笠岡市
笠岡市(かさおかし)は、岡山県南西部、広島県福山市の東にある市。瀬戸内海沿岸にある港町と大小31の島々からなる笠岡諸島を含む井笠地方の中核都市であり、備後都市圏(福山都市圏)を構成する市の一つである。
かさおかし 笠岡市 | |||||
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国 |
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地方 |
中国地方、山陽地方 中国・四国地方 | ||||
都道府県 | 岡山県 | ||||
団体コード | 33205-4 | ||||
法人番号 | 5000020332054 | ||||
面積 |
136.24km2 | ||||
総人口 |
47,970人 [編集] (推計人口、2018年10月1日) | ||||
人口密度 | 352人/km2 | ||||
隣接自治体 |
井原市、浅口市、浅口郡里庄町、小田郡矢掛町 広島県福山市 香川県:丸亀市、三豊市、仲多度郡多度津町 | ||||
市の木 | イチョウ | ||||
市の花 | キク | ||||
笠岡市役所 | |||||
市長 | 小林嘉文 | ||||
所在地 |
〒714-8601 岡山県笠岡市中央町1番地の1 北緯34度30分25.7秒東経133度30分26.5秒座標: 北緯34度30分25.7秒 東経133度30分26.5秒 | ||||
外部リンク | 笠岡市 | ||||
ウィキプロジェクト |
市域は旧備中国に含まれ、中世には源平合戦にも参加した陶山氏が本拠を置いた。また村上水軍の支配地で、現在の市域のほとんどは江戸時代初期は備後福山藩領、江戸時代中・後期は幕府代官所が置かれた幕府直轄地であった。県境を越えて隣接する広島県福山市のベッドタウンであり、生活圏としては完全に福山都市圏の一部である。
目次
地理編集
市域は北は井原市、小田郡矢掛町に東は里庄町、浅口市に西は広島県福山市に囲まれている。
市の南部は瀬戸内海に面し、笠岡湾が入り込んでいる。沿岸部の干潟はカブトガニが生息し、神島と西大島の間の海域は国の天然記念物に指定され生息地の保全などを通して保護活動が行われている。また、神島(こうのしま)より南に笠岡諸島があり、六島は岡山県最南端である。
笠岡湾干拓地を除く南部に市街地が広がり人口が集中し福山市にかけて工業地帯が続くなど都市化工業化が進むが北部には山林が広がり人口がまばらである。
市域には丘陵地が多く平坦な土地が少ないため、農地を確保するために古くは江戸時代より備後福山藩によって吉浜・大島地区など大規模な干拓が行われる。戦後、市の南東部(富岡湾干拓)や南西部(笠岡湾干拓)も行われ、特に国営事業として岡山県と日本鋼管(現、JFEスチール福山地区)によって行われた笠岡湾干拓地事業により笠岡諸島の一番本土寄りであった神島までの笠岡湾を大規模に干拓し、1966年に始まり1989年に完成した。これにより広大な農業用地と、福山市と一体的な工業地域が造成された。
主要な河川がなく、水源確保のためにつくられた大小様々な溜池がある。
笠岡十名山編集
笠岡十名山は笠岡十名山探求会(現・笠岡十名山のぼろう会)が1999年(平成11年)に標高、山の歴史、山頂からの眺望、登山道の有無等を基準として選定した山である。名称には「十名山」と冠するが、実際には14つの山が選ばれている。一部の山の山頂から瀬戸内海や天候によっては対岸の四国、福山市街地や福山城を見ることができる。
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人口編集
少子高齢化が進んでおり人口が急速に減少している。若年層の人口減少が顕著である。特に北部や島嶼部は過疎化が進み学校の維持すら困難な地域も多い。
笠岡市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 笠岡市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 笠岡市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 |
笠岡市(に相当する地域)の人口の推移 ► | |
総務省統計局 国勢調査より |
歴史・江戸時代以降編集
笠岡は天然の良質な港町を持ち、中世より中国地方山間部への街道も整い、(特に現在の庄原市東城町・高梁市川上町・成羽町)との物流で大いに栄えた。戦国時代には陶山氏や村上水軍の所領となった。江戸期に福山藩に属すなど現福山市地域の影響を多く受けてきた。また近代以降、備後福山藩による新田開発など度重なる干拓により市街地を広げてきた。
- 1619年(元和5年) - 徳川家康の従兄弟水野勝成が西国鎮衛の役目を命じられ、備後国東南部・備中国西南部の備後福山藩10万石に転封。現在の笠岡市域の大半は福山藩内に含まれる。
- 1622年(元和8年) - 水野勝成により備後福山城が築城される。その後、水野家の主導により笠岡~福山にかけて福山藩の新田開発がすすめられる。
- 1661年(寛文元年) - 福山藩による吉浜新田が完成。
- 1669年(寛文9年) - 福山藩による生江浜新田が完成。
- 1675年(延宝3年) - 福山藩による富岡新田が完成し、現在の笠岡市の主要な地域が陸地化する。
- 1698年(元禄11年) - 水野家5代藩主・水野勝岑死去による無嗣除封に伴い、福山藩領のうち現在の笠岡市分の大半は分割され、福山藩領、天領、旗本領となる。
- 1700年(元禄13年) - 福山藩時代の町奉行所跡地に幕府代官所(笠岡代官所)が設けられ、福山藩の代官経験のある山木与三左衛門が初代代官に任命される。以後現在の市域の大部分は幕末まで42代170年の幕府代官支配が行われる。
- 1730年(享保15年) - 入江新田・西大島新田の干拓が完成。
- 1871年(明治4年) - 明治維新・廃藩置県により福山県に編入、のちに改称され深津県(福山)の所属となる。
- 1872年(明治5年) - 深津県と倉敷県が統合し小田県設立。それに伴い、県庁が福山から笠岡に移転。
- 1875年(明治8年) - 小田県が岡山県へ編入。(その後、福山市など旧備後6郡は広島県に分割となる。)
- 1891年(明治24年) - 7月14日 山陽鉄道(現:JR)山陽本線倉敷 - 笠岡間、9月11日笠岡 - 福山間開業。
- 1952年(昭和27年) - 4月1日 小田郡笠岡町・金浦町が合併し市制施行。
- 1953年(昭和28年) - 小田郡城見村・神島内村・大井村・陶山村・吉田村・新山村を編入。
- 1955年(昭和30年) - 小田郡神島外町・北木島町・真鍋島村・白石島村・浅口郡大島村を編入。
- 1958年(昭和33年) - 富岡湾干拓事業が完成する。
- 1960年(昭和35年) - 小田郡北川村を編入、現在の市域となる。
- 1961年(昭和36年) - 1月1日福山市が深安郡深安町を編入し、福山市と隣接するようになる。
- 1990年(平成2年) - 笠岡湾干拓地の完成を記念するおかやま食と緑の博覧会が開催され、笠岡市はメイン会場となる。
- 1991年(平成3年) - 笠岡湾干拓地に笠岡ふれあい空港が完成する。
事業など編集
- 1961年(昭和36年) - 隣接の福山市と跨る形で日本鋼管福山製鉄所(現在のJFE西日本製鉄所)が進出。
- 2006年(平成18年) - 倉敷市、井原市、浅口市などとともにご当地ナンバーである「倉敷ナンバー」の地域のエリアに入った。
旧茂平村越県合併騒動編集
1963年(昭和38年)ごろ笠岡市に編入されていた城見村の旧茂平村(1889年他2村と共に城見村設立)が笠岡市(岡山県)より分離、福山市(広島県)との越県合併を模索した騒動。
騒動の経緯編集
旧茂平村地区は、当時より、地理的(地区が隣接する)、社会的(多くの住民の親戚等が福山市に居住および福山市出身の住民が多い)により福山市域との結びつきが特に強い地域であった。そのため、以前より幾度かの合併案はあった。また当地区の最寄り駅は広島県の大門駅であり、当時は笠岡湾干拓地の完成前で当地区から陸路で笠岡市中心部へアクセスするためには大門駅からの鉄路及び内陸部を経由する大回りルートを取る必要があったこともあり編入されて僅か10年ほどの笠岡市への帰属意識は小さかった。一方笠岡市自体も金浦町との対等合併による成立から僅か10年ほどで市域は分断されており市としての一体感は少なかった。なお旧茂平地区は笠岡市、福山市の中間に位置し当時両市の人口はほぼ同程度であった。
1961年日本鋼管(現:JFEスチール)の世界最大規模の新工場が茂平村地区、広島県深安郡深安町、福山市沖へ進出することが決定。それに伴い1962年深安郡深安町が福山市と合併、茂平村地区が福山市と隣接するようになる。当時、福山市は経済面、人口面の規模が拡大、松永市との合併による大規模な市の誕生も見込まれていた。更に1963年岡山県和気郡日生町福浦が強い住民運動の末兵庫県赤穂市と合併、編入。
このような状況に刺激をうけた住民が1962年ごろより大規模な合併運動を開始。当時広島県議会議員中川弘(のち福山市長に就任)賛同のもと、福山市議会議員数人の賛同も得た。また、城見村内で旧茂平村地区と同じ境遇の旧用之江村地区も福山市との合併に賛同し共同で運動を始めた。そして1963年旧茂平村地区、旧用之江村地区合名で福山市に合併嘆願書を提出した。
騒動の終結編集
福山市に合併嘆願書が提出されると、岡山県議会、笠岡市議会からの反対運動が起こる。また、翌年(1964年)岡山県知事に地元出身の加藤武徳が就任すると、知事も合併運動に反対し、騒動は終結する。
行政編集
笠岡労働基準監督署編集
- 笠岡公共職業安定所
- 岡山地方法務局笠岡支局
- 笠岡公証役場
- 岡山県
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- 備中県民局井笠支局
- 笠岡警察署
- 市・行政組合
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- 笠岡消防署
- 笠岡消防署北出張所
- 笠岡市立図書館(福山市の図書館とは相互貸借ができる)
- 笠岡市民病院
- 公民館(笠岡中央公民館 他16箇所)
- 笠岡終末処理場(下水処理場)
- 岡山県西部衛生施設組合(屎尿処理)
- 岡山県西部環境整備施設組合(ゴミ処理)
- 井笠広域斎場
主要な港湾編集
- 笠岡港(笠岡地区):旅客船のターミナル。住吉港と伏越港などが含まれる。
- 笠岡港(神島外浦地区)
- 新笠岡港(笠岡港港町地区):貨物船の基地。
※笠岡港港町地区(新笠岡港)は港則法・関税法・検疫法・入国管理法・港湾運送事業法の各法上、福山港に含まれ港湾管理者は広島県である。
インフラ編集
上水道は倉敷市を流れる高梁川から導水・浄化し、市内に配水している。2015年3月末時点における市内の下水道普及率は56.2パーセント、そのうち接続率は87.8パーセントとなっている[1]。
スポーツ施設編集
笠岡運動公園
- 市民体育センター
- 多目的広場
- 市民プール
- 市営野球場
- テニスコート
笠岡総合スポーツ公園
- 陸上競技場(サッカー場有り)
- 笠岡総合体育館
- テニスコート
- 多目的広場
その他施設
- 古代の丘スポーツ公園
- 太陽の広場
- 緑道公園
- 神島ナビックランド(キャンプ場)
- JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(ミズノオープン会場)
方言編集
- 岡山県内であるが歴史的に福山藩の影響が強かったために備後弁(福山弁)との共通点が多く、岡山市を中心とする岡山弁とは差異が大きい。例えば倉敷市を中心に岡山県南部で広く使われる「はよーしねー」(早くしなさい)は旧来の笠岡市ではほとんど聞かれないが、笠岡市・福山市では使われる「にゃー」(無い)、「ほぼろ」(畚。本来はワラや竹製の農作業用カゴだが現在はプラスチック製も含む。現在ではほぼろ自体が若年層に使われないので高齢者にかぎるが)などは岡山弁では使われない。福山市域と方言が連続しており笠岡市西部は福山市東部と方言上の線引きが困難である。一方で戦後は県内での人の移動も増えメディアを通して岡山弁の要素も流入した。
産業編集
南西部の茂平(もびら)地区に産業団地があり、福山市のJFEの関連企業など工業・流通関係企業の集積が進む。またその南側埋め立て地にはJFEスチール西日本製鉄所福山地区の工場が立地する。市内の島嶼部で最大の面積をもつ北木島では採石が盛んであった。産出された石は靖国神社や大阪城で使われた。また、真鍋島では花卉の栽培が盛んで、かつては除虫菊が主要栽培品目となっていた。
姉妹都市・提携都市編集
国内編集
正式な友好都市提携は結んでいないものの深い交流のある地域編集
- 福山市:隣接自治体。行政、都市計画など多くの連携がある。笠岡港は港則法・関税法・検疫法・入国管理法・港湾運送事業法の各法上、福山港に含まれているなど福山市と一体的に扱われる事例が多い。
- 井原市:隣接自治体。井笠地域として連携がある。
- 浅口郡里庄町:隣接し、共同で岡山県西部環境整備施設組合里庄清掃工場が設置されるなど。
- 小田郡矢掛町:笠岡市矢掛町中学校組合立小北中学校の設置。
海外編集
教育編集
小学校編集
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※笠岡市茂平地区は広島県福山市立野々浜小学校の通学区域に含まれる。
中学校編集
- 笠岡市立笠岡東中学校
- 笠岡市立笠岡西中学校
- 笠岡市立金浦中学校
- 笠岡市立新吉中学校
- 笠岡市立大島中学校
- 笠岡市立神島外中学校
- 笠岡市立白石中学校
- 笠岡市立北木中学校
- 笠岡市立真鍋中学校
- 笠岡市矢掛町中学校組合立小北中学校
高等学校編集
専門学校編集
- 笠岡歯科技工専門学校
特別支援学校編集
- 岡山県立西備支援学校
短大以上の高等教育機関は福山市を除き、市内及び近隣に存在しない。
メディア編集
新聞社編集
テレビ局編集
- ケーブルテレビ
- 地上波テレビ放送
市域の大半が丘陵地にあるため、比較的出力の小さい中継局が多数設置されている。ここでは、受信可能世帯数が最も多い笠岡中継局(塚の丸山山頂、各局とも垂直偏波)のチャンネルを記した。
※福山市との間には電波を隔てる大きな山脈などはなくアンテナの方向により福山市からの電波も受信可能な地域は広いが、チャンネル数の少ない広島県側の電波を敢えて受信する世帯はほとんどない。
局名 | NHK岡山 | RSK | OHK | RNC | KSB | TSC | 出力 | 偏波面 | 中継局所在地 | |
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総合 | 教育 | |||||||||
(リモコン番号) | 1 | 2 | 6 | 8 | 4 | 5 | 7 | |||
笠岡デジタル | 32ch | 45ch | 21ch | 27ch | 20ch | 30ch | 18ch | 30W | 垂直 | 塚の丸山 |
ラジオ局編集
- AMラジオ放送
※市外に基地局を置く放送局
- NHK 広島 第1放送:1161kHz(福山局)
- NHK 広島 第2放送:1602kHz(福山局)
- 中国放送 (RCC):1530kHz(福山局)
- FMラジオ放送
- NHK岡山FM放送:83.7MHz(笠岡局)
- 岡山エフエム放送:80.4MHz(笠岡局)
- エフエムゆめウェーブ:79.2MHz(笠岡局、スタジオは浅口市)
※一部の地域で受信可能
- 広島エフエム放送(広島県):77.1MHz(尾道局)、82.1MHz(福山局)
- エフエムくらしき(倉敷市):82.8MHz(倉敷局)
- レディオBINGO (エフエムふくやま)(広島県福山市):77.7MHz(福山局)
隣接する自治体編集
広島県福山市との関係編集
- 西に隣接する広島県福山市との県境線はなだらかで急峻な山や川などの障壁がなく市街地の連続も見られる。福山市を中心とする備後都市圏に含まれ、都市雇用圏の定義では福山市の10%通勤圏にあたるなど県を越えているにもかかわらず非常に深い交流関係を持つ。両市は消防救急(消防車、救急車の相互出動など)や図書館(笠岡市立図書館と福山市図書館との間の相互貸し出し協定)などを含め多くの面で提携している。
- 市街地の連続性が高く笠岡市を拠点とする井笠バスカンパニー及びその前身の井笠鉄道が旧来より福山駅を主要なターミナルの一つとしているなど福山市とは人的経済的な一体感が大きい。福山市の影響を多く受けるため都市計画上も一体的なものとして扱われることが多い。
- 笠岡市は中心部より西にスーパーなどを含め主要な小売店が存在しないため特に有田、用之江、茂平地区などを中心に笠岡市西部の広い範囲の住民が最寄り品(生鮮、日用品)の購入ですら笠岡市内に比べ距離の近い福山市内の商店に依存している。さらに日常的な通院通学などを含め福山市への恒常的な移動が多く見られる。なお笠岡市西部地区の最寄り駅は県境を越えた福山市の大門駅である。笠岡市西部地域と福山市東部地域を結ぶ路線バス「笠岡・福山買物ライナー」が2018年より運行されている。
- 江戸時代には同じ備後福山藩でありその後直轄天領となり笠岡代官所が設置された後も福山藩の影響下にあったため歴史的伝統的な結びつきが強く、文化や方言もほぼ共通である。
- 市町村合併により福山市は西部北部に市域を広げたため福山市中心部を起点とすると、市の南北西端より笠岡市の大部分の方が距離が小さく所要時間も短くなる。
- 越境通学 「福山市と笠岡市との間の事務の委託に関する規約」により笠岡市茂平地区に居住する児童の小学校教育事務の管理及び執行を広島県福山市に委託し、該当児童は県境を越え福山市立野々浜小学校に通学する。費用負担者は笠岡市である。茂平地区、野々浜小学校はいずれも県境に接し距離が近く住宅地域は県境を越え連続している。通学距離の短縮および児童の安全管理上の措置である。なお該当地域は小学校は福山市立野々浜小学校の、中学校は笠岡市立金浦中学校の通学区域となる。
- 昭和期以降福山市の都市化による工場機能の郊外への移転へ伴い食品加工業アサムラサキやカネソ22など福山市に登記上の本社を置きながらも実質的な本社機能や主要な工場を笠岡市茂平地区に置くなどの例が多く見られる。JEFスチールでは笠岡市部分も福山地区として一体的に運営されている。2018年には笠岡市の笠岡信用組合が福山市引野町に支店を開設したが信用組合の県外への進出は全国で唯一の事例である。
交通編集
福山駅から笠岡駅まで山陽本線で最短13分である。福山駅からは山陽新幹線が東京、新大阪方面には日中毎時4-5本、博多方面は4-6本停車する。福山駅からは広島駅まで最短24分、新大阪駅へは58分、博多駅へも1時間30分で到着する事から山陽地方主要都市や関西圏、九州北部へのアクセスも良く、また東京駅へも福山経由で4時間弱で到着する。
空港編集
- 笠岡ふれあい空港 - 笠岡湾干拓地に農道空港として建設され、1990年に開港。定期便がなく、これまで旅客便は発着したことがない。
- 岡山空港、広島空港へはいずれも公共交通機関利用で1時間半ほどでアクセス可能である。また福山駅から新幹線経由で福岡空港まで2時間ほどである。
鉄道編集
なお、上記以外に笠岡市と井原市、矢掛町、福山市神辺町とを結ぶ井笠鉄道の私鉄路線が1913年(大正2年)から1971年(昭和46年)まで存在した。
笠岡駅と大門駅の間の駅間が7kmほどと長く大門駅が笠岡市境に比較的近いため、笠岡市西部へは大門駅のほうがアクセスが良い。
バス編集
道路編集
- 高速道路
- 一般国道
- 県道(主要地方道)
- 岡山県道・広島県道3号井原福山港線(鋼管道路)
航路編集
笠岡諸島を、笠岡港(三洋汽船乗り場)から客船・高速船で結んでいる。
北木島、白石島へ自動車等、車両を利用する場合は笠岡港(伏越港)から出港するフェリーへ乗船する必要がある。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集
観光・旧跡編集
- 笠岡諸島
- 白石島(島には鎧岩があり国の天然記念物・海水浴場)
- 北木島石切場跡(国会議事堂の大理石・大坂城の石垣などに利用されている)
- 笠岡市立カブトガニ博物館
- 笠岡市立竹喬美術館
- 井笠鉄道記念館(元井笠鉄道新山駅)
- 七ツ塚古墳郡
- 笠岡湾干拓地(乳牛牧場やdoll関連企業などが農作物生産拠点としている)
- 道の駅笠岡ベイファーム(四季によって楽しめる草花広場がある)
- 旧小田県庁跡 (笠岡小学校前に正門のみ現存)
- 真鍋島城跡
- 青佐山
- 神島八十八ヶ所霊場
- 笠岡古城山公園(備中笠岡城跡)
- 四ツ堂(旧福山藩内にみられる吹き放しのお堂が市内に複数残存する。)
祭り編集
両祭ともに源平合戦が由来。
- 笠岡いちょう祭(笠岡駅前通り)
- 土曜夜市(本町通り商店街周辺)
催事編集
- 木山捷平文学賞(1996年に設立。2005年に終了)
商業・公営競技編集
商業施設編集
※ 上記以外にも、富岡地区など市の南東部の国道2号沿いには飲食店や電気・衣料品店、自動車販売店など、新規出店を含め出店している。かつては笠岡駅周辺に小規模な旅館や居酒屋・スナック等がならんでいたが現在はほとんど営業していない。市の北部・西部には商店が少なく、特に西部には小規模な商店やコンビニエンスストアを除く小売店がないため福山市東部の商店の利用頻度が高い。買回り品(家具家電、衣料品など)の購入は笠岡市全体として福山市など市外への依存が大きい。
宿泊施設編集
- 笠岡グランドホテル(79室):笠岡駅から徒歩20分、タクシー5分。
- 三洋旅館(11室):笠岡駅から徒歩5分。
その他に笠岡駅周辺、島嶼部などに極小規模な旅館・民宿などが存在する。福山駅周辺など隣接する福山市内には低価格から高級帯まで幅広いホテルが存在するため、福山市内のホテルの利用が便利である。
金融機関編集
市内に都市銀行・信託銀行・証券会社の支店は存在しないが福山市内には主要な銀行、証券会社の支店がある。
競輪編集
- サテライト笠岡(競輪場外車券売場)
道の駅編集
- 道の駅笠岡ベイファーム(浅口市から福山市を商圏としており、福山市からの客も多い)
市内が舞台の作品編集
市ゆかりの著名人編集
歴史上の人物編集
- 水野勝成(福山藩初代藩主、新田開発などを行い笠岡市の発展の基礎を築いた。)
名誉市民編集
- 小野竹喬(日本画家/笠岡市出身)
- 小野博(初代 - 第6代笠岡市長)
- 渡邊嘉久(元市議、第7代 - 第12代笠岡市長)
- 天野與市(元県議)
- 伊藤大孝(元県議)
笠岡思民(しみん)大使編集
出身著名人編集
- 関藤藤陰(福山藩儒学者)
- 岡山大樹(プロモトクロスライダー)
- 森田思軒(翻訳家)
- 木山捷平(小説家)
- 原彪(元衆議院議員)
- 加藤六月(元衆議院議員)
- 片山大介(参議院議員)
- 片山虎之助(参議院議員)
- 梅垣義明(俳優、WAHAHA本舗劇団員)
- 島田洋八(漫才師、B&B)
- 塩田慎二(NHKアナウンサー)
- 吉岡平(小説家)
- 名越二荒之助(学者、社会思想史)
- 田中勝己(作曲家、ラジオパーソナリティ)
- 上島鳳山(日本画家)
- 池田清明(画家、一水会委員 日展会員)
- 吉井照典(笠岡市議会議長、笠岡・教積院住職)
- 森安正幸・森安秀光(将棋棋士)
- 南一平(漫画家)
- 黒田淳(競輪選手、元BMX選手)
- 長迫吉拓(BMX選手、リオ五輪出場)
- 大悟(千鳥)
その他編集
名物・名産品・おみやげ編集
脚注編集
- ^ “年度ごとの整備状況”. 笠岡市 (2015年6月1日). 2016年9月10日閲覧。
- ^ a b “友好都市/友好握手都市に関すること”. 笠岡市 (2011年4月11日). 2014年6月13日閲覧。
- ^ さんようタウンナビ 『笠岡の大使に千鳥・大悟さん 魅力発信へ10日に委嘱』山陽新聞社(2013年(平成25年)1月4日)、2013年(平成25年)1月10日閲覧。
- ^ 村田選手のWBA王座戦応援を 笠岡の祖父母が市長を表敬山陽新聞社(2017年(平成29年)5月11日)、2017年(平成29年)5月11日閲覧。
- ^ ボクシング:村田諒太選手、WBA王座挑戦 「感謝忘れずに」 笠岡在住・高本さん夫妻、孫へエール /岡山毎日新聞社(2017年(平成29年)5月16日)、2017年(平成29年)5月16日閲覧。
参考文献編集
関連項目編集
外部リンク編集
- 公式ウェブサイト
- 岡山県笠岡市 (@KasaokaCity) - Twitter
- オープンストリートマップには、笠岡市に関連する地理データがあります。