サンフランシスコ国際空港
サンフランシスコ国際空港(サンフランシスコこくさいくうこう、英語: San Francisco International Airport)は、アメリカ合衆国のカリフォルニア州サンフランシスコから南に約21キロメートル(13法定マイル)に位置する国際空港である。
サンフランシスコ国際空港 San Francisco International Airport | |||||||||||||||||||||
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![]() 国際線ターミナル | |||||||||||||||||||||
![]() 連邦航空局・空港図 | |||||||||||||||||||||
IATA: SFO - ICAO: KSFO | |||||||||||||||||||||
概要 | |||||||||||||||||||||
国・地域 |
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所在地 |
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母都市 |
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種類 | 公共 | ||||||||||||||||||||
所有者 | サンフランシスコ空港委員会 | ||||||||||||||||||||
拠点航空会社 | |||||||||||||||||||||
標高 | 4 m (13 ft) | ||||||||||||||||||||
座標 | 北緯37度37分08秒 西経122度22分30秒 / 北緯37.61889度 西経122.37500度座標: 北緯37度37分08秒 西経122度22分30秒 / 北緯37.61889度 西経122.37500度 | ||||||||||||||||||||
公式サイト | 公式ウェブサイト | ||||||||||||||||||||
地図 | |||||||||||||||||||||
空港の位置(カリフォルニア州) サンフランシスコ・ベイエリアの空港の位置関係 | |||||||||||||||||||||
滑走路 | |||||||||||||||||||||
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統計(2009年) | |||||||||||||||||||||
旅客数 | 37,366,287人 | ||||||||||||||||||||
発着回数 | 379,751回 | ||||||||||||||||||||
リスト | |||||||||||||||||||||
空港の一覧 |
概要編集
アメリカ西海岸における主要空港の1つで、ユナイテッド航空とヴァージン・アメリカのハブ空港である。西海岸の玄関口の1つとして、アメリカ国内のみならず、アジア・ヨーロッパ・南アメリカ・オセアニアへの路線が就航している。 サンフランシスコ国際空港はベイエリア最大の空港であり、またカリフォルニア州においてロサンゼルス国際空港(LAX)に次いで2番目に混雑している空港である。2013年時点での旅客数はアメリカで7位、世界で22位となっている。[3]
また、オークランド国際空港やノーマン・Y・ミネタ・サンノゼ国際空港と共にサンフランシスコ・ベイエリアの主要路線の空の玄関口として機能している。
ターミナル編集
ターミナル1・2・3・国際線ターミナルの4つに分かれており、7つのボーディング・エリアがある。それぞれのターミナルは環状に配置されていて、ターミナル間の移動は徒歩で可能な他、ターミナル間を結ぶエアトレインが24時間運行しており、無料で利用できる。
2019年8月20日より、ターミナルビル内で使い捨てペットボトル入り飲料水の販売を禁止した。ゴミの最終処分場の残容量が逼迫していることから取られた措置[4]。
ターミナル1編集
旧サウス・ターミナルとして知られるターミナル1はボーディング・エリアB&Cから成り立っている。ボーディング・エリアA(ロトンダA)は2007年に取り壊された。 当初のターミナル(現在のボーディング・エリアB&C)は総工費1400万ドルを費やして1963年に開業し、ロトンダAは1974年に開業した。 ターミナルの改修工事は総工費1億5000万ドルを費やし、1988年に完了した。
ボーディング・エリア B (ゲート20-23, 24A-24B, 25-31, 32A-32B-32C, 33-35, 36A-37B, 37-39)編集
航空会社 | 就航地 |
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アラスカ航空(AS) | パームスプリングス、ポートランド(オレゴン)、プエルトバジャルタ、サン・ホセ・デル・カボ(メキシコ)
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フロンティア航空(F9) | デンバー |
サウスウエスト航空(WN) | アトランタ、シカゴ/ミッドウェー、デンバー、ラスベガス、ロサンゼルス/LAX、ミルウォーキー、ロサンゼルス/オレンジ・カウンティ―、フェニックス、サンディエゴ |
ボーディング・エリア C(ゲート40, 42-44, 45A-45B, 46-48)編集
航空会社 | 就航地 |
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デルタ航空(DL) | アトランタ、シンシナティ、デトロイト、ホノルル、ロサンゼルス/LAX、ミネアポリス=セントポール、ニューヨーク/JFK、ソルトレークシティ
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フロンティア航空(F9) | デンバー |
ターミナル2編集
旧セントラル・ターミナルとして知られるターミナル2は、1954年に開業した。現在の国際線ターミナルがオープンする前の国際線ターミナルとして知られている。このターミナルは2008年にから383百万ドルかけて改修工事が行われ、2011年4月14日にオープンした。 ボーディング・エリア Dのみを有する。現在ゲートは14(ゲート50, 51A-51B, 52-53, 54A-54B, 55, 56A-56B, 57, 58A-58B, 59)あり、アメリカン航空とアラスカ航空が使用している。管制塔はターミナル2の上層階に位置している。出発・到着エリアはターミナル1とターミナル3を結ぶ通路としても機能している。
ターミナル3編集
旧ノース・ターミナルとして知られるターミナル3は、1981年開業のボーディングエリア E と 1979年開業のボーディング・エリア F を有する。ターミナル3は、ターミナル2の改修工事が終了するまでアメリカン航空とユナイテッド航空が使用していたが、ターミナル2のオープンに伴い、アメリカン航空がターミナル2に移ったため、現在ではユナイテッド航空によって占められている。元アメリカン航空が使用していたボーディングエリア Eは改修工事が終了しユナイテッド航空が使用している。
ボーディング・エリア F(ゲート68-72, 73-73A, 74-76, 77A-77B, 78-86, 87-87A, 88-90)編集
ユナイテッド航空の国内線はターミナル3を使用し、国際線は国際線ターミナルを使用する。一部の国内線はターミナル1を使用する。
国際線ターミナル編集
2000年12月にオープンしたこのターミナルは、北米の中で最大の国際線ターミナルであり、耐震基礎絶縁体(免震構造)で建設された世界の中で最も大きな構造物である。このターミナルの完成前は、ターミナル2が国際線ターミナルであった。ボーディングエリアは上層部に店舗とレストラン、下層部に出発ロビーを配置した2層構造である。興味を引くのが、国際線ターミナルにはつきもののファストフード・チェーン店が無いことである。その代わり、レストランは、彼らが確立したファストフード・バージョンを披露した、ベイエリアの中でリーダー的なレストランである。また国際線ターミナルのボーディング・エリアG側の駐車場からはバートの駅につながっている。
ボーディング・エリア A(ゲート A1-A12)編集
ボーディング・エリアAは主にスカイチームまたはワンワールドに加盟している航空会社、及び航空連合に加盟していない航空会社が利用している。スターアライアンスに加盟している航空会社はアシアナ航空と一部のエア・カナダ便のみである。
(南側, ボーディングエリア G の反対側)
航空会社 | 就航地 |
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アラスカ航空(AS) | サン・ホセ・デル・カボ(メキシコ)、プエルトバジャルタ |
ハワイアン航空(HA) | (国内線) ホノルル、カフルイ |
ジェットブルー航空(B6) | (国内線) オースティン、マイアミ/フォートローダーデール、ボストン、ロングビーチ、ニューヨーク/JFK、ラスベガス |
サン・カントリー航空(SY) | (国内線) ミネアポリス=セントポール |
エア・カナダ(AC) | モントリオール、トロント、バンクーバー |
ウエストジェット航空(WS) | カルガリー、バンクーバー |
アエロメヒコ航空(AM) | メキシコシティ、グアダラハラ、グアナフアト (季節就航) モレリア |
LATAM ペルー(LP) | リマ |
アビアンカ・エルサルバドル(TA) | サンサルバドル |
ブリティッシュ・エアウェイズ(BA) | ロンドン/ヒースロー |
ヴァージン・アトランティック航空(VS) | ロンドン/ヒースロー |
KLMオランダ航空(KL) | アムステルダム |
エールフランス(AF) | パリ/シャルルドゴール |
XLフランス航空(SE) | パリ |
日本航空(JL) | 東京/羽田、東京/成田 |
大韓航空(KE) | ソウル/仁川 |
アシアナ航空(OZ) | ソウル/仁川 |
キャセイパシフィック航空(CX) | 香港 |
チャイナエアライン(CI) | 台北/桃園 |
中国東方航空(MU) | 上海/浦東 |
中国南方航空(CZ) | 広州、武漢 |
フィリピン航空(PR) | マニラ |
エミレーツ航空(EK) | ドバイ |
エティハド航空(EY) | アブダビ |
カンタス航空(QF) | シドニー |
ボーディング・エリア G(ゲート G91-G102)編集
ボーディング・エリアGは主にスターアライアンスに加盟している航空会社、およびエアリンガスが利用している。 (北側, ボーディングエリア A の反対側, ボーディングエリア F の隣)
航空会社 | 就航地 |
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ユナイテッド航空(UA) | (北米) メキシコシティ、カンクン、グアダラハラ
(季節就航) プエルトバジャルタ
(ヨーロッパ) ロンドン/ヒースロー、パリ/シャルルドゴール、フランクフルト、ミュンヘン、パペーテ
(中東) テルアビブ |
ルフトハンザドイツ航空(LH) | フランクフルト、ミュンヘン |
スイス国際航空(LX) | チューリッヒ |
スカンジナビア航空(SK) | コペンハーゲン |
エアリンガス(EI) | ダブリン |
全日本空輸(NH) | 東京/成田、東京/羽田 |
エバー航空(BR) | 台北/桃園 |
中国国際航空(CA) | 北京/首都、上海/浦東、重慶 |
シンガポール航空(SQ) | 香港、シンガポール |
トルコ航空(TK) | イスタンブール |
ニュージーランド航空(NZ) | オークランド |
地上アクセス編集
鉄道編集
2003年6月22日にバート(BART)がSFO駅およびミルブレー駅(Millbrae)まで延伸されたため、サンフランシスコ市の中心部まで鉄道で行けるようになった。
また、ミルブレー駅ではカルトレインに接続しており、サンノゼ(San Jose)・ギルロイ(Gilroy)方面へも行くことが可能となった。ただし、SFO駅 - ミルブレー駅間はバートの利用が必要である。バートのSFO駅 - ミルブレー駅間の直通運転は平日夕方以降、週末および祝日のみであり、平日の日中はサンブルーノ駅(San Bruno)での乗り換えが必要となる。
バス編集
サムトランスが以下の5路線を運行している。
- ルート140:サンブルーノ(San Bruno)、サウス・サンフランシスコ(South San Francisco)、パシフィカ(Pacifica)方面
- ルート292:サンマテオ(San Mateo)、ヒルズデール・モール(Hillsdale Mall)方面
- ルート398:サンブルーノ駅(バート)(San Bruno BART Station)方面、およびレッドウッド・シティ駅(カルトレイン)(Redwood City Caltrain Station)方面
- ルート397:シビック・センター駅(バート)(Civic Center BART Station)方面、およびミルブレー駅、パロアルト駅(カルトレイン)(Palo Alto Caltrain Station)方面
- ルートKX:速達タイプの路線であり、午前は北行き、午後は南行きのみ。レッドウッド・シティ方面およびサンフランシスコ方面
自動車編集
国道101号線に隣接している他、付近にある州間高速道380号線とのジャンクションから州間高速道280号線に接続されている。
空港の敷地内に短期用の駐車場がある他、敷地外には長期用の駐車場がある。また、各バート駅の駐車場は事前にオンラインで許可証を購入することで長期用の駐車場として利用できる。
滑走路編集
クロース・パラレル方式で2本×2組、計4本の滑走路が配置されているが、この近接した滑走路での同時離着陸が行われている世界でも珍しい空港である。 その理由はこの空港が一日1000を超える航空機の往来があるためで、同時着陸を行う際は接近を告げる機内アナウンスが放送される事が有る。並行する二本の滑走路が近接しているため、名物の霧がかかるなど気象条件が悪化すると片方の滑走路が閉鎖され到着遅れの原因となっている。
事故編集
- 1968年11月22日、羽田空港(東京国際空港)発日本航空002便(ダグラス DC-8-62 機体記号:JA8032、愛称:志賀 "SHIGA")が、サンフランシスコ国際空港への着陸操作を誤ったために、滑走路から5キロメートル、サンマテオ市コヨーテ岬ヨットハーバーから500メートル沖合いのサンフランシスコ湾の海面に着水した。機体の損壊が少なく、また浅瀬であったために機体が完全に水没しなかったことから、乗員乗客107名全員が無傷で救助された。
- 1971年7月30日、ロサンゼルス国際空港発羽田空港行きパンアメリカン航空845便(ボーイング747-100 機体記号:N747PA、愛称:" Clipper America")が途中経由地のサンフランシスコ国際空港で、地上の運行管理者の勘違いや機長の錯誤からB747の離陸には短すぎる滑走路から離陸してしまったために、主脚を進入灯に衝突させた。機体が破損したものの引き返して緊急着陸することに成功し、死者は出なかったものの、重軽傷者が29人発生し、ボーイング747としては初めての人身事故となった。
- 2013年7月6日午前11時36頃(日本時間午前3時ごろ)、仁川国際空港発アシアナ航空214便(ボーイング777-200ER、機体番号:HL7742)が当空港への着陸に失敗し炎上した。搭乗していた乗員乗客307人のうち3人が死亡、日本人1人を含む130人以上が病院に運ばれた[6]。この事故の影響で、当空港の滑走路は一時閉鎖となり、ロサンゼルス国際空港など他空港への着陸や欠航・遅延が発生した。2014年6月15日に米運輸安全委員会 (NTSB) は、事故調査の公聴会を行い、操縦ミスを第一の原因にあげた。[7] [8]
脚注編集
- ^ “SFO - San Francisco International Airport”. San Francisco International Airport. 2009年8月3日閲覧。
- ^ FAA Airport Master Record for SFO (Form 5010 PDF), effective 2007-12-20
- ^ “Airports Council International - Worldwide Airport Traffic Report - Calendar Year 2013”. The Port Authority of NY & NJ. 2014年4月13日閲覧。
- ^ “サンフランシスコ空港、飲料水入りペットボトルの販売禁止へ”. AFP (2019年8月3日). 2019年10月12日閲覧。
- ^ ユナイテッド航空、サンフランシスコ/西安線就航を申請 季節便を週3便 FlyTeam 2015年9月23日付
- ^ 韓国のアシアナ航空機が米サンフランシスコで着陸失敗、炎上 2013年07月07日 10:17 AFPBB News
- ^ Crash of Asiana Flight 214 Accident Report Summary
- ^ アシアナ機の着陸失敗事故、「自動操縦への頼り過ぎ」が一因
関連項目編集
外部リンク編集
- 公式ウェブサイト (英語)
- サンフランシスコ観光局/国際空港 (日本語)
- 地図 - Google マップ