磐田市

日本の静岡県の市

磐田市(いわたし)は、静岡県西部(遠州)にある。人口は約16.5万人。市制施行前は磐田郡の一部だった。

いわたし ウィキデータを編集
磐田市
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磐田市旗 磐田市章
磐田市旗 磐田市章
2005年平成17年)6月5日制定
日本の旗 日本
地方 中部地方東海地方
都道府県 静岡県
市町村コード 22211-9
法人番号 1000020222119 ウィキデータを編集
面積 163.45km2
(境界未定部分あり)
総人口 164,601[編集]
推計人口、2023年3月1日)
人口密度 1,007人/km2
隣接自治体 浜松市袋井市周智郡森町
市の木 クスノキ
市の花 ツツジ
市の虫 ベッコウトンボ
磐田市役所
市長 草地博昭
所在地 438-8650
静岡県磐田市国府台3-1
北緯34度43分04秒 東経137度51分06秒 / 北緯34.71789度 東経137.85153度 / 34.71789; 137.85153座標: 北緯34度43分04秒 東経137度51分06秒 / 北緯34.71789度 東経137.85153度 / 34.71789; 137.85153
磐田市役所
外部リンク 公式ウェブサイト

磐田市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

地図
市庁舎位置
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律令時代以降は遠江国国府国分寺が置かれた政治文化の中心都市であった。戦国時代から江戸時代にかけては、東海道宿場町である見付宿があった見付地区が発達した。東海道本線敷設以後は駅が設置された中泉地区も発展。見付と中泉が合併した1942年(昭和17年)以降は郡名に由来した磐田の自治体名で呼ばれることになった。現在は、輸送機器産業を始めとする工業都市であり、隣接する浜松市衛星都市である。2005年4月1日に、旧磐田市と磐田郡竜洋町福田町豊田町豊岡村新設合併して現在の磐田市となった。

「スポーツのまち」として知られている。Jリーグジュビロ磐田ホームタウンであり、JAPAN RUGBY LEAGUE ONE静岡ブルーレヴズの本拠地である。小中学校のグラウンドの芝生化や、総合型地域スポーツクラブの育成、スポーツによる健康づくりの推進、スポーツ合宿やスポーツ大会の拠点づくりを重要整備としている。磐田スポーツ交流の里・ゆめりあのほかジュビロ磐田や静岡産業大学が本拠地を置くため、市内のいたるところにサッカー場がある。全日本高等学校女子サッカー選手権大会を第13回から第22回まで継続開催している。

地理編集

静岡県の西部、天竜川の左岸(東側)に位置する。市域の中央部は磐田原台地が南北に広がり、台地を中央を分断するように南北に今之浦川が流れている。台地の東西は崖になっており、西隣の浜松市・東隣の袋井市隣接区域は低地になっている。JR東海道本線が市域を横断している。

河川編集

湖沼編集

海岸編集

市外局番編集

豊岡地区を除いた区域は0538(20 - 89 袋井市周智郡森町と共通・磐田MA)、豊岡地区のみ0539(60 - 63・74・77・90 - 99 豊岡地区内のみ・天竜MA(現在でも名称は変更なし))である。

豊岡地区の市外局番は、2007年3月31日までは浜松市天竜区(当時は政令指定都市移行前)と共通だった。2007年4月1日から、0539エリアのうち天竜区は浜松MA・市外局番053(920 - 959・964 - 973・975・976・978 - 989)に変更となった。このため、同日以降は豊岡地区(天竜MA〈名称は変更なし〉)から市内通話できるのは同地区内だけとなった。

都市ガス編集

本市の都市ガスサーラエナジーが供給している[1]

人口編集

 
磐田市中心部周辺の空中写真。
1988年撮影の6枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
 
磐田市と全国の年齢別人口分布(2005年) 磐田市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 磐田市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

磐田市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

隣接している自治体・行政区編集

 静岡県

歴史編集

古代編集

特徴:古墳の時代

  • 黒曜石石器貝塚が発掘されており、石器時代縄文時代より人々が生活していた。
  • 銚子塚古墳附小銚子塚古墳、御厨古墳群など古墳が多く存在。その規模から、現在の磐田市がこの地方の中心地であったことが示されている。畿内古墳と類似した石室・埴輪が見られる。出土した三角縁神獣鏡は、現在、東京都の国立博物館にある。また成務朝物部氏の流れを汲む遠淡海国造を設置したとされる。

律令時代から室町時代まで編集

特徴:「遠江府中」の時代、遠江国の中心地

戦国時代から江戸時代まで編集

 
東海道見附宿

特徴:「見付」の時代、東海道宿場町

明治時代以後編集

いわたし
磐田市
 
磐田市章
廃止日 2005年(平成17年)4月1日
廃止理由 新設合併
磐田市(旧)、磐田郡豊田町竜洋町福田町豊岡村 →磐田市(新)
現在の自治体 磐田市(新)
廃止時点のデータ
  日本
地方 中部地方東海地方
都道府県 静岡県
隣接自治体 浜松市浜北市袋井市、磐田郡豊田町、竜洋町、福田町、豊岡村、浅羽町
磐田市役所
所在地 静岡県
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特徴:それぞれの時代の政組織の変更により、段階的に各地区が合併(見付、中泉、池田、掛塚、福田)

  • 1875年:見付学校が完成した。現存する小学校校舎では、日本最古の木造擬洋風の校舎である。
  • 1889年4月1日:町村制の施行により、磐田郡見附宿が単独で町制施行して磐田郡見付町が発足。
  • 1889年10月1日:豊田郡中泉町二之宮村が合併し、改めて豊田郡中泉町が発足。[矛盾]
  • 1896年4月1日:磐田郡・山名郡および長上郡・豊田郡の一部をもって、改めて磐田郡を設置。中泉町の所属郡が磐田郡に変更。
  • 1929年3月1日 : 磐田郡中泉町が、梅原村を編入し、改めて磐田郡中泉町が発足
  • 1940年11月1日:磐田郡見付町・中泉町・西貝村天竜村が合併し、磐田郡磐田町が発足。
  • 1948年4月1日:市制施行し、磐田市となる。
  • 1956年1月1日 - 岩田村を編入。
  • 2005年4月1日:(旧)磐田市、磐田郡豊田町竜洋町福田町豊岡村と合併し、改めて磐田市が発足。

変遷表編集

自治体の変遷
1889年4/1 1889年 - 1912年7月29日 1912年7月30日 - 1926年12月24日 1926年12/25 - 1954年 1955年 - 1989年1/6 1989年1/7 - 現在 現在
周智郡
奥山村
奥山村 奥山村 奥山村 1925年5月10日
町制改称 水窪町
1951年7月1日
磐田郡に編入
水窪町 水窪町 2005年7月1日
浜松市に編入
2007年7月1日
政令指定都市に移行
浜松市 天竜区
浜松市
天竜区
1903年12月1日
分立 城西村
城西村 城西村 1951年7月1日
磐田郡に編入
1956年9月30日
合併 佐久間町
佐久間町 佐久間町
豊田郡
佐久間村
佐久間村 1896年4月1日
磐田郡に編入
佐久間村 佐久間村
豊田郡
浦川村
浦川村 1896年4月1日
磐田郡に編入
浦川村 1936年11月3日
町制 浦川町
豊田郡
山香村
山香村 1896年4月1日
磐田郡に編入
山香村 山香村
山名郡
幸浦村
幸浦村 1896年4月1日
磐田郡に編入
幸浦村 幸浦村 1955年3月31日
合体 浅羽村
1956年10月1日
町制 浅羽町
浅羽町 浅羽町 2005年4月1日
編入

袋井市

袋井市
山名郡
東浅羽村
東浅羽村 1896年4月1日
磐田郡に編入
東浅羽村 東浅羽村
山名郡
西浅羽村
西浅羽村 1896年4月1日
磐田郡に編入
西浅羽村 西浅羽村
山名郡
上浅羽村
上浅羽村 1896年4月1日
磐田郡に編入
上浅羽村 上浅羽村
小笠郡笠原村
岡崎・山崎の一部
小笠郡笠原村
岡崎・山崎の一部
小笠郡笠原村
岡崎・山崎の一部
小笠郡笠原村
岡崎・山崎の一部
小笠郡笠原村
岡崎・山崎の一部
小笠郡笠原村
岡崎・山崎の一部
1956年9月30日
編入 袋井町
1958年11月3日
市制 袋井市
山名郡
久努村
久努村 1896年4月1日
磐田郡に編入
久努村 久努村 久努村 1952年10月10日
編入 袋井町
袋井町 袋井町
周智郡久努西村 周智郡久努西村 周智郡久努西村 周智郡久努西村 周智郡久努西村 1948年9月1日
編入 袋井町
山名郡
笠西村
笠西村 1896年4月1日
磐田郡に編入
笠西村 笠西村 1928年12月15日
編入 袋井町
山名郡
山名町
山名町 1896年4月1日
磐田郡に編入
1909年1月1日
改称 袋井町
袋井町
山名郡
田原村
田原村 1896年4月1日
磐田郡に編入
田原村 田原村 田原村 田原村 田原村 1956年9月1日
袋井町に編入
1956年9月1日
磐田市に編入
磐田市 磐田市 2005年4月1日
編入 磐田市
磐田市
山名郡
御厨村
御厨村 1896年4月1日
磐田郡に編入
御厨村 御厨村 御厨村 御厨村 御厨村 1955年1月1日 磐田市に編入 磐田市
山名郡
南御厨村
南御厨村 1896年4月1日
磐田郡に編入
南御厨村 南御厨村 南御厨村 南御厨村 東新屋・東脇・新出・和口・大立野
蛭池・南島・小島 1955年1月1日
編入 福田町
福田町 福田町
山名郡
於保村
於保村 1896年4月1日
磐田郡に編入
於保村 於保村 於保村 於保村 於保村 下大之郷・浜部・大原の一部 1957年9月1日
磐田市に編入
磐田市 磐田市
五十子・南田・太郎馬新田・一色・塩新田・宇兵衛新田・南田伊兵衛新田・清庵新田・大原の一部 1957年9月1日
編入 福田町
福田町 福田町
山名郡
福島村
福島村 1896年4月1日
磐田郡に編入
1909年10月31日
町制改称 福田町
福田町 福田町 1955年3月31日
編入 福田町
山名郡
豊浜村
豊浜村 1896年4月1日
磐田郡に編入
豊浜村 豊浜村 豊浜村 豊浜村 豊浜村
山名郡
西貝村
西貝村 1896年4月1日
磐田郡に編入
西貝村 西貝村 1940年11月1日
合併 磐田町
磐田町 1948年4月1日
市制 磐田市
磐田郡
見付町
見付町 見付町 見付町 見付町
豊田郡
中泉町
1889年10月1日
編入 中泉町
1896年4月1日
磐田郡に編入
中泉町 1929年3月1日
編入 中泉町
豊田郡
梅原村
梅原村 梅原村 1896年4月1日
磐田郡に編入
豊田郡
天竜村
天竜村 1896年4月1日
磐田郡に編入
天竜村 天竜村

行政編集

市長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
初代 鈴木望 2005年4月24日 2009年4月23日[2] 旧磐田市長
2-4代 渡部修 2009年4月24日 2021年4月23日
5代 草地博昭 2021年4月24日 現職
市役所

市役所支所:福田支所、竜洋支所、豊田支所、豊岡支所

議会編集

市議会編集

静岡県議会編集

  • 選挙区:磐田市選挙区
  • 定数:3人
  • 任期:2019年4月30日 - 2023年4月29日
  • 投票日:2019年4月7日
  • 当日有権者数:134,478人
  • 投票率:46.93%
候補者名 当落 年齢 党派名 新旧別 得票数
江間治人 58 自由民主党 16,575票
野崎正蔵 55 自由民主党 15,448票
沢田智文 49 無所属 15,137票
川崎和子 59 無所属 15,038票

経済・産業編集

 
ヤマハ発動機本社

第一次産業編集

温室メロンマスクメロン、磐田メロンと呼ばれる)、緑茶のほか、2005年豊岡村福田町竜洋町豊田町との合併により、白葱シラス海老芋などが主要な農水産物となっている。

第二次産業編集

ヤマハ発動機スズキオートバイ自動車工場、河合楽器製作所東洋ピアノ製造ピアノ工場、浜松ホトニクスの電子管、半導体製造工場がある。 また、地場産業であるベルベットコーデュロイといった繊維産業、その他に香料(高砂香料工業)などの産業もある。

第三次産業編集

磐田市の商業は、隣接する政令指定都市である浜松市の影響などから、人口に対しては商業集積規模が小さめである。近年は、浜松市などと同様に中心市街地の衰退が問題となっている。磐田市内の商業が集積している地域は、今之浦や上岡田などがある。大規模店舗としてはアピタ磐田店ららぽーと磐田が出店している。

施設編集

警察編集

交番
  • 豊岡交番(上神増)
  • 向陽交番(向笠竹之内)
  • 磐田駅前交番(中泉)
  • 磐田南部交番(千手堂)
  • 豊田交番(森岡)
  • 西貝交番(西貝塚)
  • 福田交番(福田)
  • 竜洋交番(豊岡)
駐在所
  • 御厨警察官駐在所(鎌田)
  • 富岡警察官駐在所(富里)
  • 十束警察官駐在所(堀之内)

消防編集

本部
消防署
分遣所
  • 東部分遣所(岩井)
  • 福田分遣所(南島)
  • 竜洋分遣所(白羽)
  • 豊田分遣所(森岡)
  • 豊岡分遣所(合代島)

医療編集

図書館編集

郵便局編集

文化施設編集

スポーツ施設編集

  • ヤマハスタジアム
  • 磐田スポーツ交流の里ゆめりあ
  • 磐田城山球場
  • 磐田市陸上競技場
  • ラリーナ(卓球場、アーチェリー場)[3][4]

姉妹都市・提携都市編集

海外編集

姉妹都市

国内編集

提携都市
その他

スポーツチーム編集

サッカーチーム編集

ジュビロ磐田Jリーグ

ホームスタジアム:ヤマハスタジアム、エコパスタジアム

ラグビーチーム編集

静岡ブルーレヴズJAPAN RUGBY LEAGUE ONE

ホームスタジアム:ヤマハスタジアム

教育編集

大学編集

私立

専門職大学編集

県立

専門職短期大学編集

県立

高等学校編集

県立
私立

中学校編集

県立
市立

小学校編集

市立

特別支援学校編集

県立

職業能力開発校編集

交通編集

 
磐田駅

東海道本線東名高速道路国道1号といった東西日本を結ぶ大動脈が通過する。

空港編集

鉄道編集

市の中心となる駅:磐田駅

東海旅客鉄道(JR東海)
天竜浜名湖鉄道(THR)

過去に存在していた鉄道編集

路線バス編集

  • 遠鉄バス
  • 自主運行バス磐田線
    • 磐田市・袋井市・森町が秋葉バスサービスに委託して運行している路線。磐田駅と森町を結んでいる。平日のみ運行。
  • 磐田市生活バス路線「掛塚磐田駅線」
    • 磐田市が浜松バスに委託して運行している路線。千手堂系統・とつか系統・北高系統の3系統がある。日祝日と年末年始は全便運休。現金のほか、PayPayでの支払いが可能。

デマンド型乗合タクシー「お助け号」編集

  • 磐田中央線
  • 磐田東部線
  • 磐田南部線
  • 磐田北部線
  • 豊田線
  • 竜洋線
  • 福田線
  • 豊岡線

道路編集

高速道路
一般国道
主要地方道
一般県道

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集

名所・旧跡編集

観光スポット編集

公園
スポーツ施設
その他

祭事・催事編集

民話編集

 
しっぺい
  • 鬼退治
長野県の習焼神社に伝わる伝承では、諏訪大社の祭神建御名方神八坂刀売神の子須波若彦命が一族を引き連れて見付の鬼退治(開拓)したとされ、現在は須波若御子神社(淡海國玉神社に合祀)に祀られているという。
  • 悉平太郎
見付天神社の裸祭りの由来には、「猿神退治」の類型で知られる人身御供伝承がある。見付天神社では、毎年祭りの時期になると白羽の矢が飛び娘を生贄に差し出していたが、室町時代の延慶年間に旅の僧侶が信濃国赤穂村(長野県駒ヶ根市)の光前寺から悉平太郎(しっぺいたろう)と呼ばれる霊犬を連れ怪物を退治し、裸祭りは怪物退治を歓喜した起こったのが始まりであるという。
悉平太郎は猿神退治伝承のなかで東日本で類例が多く、駒ヶ根では早太郎(はやたろう)の名で呼ばれる。光前寺は天台宗寺院であるため修験系の民間宗教社を通じて両社の間で説話の流布が行われたと考えられているが、光前寺の古記録では霊犬が怪物退治を行ったとする説話は見られるが人身供養については初見資料が近世に至るまで見られず、御霊信仰を基盤に説話化されて成立したものであると考えられている。
磐田市のキャラクター「しっぺい」は、この民話が元となっている。

静岡いわたPR大使編集

磐田市の認知度およびイメージの向上、市民の市への愛着や誇りを醸成することを目的とし、2022年に創設された。

「静岡いわたPR大使」一覧編集

AKIRA (EXILE) (ダンスパフォーマー)

椎木隆太 (株式会社ディー・エル・イー 創業者兼最高執行責任者)

椎木里佳 (株式会社AMF代表取締役社長)

鈴木利幸 (株式会社ユナイテッドラウンジ 代表取締役)

山下康介 (作曲家・編曲家)

水谷隼 (元プロ卓球選手)

伊藤美誠 (プロ卓球選手)

奥村翔 (静岡ブルーレヴズ)

森岡陸 (ジュビロ磐田)

著名な出身者編集

政財界編集

学術編集

芸術編集

芸能編集

スポーツ編集

その他編集

ゆかりの人物編集

脚注編集

外部リンク編集

行政

産業

観光