一明訳、集英社、1967年。
  • Les Voyageurs de l'impériale (二階馬車の乗客たち), 1942 (Le Monde réel)
  • Aurélien, 1944 (Le Monde réel)
  • Servitude et Grandeur des Français. Scènes des années terribles, nouvelles, 1945
  • Les Communistes (6 volumes), 1949-1951 et réécrit en 1966-1967 (Le Monde réel)
    • 『レ・コミュニスト』小場瀬卓三安東次男、小島輝正共訳、三一書房、1952-1954年。
    • 以上の連作Le Monde réelは『現実世界』5巻 (関義訳、新潮社、1956年) として刊行。
  • Le Témoin des Martyrs, 1942
  • Le Neveu de M. Duval, 1953
  • La Semaine sainte, 1958
    • 『聖週間』小島輝正訳、平凡社、1963年。
  • J'abats mon jeu, 1959
  • Histoire parallèle, 1962
  • La Mise à mort, 1965
  • Blanche ou l'oubli, 1967
    • 『ブランシュとは誰か ― 事実か、それとも忘却か』稲田三吉訳、柏書房、1999年。
  • Henri Matisse, 1971
  • Théâtre/Roman, 1974
  • Le Mentir-vrai, 1980
  • La Défense de l'infini, 1986 (posthume)
  • Les Aventures de Jean-Foutre La Bite, 1986 (posthume)
  • Pour expliquer ce que j'étais, 1989 (posthume)
  • Lettres à André Breton, 1918-1931, édition établie par Lionel Follet, Gallimard, 2011
  • Correspondance Aragon – Romain Rolland, 1932-1944, édition établie par Dominique Massonnaud, Annales Salaet, éditions Aden, 2015

詩集編集

  • Feu de joie, 1919
  • Le Mouvement perpétuel (永久運動), 1926
  • La Grande Gaîté, 1929
  • Persécuté persécuteur, 1930-1931
  • Hourra l'Oural, 1934
    • 「ウラル万才」大島博光訳『アラゴン詩集』(飯塚書店、1968年) ほか所収。
  • Le Crève-cœur, 1941
  • Cantique à Elsa, 1942
    • 「エルザへの讃歌」大島博光訳『アラゴン詩集』(角川書店、1976年) 所収。
  • Les Yeux d'Elsa, 1942
    • 「エルザの瞳」橋本一明訳、『愛すなわち詩・エルザの瞳 (世界名詩集20)』(平凡社、1969年) 所収。
    • 「エルザの眼」大島博光訳『アラゴン詩集』(飯塚書店、1968年) ほか所収。
  • Brocéliande, 1942
  • Le Musée Grévin, 1943, publié sous le pseudonyme de François la Colère
    • 「グレバン蝋人形館」大島博光訳『アラゴン詩集』(飯塚書店、1968年) ほか所収。
  • L'Honneur des poètes, 1943, contient trois poèmes d'Aragon sous le pseudonyme de Jacques Destaing
  • La Rose et le Réséda (薔薇と木犀草), 1943
  • La Diane française, décembre 1944
  • En étrange pays dans mon pays lui-même, 1945
    • 『アラゴン詩集 ― 祖国のなかの異国にて』世界抵抗詩選刊行会訳、大月書店 (世界抵抗詩選01)、1951年。
  • Le Nouveau Crève-cœur, 1948
    • 「新断腸」進藤直行訳『エルザへの愛 ― 詩集』所収、大島博光訳『アラゴン詩集』(飯塚書店、1968年) ほか所収。
  • Les Yeux et la Mémoire, 1954
    • 「眼と記憶」大島博光訳『アラゴン詩集』(飯塚書店、1968年) ほか所収。
  • Le Roman inachevé, 1956 (「赤いポスター」として知られる「思い出すための歌章」を含む)
    • 『アラゴン選集』第3巻「未完の物語」大島博光訳、飯塚書店、1979年。
  • Elsa, 1959
  • Les Poètes, 1960
  • Le Fou d'Elsa, 1963
    • 『エルザへの愛 ― 詩集』進藤直行訳、国文社 (ピポー叢書)、1957年。
  • Il ne m'est Paris que d'Elsa, 1964
  • Les Chambres, poème du temps qui ne passe pas, 1969

随筆・評論編集

  • Projet d'histoire littéraire contemporaine, 1923, (新版) 1994
    • 『ダダ追想』川上勉訳、萌書房、2008年。
  • Une vague de rêves, 1924
  • Traité du style, 1928
    • 「文体論」川上勉訳『世界文学全集78』(講談社、1975年) 所収。
  • Pour un réalisme socialiste, 1935
  • La Culture et les hommes, 1947
    • 『文化と人間』渡辺淳訳、三一書房、1951年。
  • L'Homme communiste, 1946, 1953
    • 『共産主義的人間』後藤達雄、那須国男共訳、青銅社、1952年。
  • « L’art de parti en France », 1954
    • 「フランスにおける党芸術」
  • La Lumière de Stendhal, Denoël, 1954
  • Littératures soviétiques, 1955
    • 『ソヴェト文学論』小島輝正訳、大月書店、1956年(二重の前奏曲 / 第二回ソヴェト作家大会をめぐる小論 / ゴーリキーの光 / コルホーズ農民と書く技術と原則と ― オヴェーチキン / シェークスピアマヤコフスキー / 若ものたち ― オストロフスキーとマカレンコ)
  • Entretiens sur le Musée de Dresde, 1957
  • Les deux géants histoire des États-Unis et de l'U.R.S.S. De 1917 à nos jours, 1963 - アンドレ・モーロワとの共著。
  • Aragon parle avec Dominique Arban, 1968
    • 『アラゴン、自らを語る ― ドミニック・アルバンとの対談』小島輝正、玄善允共訳、富岡書房、1985年。
  • Je n'ai jamais appris à écrire ou les incipit, Skira – Les sentiers de la création, 1969
    • 『冒頭の一句または小説の誕生』渡辺広士訳、新潮社 (創造の小径)、1975年。
  • Le Yaouanc (essai sur le peintre Alain Le Yaouanc), éditions Carmen Martinez, 1979.

全集編集

  • Œuvres poétiques complètes, Gallimard, Bibliothèque de la Pléiade, deux volumes (direction : Olivier Barbarant), 2007.
  • Œuvres romanesques complètes, Gallimard, Bibliothèque de la Pléiade, cinq volumes, 1997.

邦訳詩集・選集等編集

  • 『アラゴン詩集』金子光晴訳、創元社 (世界現代詩叢書01)、1951年。
  • 『フランスにおける党芸術』小場瀬卓三、大島辰雄共訳、国民文庫社 (国民文庫)、1955年(フランスにおける党芸術 / 声高く論じあおう / 小説家と批評家 / 『レ・コミュニスト』をめぐるさまざまの意見にこたえる)
  • 『アラゴン詩集』大島博光訳、飯塚書店 (世界現代詩集14)、1968年。
  • 『アラゴン詩集』大島博光訳、角川書店、1976年。
  • 『アラゴン選集』全3巻、大島博光訳、飯塚書店、1978-1979年。
  • 『ルイ・アラゴン詩集』小島輝正訳、土曜美術社 (世界現代詩文庫08)、1984年。

関連項目編集

外部リンク編集