イーロン・マスク
イーロン・リーヴ・マスク(Elon Reeve Musk, 1971年6月28日 - )は、米国の実業家、エンジニア、投資家。宇宙開発企業スペースXの創設者およびCEO、電気自動車企業テスラの共同創設者[4][5]、CEOおよびテクノキング[6]、テスラの子会社であるソーラーシティの会長等を務める。2021年10月31日、推定保有資産は3020億ドル(約34兆4106億円)[7]。2016年12月、フォーブスの世界で最も影響力のある人物ランキング21位に選出された[8]。
イーロン・マスク | |
---|---|
![]() 2015年のテスラ・モーターズの年次総会において | |
生誕 | 1971年6月28日(51歳)![]() |
住居 | ![]() カリフォルニア州ロサンゼルス[1] |
国籍 | ![]() ![]() ![]() |
出身校 | ペンシルベニア大学[2][3]経済学部卒業 同大学理学部卒業 |
職業 | 起業家、エンジニア |
著名な実績 | スペースX PayPal テスラ ハイパーループ Zip2 ソーラーシティ |
純資産 | ![]() |
肩書き | スペースX 創設者、CEO、リードデザイナー テスラ 共同創設者、CEO、プロダクトアーキテクト、テクノキング ニューラリンク共同創設者 ボーリング・カンパニー創設者 Zip2 共同創設者 X.com (現PayPal) 創設者 OpenAI 共同創設者 |
配偶者 | ジャスティン・マスク(2000年〜2008年) タルラ・ライリー(2010年〜2012年、2013年〜2016年) |
非婚配偶者 | グライムス (2018年〜2021年) |
子供 | 7人 |
親戚 | 弟 キンバル・マスク 妹 トスカ・マスク 従兄弟リンドン・ライヴ |
公式サイト | twitter |
署名 | |
![]() |
2019年にフォーブスが発表した「アメリカで最も革新的なリーダー」ランキングでアマゾンCEOのジェフ・ベゾスと並び第1位の評価を受けた[9]。PayPal社の前身であるX.com社を1999年に設立した人物でもある。
フォーブスの長者番付によると2021年時点で3020億ドルの資産を有する。世界で初めて資産が3000億ドルを超えた人物[10]。
来歴編集
生い立ち編集
イギリス人とアメリカ人(ペンシルベニアダッチやミネソタ州出身の白人)をルーツに持つ南アフリカ人の技術者・実業家の父親エロールとカナダ生まれ南アフリカ育ちでモデル・栄養士の母親メイとの間に南アフリカで生まれる[11]。
10歳のときにコンピュータを買い、プログラミングを独学した。12歳のときに最初の商業ソフトウェアであるBlasterを販売する。
17歳になった1988年、Pretoria Boys高校で大学入学資格を得た後、カナダへの移住までの5カ月間、地元のプレトリア大学に通い、物理学と工学を学んだ。
その後、父親の援助なしに家から独立したが、理由のひとつには当時アパルトヘイトを行っていた南アフリカの徴兵があった。彼は「兵役につくことは、それ自体私には問題はないが、南アフリカ軍で黒人を抑圧することに時間を費やすのは、あまりよい方法のようには思えなかった」と述べている。
カナダ・アメリカへの移住編集
母親はカナダのサスカチュワン州レジャイナの生まれで[11]、多くの親戚がカナダ西部に住んでいた。そこでカナダ国籍を持つマスクは1989年6月にカナダに移住し、サスカチュワンのスウィフトカレントにあるいとこの小麦農場で働き、穀物貯蔵所の清掃をしたり野菜畑で働いた。また、ブリティッシュコロンビアの製材所でのボイラーの清掃やチェーンソーで丸木を切る仕事などもしていた。
その後、オンタリオ州へ引っ越して、クイーンズ大学に在学中、弟のキンバル・マスクとともに始めた、会ってみたい実業家に電話をかけてランチに誘うという方法で、ノヴァ・スコシア銀行でインターンをする機会を得た[12]。彼はアメリカへの移住を希望した。彼は「アメリカは、すごいことを可能にする国だ」と述べている[13]。
その後アメリカ合衆国のペンシルベニア大学へ進むための奨学金を受け、同大学で経済学と物理学の学士を取得する。彼の後の言葉によると、当時、彼は人類の進歩に貢献する分野は「インターネット」「クリーン・エネルギー」「宇宙」だと考えていた[14]。
ベンチャー起業で成功編集
1995年に高エネルギー物理学を学ぶためスタンフォード大学の大学院へ進むが、2日在籍しただけで退学し、弟キンバルとともに、オンラインコンテンツ出版ソフトを提供するZip2社を起業する。この会社はのちにコンパック社のAltaVista部門に3億7百万ドルで買収され、マスクは2,200万ドル(約25億円)を手にした[15]。
1999年にはオンライン金融サービスと電子メールによる支払いサービスを行うX.com社の共同設立者となる。X.com社は1年後にコンフィニティ社と合併し、これが2001年にPayPal社となる。同社は2002年にeBayに買収され、マスクは1億8000万ドル(約200億円)を手にした[15]。
スペースX起業とテスラ会長に編集
2002年に3つ目の会社として、宇宙輸送を可能にするロケットを製造開発するスペースX社を起業し、CEOならびにCTOに就任している。スペースX社は民間による宇宙旅行を実現するベンチャー企業として、世界中から大きな注目を集めた。
また、2004年には前年に設立された電気自動車ベンチャーであるテスラ・モーターズ社に出資し、同社の資金調達ラウンドを主導して自身は会長に就任。2008年には同社の最初のモデル「テスラ・ロードスター」の市販車第一号「0001」を自ら所有する。同年10月には同社の第4代CEOに就任した[16]。
2006年には太陽光発電会社ソーラーシティを従兄弟であるリンドン・ライヴと共同で立ち上げ同社の会長に就任した。
2009年にはテスラ・モーターズの創設者の1人でありながらマスクにイニシアティブを奪われて同社を追われたマーティン・エバーハードから、契約違反ならびに「創設者または作成者であると誤って主張することによって歴史を書き直そうとした」と訴えられたが、後に和解。その際に、実際の創設者であるエバーハードとマーク・ターペニングに加え、マスクら3名を共同創設者として認めることで決着した[17]。
近年の活躍編集
2013年には時速約800マイル(時速約1,287キロメートル)の輸送機関ハイパーループ構想を明らかにした。2015年、人工知能(AI)研究の非営利団体OpenAIを設立。2016年、トンネル採掘会社であるボーリングカンパニー社およびブレイン・マシン・インタフェース企業のニューラリンク社を起業。
2014年9月に訪日して安倍晋三首相と会談した[18]。来日した際にラーメン二郎新宿歌舞伎町店に立ち寄ったことがTwitterで話題になった[19]。
2017年にドナルド・トランプ大統領のもとで、大統領戦略政策フォーラムのメンバーだったが、トランプがパリ協定離脱を表明したことに抗議し、6月に辞任した[20][21]。米国政府への一定の影響力も保っており、2018年3月にはマスクの要請を受けてトランプは中国に自動車輸入関税の引き下げと外資の単独出資を認めるよう要求し[22][23]、翌4月に中国もこれを受け入れたため[24]、6月にマスクはテスラ初の海外工場「ドレッドノート」(ギガファクトリー3)を上海に建設することを発表した[25]。
2018年、王立協会フェローに選出。同年8月、テスラの株式非公開化のために「1株あたり420ドルで買い戻すための資金が確保された」という趣旨のツイートを行い、証券取引委員会から詐欺の疑いで連邦地裁に提訴される。翌月、2000万ドルの制裁金を支払った上でテスラの会長を辞任し、事態を収拾させた。その後も同社のCEO職は継続している[26]。
2021年8月に「AI Day」を開催し、スーパーコンピュータ「Dojo」のD1チップ、そして人型ロボット「Tesla Bot」の2つを発表した。2022年に完成予定としている。 制作目的は「ロボットが我々の日常生活から、危険で反復的な退屈な仕事をなくす」こと。 加えて、「本質的に将来、肉体労働は選択肢のひとつになる」と主張し、「私たちの経済は基本的に労働力で成り立っているため、ロボットを単純労働に使用すれば(そして人間が頭脳労働に専念すれば)、無限の成長が可能になる」とのこと。本機は8台のオートパイロットカメラやFSDコンピュータなどテスラ車の技術を統合しており、「顔」に相当する部分にはヘッドマウントスクリーンや40個の電気機械式アクチュエーターを搭載し、人間のように動き、ディスプレイに情報を表示することができる予定。 また身長5フィート8インチ(1.73m)、体重125ポンド(56.7kg)というスペックを持っていて、45ポンド(20.4kg)までの荷物を運ぶことができ、150ポンド(68kg)までのデッドリフトが可能で、時速5マイル(8km)までの速度で歩いたり走ったりすることが可能。さらに人間と同等、もしくは超越する知能を持つAIである汎用人工知能を利用する可能性を示唆している。日本でもソフトバンクのビジネスイベント「SoftBank World 2021」においてグループ会長兼社長の孫正義氏が本機を念頭にスマートロボットへの本格的投資計画を発表した。
2022年のロシアのウクライナ侵攻の際、マスク氏はスターリンクの通信システムをウクライナに送り、インターネットアクセスを提供した[27]。その行動はゼレンスキー大統領に称賛された[28][29]。一方で、彼はスターリンクでロシア国営メディアのブロックを拒否し、自らを「言論の自由絶対主義者」だと宣言している[30][31] 。
見解編集
政治観編集
リバタリアン的な言動が目立つが、自身は政治的穏健派と称している。また、アメリカの民主党・共和党の二党制や左派・右派の二元論で分類されることを好んでいない[32]。多くのアメリカの大企業と同様に、リスクヘッジのために政治献金は両党に行っている[33]。テスラの大きなマーケットである中国に対しては、「可愛く攻撃的」であるとしている[34]。2016年の大統領選ではヒラリー・クリントンに[35]、2020年の大統領選では、民主党予備選ではユニバーサル・ベーシックインカムの政策を評価してアンドリュー・ヤンを推薦し[36]、また独立候補のカニエ・ウエストも推薦していたが[37]、最終的にはジョー・バイデンに投票した[35]。しかし、2022年には大富豪税とポリコレによる言論統制に反対し、民主党の不支持を表明し、2024年の大統領選では共和党に投票する可能性を示唆した[38][39][40]。このように、アメリカの実業家としては珍しく、右派(リバタリアン)寄り。「極左」としてTwitter社やリベラルの人々を批判している[41][42]。例えば、英紙デイリーメールで「Twitterはリベラルな権威主義者によるいじめの巣窟と化し、議論は死に絶えた」と言う発言をしている[43]。
ポリティカル・コレクトネスやトランスジェンダーを嫌悪する発言の自由を擁護しており、「ポリティカル・コレクトネスでNetflixは駄目になった、日本や韓国はまだ無事だ」と自らも発言している[要出典]。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、イーロン・マスクがTwitterを買収することを決めたきっかけは、トランスジェンダー女性を「今年の男だ」などと言って嫌がらせをしていたアカウントが規約違反で凍結されたことである[44]。また同紙によれば、日常的にLGBTへの差別的なジョークを投稿するバビロンビーという右翼サイトがレイチェル・レヴィーンというトランスジェンダーの政府職員への差別的な投稿をして凍結された後、マスクは個人的にこの右翼サイトに電話をしてTwitter買収を検討すると伝えたという。更にマスクにTwitterを買収するように唆したのは、Facebookの役員でもあり、共和党巨額献金者のピーター・ティール、Twitter創業者ジャック・ドーシーらを始めとする億万長者と、右翼活動家とも報じられている。[要出典]
地球の存続と火星の植民に関して編集
マスクは気候変動をAIに次ぐ人類最大の脅威とし[45] 、炭素税を提唱している[46]。マスクは当時のドナルド・トランプ大統領の気候変動に対する姿勢を批判し、トランプ大統領の2つのビジネス諮問委員会への参加後[47][48][49]、2017年にトランプ大統領のパリ協定離脱への抗議としてその両方から退任した[50]。
マスクは人類の人口減少についても懸念しており[51][52]、「火星は人類の人口がゼロだ。我々が多惑星文明になるにはより多くの人が必要だ。」と発言している[53]。 2021年12月、ウォールストリートジャーナルのCEO評議会のセッションで、マスクは出生率と人口の減少が人類文明にとって最も大きなリスクの1つであると述べた[54]。
少子化問題への言及編集
2022年5月8日に、ツイッターへの投稿で日本の出生率低下への危機感を表明し、何も手を打たなければ「日本はいずれ消滅する」「日本の消滅は世界にとって大きな損失になる」と訴えた[55]。
ウィグルでの人権問題編集
2021年12月31日、新疆ウイグル自治区のウルムチにテスラのショールームを開設したことを微博の公式アカウントで発表した。米イスラム関係評議会(CAIR)は虐殺を支援しているとして非難し[56]、人権団体だけでなく米製造業提同盟(AAM)からも批判が上がっている[57]。これまで、テスラの中国部門は習近平国家主席(党総書記)の経済政策目標と歩調を合わせ、良好な関係を保つことで発展してきた[58]。現時点で米議会や人権団体からの批判に応じる姿勢を示せていないのも、習近平との連携で進めてきたことが背景にあるのではとの指摘がある[59]。
これはマスクが100%の自社資本、いわゆる「独資」の形態で中国国内での子会社設立に執着し「ゴマすり」を行ったからだと指摘されている。中国当局は、通常独自動車メーカーのフォルクスワーゲンなど、中国に進出する世界有名企業の多くに対して、現地企業との合弁を要求している[60]。
一般的に、中国に進出する外国企業は、元企業が49%、中国企業が51%の出資率で合弁会社を設立する。董事会(取締役会)会議において、重要事項に関して中国側が否決権を持つ。また、多くの外資メーカーにとって、合弁会社では外資企業にとって財産となる重要技術を、中国側に譲渡するという大きなデメリットを被るが、テスラはそれを回避することに成功している。
中国との対立編集
しかし近年では中国政府自身がテスラと距離を置き、テスラ車を政府施設から「出禁」とするなど、その関係は冷え込んでいる[61]。 米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は「中国政府は軍関係者と、主要な国営企業の従業員などがテスラ車を利用することを制限している。なぜなら、テスラ車が(中国にとって脅威となる)安全保障に関わるような情報を収集している懸念がある」からだという[62]。また、マスクの経営する「スターリンク」が中国政府が行う検閲の回避手段となっていることも習政権を怒らせている[63]。
ドナルド・トランプとの関係編集
ドナルド・トランプにも、政府の政策と補助金、公共投資の影響を大きく受けるために蜜月な関係を築き[信頼性要検証][64]、トランプを間接的に擁護しており、 バイデン米大統領の息子ハンター・バイデン氏に関するスキャンダルを報じた右派寄りメディアであるニューヨーク・ポストのアカウントを停止させたTwitter社に苦言を示している[65]。 前述のように気候変動に関してトランプ大統領の姿勢を批判してもいる。
私生活編集
趣味は子供と遊ぶことと映画鑑賞[66]。2007年までマクラーレン・F1のオーナーだった。
マスクは、マスク財団の会長であり、被災地における太陽光発電エネルギーシステムの提供やその他の目標に焦点を当てている。2011年7月には、東日本大震災の被災地の福島県相馬市に25万ドル、出力20キロワット規模太陽光発電システムを寄贈した[67]。
「SNLの司会を務める、アスペルガー(症候群)の最初の人物として今夜、歴史をつくっている」と発言し[68]、アスペルガー症候群であることを示唆したが、病院で診断されたものか、自己判断によるものか不明。そもそもアスペルガー症候群を公表しているダン・アークロイドも2003年に同番組の司会を務めている。
2018年、インタビュー中に大麻と思しきものを吸っていたことで話題となった[69]が、インタビューが行われたカリフォルニア州では同年に嗜好用大麻が解禁されている[70]。
結婚生活編集
クィーンズ大学の同窓生で作家のジャスティン・マスクと2000年に結婚し、双子と三つ子の男児をもうけ、合計5人の子宝に恵まれたが、2008年に離婚している[71]。
2番目の妻は女優のタルラ・ライリーで2010年に結婚したが、2012年に離婚[72]、翌2013年に復縁したが、2016年3月に再度離婚した。
2016年7月に俳優のジョニー・デップと離婚申請中のアンバー・ハードと交際が噂された(2人は翌月に正式離婚した) 。2017年4月には2人はオーストラリアのパーティー会場にツーショットで堂々と登場し、アンバーと彼女の父親はイーロンとの交際を認めたが4か月後に破局した。
2020年5月、かねてから交際中のカナダ人ミュージシャングライムスとの間に男児を儲けた。
SNSでの問題発言編集
ソーシャルメディア上の発言がしばしば舌禍となり、テスラなどの株価を急落させることがある。
その一方で、米国での人気はすさまじく、スティーブ・ジョブスを超えると注目をされたこともある[73]。
- エイプリルフール
- 2018年4月1日のエイプリルフールには、「テスラ社が破綻した。」とのツイートを行い株価を最大8%下落させた[74]。
- タムルアン洞窟の遭難事故
- 2018年6月、タイで少年らが増水した洞窟に閉じ込められたタムルアン洞窟の遭難事故において、マスクは少年らを救出するために小型潜水艇の提供を申し出て賞賛を浴びたが、これに少年らの救出に貢献した英国人ダイバー、バーノン・アンズワースは「知識を伴わない単なるPR活動」と批判した。
- これに反応する形で、2018年7月15日、マスクはTwitterにて「この小児性愛者には悪いが、あなたが自ら招いたことだ」と投稿した。この発言には非難が殺到し、テスラ株価は3.4%値下がりした[75]。問題の投稿はその後削除され、3日後の18日にマスクは「アンズワース氏の私に対する行為は、彼に対する私の行為を正当化するものではない。よって、私はアンズワース氏と私が代表を務める各社に謝罪する」「非は私にあり、私だけにある」と謝罪を表明した[76][77]。
- しかし2018年8月、訴訟を起こされる可能性を問い合わせたBuzzFeedからのメールに返信する形で、「タイにいる知り合いに電話して、実際に何が起きているかを調べた方がいい。そして小児レイプ犯の弁護はやめることだ。このクソったれの馬鹿野郎(fucking asshole)」と、取り下げたはずの罵倒で返信してきた。マスクはオフレコと書いてきたが、アメリカのジャーナリズムの慣例では、オフレコは双方が合意した時点で成立するため、BuzzFeedはこのメールを公開した[78]。
- ビットコインへの影響
- 2021年1月29日、ツイッターのプロフィールに#bitcoinを追加した(ビットコイン価格が15%上昇)
- 2021年2月1日、Clubhouseアプリにて、ビットコイン支持者である旨を発言(その後テスラ社がビットコインへ投資)
- 2021年5月17日に、テスラ社の保有するBitcoinを売却する可能性を示唆した(ビットコイン価格が大きく下落)[79]
資産編集
マスクの資産は2005年時点において3億2,800万ドルとされていたが[80]、2018年2月時点では204億ドルとされている[81]。
テスラの株主によって2018年に承認された賃金体系のもとでは、マスクは給料も報奨金も受け取らない代わりに、会社が一定の利益を上げたり株価が一定の値に達したりしたときに何十億ドルもの価値を持つストックオプション(自社株購入権)を受け取れる[82]。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、マスクの純資産は2020年に入ってから同年9月1日までに878億ドル増加し、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグの1,108億ドルを抜いて1,154億ドル(約12兆2,300億円)となった。これによりマスクは史上5人目の資産が1,000億ドルを超えた人物となり、世界第3位の富豪となった。[83]
2020年9月8日にTeslaの株価が21.06%下落した際、マスクの純資産の下落幅は163億ドル(約1兆7,294万円)となった。これはブルームバーグ・ビリオネア指数における史上最大の下落幅である[84]。同年11月にはテスラ株の急伸によって純資産が1,280億ドル(約13兆3,861億円)に達し、ビル・ゲイツを超えて世界2位の富豪となった[85]。
2021年1月7日、純資産が1,885億ドル(約19兆9,586億円)超に達し、ジェフ・ベゾスを上回り世界一の富豪となった[86]。同年9月27日推定保有資産が2034億ドル(約22兆6250億円)となった[87]。さらに同年10月28日(現地時間)推定保有資産が3020億ドル(約34兆4106億円)となった[88]。
出演編集
いずれも本人役
- シンプソンズ - シーズン26第12話「アイデアの宝庫(The Musk Who Fell to Earth)」
- ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則 - シーズン9第9話「プラトニックな恋愛の法則」
- アイアンマン2 - モナコでのシーン
- トランセンデンス - ウィル博士の講演会の会場
- メン・イン・ブラック:インターナショナル - MIB支部の中で流れているニュース映像
脚注編集
- ^ Inside Elon Musk's $17M Bel Air Mansion
- ^ Elon Musk's accomplishments
- ^ Elon Musk: Patriarchs and Prodigies
- ^ 実際の創設者はマーティン・エバーハードとマーク・ターペニングの2名であり、マスクが参画したのは創設の翌年からである。しかし、後の法廷闘争の結果、共同創設者として認められることになった
- ^ “サルの脳にチップ埋め込む実験「動物虐待」と告発 イーロン・マスク氏設立の脳インプラント企業”. 日刊スポーツ (2022年2月18日). 2022年2月18日閲覧。
- ^ Zachary J. Kirkhorn (2021年3月15日). “FORM 8-K CURRENT REPORT Pursuant to Section 13 or 15(d) of the Securities Exchange Act of 1934” (English) 2021年3月15日閲覧。
- ^ “【東亜日報 】 マスク氏資産が351兆ウォンを突破、個人では世界初 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)” (日本語). 東亜日報. 2021年10月3日閲覧。
- ^ “The World's Most Powerful People”. Forbes. (2016年12月) 2016年12月14日閲覧。
- ^ Forbes published a list of America's 100 'most innovative' leaders, and 99 of them are men
- ^ “【中央日報】 イーロン・マスク氏の資産、人類史上初めて3000億ドル突破 |” (日本語). 中央日報. 2021年10月31日閲覧。
- ^ a b Laura M. Holson (2016年4月30日). “At 68, Maye Musk, the Mother of Elon, Is Reclaiming the Spotlight” (English). New York Times 2016年5月15日閲覧。
- ^ “8 resourceful ways Elon Musk made money before he was a billionaire”. 2021年2月28日閲覧。
- ^ Elon Musk, quoted in "Elon Musk Profiled: Bloomberg Risk Takers," www.bloomberg.com, August 3, 2013
- ^ “イーロン・マスク インタビュー「常に批判の声に耳を傾けよ」 - ログミー”. 2016年4月26日閲覧。
- ^ a b 総資産200億ドル! イーロン・マスク氏はどう稼ぎ、どう使うのか? Business Insider 2017年11月10日
- ^ Tesla founders Martin Eberhard and Marc Tarpenning talk about the early days and bringing on Elon Musk
- ^ Tesla Lawsuit Drama Ends as Five Company Founders Emerge
- ^ “【首相の一日】9月9日(火)”. 東京新聞. (2014年9月10日). オリジナルの2014年9月10日時点におけるアーカイブ。 2014年9月11日閲覧。
- ^ https://twitter.com/elonmusk/status/508617476804866048/photo/1
- ^ テスラCEO、トランプ政権の助言役退く パリ協定離脱受けCNN 2017年6月2日
- ^ 『イーロン・マスクは大統領諮問委員会を辞任する』 2017年6月2日 Onebox News
- ^ “マスク氏、トランプ大統領に「ツイッター陳情」 中国での単独生産へ後押し求める”. 日本経済新聞 (2018年3月9日). 2019年2月22日閲覧。
- ^ “トランプ大統領がマスク氏に同調-中国の自動車貿易慣行非難で”. ブルームバーグ. 2017年11月24日閲覧。
- ^ “中国、外資の過半出資容認へ 習主席が市場開放策”. 日本経済新聞. 2019年2月22日閲覧。
- ^ “【電子版】米テスラ、初の海外工場は上海 名称は「ドレッドノート」? 近く正式発表か”. 日刊工業新聞 (2018年10月1日). 2019年2月22日閲覧。
- ^ 速報:イーロン・マスク、Tesla会長を辞任――SECと和解、CEOには留まる
- ^ Sheetz, Michael (2022年3月22日). “Elon Musk's SpaceX sent thousands of Starlink satellite internet dishes to Ukraine, company's president says” (英語). CNBC. 2022年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月28日閲覧。
- ^ Ivana Saric (2022年3月6日). “Zelensky thanks Elon Musk for sending Starlink satellites to Ukraine”. Axios. 2022年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月22日閲覧。
- ^ Zoe Tidman (2022年3月6日). “Ukraine's Zelensky thanks Elon Musk for sending Starlink systems”. The Independent. 2022年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月22日閲覧。
- ^ “SpaceX's Musk says Starlink has been told by some governments to block Russian news”. Reuters. (2022年3月6日). オリジナルの2022年4月4日時点におけるアーカイブ。 2022年4月5日閲覧。
- ^ Porter, Jon (2022年4月4日). “Elon Musk buys 9.2 percent of Twitter amid complaints about free speech”. The Verge. 2022年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月5日閲覧。
- ^ Peters, Jeremy W. (2022年4月26日). “The Elusive Politics of Elon Musk”. The New York Times. オリジナルの2022年6月11日時点におけるアーカイブ。 2022年6月13日閲覧。
- ^ “Elon Musk, SpaceX Founder, Battles Entrenched Rivals Over NASA Contracts”. The Huffington Post. (2013年2月20日). オリジナルの2015年5月30日時点におけるアーカイブ。 2015年5月30日閲覧。
- ^ He, Laura (2021年3月24日). “Elon Musk is trying to win China back”. CNN. オリジナルの2021年7月9日時点におけるアーカイブ。 2021年7月1日閲覧。
- ^ a b “Accused of not supporting free speech, Elon Musk defends decision to vote Republicans in Nov”. Firstpost (2022年5月30日). 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月31日閲覧。
- ^ Maria Jose Valero (2019年8月10日). “Elon Musk Says He Supports 2020 White House Hopeful Andrew Yang”. Bloomberg. オリジナルの2020年4月6日時点におけるアーカイブ。 2019年8月10日閲覧。
- ^ Kirkpatrick, Emily. “Elon Musk Supports Kanye West's Run for President...Again”. Vanity Fair. オリジナルのAugust 3, 2020時点におけるアーカイブ。 2020年9月5日閲覧。.
- ^ Spocchia, Gino (2022年5月18日). “Elon Musk says he plans to vote Republican for the first time”. The Independent. オリジナルの2022年5月18日時点におけるアーカイブ。 2022年5月18日閲覧。
- ^ Anguiano, Dani (2022年5月18日). “Elon Musk plans to 'vote Republican' and warns of political attacks on him”. The Guardian. オリジナルの2022年5月18日時点におけるアーカイブ。
- ^ “Elon Musk Says Democrats Are No Longer 'the Kindness Party'” (英語). Bloomberg.com. (2022年5月18日) 2022年5月18日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/elonmusk/status/1519377424437243904” (日本語). Twitter. 2022年4月28日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/elonmusk/status/1519735033950470144” (日本語). Twitter. 2022年4月28日閲覧。
- ^ Wootton, Dan (2022年4月26日). “DAN WOOTTON: Elon Musk is Twitter's final hope to rescue free speech”. Mail Online. 2022年4月28日閲覧。
- ^ Hoffman, Rob Copeland, Georgia Wells, Rebecca Elliott and Liz (2022年4月29日). “The Shadow Crew Who Encouraged Elon Musk’s Twitter Takeover” (英語). Wall Street Journal. ISSN 0099-9660 2022年5月1日閲覧。
- ^ Holthaus, Eric (2018年2月9日). “Why Elon Musk's Ambition Is an Antidote to Climate-Pessimism”. Rolling Stone. オリジナルの2022年6月7日時点におけるアーカイブ。 2022年6月6日閲覧。
- ^ Boyle, Louise (2021年2月15日). “Elon Musk says Biden administration called a carbon tax 'too politically difficult'”. The Independent. オリジナルの2022年6月7日時点におけるアーカイブ。 2022年6月6日閲覧。
- ^ Roth, Madeline (2020年9月29日). “Elon Musk says he may vote for Trump, despite climate crisis”. The Independent. オリジナルの2021年4月12日時点におけるアーカイブ。 2021年4月12日閲覧。
- ^ Bhuiyan, Johana (2016年12月14日). “Elon Musk and Travis Kalanick are joining Donald Trump's strategic and policy forum”. Vox. オリジナルの2020年3月25日時点におけるアーカイブ。 2020年3月7日閲覧。
- ^ Cuthbertson, Anthony (2016年12月15日). “Donald Trump has asked for Elon Musk's help”. Newsweek. 2020年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月7日閲覧。
- ^ Lee, Timothy B. (2017年6月1日). “Elon Musk has cut ties with Trump over his Paris decision”. Vox. 2021年5月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月16日閲覧。
- ^ “Elon Musk doubled down on his theory that the world population is headed for collapse”. Business Insider. (2019年6月21日). オリジナルの2022年5月30日時点におけるアーカイブ。 2022年6月7日閲覧。
- ^ “Population decline and smaller families good news for climate, says former head of FSA”. The Independent. (2021年10月18日). オリジナルの2022年5月30日時点におけるアーカイブ。 2022年6月7日閲覧。
- ^ “Elon Musk claims population collapse 'potentially the greatest risk to the future of civilization'”. CambridgeshireLive. (2021年7月29日). オリジナルの2022年5月31日時点におけるアーカイブ。 2022年6月7日閲覧。
- ^ “Elon Musk says there aren't 'enough people,' birthrate could threaten human civilization”. USA Today. (2021年12月7日). オリジナルの2022年5月10日時点におけるアーカイブ。 2022年6月7日閲覧。
- ^ “「日本はいずれ消滅する」とマスク氏警鐘-出生率低下でツイート” (日本語). Bloomberg.com. 2022年5月9日閲覧。
- ^ “テスラ、ウイグルにショールームをオープン 米人権団体などが一斉に非難”. ニューズウィーク日本版. (2022年1月5日) .
- ^ Zachary Snowdon Smith (2022年1月22日). “米有力議員がテスラのウイグル進出を非難、「強制労働」を懸念”. Forbes JAPAN .
- ^ Matthew Campbell et. al. (2022年1月15日). “世界一の資産家になったマスク氏、中国とは相思相愛-今のところ”. Bloomberg .
- ^ 遠藤誉 (2022年1月5日). “テスラEV「新疆ウイグル自治区ショールーム新設」と習近平の狙い”. ニューズウィーク日本版 .
- ^ 「米テスラ 上海工場建設に進展なし、中国当局要求の合弁・技術譲渡に不満か」『Reuters』、2018年2月23日。2022年4月28日閲覧。
- ^ “中国軍がテスラの電気自動車を「出禁」にしたのはなぜなのか | 【Eye Spy】車がスパイになる時代に…” (日本語). クーリエ・ジャポン (2021年4月3日). 2022年4月28日閲覧。
- ^ Kubota, Keith Zhai and Yoko (2021年3月19日). “China to Restrict Tesla Use by Military and State Employees” (英語). Wall Street Journal. ISSN 0099-9660 2022年4月28日閲覧。
- ^ “イーロン・マスクの新事業「スターリンク」が習近平の悩みの種になりかねないワケ” (日本語). ダイヤモンド・オンライン (2021年10月1日). 2022年4月28日閲覧。
- ^ “イーロン・マスクとトランプ大統領の危ない関係”. WEDGE Infinity(ウェッジ) (2017年2月16日). 2022年4月28日閲覧。
- ^ “マスク氏、ツイッターによる報道機関のアカウント停止は「不適切」” (日本語). Bloomberg.com. 2022年4月28日閲覧。
- ^ イーロン・マスク|ヒューマン|WEB GOETHE
- ^ 福島に太陽光発電 米電気自動車・テスラ会長が寄贈 朝日新聞 2011年7月31日
- ^ “イーロン・マスク氏、アスペルガー症候群だと明かす 米人気番組で”. BBC News. BBC. (2021年5月11日) 2021年5月11日閲覧。
- ^ “パナソニックとテスラ、文化の違いで関係悪化”. ウォールストリートジャーナル (2019年10月9日). 2021年9月3日閲覧。
- ^ “1月1日から嗜好用大麻が解禁に 米カリフォルニア州”. AFP (2017年12月30日). 2021年9月3日閲覧。
- ^ 米国テスラCEOの元妻が語る”私は彼のβバージョンだった” – 起業家イーロン・マスクの素顔【btrax】
- ^ [1]
- ^ 大谷翔平『不可能を可能にする 大谷翔平120の思考』ぴあ株式会社、2017年、121ページ、ISBN 978-4-8356-3815-7
- ^ “テスラ、エイプリルフールの冗談にならず?株価急落 週間2000台は本物か”. 財経新聞 (2018年4月5日). 2018年7月22日閲覧。
- ^ Tim Higgins (2018年7月17日). “タイ洞窟救出の英国人は「小児性愛者」 マスク氏また問題発言”. WSJ 2018年9月8日閲覧。
- ^ “マスク氏、英洞窟ダイバーに謝罪 「小児愛男」発言を撤回”. AFPBB News. (2018年7月18日) 2018年9月8日閲覧。
- ^ “マスク氏、英洞窟ダイバーに謝罪 「小児愛男」発言を撤回”. AFP (2018年7月18日). 2018年7月22日閲覧。>
- ^ “イーロン・マスクがタイで少年を助けたダイバーを「小児レイプ犯」と罵倒 BuzzFeedにメールで”. BuzzFeed Japan. (2018年9月8日) 2018年9月8日閲覧。
- ^ “イーロンマスク氏がBitcoin売却をツイッターにて示唆” (2021年5月17日). 2021年5月27日閲覧。
- ^ "Hondas in Space", FastCompany.com, Issue 91, February 2005, Page 74
- ^ The World's Billionaires #126 Elon Musk
- ^ “イーロン・マスク氏、世界3位の富豪に 好調のテスラ株が追い風”. CNN. 2020年9月3日閲覧。
- ^ “テスラのマスク氏、世界3位の富豪に浮上-ザッカーバーグ氏を抜く”. Bloomberg. 2020年9月3日閲覧。
- ^ “イーロン・マスクの純資産が1日で史上最大の下落を記録”. HYPEBEAST. 2020年9月15日閲覧。
- ^ 米テスラのマスクCEO、世界2位の富豪に 資産13兆円でゲイツ氏抜く
- ^ テスラのマスク氏、世界一の富豪に 資産額でべゾス氏抜く=報道 ロイター 2021年1月8日
- ^ “【ニュートピ!ゆるいニュース (35P) 】 イーロン・マスクが資産2000億ドル突破、世界一の富豪に復帰 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)” (日本語). ニュートピ!. 2021年10月3日閲覧。
- ^ “【東亜日報 】 マスク氏資産が351兆ウォンを突破、個人では世界初 |” (日本語). 東亜日報. 2021年10月31日閲覧。
関連項目編集
外部リンク編集
- Musk Foundation website
- Fellow of the Royal Society
- Elon Musk (@elonmusk) - Twitter
- イーロン・マスク - TEDカンファレンス
- イーロン・マスク「テスラモーターズ、SpaceX、ソーラーシティの夢」の講演映像 - TEDカンファレンス、2013年2月
- イーロン・マスク「我々が築き、掘っている未来」の講演映像 - TEDカンファレンス、2017年4月