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国道23号

日本の愛知県から三重県に至る一般国道

国道23号(こくどう23ごう)は、愛知県豊橋市から三重県伊勢市へ至る一般国道である[1]

一般国道
Japanese National Route Sign 0023.svg
国道23号
地図
Japan National Route 23 Map.png
総延長 241.6 km
実延長 241.6 km
現道 213.7 km
制定年 1952年
起点 愛知県豊橋市
西八町交差点(地図
主な
経由都市
愛知県豊川市蒲郡市西尾市名古屋市
三重県四日市市津市松阪市
終点 三重県伊勢市
伊勢神宮内宮前(地図
接続する
主な道路
記法
Japanese National Route Sign 0001.svg国道1号
Japanese National Route Sign 0259.svg国道259号
Japanese National Route Sign 0247.svg国道247号
Japanese National Route Sign 0473.svg国道473号
Japanese National Route Sign 0248.svg国道248号
Japanese National Route Sign 0155.svg国道155号
Japanese National Route Sign 0302.svg国道302号
Japanese National Route Sign 0366.svg国道366号
Japanese National Route Sign 0154.svg国道154号
Japanese National Route Sign 0258.svg国道258号
Japanese National Route Sign 0025.svg国道25号
Japanese National Route Sign 0164.svg国道164号
Japanese National Route Sign 0477.svg国道477号
Japanese National Route Sign 0163.svg国道163号
Japanese National Route Sign 0165.svg国道165号
Japanese National Route Sign 0306.svg国道306号
Japanese National Route Sign 0166.svg国道166号
Japanese National Route Sign 0042.svg国道42号
Japanese National Route Sign 0167.svg国道167号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
国道23号 起点
愛知県豊橋市 西八町交差点

概要編集

 
国道23号 終点
三重県伊勢市 伊勢神宮内宮前[2]

愛知県東部の豊橋市から三河湾伊勢湾岸に沿うように、名古屋港を経て三重県伊勢市に所在する伊勢神宮とを結ぶ延長約241kmの一般国道の路線で、おもな経過地は、愛知県蒲郡市西尾市安城市知立市名古屋市弥富市、三重県桑名市四日市市鈴鹿市津市松阪市である。三重県には、県庁所在地でもある津市の中心市街地を迂回する形で、鈴鹿市と松阪市を結ぶバイパス道路がある。三重県内の主要都市をほぼ網羅する形で結んでいるため、同県内では大動脈の役割を果たす。

もともとは1952年指定の旧一級国道23号で、三重県四日市市と宇治山田市(現・伊勢市)とを結ぶ三重県内の一般国道の路線であった。1975年の一般国道の路線の追加指定の際に、在来の国道1号バイパスなどに指定されていた愛知県豊橋市 - 四日市市間が編入され、現在の路線となった。

起点から三重県四日市市にかけては国道1号に並行しており、そのバイパスの役目を果たす。このうち愛知県豊明市以西の区間(名四国道)については並行する国道1号が名古屋・桑名・四日市の各市街地以外は2車線区間(片側1車線)が多く混雑が激しいため、事実上のメインルートとして機能している。一方で豊明市以東は国道1号が全線4車線なのに対し国道23号(名豊道路)は一部区間が未開通で開通区間も暫定2車線区間が多いため、バイパスとしての機能は不十分である。

路線データ編集

歴史編集

国道23号の四日市 - 伊勢間は、東海道から日永の追分(現・三重県四日市市追分)で分岐して伊勢神宮へ向かう街道(伊勢街道参宮街道)として、江戸時代から賑わってきた道を継承するものである[4]。その歴史は古く、皇室ゆかりの伊勢神宮へ続く信仰の道でもある[4]。平安時代までは、伊勢神宮に参るのは皇族のみとされてきたが、徐々に伊勢神宮信仰は広がりを見せ、室町時代には一般庶民も参詣するようになった。15世紀ごろには、桑名から日永の18kmほどの間に関所が60か所も設けられ、通行料を徴収していたという[4]。江戸時代中期になると、庶民の間でお伊勢参りがブームとなり、伊勢街道沿線は経済的にも潤い、各地から情報や物資が集まる一大拠点にもなっていた[5]

明治時代に入るとお伊勢参りのブームは沈静化するが、代わって伊勢神宮は国家神道の聖地に祭り上げられることとなり、1885年明治18年)内務省告示第6号「國道表」にて、国道9号「東京より伊勢宗廟に達する路線」として指定された[5]。さらに国家主義軍国主義が強まった大正時代には、1920年(大正9年)施行の旧道路法に基づく路線認定で、国道1号「東京市より神宮に達する路線」となり、名実ともに日本を代表する幹線道路となった[2][6]

昭和時代に勃発した太平洋戦争1945年昭和20年)に終戦を迎えると、これまでの大正国道は廃止され、国道1号は東京 - 大阪間の東海道に譲ることになる[7]。これまで大正国道1号だった道路は、本来の伊勢街道だった区間が切り離されて分離独立し、1952年昭和27年)12月4日の新道路法に基づく路線指定で、「一級国道23号」(三重県四日市市 - 三重県宇治山田市(現・伊勢市))として指定される[2][7]

1965年(昭和40年)4月1日に、道路法改正によって一級・二級の別がなくなり、すべての路線が一般国道に統合されることになったため「一般国道23号」となった。

愛知県豊橋市 - 三重県四日市市間は、昭和30年代から始まった交通渋滞緩和のために国道1号バイパスとして名豊道路(豊橋 - 豊明間)、名四国道(名四バイパス、豊明 - 四日市間)が相次いで建設されたもので、当初は国道1号とされた[8][9]。結局この区間は、1975年(昭和50年)4月1日に一般国道1号バイパスの豊橋市 - 豊明市間を一般国道23号として整備することとなり、豊橋市 - 幸田町の国道247号国道248号、額田郡幸田町 - 西尾市 - 知立市の主要地方道、豊明市 - 四日市市間の名四国道を国道23号に編入し、国道23号は愛知県豊橋市 - 三重県伊勢市となった[8]。その名残として四日市付近の国道23号には、東京からの距離を示すキロポストが立っている[10]

毎年11月に行われる全日本大学駅伝対校選手権大会(熱田神宮西門 - 伊勢神宮内宮前/8区間・106.8km)はコースのほとんど、実に70kmを使っており、季節の風物詩になっている。

路線状況編集

 
豊橋東バイパス
愛知県豊橋市寺沢町

国道23号は、豊橋市・豊田市・名古屋市・四日市市など伊勢湾岸を周回し、中京工業地帯を結ぶ陸上交通路の大動脈として機能を担っている[10]。また、伊勢湾岸地域の高速自動車国道を除いた国道の中でもっとも交通量のある道路で、産業道路としての役割を果たしている[8]名四国道(名四バイパス)は、高速道路に劣らない規格で作られた2 - 6車線の道路で、昼夜を問わずトラックなどの大型車が多く通行しており、スピードを飛ばしている車が多い[11]。四日市 - 伊勢神宮間は、伊勢街道部分の旧道に代わって中勢バイパスが並走しており、整備が進められている。

距離標(キロポスト)は、豊橋東バイパスと豊橋バイパス豊橋市細谷町(豊橋東IC)から、岡崎バイパスと知立バイパス、名四国道は東京都中央区日本橋から、四日市から伊勢(終点)までは四日市市塩浜・大里町交差点(国道25号交点)からがそれぞれ起点となっており、大里町交差点をオーバーパスする地点でキロポストは「0km」にリセットされ伊勢神宮内宮前の「70.9km」まで続く。これはこの地点を起点としていたころの名残である。

一般国道は、道路法の規定により起点と終点がほかの国道や港湾・空港に接続して交通網を形成することが普通であるが、国道23号では、終点が他の国道とはつながらず伊勢神宮内宮の前で終わるため、全国に459本ある一般国道の中でも非常に珍しい路線となっている[4]。これは道路法第5条の4で、「国際観光上重要な地」と幹線国道を結ぶ道路が国道になりうると規定されているので、国道23号もこの条項に該当するものと解釈されている[10][注釈 2]

バイパス編集

 
名四バイパス(竜宮IC付近)
愛知県名古屋市南区七条町
 
南勢バイパス
三重県伊勢市中村町

通称編集

重複区間編集

 
国道248号との重複
愛知県額田郡幸田町深溝
  • 国道247号:愛知県豊橋市(日色野町交差点) - 愛知県蒲郡市(競艇場西交差点)
  • 国道248号:愛知県蒲郡市(競艇場西交差点) - 愛知県額田郡幸田町(深溝愛宕山交差点)
  • 国道42号:三重県松阪市(西黒部町1交差点) - 三重県伊勢市(通町IC交差点)

道路施設編集

道の駅

地理編集

 
終点、伊勢神宮内宮付近
三重県伊勢市宇治浦田

通過する自治体編集

愛知県
豊橋市 - 豊川市 - 蒲郡市 - 額田郡幸田町 - 西尾市 - 安城市 - 刈谷市 - 知立市 - 刈谷市 - 豊明市 -大府市 - 名古屋市緑区) - 大府市 - 名古屋市(緑区 - 南区 - 港区) - 海部郡飛島村 - 弥富市 -
三重県
桑名郡木曽岬町 - 桑名市 - 三重郡川越町 - 四日市市 - 鈴鹿市 - 津市 - 松阪市 - 多気郡明和町 - 伊勢市

交差する道路編集

バイパスのうち、豊橋市内の豊橋東バイパス豊橋バイパスを除く。それぞれの接続路線については各記事を参照。

愛知県
三重県

ギャラリー編集

脚注編集

注釈編集

  1. ^ a b c d e f g 2015年4月1日現在
  2. ^ 一般国道の路線の同様の例では、日光東照宮前を起点とする国道119号国道120号と、国営沖縄記念公園前を起点とする国道449号国道505号がある[10]

出典編集

  1. ^ 佐藤健太郎 2015, pp. 126-131.
  2. ^ a b c 「みちのものがたり 伊勢街道(三重県) 聖域と接続した旧国道1号」朝日新聞2016年6月18日付朝刊、週末be6ページ
  3. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 3. 2017年4月10日閲覧。
  4. ^ a b c d 佐藤健太郎 2015, p. 128.
  5. ^ a b 佐藤健太郎 2015, p. 129.
  6. ^ 佐藤健太郎 2015, pp. 129–130.
  7. ^ a b 佐藤健太郎 2015, p. 130.
  8. ^ a b c 浅井建爾 2015, p. 93.
  9. ^ 佐藤健太郎 2015, pp. 130–131.
  10. ^ a b c d 佐藤健太郎 2015, p. 131.
  11. ^ 佐藤健太郎 2015, pp. 129, 131.

参考文献編集

  • 浅井建爾『日本の道路がわかる辞典』日本実業出版社、2015年10月10日、初版。ISBN 978-4-534-05318-3
  • 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年。ISBN 978-4-10-339731-1

関連項目編集

外部リンク編集