ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃

2001年公開の日本映画
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ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(ゴジラ・モスラ・キングギドラ だいかいじゅうそうこうげき)は、2001年12月15日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第25作である。カラー、シネマスコープ、ドルビーデジタル[出典 3]。併映は『劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険[2][1]

ゴジラ・モスラ・キングギドラ
大怪獣総攻撃
Godzilla, Mothra and King Ghidorah
Giant Monsters All-out Attack[1]
監督 金子修介
脚本
製作 富山省吾
出演者
音楽 大谷幸
撮影
編集 冨田功
製作会社 東宝映画[2]
配給 東宝[2]
公開 2001年12月15日[出典 1]
上映時間 105分[出典 2]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 27億1000万円[6]
前作 ゴジラ×メガギラス G消滅作戦
次作 ゴジラ×メカゴジラ
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概要編集

「ゴジラミレニアムシリーズ」の第3作[4]。本作ではゴジラは第1作のみを踏まえ、それ以後の日本に怪獣はまったく現われなかった設定となっている[1][注釈 1]。主要襲撃地点は、太平洋、孫の手島(架空)、静岡県山梨県の富士山麓、神奈川県新潟県鹿児島県

本作でのゴジラは感情移入を拒む恐怖の対象や悪の権化として描かれ[出典 4]、戦争のメタファーとしての要素が強調されている[9]。ゴジラの出現により命を落とす犠牲者が多く描かれているのも特徴である[5]

監督は、平成ガメラ3部作の金子修介が務めた[出典 5]。特殊技術の神谷誠は、平成VSシリーズと平成ガメラ3部作の両方に参加していた[10][11]

劇中における1954年のゴジラ出現シーンの1カットに『さらばラバウル』と『晩菊』のポスターが登場している。

観客動員数は240万人を記録し、ゴジラミレニアムシリーズ中で最高の動員数となった。興行収入は27億1,000万円(2002年度邦画映画興行収入第3位)を記録した。

ストーリー編集

日本を襲ったゴジラを防衛軍が撃退してから、半世紀が経とうとしていた。防衛軍はグアム島沖で消息を絶った原子力潜水艦を救助するため、特殊潜航艇「さつま」に出動命令を下す。現場に向かった「さつま」のクルー・広瀬は、原潜の残骸の近くで青白く光りながら移動する巨大な生物の背びれを目の当たりにする。

一方、新潟県・妙高山の大田切トンネルでは暴走族が突如発生した地震によって落石と土砂の下敷きとなり、鹿児島県・池田湖では盗品でパーティーを開いていた11人の若者が翌日、白い繭に包まれた状態の遺体で発見されるという、怪事件が続出する。「BS・デジタルQ」のリポーター・立花由里は、事件の場所が『護国聖獣伝記』に記されている3体の聖獣バラゴン・モスラ・ギドラが眠る場所に一致していることに気づくと、その謎を突きとめるため、伝記の著者・伊佐山嘉利に出会う。そこで「ゴジラは太平洋戦争で死亡した人々の怨念の集合体である」と語る伊佐山の姿に、由里は彼がゴジラから日本を守るために護国聖獣を蘇らせようとしていることを知る。

ゴジラは小笠原諸島・孫の手島を壊滅状態にした後、静岡県・焼津港へ上陸し、そのまま東京を目指す。山梨県・本栖湖付近にはバラゴンが現れ、神奈川県箱根町大涌谷でゴジラに戦いを挑むが、敗れてしまう。そんな中、池田湖ではモスラの巨大な繭が浮上し、富士の樹海の氷穴ではギドラが目覚めようとしていた。

防衛軍もゴジラ迎撃に挑むが、ゴジラに通常兵器は効かず、その進撃を食い止められない。横浜の最終防衛ラインで待ち構える防衛軍の目の前で、ゴジラとモスラ、ギドラの死闘が始まる。

登場怪獣編集

登場人物編集

立花 由里たちばな ゆり[12][13]
本編の主人公。BS・デジタルQのスタッフで、立花泰三准将の娘[13][14]。妙高山で伊佐山と偶然出会ったことで、ゴジラと護国聖獣との戦いに巻き込まれていく。
好奇心旺盛かつ食事も庶民的で「女に生まれたくなかった」とぼやくなど、少々サバサバした性格。箱根で負傷し、武田から協力を一度拒否されても、マウンテンバイクで箱根から横浜まで走行しながら危険をかえりみず、ゴジラとの戦闘をリポートする。
武田 光秋たけだ みつあき[12][15]
由里の友人[12][注釈 2]。小説家見習いのサイエンスライター[15][14]。由里と行動を共にする中、ゴジラと護国聖獣との戦いに巻き込まれていく。
軍人である泰三におののいたが、酔いつぶれた由里を自宅まで送ったり、自身の忠告も無視して単独でリポートする彼女に心打たれて再び共に奔走するなど、勇敢で面倒見が良い。
門倉 春樹かどくら はるき[12][16]
BS・デジタルQの企画部長[出典 6]。黒縁メガネにロングヘアが特徴。いつもスルメやタバコを口にしている。
普段は自分たちの作る番組を「アホ番組」と自嘲する企画部長らしからぬ姿勢だが、報道スタッフとしての自覚は確かで、ゴジラの追跡映像を生放送する際には自らが責任をとると名乗り出る[16][14]
江森 久美えもり くみ[12][17]
防衛軍情報管理部大佐[出典 7]。常に落ち着いており、情報管理室でゴジラや護国聖獣の動きを監視する。泰三をひそかに慕っている[14]
三雲 勝将みくも かつまさ[12][18]
防衛軍中将[出典 8]。准将である立花とはライバル関係にある[14]
ゴジラの上陸を受け、要撃司令官に任命される[14]。焼津港にゴジラが現れた報告を受けた際には、御殿場に現れたバラゴンの情報が錯綜したために困惑したり、モスラやギドラが出現したことを知ると取り乱すなど、事態に翻弄される[14]
日野垣 真人ひのがき まさと[12][19]
防衛軍軍令部書記官[12][19]。50年前に防衛軍の攻撃がゴジラにまったく通用しなかったことを知る、数少ない人物の一人[出典 9]
広瀬 裕ひろせ ゆたか[12][20]
防衛海軍中佐[12][20]。「さつま」で原潜が消息を絶ったグアム島沖の海底を探索中、ゴジラを目撃する[12]。泰三が信頼を置く部下で、彼が横浜の「あいづ」に出向する際にも同行している。
丸尾 淳まるお じゅん[12][21]
BS・デジタルQのアシスタントディレクターで[12][21]、由里の同僚。由里に好意を寄せている[21]
由里から送信されたゴジラの追跡映像を放送した際には、由里を応援しながら番組の司会役を務めており、その際、BS・デジタルQの事を「放送界のゴミ溜め」呼ばわりする。
小早川 時彦こばやかわ ときひこ[12][22]
防衛軍少佐[12][注釈 3]。情報管理部に所属する情報検索分析の達人[22]。妙高山の大田切トンネル事故現場に出向き、トラック運転手から事情聴取を行う。
幹部の中では年若く生真面目な好青年だが、聖獣たちに命名することを三雲に提案するなど、マニアックな一面も持つ。
宮下みやした[12][23]
防衛軍中佐[23]。巡洋艦「あいづ」副官[12][23]
崎田さきた[12][24]
防衛軍大佐[24]。巡洋艦「あいづ」艦長[12][24]
伊佐山 嘉利いさやま ひろとし[12][25]
『護国聖獣伝記』の著者で[14]、不思議な雰囲気の老人。面会した由里に、護国聖獣こそゴジラを倒すことができる唯一の存在だと語る。古い社を荒らし、本栖警察署に収容されているはずだが、護国聖獣の眠る地に現れている。
のちの丸尾の調査で本当は50年前のゴジラ上陸時に行方不明となっており[出典 10]、その当時ですでに75歳だった[25][14]。さらに、由里らが撮ったテープも彼の映っている部分だけ消えていた。
  • 衣裳のポーチは、演じる天本英世がスペインで購入した私物を用いている[26]
立花 泰三たちばな たいぞう[12][13]
防衛軍の准将で由里の父[出典 11]。50年前のゴジラ東京襲撃により家族を失っており、妻もすでに他界している[14]。仕事は厳格だが、普段は娘想いな父親である。目が弱いため[27]、サングラスを愛用している。
ゴジラとの戦闘では巡洋艦「あいづ」から作戦指揮を執り、終盤では特殊潜航艇「さつま」で単身ゴジラに立ち向かう。ゴジラの体内からD-03を発射して命がけで傷口から無事脱出し、生還する。ゴジラの恐怖を覚えている数少ない人物の一人。

登場兵器編集

架空編集

諸元
巡洋艦あいづ
全長 175m[28]
重量 5,300t[28][注釈 4]
速度 35ノット[28]
兵装
防衛海軍巡洋艦あいづ[29]
防衛海軍所属の最新鋭汎用巡洋艦
劇中では戦闘指揮所の様子も描写されており、イージスシステムの中核たるAN/SPY-1フェーズドアレイレーダーの意匠も備わる。一方、VLSを持っていないため、各種誘導弾は通称アスロックランチャーとも呼ばれるMk112八連装発射機(Mk 16 GMLS)に混載される。SH-60 シーホークなどのヘリコプターだけでなく、特殊潜航艇さつまも3隻搭載できる。
同型艦も存在しており、劇中ではあこう(DDH-148)が登場している[30]。立花准将がゴジラ迎撃作戦の陣頭指揮をとるために乗り込んだあいづは、横浜沖で防衛陸軍部隊ならびに怪獣との対ゴジラ共闘の旗艦となる[14]。だが、あこうはゴジラの熱線により爆破され、あいづも被弾する。
  • 本艦が巡洋艦であることは劇中テロップでも明示されているが、劇場パンフレットでは汎用駆逐艦と書かれており、艦種記号も「DDH-147」となっている[注釈 6]
  • 現実のイージス艦とは異なり、艦橋部がせり上がった形状になっているが[32]、画面上の迫力を出すために長門型戦艦や空母エンタープライズの艦橋を参考にしている[33]。また、巡洋艦と特殊潜航艇の名前を会津藩薩摩藩から命名したのは、監督の金子修介である。「いがみ合っている者同士が力を合わせる」ことに掛けている[31]
  • 造形物は、1/35と1/57スケールのものが作られた[32]。初登場シーンでは、ブルーバック撮影されたミニチュアモデルをCGの海面に合成している[34]
  • ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』には、巡洋艦「あいづ」のプロップ(撮影用のミニチュア)を改装した海上自衛隊所属の護衛艦DD-147「あいづ」が登場する。
諸元
特殊潜航艇さつま
全長 6m[出典 12]
基準排水量 880t[出典 13]
速度
乗員 2名[35][38]
特殊潜航艇さつま[29][35]
防衛海軍所属の潜航艇[29]原子力潜水艦の沈没事故での作業を想定して開発されたため、放射能遮蔽機能を有している[出典 15]。巡洋艦あいづやむらさめ型DDなどの艦艇に搭載可能。また、操舵室にはサーモグラフィーを備えている。
必要に応じてMk17魚雷または推進式削岩弾D-03を搭載可能[36]
  • 金子は、ソユーズ宇宙船やボストークなど社会主義圏の兵器のような丸みのあるデザインをイメージした[39]
  • 造型はアップアートが担当[35]。造型物は1/1、1/10、1/33サイズが作られた[35]。そのほか、東京現像所による3DCGでも描写された[34][35]
  • 操縦席のセットは、下部が球状になっており、両端についた木の棒をスタッフが動かすことでセット全体が揺れ、水中での動きを表現している[26]
諸元
大鵬
全高 3.68m[出典 16][注釈 7]
全長 10.56m[出典 17]
自走式ミサイル発射砲 大鵬たいほう[29]
8輪の装輪式自走式ミサイルランチャーで[14]、所属は防衛陸軍推進式削岩弾D-03発射用ランチャー車で、2基のD-03を装備している。
劇中では妙高山で発生したトンネル崩落事故(引き起こしたのはバラゴン)の救助活動に参加したほか、横浜に来襲したゴジラを防衛海軍と共に迎え撃っている[14]
  • デザインは清水剛。デザインはBM-30がベースになっている[36][41]
  • 造型はビーグルが担当[32]。プロップは8分の1と25分の1の2種類が制作された[32]
推進式削岩弾D-03[29][14]
防衛軍が開発した特殊削岩弾。ミサイルの先端に装着して発射され、命中前に推進起動部と装甲が分離。標的に命中した後、高速回転するドリルによって標的の内部に進行し、破壊する[14]。大鵬のほか、対艦ミサイルやさつまにも搭載可能な利便性の高い兵器である。
大田切トンネル事故現場での救出作業で使用された後、横浜での対ゴジラ戦で実戦導入された。あいづやあこう、大鵬が発射したものはゴジラに多数命中したものの、分厚い外皮を貫通できず無力化された。キングギドラの攻撃で負傷したゴジラの傷口を追撃すべく、立花准将と広瀬中佐が搭乗するさつまが搭載して出撃するが、広瀬が発射した一発は盾にされたキングギドラを誤射する結果に終わる。しかし、立花がゴジラの体内へ突入して発射した最後の一発は体内から肩の傷口を貫通、ゴジラに致命傷を与える。
  • 造形物は、1/10と1/33.3サイズの2種類が制作された[42]
F-7J[38][14]
防衛空軍戦闘機[29][注釈 8]厚木基地から緊急発進して丹沢山中でゴジラ誘導弾で攻撃するも全く効果が無く、全機撃墜される。
搭載していた誘導弾は、アメリカ製のレーザー誘導爆弾ペイブウェイ

実在編集

防衛軍
警察
アメリカ軍

設定編集

護国聖獣
古代王朝の時代には狛犬鳳凰ヤマタノオロチの伝説の基になった3頭の怪獣、バラゴン(婆羅護吽)、モスラ(最珠羅)、ギドラ(魏怒羅)が存在した。彼らは退治された後、その霊を慰めるために神としてまつられると同時に、それぞれ妙高山・池田湖・富士樹海へ封印され、「護国聖獣」と呼ばれるようになった。同胞を殺した敵を神と崇める日本独特の風習は、大和朝廷にも引き継がれた。
聖獣を封印した「聖地」には石像が設置されており、劇中では石像に危害が加わった直後に聖獣たちが目覚めたが、石像が封印の役割を担っていたのかは不明である。由里と武田は、富士樹海で拾ったこの石像の破片が倭人たちの霊魂を封じ込めたもので、「くに」をゴジラから守る際に霊魂を開放し、聖獣に乗り移らせて対抗させようとしたと推測する。しかし、聖獣たちが守るのはあくまで山や川といった大自然を含んだ「くに」であるため、それらを荒らす者は人間でも容赦なく抹殺する。
伊佐山はこれらの伝説を独自に研究してまとめ上げ、『護国聖獣伝記』として出版している。
BS・デジタルQ
由里たちが勤務する弱小BS放送局。スローガンは「Q〜ッと絞りたて!!デジタルQ」。超能力や宇宙人などをとりあげる、やらせの低俗なオカルト番組ばかり放送していると、放送局に対する世間からの評判はよくない。しかし物語後半では、『ヒバゴンの謎』という番組を急遽中止してゴジラの生中継番組を放送し、多くの人々の注目を集める。
防衛軍

キャスト編集

参照:[2][44][45]

スタッフ編集

メイン
本編
特殊技術
その他

製作編集

企画の変遷編集

監督の金子修介は、以前よりゴジラ映画の監督への登用を東宝プロデューサーの富山省吾へ打診しており[注釈 22]、従来のシリーズではプロデューサー主導で準備稿が完成してから監督が起用されていたが、本作品での金子は企画段階から参加している[11]。スタッフの人選も金子に委ねられており[11]、平成ガメラ3部作やその他の金子作品に携わっていた人物が多い[50]

金子による最初の案では、対戦相手は自身の息子が好きなキャラクターであるカマキラス[51][52]であったが、前作『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』との兼ね合いから実現には至らなかった[53][52]。続く案では、宇宙線を浴びた宇宙飛行士が怪獣化するというもので[注釈 23]、怪獣化した父と娘の交流が主軸となっていたが、悲劇にしかなりえず正月映画にふさわしくないとの判断から、3大怪獣を登場させるものへ改められた[53][52]。金子によれば、本作品のコンセプトは『三大怪獣 地球最大の決戦』におけるキングギドラをゴジラに置き換えたものである[52]

護国聖獣はバラゴンとアンギラスバランだったが[出典 18]、前作『×メガギラス』が興行的に苦戦し、有名な怪獣を出すことによる集客効果を狙った営業上の理由で、最終的にバランがモスラに、アンギラスがキングギドラにそれぞれ変更となった[出典 19][注釈 24]。かなり制作準備が進行した段階での変更だったため、ムックなどにおけるスタッフインタビューでは[要文献特定詳細情報]、「完成した作品に思い入れはあるが、当初の予定のままやりたかった」という発言が散見される[注釈 25]。一方で、後年のインタビューでは、結果的にモスラとキングギドラを登場させたことで画面が華やかになり、シリーズを継続することもできたのでベストな選択であったとも述べている[52]

防衛軍の設定は、武器の保有を認められている組織とすることで、対ゴジラへの出動をスムーズに描写することを意図している[53][52]。また、自衛隊ではなく防衛軍が設定されたことで、自身が監督した平成ガメラシリーズのようなリアルな作風ではなく、正月映画としてのお祭り要素を重視したと述べている[53]。プロットでは、国自体を「日本民主共和国」という架空の世界観とする案も書かれていた[56]

3大怪獣のプロット第2稿では、海底軍艦轟天[注釈 26]の登場も予定されていたが、脚本を担当した横谷昌宏がゴジラの口の中に入って倒すことを提案し、特殊潜航艇さつまと推進式削岩弾D-03という形に改められた[39][42]

アメリカ版『GODZILLA』への言及は最初期プロットから存在していた[56]。金子によれば、同作品が不人気だと聞いて思いついたギャグであるというが、結果として世界中に怪獣が存在しておりその対策が必要であるという設定を補強するとともに、複数の怪獣が登場することにも説得力を持たせている[52]

金子は幼少期からモスラに思い入れがあり、本作品で爆散したことや小美人を出せなかったことなどが心残りであったと述べている[57]

撮影編集

平成VSシリーズと平成ガメラシリーズの双方に携わっていた美術の三池敏夫によれば、東宝では予算をかけて人海戦術により短期間で仕上げるという体制であったが、ガメラでは時間をかけてじっくり撮影するという方向性であったと比較している[50]。大涌谷のミニチュアセットでの撮影では、ガメラと同様に1カットごとに飾りかえを行うという手法をとったところ、東宝特美スタッフは撮影開始早々に力尽きてしまったという[50]

映像ソフト化編集

  • DVDは2002年8月21日発売。
    • トールケース版DVDは2008年6月27日発売。
    • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
    • 2014年5月14日には「ゴジラ60周年記念版」として期間限定の廉価版が発売。
    • 2016年6月15日、東宝DVD名作セレクション版発売。
  • BDは2009年11月20日発売。
    • 2014年6月18日には「ゴジラ60周年記念版」として期間限定の廉価版が発売。

その他編集

  • 本作のパンフレットによれば本作のメインコンセプトとして『三大怪獣 地球最大の決戦』があり、「強大なキングギドラ対ゴジラを代表とする三大怪獣」という構図は、「強大なゴジラ対キングギドラを代表とする三大怪獣」という構図へ置き換えられている。オープニングは「メインテーマと共に各怪獣の身体の一部が映される」というものであるが、これは前述の『地球最大の決戦』をオマージュしたもので、同作のオープニングも同様の内容となっている。
  • 民宿のシーンでは、『ゴジラ』のスナップが飾られている。
  • 50年前の回想シーンに『さらばラバウル』のポスターが登場する。
  • 本作でゴジラが初上陸する焼津は、『ゴジラ』第1作の制作のきっかけとなった第五福竜丸が帰還した港であり、第五福竜丸のポスターやキノコ雲が登場するシーンがある。
  • ゴジラは最終的に、非常に特異な状態で生命活動は持続していたものの、本作は1954年版のオキシジェン・デストロイヤー以来の、人類の力によってゴジラを倒した作品であるといえる。
  • とっとこハム太郎』との併映は、本作の製作中に『ハム太郎』の映画化が決定し、「巨大な怪獣ゴジラと、小さなハム太郎のカップリングならなかなか面白いのではないか」ということで決定された[58]。併映は興行不振対策によるものであったともされる[9]
  • 本作の公開に伴い、当時「ゴジラ」の愛称で親しまれていた松井秀喜が応援メッセージの中で語った「ぜひ来年はゴジラ君と共演したい」[59] という一言により、次作『ゴジラ×メカゴジラ』への出演が決定した[60]
  • 次作『ゴジラ×メカゴジラ』公開記念に『木曜洋画劇場』で放送されたバージョンはラストシーンにゴジラの復活を予期させる文字テロップを重ね、『×メカゴジラ』の予告編へとつなげている。ソフト化はされていないが、2016年8月7日にBS日テレでもこのバージョンが放送された。

受賞歴編集

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 作中冒頭の立花の講義では、20世紀末にアメリカで『GODZILLA』と思われる出来事が起きたことが触れられている。
  2. ^ 書籍『「ゴジラ検定」公式テキスト』では、ボーイフレンドと記述している[14]
  3. ^ 書籍『ゴジラ大辞典』では、「中佐」と記述している[22]
  4. ^ 基準排水量なのか満載排水量なのかは不明。
  5. ^ 弾頭部に推進式削岩弾D-03搭載可能。
  6. ^ DDHは海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦と同じ表記であり、一般的に駆逐艦に分類される[31]
  7. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では、3.98メートルと記述している[36]
  8. ^ 書籍『「ゴジラ検定」公式テキスト』では、戦闘爆撃機と記述している[14]
  9. ^ a b c 金子が監督した平成ガメラシリーズにも出演していた[46]
  10. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では、震える運転手と記述している[44]
  11. ^ 書籍『モスラ映画大全』では本栖警察署署員と記述している[2]
  12. ^ 書籍『モスラ映画大全』では大涌谷の不倫カップル[2]、書籍『東宝特撮映画大全集』では男C、女C[44]と記述している。
  13. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では、アベックの女と記述している[44]
  14. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では、中国系の住民と記述している[44]
  15. ^ 書籍『モスラ映画大全』では、防衛軍前線指揮官と記述している[2]
  16. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では、民宿の女Bと記述している[44]
  17. ^ 書籍『東宝特撮映画大全集』では、小用の男と記述している[44]
  18. ^ 書籍『モスラ映画大全』では、池田湖の若者と記述している[2]
  19. ^ 金子修介の妻[10]
  20. ^ 書籍『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃コンプリーション』では、鹿児島の姉妹と記述している[45]
  21. ^ 川北も手塚も、ノンクレジットでのカメオ出演。川北は空軍、手塚は陸軍の将校役[48]
  22. ^ 富山は、『ゴジラvsモスラ』(1992年)の製作決定時に立候補してきたのが最初であると証言している[49]
  23. ^ 金子は、『ウルトラマン』に登場するジャミラに例えている[52]
  24. ^ 金子は変更案が出る前に出席した小学校の同窓会で当時の企画内容を同級生に話したところ、これらの怪獣を知らないと言われ、マイナーな存在であったことを思い知ったという[53]
  25. ^ DVDブックレットではアンギラスは金色の冷凍怪獣、バランは白い体色、バラゴンは高熱の赤い怪獣の設定で、パラゴンとアンギラスの温度差で発生した乱気流をバランが利用してゴジラに滑空突撃を繰り出す予定だった[3]
  26. ^ 第3稿では潜水軍艦[56]

出典編集

  1. ^ a b c d e 東宝特撮映画大全集 2012, p. 272, 「『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』」
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p モスラ映画大全 2011, pp. 146–147, 「『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』」
  3. ^ a b c d e f g 超常識 2016, pp. 172–174, 「ゴジラに挑むヤマトの聖獣たち ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃」
  4. ^ a b c d e ゴジラ検定 2018, pp. 120–121, 「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」
  5. ^ a b c d 大辞典 2014, pp. 362–363, 「作品紹介 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」
  6. ^ 2002年(平成14年)興収10億円以上番組 (PDF)”. 日本映画製作者連盟. 2016年7月31日閲覧。
  7. ^ キャラクター大全 2014, p. 155.
  8. ^ 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, p. 110.
  9. ^ a b 「綴込特別付録 宇宙船 YEAR BOOK 2002」『宇宙船』Vol.100(2002年5月号)、朝日ソノラマ、2002年5月1日、 147頁、 雑誌コード:01843-05。
  10. ^ a b c d 超全集 2002, pp. 40–42, 「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃完全攻略 金子修介監督インタビュー」
  11. ^ a b c 東宝特撮映画大全集 2012, p. 275, 「『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』撮影秘話/川北監督に訊く」
  12. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 超全集 2002, p. 45, 「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃人名鑑」
  13. ^ a b c d 大辞典 2014, p. 181, 「た 立花泰三/立花由里」
  14. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y ゴジラ検定 2018, p. 122, 「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 登場人物相関図/登場兵器」
  15. ^ a b 大辞典 2014, pp. 179–180, 「た 武田光秋」
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  18. ^ a b 大辞典 2014, p. 265, 「み 三雲勝将」
  19. ^ a b c 大辞典 2014, p. 234, 「ひ 日野垣真人」
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  21. ^ a b c 大辞典 2014, p. 263, 「ま 丸尾淳」
  22. ^ a b c 大辞典 2014, pp. 124–125, 「こ 小早川時彦」
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出典(リンク)編集

参考文献編集

外部リンク編集