第18回参議院議員通常選挙

1998年に行われた日本の参議院選挙

第18回参議院議員通常選挙(だい18かいさんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)は、1998年平成10年)7月12日日本で行われた国会参議院議員選挙である。

日本の旗 第18回参議院議員通常選挙 国会議事堂
内閣 第2次橋本改造内閣
任期満了日 1998年(平成10年)7月25日
公示日 1998年(平成10年)6月25日
投票日 1998年(平成10年)7月12日
選挙制度 選挙区制 76(
拘束名簿式比例代表制 50(
改選数 126(
議席内訳

選挙後の党派別議席数
有権者 満20歳以上の日本国民
有権者数 9904万8700人
投票率 58.84%(増加14.32%)
各党別勢力
党順 第1党 第2党 第3党
画像
党色
党名 自由民主党 民主党 日本共産党
党首 橋本龍太郎 菅直人 不破哲三
就任日 1995年9月22日 1998年4月27日 1989年5月29日
前回(3年前) 45 新党 8
非改選議席 59 20 8
改選議席 60 18 6
獲得議席 44 27 15
増減 16 9 9
選挙前議席 119 38 14
選挙後議席 103 47 23
得票数(選) 1703万3852票 906万3940票 875万8760票
得票率(選) 30.45% 16.20% 15.66%
得票数(比) 1412万8719票 1220万9685票 819万5078票
得票率(比) 25.17% 21.75% 14.60%
党順 第4党 第5党 第6党
画像
党色
党名 公明 社会民主党 自由党
党首 浜四津敏子 土井たか子 小沢一郎
就任日 1998年1月18日 1996年9月28日 1998年1月6日
前回(3年前) 新党 16 新党
非改選議席 13 8 6
改選議席 11 12 5
獲得議席 9 5 6
増減 2 7 1
選挙前議席 24 20 11
選挙後議席 22 13 12
得票数(選) 184万3479票 240万3649票 98万249票
得票率(選) 3.30% 4.30% 1.75%
得票数(比) 774万8301票 437万763票 520万7813票
得票率(比) 13.80% 7.79% 9.28%
党順 第7党 第8党 第9党
画像
党色
党名 新党さきがけ 自由連合 第二院クラブ
党首 武村正義 徳田虎雄 佐藤道夫
就任日 1998年5月6日 1998年1月 1995年8月
前回(3年前) 3 新党 1
非改選議席 3 0 1
改選議席 0 0 0
獲得議席 0 0 0
増減
選挙前議席 3 0 1
選挙後議席 3 0 1
得票数(選) 141万7588票
得票率(選) 2.53%
得票数(比) 78万4591票 51万4589票 57万9714票
得票率(比) 1.40% 0.92% 1.03%
 < 1995年2001年 > 

概説

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第2次橋本改造内閣は選挙直前の5月に、離党議員の復党などで衆議院での自民党の単独過半数を回復したことから、社民党、新党さきがけとの連立を解消していた。前年からの景気減速は顕著なものになっており、失業率の悪化や金融機関の破綻などの事例により、従来の財政再建路線から景気対策を重視するようになりつつあった。

就任以来、比較的高い支持率を保ってきた橋本内閣だが、前年の佐藤孝行の入閣問題などを機に下落していき、5月には30%を割り込むようになっていた(NHKや毎日新聞で27%など)[1][2]

それでも公示後のメディアの情勢記事では現状維持か、少し上回る60議席台前半と予想するものが多かった。また7月7日付の朝刊で各紙が報じた内容は、改選数61は確保できそうだというものだった[3]。自民党総務局長の古賀誠も「60議席は堅い」と見込んでいた[4]。しかし、首相閣僚の恒久減税に関する発言が迷走したことや、選挙区で2人擁立しての共倒れが続出したことなどから、自民党の獲得議席は17議席も減らす44議席と惨敗を喫し[3](無所属で当選した参院議長の斎藤十朗田中直紀市川一朗を含めても47議席)、橋本は敗北の責任を取って退陣した。その一方で、民主党が27議席、共産党が15議席(共産党としては過去最高)を獲得するなどの健闘が目立った。

世論調査が大きく外した原因としては、前回参院選の投票率が史上最低だったこと(44.52%)、投票締め切り時間の延長[5]、不在者投票要件緩和等といった新制度導入により、投票率を実際より低めに見積もったことや、報道によるアナウンスメント効果などが指摘されている[2]

選挙データ

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内閣

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公示日

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投票日

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改選数

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1994年の公職選挙法改正により選挙区の8増8減が決定し、前回選挙に続き4増4減が実施された。

増員区:宮城県( 1)、埼玉県( 1)、神奈川県( 1)、岐阜県( 1)
減員区:北海道( 2)、兵庫県( 1)、福岡県( 1)
各選挙区の改選数

 ※ 太字は定数改選の選挙区。

選挙制度

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  • 選挙区
    • 小選挙区制:24( 
      • 2人区(1人改選):24
    • 中選挙区制:23( 
      • 4人区(2人改選):18
      • 6人区(3人改選):04(埼玉県・神奈川県・愛知県・大阪府)
      • 8人区(4人改選):01(東京都)

投票方法

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秘密投票単記非移譲式投票、2票制(選挙区・比例区)

選挙権

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満20歳以上の日本国民

被選挙権

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満30歳以上の日本国民

有権者数

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99,048,700(男性:48,038,691 女性:51,010,009)

選挙活動

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党派別立候補者数

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党派 内訳 男性 女性 選挙区 比例区 議席
男性 女性 男性 女性 改選 非改選 公示前
自由民主党 87 44 0 43 83 4 57 34 0 23 56 1 30 10 0 20 27 3 60 58 118
民主党 48 16 4 28 39 9 23 6 1 16 20 3 25 10 3 12 19 6 18 20 38
公明 20 6 0 14 14 6 2 2 0 0 1 1 18 4 0 14 13 5 11 13 24
社会民主党 22 4 3 15 11 11 5 1 0 4 1 4 17 3 3 11 10 7 12 8 20
日本共産党 70 3 1 66 40 30 45 1 0 44 24 21 25 2 1 22 16 9 6 8 14
自由党(政党) 21 2 1 18 18 3 9 0 0 9 6 3 12 2 1 9 12 0 5 6 11
新党さきがけ 3 0 0 3 2 1 3 0 0 3 2 1 0 3 3
新社会党 15 3 0 12 11 4 12 1 0 11 8 4 3 2 0 1 3 0 3 0 3
第二院クラブ 3 0 1 2 2 1 3 0 1 2 2 1 1 1 2
無所属 75 7 5 63 63 12 75 7 5 63 63 12 8 6 14
自由連合 55 0 0 55 39 16 46 0 0 46 32 14 9 0 0 9 7 2 0 0 0
青年自由党 18 0 0 18 17 1 13 0 0 13 12 1 5 0 0 5 5 0 0 0 0
スポーツ平和党 10 0 0 10 8 2 7 0 0 7 6 1 3 0 0 3 2 1 0 0 0
女性党 10 0 0 10 0 10 7 0 0 7 0 7 3 0 0 3 0 3 0 0 0
維新政党・新風 10 0 0 10 10 0 8 0 0 8 8 0 2 0 0 2 2 0 0 0 0
自由党(政治団体) 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
グリーン・共生党 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
自由共和党 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
国民党 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
世界経済共同体党 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
政事公団太平会 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
日本国民政治連合 1 0 0 1 1 0 1 0 0 1 1 0 0 0 0
改革クラブ 0 3 3
欠員 2 0 2
総計 474 85 15 374 364 110 316 52 6 258 244 72 158 33 9 116 120 38 126 126 252
出典:総務省
  • 民主党の改選議席(18)のうち、広中和歌子は無所属で立候補した。
  • 社会民主党の改選議席(12)のうち、上山和人は無所属で立候補した。
  • 自由党の改選議席(6)のうち、都築譲は無所属で立候補した。

党派の動き

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与党

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選挙区57名、比例区30名の計80名を擁立。参院選直前の6月に社民、さきがけの閣外協力解消に伴い自社さ連立政権が崩壊し、自民党単独政権となった。衆院では前年9月に新進党の離党議員を積極的に入・復党を進めて単独過半数を確保し、参院も改選過半数確保のため、2人区以上での複数擁立を積極的に行い、前回は選挙区で37名を擁立したが、今回は20名増加した。岩手選挙区では無所属新人の元衆院議員を推薦した。

野党

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選挙区23名、比例区25名の計48名を擁立。新進党解党に伴い、4月に旧・民主党、保守系の民政党、旧民社党系の新党友愛、連合系の民主改革連合が合流して発足した。前回参院選で野党第一党の新進党が擁立した62名に及ばないものの、1人区を中心に公明、自由党との共闘による無所属候補者の支援を進めた。
選挙区45名、比例区25名の計70名を擁立。革新共闘が成立した高知選挙区、沖縄選挙区を除く選挙区で候補者を擁立し、女性の候補者の割合も30名(約42.9%)と最も高い割合であった。
選挙区2名、比例区18名の計20名を擁立。浜四津代表は東京で立候補した。新進党解党後の最初の国政選挙で、選挙区は東京選挙区、大阪選挙区に絞ったが、福岡選挙区では野党共闘が成立し、旧公明党出身の元衆院議員を擁立。同じく埼玉選挙区では旧新進党各党の共同推薦により元衆院議員を擁立した。
選挙区9名、比例区12名の計21名を擁立。和歌山選挙区では野党共闘が成立。愛知選挙区では旧新進勢力の支援を結集するため、現職は無所属での立候補となった。小沢党首の地元の岩手選挙区では、自由党に参画しなかった無所属現職が出馬するため、候補者擁立を断念した。
選挙区5名、比例区17名の計22名を擁立。選挙直前の離脱により、自民、民主、旧新進系のいずれとも選挙協力は行わなかった。現職を擁立した新潟選挙区を最重点区としてさきがけ、新社会と連携体制を構築した。
比例区3名を擁立。党勢の退潮、連立離脱により、選挙区での候補者擁立を断念した。
比例区3名を擁立。
改選期を迎える現職がいないこともあり独自候補を擁立せず、比例区では公明を支援した。
選挙区4名、比例区3名の計7名を擁立。選挙直前にアントニオ猪木(猪木寛至)党首が辞任し、新しく就任した西党首が比例区で立候補した。

諸派・政治団体・無所属

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選挙区12名、比例3名の計15名を擁立。矢田部委員長など現職3名を立候補し、新潟選挙区では社民党現職を支持した。
選挙区で46名、比例区で9名の計55名を擁立。徳田代表は比例区で立候補した。神奈川選挙区では社民党新人を推薦し候補者擁立を行わなかった。
選挙区13名、比例5名の計18名を擁立。中村党首は東京選挙区で立候補した。岩手選挙区では自民党推薦の無所属新人(党首の子息)を推薦した。
選挙区7名、比例区3名の計10名を擁立。高橋代表は立候補せず、篠原芙早子幹事長が比例区で立候補した。
選挙区8名、比例区2名の計10名を擁立。魚谷代表が比例区で立候補した。
石川副総裁(事実上の党首)が愛知選挙区で立候補した。
  • グリーン・共生党(杉内一成代表)
杉内代表が神奈川選挙区で立候補した
澤田党首が東京選挙区で立候補した。
志良以代表が愛知選挙区で立候補した。
又吉代表が東京選挙区から立候補した。
増田同人(党首)が愛知選挙区から立候補した。
赤石総裁が愛知選挙区から立候補した。

キャッチコピー

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  • 自由民主党 :Plus. 日本をプラスに変えます。[6]
  • 民主党   :私は変えたい。[6]
  • 日本共産党 :大企業・ゼネコン中心で国民そっちのけの逆立ち政治をただします[6]
  • 公明    :ひとりを大切にするヒューマニズムの政治[6]
  • 社会民主党 :キッパリと社民党[6]
  • 自由党   :比例区は自由党[6]
  • 新党さきがけ:環境主義だ。[6]

主な争点

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選挙結果

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  • 自民党の敗因は、前年の国民負担増(消費税率引上げ等)、それに伴う景気の後退、失業率の上昇などとみられる。また、投票直前の橋本総理が民放のテレビ番組に出演した際、争点に浮上していた恒久減税について「私は恒久的な税制改革をやるといっているのであって、恒久減税をやるとはいっていない」と述べたかと思うと、数日後には実施すると明言し発言が迷走、これが橋本離れに拍車をかけたとも見られている[3]。7月8日の記者会見で「1999年からの所得税の恒久減税」を明言して収拾を図ろうとしたが、有権者の不信感を払拭することはできなかった[4]
  • 自民党幹事長加藤紘一は「金融と建設という自民党の支持基盤に打撃を与える改革をしようとしたのだから、選挙に響くのは当然だ。」と参院選敗北を総括した[7]
  • 自民党総務局長の古賀誠は「橋本さんの人気で乗り切れると思っていた。こんなに一気に世論は変わっていくのかと選挙の恐ろしさを痛感した」[4]と振り返っている。
  • 自民党は負けたとはいえ野党側の選挙での共闘体制が整っていなかった。新進党の解党から間もない時期であることで、民主党が野党第一党にこそなったものの、民主、社民の両方から出馬での共倒れの1人区がある一方で、自民党以外では共産党や無所属しか立候補していない選挙区も有るなど、調整がほとんど成功しなかった。結果として選挙区では無所属候補者が多数当選し、一方で共産党が結党以来最多の当選者を出し、自民批判票の受け皿となった。
  • 自民党の敗因の一つは改選定数が3人以上の選挙区での複数擁立による共倒れであり、自民候補は条件に当てはまる4都県(東京・埼玉・神奈川・愛知)で共倒れして議席を失い、共産党の候補者がそれらの全選挙区で議席を獲得した。京都・大阪・兵庫の関西3府県でも自民は全滅した。

党派別獲得議席

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e • d    第18回参議院議員通常選挙 (1998年(平成10年)7月12日施行)
 
政党 獲得
議席
増減 選挙区 比例区 公示前 非改選 議席計
議席 得票数 得票率 議席 得票数 得票率
与党 44  016 30 17,033,852 30.45% 14 14,128,719 25.17% 60 58 102
自由民主党 44  016 30 17,033,852 30.45% 14 14,128,719 25.17% 60 58 102
野党無所属 82  018 46 38,902,212 69.55% 36 42,008,304 74.83% 64 68 150
民主党 27  009 15 9,063,940 16.20% 12 12,209,685 21.75% 18 20 47
日本共産党 15  009 7 8,758,760 15.66% 8 8,195,078 14.60% 6 8 23
公明 9  002 2 1,843,479 3.30% 7 7,748,301 13.80% 11 13 22
自由党(政党) 6  001 1 980,249 1.75% 5 5,207,813 9.28% 5 6 12
社会民主党 5  007 1 2,403,649 4.30% 4 4,370,763 7.79% 12 8 13
無所属 20  012 20 12,884,582 23.03% 8 6 26
新社会党 0  003 0 577,458 1.03% 0 925,611 1.65% 3 0 0
新党さきがけ 0   0 784,591 1.40% 0 3 3
女性党 0   0 378,932 0.68% 0 690,506 1.23% 0 0 0
第二院クラブ 0  001 0 579,714 1.03% 1 1 1
自由連合 0   0 1,417,588 2.53% 0 514,589 0.92% 0 0 0
スポーツ平和党 0   0 72,886 0.13% 0 477,284 0.85% 0 0 0
青年自由党 0   0 350,667 0.63% 0 247,355 0.44% 0 0 0
維新政党・新風 0   0 42,904 0.08% 0 56,966 0.10% 0 0 0
自由党(政治団体) 0   0 91,467 0.16% 0 0 0
グリーン・共生党 0   0 14,842 0.03% 0 0 0
自由共和党 0   0 5,991 0.01% 0 0 0
国民党 0   0 5,745 0.01% 0 0 0
世界経済共同体党 0   0 4,007 0.01% 0 0 0
政事公団太平会 0   0 3,385 0.01% 0 0 0
日本国民政治連合 0   0 1,682 0.00% 0 0 0
改革クラブ 0   0 3 3
欠員 0  002 2 0 0
総数 126   76 55,936,064 100.0% 50 56,137,023 100.0% 126 126 252
有効票数(有効率) 55,936,064 95.98% 56,137,023 96.34%
無効票・白票数(無効率) 2,344,332 4.02% 2,131,937 3.66%
投票者数(投票率) 58,280,396 58.84% 58,268,960 58.83%
棄権者数(棄権率) 40,768,304 41.16% 40,779,740 41.17%
有権者数 99,048,700 100.0% 99,048,700 100.0%
出典:主要政党の変遷と国会内勢力の推移
選挙区投票率:58.84%(前回比:  14.32%)
【男性:58.38%(前回比:  13.71%) 女性:59.28%(前回比:  14.91%)】
比例区投票率:58.83%(前回比:  14.33%)
【男性:58.36%(前回比:  13.79%) 女性:59.27%(前回比:  14.91%)】

政党

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自由民主党:44議席(102議席)
総裁橋本龍太郎
幹事長    :加藤紘一
総務会長   :森喜朗
政務調査会長 :山崎拓
国会対策委員長保利耕輔
参議院議員会長井上吉夫
民主党:27議席(47議席)
代表菅直人
代表代行   :中野寛成
副代表    :江田五月 笹野貞子
        鳩山邦夫
幹事長    :羽田孜
政策調査会長 :伊藤英成
国会対策委員長石井一
参議院議員会長菅野久光
日本共産党:15議席(23議席)
議長 :宮本顕治
委員長不破哲三
副委員長    :上田耕一郎 松本善明
         山原健二郎
書記局長    :志位和夫
政策委員会責任者聴濤弘
国会対策委員長 :寺前巌
参議院議員団長 :立木洋
公明:9議席(22議席)
代表浜四津敏子
副代表    :大久保直彦
幹事長    :鶴岡洋
政務調査会長 :日笠勝之
国会対策委員長木庭健太郎
常任顧問   :藤井富雄
自由党:6議席(12議席)
党首:小沢一郎
幹事長    :野田毅
政策調査会長 :井上喜一
国会対策委員長:二階俊博
参議院議員会長:平井卓志
社会民主党:5議席(13議席)
党首:土井たか子
副党首    :上原康助 日下部禧代子
幹事長    :伊藤茂
政策審議会長 :及川一夫
院内総務会長 :秋葉忠利
参議院議員会長:日下部禧代子(兼)
新党さきがけ:0議席(3議席)
代表:武村正義
幹事長    :園田博之
政策調査会長 :水野誠一
院内幹事   :奥村展三
参議院議員会長:堂本暁子
第二院クラブ:0議席(1議席)
代表:佐藤道夫
改革クラブ:候補者なし(3議席)
代表:小沢辰男
幹事長    :石田勝之
政策審議会長 :西川知雄
総務会長   :冨沢篤紘
国会対策委員長:前田正
参議院議員会長:岩瀬良三
自由連合は、選挙区の得票率が2%を超えたものの当選者がおらず、選挙後に国会議員1名が入党し、政党資格を取得した。

議員

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選挙区当選者

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 自由民主党   民主党   日本共産党   公明   自由党   社会民主党   無所属 

改選定数3以上
東京都 小川敏夫 浜四津敏子[公 1] 井上美代 中村敦夫[無 1]
埼玉県 浜田卓二郎[無 2] 富樫練三 藤井俊男
神奈川県 浅尾慶一郎 畑野君枝 千葉景子
愛知県 木俣佳丈 佐藤泰介 八田ひろ子
大阪府 西川きよし 山下栄一[公 1] 宮本岳志
改選定数2
北海道 峰崎直樹 中川義雄 宮城県 桜井充 市川一朗[無 3] 福島県 佐藤雄平[無 4] 岩城光英
茨城県 郡司彰 久野恒一 栃木県 簗瀬進 矢野哲朗 群馬県 中曽根弘文 上野公成
千葉県 広中和歌子[無 5] 井上裕[自 1] 新潟県 田中直紀[無 3] 大渕絹子[社 1] 長野県 北澤俊美 若林正俊
岐阜県 松田岩夫[無 6] 山下八洲夫 静岡県 海野徹[無 4] 山下善彦 京都府 福山哲郎[無 4] 西山登紀子
兵庫県 本岡昭次[民 1] 大沢辰美 岡山県 江田五月 加藤紀文 広島県 亀井郁夫 柳田稔[無 4]
福岡県 弘友和夫[無 7] 吉村剛太郎 熊本県 本田良一 木村仁 鹿児島県 森山裕 井上吉夫
改選定数1
青森県 田名部匡省[無 8] 岩手県 椎名素夫[無 9] 秋田県 斉藤滋宣 山形県 岸宏一 山梨県 輿石東[無 4]
富山県 永田良雄 石川県 岩本荘太[無 9] 福井県 山崎正昭 三重県 斎藤十朗[無 10] 滋賀県 河本英典
奈良県 服部三男雄 和歌山県 鶴保庸介[由 1] 鳥取県 坂野重信 島根県 青木幹雄 山口県 松岡満寿男[無 8]
徳島県 高橋紀世子[無 11] 香川県 山内俊夫 愛媛県 野間赳 高知県 森下博之 佐賀県 岩永浩美
長崎県 松谷蒼一郎 大分県 仲道俊哉 宮崎県 上杉光弘 沖縄県 島袋宗康[無 12]

補欠選挙等

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月日 選挙区 選出 新旧別 当選者 所属党派 欠員 所属党派 欠員事由
1998 9.1 富山県 繰上当選[注 2] 谷林正昭 民主党 永田良雄 自由民主党 1998.8.22死去
2002 10.28 千葉県 補欠選挙 椎名一保 自由民主党 井上裕 自由民主党 2002.5.8辞職[辞 1]
鳥取県 補欠選挙 田村耕太郎[無 13] 無所属 坂野重信 自由民主党 2002.4.17死去
2003 4.27 茨城県 補欠選挙 岡田広 自由民主党 久野恒一 自由民主党 2002.10.17死去
10.26 埼玉県 補欠選挙 関口昌一 自由民主党 浜田卓二郎 無所属 2002.8.14退職[辞 2][8]

比例区当選者

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 自由民主党   民主党   日本共産党   公明   自由党   社会民主党 

1-10 有馬朗人 小宮山洋子 立木洋 鶴岡洋 村上正邦[自 2] 今井澄 泉信也[由 1] 岡利定 福島瑞穂 市田忠義
11-20 円より子 続訓弘[公 1] 大島慶久 藁科満治 野沢太三 岩佐恵美 入沢肇[由 1] 森本晃司[公 1] 直嶋正行 阿南一成
21-30 渕上貞雄 吉岡吉典 内藤正光 南野知恵子 荒木清寛[公 1] 佐藤昭郎 平野貞夫[由 2] 勝木健司 池田幹幸 日出英輔
31-40 風間昶[公 1] 川橋幸子 大脇雅子[社 1] 加納時男 小池晃 長谷川清 渡辺秀央[由 2] 沢たまき[公 1] 佐々木知子 高嶋良充
41-50 脇雅史 林紀子 堀利和 日笠勝之[公 1] 山本正和[社 2] 森田次夫 月原茂皓[由 1] 小泉親司 江本孟紀[民 2] 久世公堯

繰上当選

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月日 新旧別 当選者 名簿政党 欠員 欠員事由
2000 10.12 清水達雄 自由民主党 岡利定 2000.10.2死去
2001 1.5 大門実紀史 日本共産党 立木洋 2000.12.25辞職[辞 3]
3.6 宮崎秀樹 自由民主党 村上正邦 2001.2.26辞職[辞 4]
2002 9.2 信田邦雄 民主党 今井澄 2002.9.1死去
2003 4.23 中島章夫 民主党 小宮山洋子 2003.4.15退職[辞 5]
8.22 千葉国男 公明 沢たまき 2003.8.9死去
2004 1.23 樋口俊一 民主党 江本孟紀 2004.1.15退職[辞 6]

初当選

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計65名
※:衆議院議員経験者
自由民主党
20名

 

民主党
13名

 

 

日本共産党
11名

 

 

公明
3名
自由党
4名
社会民主党
1名
無所属
13名

 

 

返り咲き・復帰

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計5名
民主党
2名
日本共産党
1名
無所属
2名

引退・不出馬

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計39名
自由民主党
16名

 

民主党
1名
公明
5名
日本共産党
3名
自由党
2名
社会民主党
7名

 

 

 

第二院クラブ
1名
無所属
4名

落選

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計30名
自由民主党
21名
民主党
4名
新社会党
3名
無所属
2名

選挙後

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  • 現有議席の大幅減を受け、橋本首相は翌日の記者会見で退陣を表明し、橋本内閣は総辞職した。後継の小渕内閣は、過半数割れした参議院対策に苦労し、連立を模索するようになる。
  • 議席を獲得できなかった新党さきがけは「さきがけ」に改称、事実上の解散となった。同党はのちに「みどりの会議」に改称するが、当選者を出せないまま解散した。

脚注

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注釈

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  1. ^ a b 小沢一郎が党首を務める政党と石川八郎が副総裁(党首)を務める政治団体が共に「自由党」の名称で参議院選挙に臨んだ。愛知選挙区では政治団体「自由党」が石川副総裁を擁立する一方で、政党「自由党」に所属する都築譲は無所属で立候補したため同一名称の別団体が同じ選挙区で立候補する事態は避けられた。現在では政治資金規正法第6条の規定により、政党または政治団体と同一または類推する名称の使用は禁じられた(ただし、政党・政治団体等の「略称」については法規制されていない。)。
  2. ^ 投票日から3ヶ月以内に当選者が死去したため、公職選挙法の規定により次点の谷林正明が繰上当選者となり、補欠選挙は実施されなかった。
  3. ^ 北海道選挙区から鞍替え。
  4. ^ 茨城県選挙区から鞍替え。

当選者注釈

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  • 自由民主党
  1. ^ 参議院議長就任に伴い、党籍離脱。
  2. ^ 自民党離党後、無所属。
  • 民主党
  1. ^ 参議院副議長就任に伴い、党籍離脱。
  2. ^ 民主党離党後、無所属。
  • 公明
  1. ^ a b c d e f g h 新党平和と合流後、公明党結成に参画。
  • 自由党
  1. ^ a b c d 自由党離党後、保守党、保守新党を経て、自民党入党・復党。
  2. ^ a b 自由党解党後、民主党入党(民由合併)。
  • 社会民主党
  1. ^ a b 社民党離党(除名)後、無所属。
  2. ^ 社民党離党(除名)後、無所属の会入党。
  • 無所属
  1. ^ 無所属、国民会議、さきがけを経て、みどりの会議結成に参画。
  2. ^ 無所属、改革クラブを経て、再び無所属。
  3. ^ a b 当選後、自民党に追加公認。
  4. ^ a b c d e 無所属を経て、民主党入党。
  5. ^ 民主党籍。無所属を経て民主党所属。
  6. ^ 院内会派「民主党・新緑風会」を経て、自民党復党。
  7. ^ 無所属を経て、公明党結成に参画。
  8. ^ a b 無所属の会を経て、民主党入党。
  9. ^ a b 無所属の会結成に参画。
  10. ^ 参議院議長として党籍離脱。退任後、自民党復党。
  11. ^ 無所属、院内会派「さきがけ環境会議」を経て、みどりの会議結成に参画。
  12. ^ 社大党所属。院内会派「二院クラブ」「無所属の会」を経て、「国会改革連絡会」結成に参画。
  13. ^ 無所属を経て、自民党入党。
  • 辞職・失職・死亡
  1. ^ 不祥事(鎌ケ谷市汚職事件)の引責のため。
  2. ^ 埼玉県知事選挙立候補のため自動失職。
  3. ^ 体調不良のため。
  4. ^ 不祥事(KSD事件)の引責のため。
  5. ^ 衆議院補欠選挙立候補のため自動失職。
  6. ^ 2004年大阪府知事選挙立候補のため自動失職。

出典

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  1. ^ NHK世論調査 1998年5月”. NHK放送文化研究所. 2022年6月15日閲覧。
  2. ^ a b 井田正道「橋本政権を振り返る (小池保夫教授古稀記念論文集)」『政經論叢』第88巻第3-4号、明治大学政治経済研究所、2020年3月、1-27頁、ISSN 0387-3285NAID 40022239167 
  3. ^ a b c 芹川洋一著、平成政権史、日経プレミアシリーズ、2018年、134頁、日本経済新聞出版社
  4. ^ a b c “[決戦の記憶 参院選]<4>自民「恒久減税」で迷走 菅民主が躍進…98年”. 読売新聞. (2022年6月14日). https://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/20220613-OYT1T50307/ 2023年2月19日閲覧。 
  5. ^ この選挙から投票締め切りが18時から20時に延長された。
  6. ^ a b c d e f g 「今月の話のタネ 広告で見る参院選/他 / M」『広告批評』第218号、マドラ出版、1998年7月1日、32 - 33頁、NDLJP:1852937/18 
  7. ^ 平成政権史、127頁
  8. ^ 歴代参議院議員一覧 - 参議院

外部リンク

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