津南町
津南町(つなんまち)は、新潟県中魚沼郡に属する町である。中越地方に位置し、十日町都市圏に含まれる。
つなんまち ![]() 津南町 | |||||
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国 |
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地方 |
中部地方、北陸地方 甲信越地方、信越地方 北信越地方、上信越地方 広域関東圏 | ||||
都道府県 | 新潟県 | ||||
郡 | 中魚沼郡 | ||||
市町村コード | 15482-2 | ||||
法人番号 | 3000020154822 | ||||
面積 |
170.21km2 | ||||
総人口 |
8,548人 [編集] (推計人口、2023年2月1日) | ||||
人口密度 | 50.2人/km2 | ||||
隣接自治体 |
十日町市、南魚沼郡湯沢町 長野県下水内郡栄村 | ||||
町の木 | 津南桐 | ||||
町の花 | ノギク | ||||
町の鳥 | ウグイス | ||||
津南町役場 | |||||
町長 | 桑原悠 | ||||
所在地 |
〒949-8201 新潟県中魚沼郡津南町下船渡585 北緯37度00分51秒 東経138度39分09秒 / 北緯37.01428度 東経138.65253度座標: 北緯37度00分51秒 東経138度39分09秒 / 北緯37.01428度 東経138.65253度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
地理編集
魚沼地方(旧魚沼郡)南西部に位置しており、後述のように魚沼コシヒカリの生産が盛んである。
隣接する十日町市への通勤率は13.3%(平成22年国勢調査)。長野県と栄村などで県境を接する。
地形編集
信濃川およびその支流沿いの山間部に町域が広がる。町内を代表する地形である河岸段丘は日本最大の規模で、特に見玉(みだま)地区で柱状節理が連なる「石落し」が名高い。石落しや苗場山を含めて苗場山麓ジオパークとして認定されている。
苗場山は町の南東に位置する標高2145mの山で、山腹に点在する池塘が苗代に見えることから「天の苗代」として信仰されてきた[1]。また、山伏山は町の北部に位置する標高903mの山で、山麓には風穴が点在しており、かつては養蚕の貯蔵に利用されていた[1]。
役場の標高は241 mであるが[2]、段丘の上面には400 mを超える土地が広がっている[3]。
気候編集
新潟県内でも特に雪の多い地域であり、町全域が特別豪雪地帯に指定されている。気象庁アメダス「津南」地点の1991-2020年平年値は、年間降雪量累計が1,301 cm、最深積雪が271 cmで、いずれも県内アメダスの中で最も大きい値である。2022年2月24日には419 cmの最深積雪を観測した[4]。町の中心部でも積雪深が3 mを超えることがしばしばある[5]。
一方で夏は北西の涼風が吹き、高原性の気候が続く[2]。
歴史編集
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市町村合併編集
平成の大合併に伴い、十日町市のほか中魚沼郡の川西町と中里村、東頸城郡の松之山町と松代町の6市町村(いずれも合併し、現在の十日町市となっている)での合併が検討された。しかし、町民に対して実施した住民投票の結果を受け、当町は合併せずに独立することを選択した。
前述の合併とは別に、地理的に近いとされる中魚沼郡中里村や東頸城郡松之山町との3町村での合併も検討されたが、その話が大きく取り上げられるようになった時は既に中里村と松之山町は十日町市と合併することが決まっていた為、その案は頓挫することになった。また、隣接する長野県下水内郡栄村との県境を越えた合併も検討されたが、実現には至らなかった。
人口編集
津南町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 津南町の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 津南町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 |
津南町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
- 65歳以上人口 4,069人(33.7%、2005年(平成17年))
- 他の山間地域と同様に高齢化の進展が著しく、若い世代の流出が問題となっている。
行政編集
- 町長:桑原悠(くわばら はるか、女性、東大大学院修了、2018年7月9日就任、2期目)
議会編集
町議会編集
- 定数:14人
- 任期:2019年11月10日 - 2023年11月9日
- 議長:恩田稔
- 副議長:風巻光明
衆議院編集
- 選挙区:新潟6区(十日町市、糸魚川市、妙高市、上越市、中魚沼郡)
- 任期:2021年10月31日 - 2025年10月30日
- 投票日:2021年10月31日
- 当日有権者数:272,966人
- 投票率:67.79%
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 重複 |
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当 | 梅谷守 | 47 | 立憲民主党 | 新 | 90,679票 | ○ |
比当 | 高鳥修一 | 61 | 自由民主党 | 前 | 90,549票 | ○ |
神鳥古賛 | 53 | 無所属 | 新 | 1,711票 |
経済編集
産業編集
主な産業編集
- 米の食味を良くする寒暖差とミネラル分豊富な雪解け水を生かして、国内有数のブランド米「魚沼産コシヒカリ」の生産が盛んである[6]。
- 高原野菜のほか、「雪下ニンジン」と呼ばれる越冬により甘みの増したニンジンが特産品となっている[7]。
- 雪室での野菜や花きの貯蔵に関する研究が1980年代から町内の県高冷地農業技術センターで行われ、その後実用化がなされた[8][9]。
- 観光
- 水力発電(信濃川水系、中津川水系、志久見川水系)
- 山間地の落差と豪雪による豊富な河川水を利用した水力発電が行われており、町内には東京電力の信濃川発電所、下船渡発電所、中津川第一発電所、中津川第二発電所、東北電力の灰雨発電所が置かれている。1990年代からは小水力発電の取組みも行われている[10]。
町内に本社を置く主な企業編集
郵便局編集
金融機関編集
姉妹都市・提携都市編集
教育編集
中等教育学校編集
中学校編集
小学校編集
- 津南町立津南小学校
- 津南町立上郷小学校
- 津南町立芦ヶ崎小学校
かつて存在した小学校編集
交通編集
鉄道路線編集
路線バス編集
町内路線のほか、十日町駅や越後湯沢駅、隣接する栄村の森宮野原駅などとを結ぶ路線が設定されている[14]。
- 南越後観光バス
- スクールバス(一般乗車可能)
- 乗合タクシー
道路編集
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事編集
ひまわり畑、ニュー・グリーンピア津南、秋山郷、山伏山森林公園、温泉、スキー場など様々な観光資源がある。「大地の芸術祭の里」「雪国観光圏」「信濃川火焔街道」など近隣市町村と一体となった観光圏を形成している。
名所・旧跡・観光スポット編集
- 苗場山麓ジオパーク
- 河岸段丘
- 竜ヶ窪(名水百選)
- 沖ノ原遺跡:国指定史跡
- 田代の七ツ釜:国指定名勝及び天然記念物
- 石落し
- 農と縄文の体験実習館「なじょもん」
- 津南町歴史民俗資料館
- 津南ひまわり広場(ひまわり畑)
- 秋山郷
- 中子の桜
- 森林セラピー基地 樽田の森
- トヤ沢砂防堰堤
- 本ノ木・田沢遺跡群:国指定史跡
レジャー・娯楽編集
- ニュー・グリーンピア津南
- マウンテンパーク津南
- 無印良品津南キャンプ場
- 津南映画劇場 - 1969年の津南町では唯一の映画館[22]。
- 上郷クローブ座
温泉編集
温泉が町内各所にあり、地域の住民や観光客に親しまれている。
祭事・催事編集
- 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(十日町市とともに開催)
- 津南まつり(7月下旬)
- 津南雪まつり(3月)
その他編集
著名な出身者編集
脚注・出典編集
- ^ a b 苗場山麓ジオサイトマップ(裏面) 苗場山麓ジオパーク振興協議会、2020年12月10日閲覧。
- ^ a b 町勢要覧2018 - 津南町.2019年7月12日閲覧。
- ^ 地理院地図 - 2019年7月12日閲覧。
- ^ “気象庁 歴代全国ランキング”. 気象庁. 2022年2月27日閲覧。
- ^ 津南町累計積雪図年表 - 津南町.2019年7月12日閲覧。
- ^ 津南産魚沼コシヒカリ津南町農業協同組合(2018年7月5日閲覧)
- ^ “雪下ニンジン(津南町・十日町市)―豪雪の下で甘み増す(越佐うんめぇもん)”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (2009年4月15日)
- ^ “新潟県冷地農業技術センター、豪雪を農業に活用―雪室で球根貯蔵。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1984年11月14日)
- ^ “大沢加工の雪中貯蔵施設、夏場も使う通年利用に―野菜のほか、漬物・吟醸酒も。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1990年8月25日)
- ^ “津南町、わき水と段差を生かし、ミニ発電所―観光や農業用実用化へ実験。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1993年3月19日)
- ^ “廃止:三箇郵便局(新潟県) - 日本郵便”. www.post.japanpost.jp. 2021年5月4日閲覧。
- ^ 旧北越銀行店舗
- ^ a b c d “"小学校-津南町ホームページ"”. "津南町役場". 2020年8月2日閲覧。
- ^ 津南町の公共交通 - 津南町.2018年11月2日閲覧。
- ^ a b “津南の野菜生産研、ひまわり広場を開設―20万本植え迷路も、消費者と交流拡大。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1991年7月27日)
- ^ “マントパーク津南、無線操縦模型愛好者に開放。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1987年8月25日)
- ^ “県観光公社、62年度末で解散へ―直営施設「マントパーク津南」、地元移管を協議。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1987年9月2日)
- ^ “南越後リゾート開発、今期営業限りで清算―累積赤字と借入金32億円に。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1996年12月20日)
- ^ “新潟県内のスキー場、新世紀イベントやリフト値下げ…、集客は企画で勝負。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (2000年11月11日)
- ^ “キャンプ目玉はカヌー・釣り―滞在日数増え余裕(スポーツ&ビジネス)”. 日本経済新聞: p. 夕刊 1. (1995年7月15日)
- ^ “新潟・津南町長石沢久十郎氏―町制30周年、今後の町づくりは(焦点を聞く)”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1985年10月25日)
- ^ 1969年の映画館(北陸・甲信越地方)「消えた映画館の記憶」を参照した。『映画年鑑 1969年版 別冊 映画便覧 1969』時事通信社、1969年
- ^ “新潟・津南町、山の廃校を宿泊施設に―ひなびた田舎情緒人気(TOPICS)”. 日経流通新聞: p. 10. (1993年9月18日)
- ^ “津南温泉スポーツランド(新潟県津南町)―最大のクアハウス(名所新景)”. 日本経済新聞: p. 8 夕刊. (1987年12月24日)
- ^ “新潟・津南町、レク施設の連携強化―温泉ランドを中心に。”. 日本経済新聞: p. 22 地方経済面 新潟. (1987年5月1日)
関連項目編集
外部リンク編集
- 行政
- 観光
町内の地図編集
- 津南町飲食店・温泉・宿・マップ (PDF) (苗場山麓ジオパーク)
- 飯山線沿線そばマップ