イッセー尾形(イッセーおがた、1952年2月22日 - )は、日本俳優

いっせー おがた
イッセー 尾形
イッセー 尾形
第31回東京国際映画祭にて(2018年10月)
本名 尾形 一成
生年月日 (1952-02-22) 1952年2月22日(68歳)
出生地 日本の旗 日本福岡県福岡市
国籍 日本の旗 日本
血液型 A型
ジャンル 俳優、小説家
活動期間 1971年 -
活動内容 舞台(一人芝居)、映画、ドラマ
配偶者 あり
主な作品
テレビドラマ
意地悪ばあさん
炎立つ
スカーレット
映画
トニー滝谷
太陽
舞台
『イッセー尾形の都市生活カタログ』シリーズ
『イッセー尾形のとまらない生活』シリーズ
受賞
第35回文化庁芸術選奨文部大臣新人賞大衆芸術部門(1985年)
第21回紀伊國屋演劇賞(1986年)
第26回放送批評ギャラクシー賞奨励賞(1988年)
第27回ゴールデン・アロー賞演劇芸術賞(1989年)
第14回スポニチ文化芸術大賞グランプリ(2006年)
テンプレートを表示

一人芝居のスタイルを確立した、「日本における一人芝居の第一人者」。

来歴・人物編集

本名は尾形 一成(おがた かずしげ)。「一成」の名は宇垣一成に因むという[1]。芸名の「イッセー」は、本名の音読みからつけたものである。

福岡県福岡市生まれ。父は保険会社のサラリーマンで転勤を繰り返し、まもなく北九州市小倉に移り、幼稚園から小学校1年まで長崎県佐世保市、その後また福岡市に戻り小学校3年の時、東京都杉並区に引越す[2]。高校3年の時千葉県津田沼に移る。東京都立豊多摩高等学校卒業。

美術大学受験に失敗して浪人していた19歳の時に新宿の演劇養成所「アクターズスタジオ」に入る[3]。そこで知り合った森田雄三と共に自由劇場へ移り、高田純次らと劇団「うでくらべ」を結成もした(10カ月ほどで終焉[4])。以後は建築現場で働きながら一人芝居の技を磨く。

1981年に日本テレビお笑いスター誕生!!』で金賞を獲得して広く認知されるようになった。当時は折からの漫才ブームの中で観客は“爆笑型”の笑いを求める傾向にあり、イッセーの芸風は他の出演者に比べて地味な印象があった。「自分も爆笑型をやった方がいいのだろうか」と悩み、爆笑型のネタを作り収録前のリハーサルで披露した。しかし番組のディレクターから「イッセー君は、そういうのとは違うんじゃない?」とアドバイスされ、自分のスタイルを貫くことに自信を持った。この直後の『意地悪ばあさん』(青島幸男主演)では早野金造巡査を演じ、認知度は一気に高まった。『意地悪ばあさん』は1982年にレギュラー番組が終了した後、月曜ドラマランド枠の単発スペシャルが放送されたが、1983年10月の第1作で早野は警察をクビになって波多野医院(ばあさんの長男のシゲル(佐藤英夫が演じた)が経営する医院)の事務長になっている。しかし不評だったのか1984年4月の次作以降は警察官に戻っている。それほどイッセー尾形=早野巡査のイメージは強かった。

現在では日本国内のみならずアメリカヨーロッパといった海外でも巡業を行っている。また一人芝居(代表作は「アトムおじさん」など[5])の他にも桃井かおり小松政夫との二人芝居、映画、ドラマ・CM・司会、小説の執筆、絵画など幅広く活動を行なっている。

2009年3月10日に服用した皮膚病の薬のアレルギーで一時入院、[6]翌日には退院した。

2016年、『沈黙 -サイレンス-』でロサンゼルス映画批評家協会賞 助演男優賞の次点入賞を果たす[7]

一人芝居のスタイル編集

平均して公演は1時間30分〜1時間45分前後で、6演目前後のネタが披露される。ひとネタは10分から20分前後で、暗転に始まり暗転に終わる。ネタが演じられている間は、照明や音響効果が施されることはほとんどない(演出上それらが使用される場合もあり、その際には非常に劇的な効果が見られる)。ネタとネタの間の着替えはBGMとともに照明がついた状態で行われ、観客は衣装替えやメイクの過程を見ながら次のネタへの推理を働かせることが出来る。公演の最後は「歌ネタ」と呼ばれる、楽器(ギター、チェロ等)を使用したネタが演じられるのが通例。ネタの発想は、主に水回りで思いつくことが多いという[8]

基本的に、芝居はイスや携帯電話など最小限の小道具と衣装だけで行われる。ネタの内容は市井の人物が、誰かと掛け合っているシチュエーションが主で、一種落語的ではあるものの、落語と違って状況説明は一切行われない。演目名さえ劇中では明かされず、終演後に公演劇場のロビーの掲示板などで示されるのみである。つまり、新ネタが演じられると観客は当初、その状況をまったく把握できないわけだが、時間を追うごとにイッセーの演技によって状況が理解できるようになり、そのミステリアスかつ知的にスリリングな展開もイッセーの舞台の大きな魅力となっている。作品の全ては長年、演出家の森田雄三と打ち合わせながら作られてきた。

アドリブのように見える自然なセリフ回しも、公演に上げられた段階でほぼ完璧に作り上げられている。複数の公演における同じネタを比較しても(間合いなどに微妙な変化があったとしても、ビデオで確認してさえ)セリフはほとんど同一で変わらない。これは年月が隔たった公演における同一ネタの再演の場合でも同様で、イッセーの驚異的・天才的な記憶力がうかがわれる。

出演作品編集

テレビドラマ編集

連続テレビ小説(NHK)

大河ドラマ(NHK)

プレミアムドラマNHK BSプレミアム

NHKスペシャル(NHK総合)

その他

映画編集

オリジナルビデオ編集

舞台編集

吹き替え編集

ラジオ編集

バラエティ編集

ドキュメンタリー編集

  • 珠玉の感動ストーリー ありがとう(BS朝日、2014年4月9日 - ) - 語り

音楽番組編集

CM編集

音楽編集

レコード

「お尻のスタンプシリタンプ」(歌:平塚たかあき森の木児童合唱団)との両A面シングル。

CDシングル

CD

  • 『昭和コミックソング大行進~笑いのギフト・パック~』(コロムビア、2003年)
※「葛飾亀有三丁目交番番歌」を収録

CD-BOX

※Disc-3に「葛飾亀有三丁目交番番歌」を収録

著書編集

  • 『イッセー尾形の都市生活カタログ』森田雄三共著. 早川書房, 1991
  • 『イッセー尾形の人生カタログ』朝日新聞社, 1991 のち文庫
  • 『イッセー尾形の都市生活カタログ part 2』森田雄三共著. 早川書房, 1992
  • 『お察しください』ネスコ, 1993
  • 『いつでもやりたい』広済堂出版, 1993
  • 『イッセー尾形のナマ本』全4巻 森田雄三共著. 小学館文庫, 1994-98
  • 『本人の希望』森田雄三共著. 早川書房, 1994
  • 『イッセー尾形の遊泳生活』角川書店, 1995
  • 『イッセー尾形のよその国 : I'm Japonicus,am I?』ニキ美和 写真撮影. 二玄社, 1995
  • 『ヘイ、タクシー :イッセー尾形の都市生活カタログ』(ハヤカワ文庫 森田雄三共著. 早川書房, 1995
  • 『イッセー尾形のここだけの話 イッセー尾形となかまたち (Aldo book : CD-ROM bundle)キッズコーポレーション, 1997
  • 『イッセー尾形のそうと思えばとめられるとまらない生活』検見崎誠共著. クレイン, 1997
  • 『いつか、スパゲティ』新潮社, 1999
  • 『空の穴』徳間書店, 1999 文春文庫、2002
  • 『とりあえずの愛』朝日新聞社, 2001
  • 『月の砂』徳間書店, 2001
  • 『正解ご無用』中央公論新社, 2003
  • 『消える男』文藝春秋, 2006
  • 『言い忘れてさようなら』徳間書店, 2009

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 僕の本名の「一成」は、陸軍大将の名前をそのまま借用したそうだ。僕のその「宇垣」という陸軍大将のことはほとんど知らない。昔は偉い人の名前をそのまま付けるということがちょくちょくあったようだ。僕のように名前のルーツに興味がなくなったのか、いただき名前の習慣は廃れたみたいだ。(「いただき名前」)
  2. ^ 『「家」の履歴書』 光進社 2001年、114-120頁
  3. ^ The Greatest Person`s Vibration!! side-A イッセー尾形 - ドカント 2005年3月号(vol.030)
  4. ^ (2ページ目)高田純次 71歳 真面目に語る「30歳の決断、40歳の決断」 - 文春オンライン、2019年1月1日
  5. ^ ShowTime、「アトムおじさん」などイッセー尾形の一人芝居を配信 - BB Watch、2006年6月28日
  6. ^ イッセー尾形 薬アレルギーで緊急入院 2009年3月12日 スポニチ閲覧
  7. ^ “「君の名は。」ロサンゼルス映画批評家協会賞でアニメ賞受賞”. スポニチアネックス. (2016年12月5日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/12/05/kiji/K20161205013852300.html 2016年12月5日閲覧。 
  8. ^ 「イッセー尾形さんに特別インタビュー」 原点は“ふつうの人を輝かせたい!” LWCブログ
  9. ^ 西川貴教が朝ドラ初出演へ“世界的な芸術家”役 『スカーレット』新たな出演者発表”. ORICON NEWS. oricon ME (2019年5月23日). 2019年5月23日閲覧。
  10. ^ 松田龍平×松山ケンイチ『歪んだ波紋』制作開始!”. NHKドラマトピックス. NHK (2019年8月23日). 2019年8月24日閲覧。
  11. ^ “スーパー公務員”唐沢寿明が限界集落を救う TBS新ドラマ『ナポレオンの村』に主演”. ORICON (2015年5月25日). 2015年5月25日閲覧。
  12. ^ “イッセー尾形がピアニスト役、サンド富澤も出演「カルテット」”. お笑いナタリー. (2016年12月27日). http://natalie.mu/owarai/news/214774 2016年12月27日閲覧。 
  13. ^ “広末涼子、相葉雅紀主演ドラマ『僕とシッポと神楽坂』ヒロイン役”. ORICON NEWS (oricon ME). (2018年7月17日). https://www.oricon.co.jp/news/2115736/full/ 2018年9月7日閲覧。 
  14. ^ “濱田龍臣:バラエティー番組に投稿された実話 ドラマ化で主演 ギター&博多弁に挑戦”. まんたんウェブ (MANTAN). (2019年10月29日). https://mantan-web.jp/article/20191028dog00m200083000c.html 2020年2月4日閲覧。 
  15. ^ “松田龍平主演「泣き虫しょったんの奇跡」に永山絢斗、染谷将太、妻夫木聡、松たか子ら結集!”. 映画.com. (2018年3月16日). http://eiga.com/news/20180316/4/ 2018年3月16日閲覧。 
  16. ^ “イッセー尾形、ロシア人俳優にビビる!? 阿部純子が饒舌トークに破顔”. 映画.com. (2019年2月20日). https://eiga.com/news/20190220/23/ 2019年3月24日閲覧。 
  17. ^ 漫画誕生 : 作品情報 - 映画.com” (日本語). 映画.com. 2019年11月21日閲覧。
  18. ^ NEWS”. 映画『空海-KU-KAI-』公式サイト. 2017年12月11日閲覧。
  19. ^ 『東京ガス 暮らしとデザインの40年 1955→1994』1996年2月1日発行、株式会社アーバン。コミュニケーションズ。128頁~131頁

関連項目編集

外部リンク編集