中国国際航空

中華人民共和国の航空会社
エアチャイナから転送)

中国国際航空(ちゅうごくこくさいこうくう、中国語: 中国国际航空股份有限公司英語: Air China)は、中国航空会社フラッグ・キャリア。中国語での略称は国航、日本国内においてはエア・チャイナとも呼ばれる。

中国国際航空
中国国际航空
Air China
IATA
CA
ICAO
CCA
コールサイン
AIR CHINA
法人番号 7700150005003 ウィキデータを編集
設立 1988年
ハブ空港 北京首都国際空港
成都双流国際空港
上海浦東国際空港
焦点空港 上海虹橋国際空港
重慶江北国際空港
杭州蕭山国際空港
天津濱海国際空港
貴陽龍洞堡国際空港
武漢天河国際空港
マイレージサービス 鳳凰知音(フェニックスマイル)
会員ラウンジ VIP Lounge
航空連合 スターアライアンス
保有機材数 428機(2020年)
就航地 201都市
本拠地 中華人民共和国の旗 中華人民共和国北京市
外部リンク https://www.airchina.jp/
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中國國際航空股份有限公司
Air China Ltd

本社ビル
種類 株式会社
市場情報
略称 中国国航
設立 1988年
業種 空運業
法人番号 7700150005003 ウィキデータを編集
事業内容 航空運送事業
代表者 蔡劍江 (CEO)
資本金 145億 人民元
売上高 1362億人民元
総資産 2942億 人民元
決算期 12月末日
主要株主 中国航空集團公司 40.98%
キャセイパシフィック航空 18.13%
外部リンク 公式サイト
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沿革 編集

出資・提携 編集

2006年にはキャセイパシフィック航空ワンワールド)と中国国際航空の間で相互間の資本関係が発表され、10.2%の出資をした。また、子会社である中国航空集団も7.3%の出資をしている。

サービス 編集

北京もしくは上海から欧米・オーストラリア線への長距離路線では、ファーストクラスビジネスクラスエコノミークラスの3クラス制で[1]、それ以外の近・中距離路線ではビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制で構成されている。なお、長距離路線に使用している機材については、最新の機内エンターテイメントシステムや電源コンセントが搭載されている。

機内食は中国料理が中心で、夕食を提供する便のみ特別食の事前予約も可能である。

尾翼章 編集

中国国際航空の機体の尾翼には、同社のロゴマークである、「VIP」の文字を組み合わせた赤い不死鳥(鳳凰)が描かれている。「VIP」は、中国国際航空の旅客に対する姿勢を表している。

就航都市 編集

中国国際航空 就航都市
/ 地域 都市 空港 備考
東アジア
  中国 北京 北京首都国際空港 メインハブ空港
成都 成都双流国際空港 ハブ空港
上海 上海浦東国際空港
上海虹橋国際空港
広州 広州白雲国際空港
他約70都市に就航
  日本 東京 東京国際空港
成田国際空港
大阪 関西国際空港
名古屋 中部国際空港
札幌 新千歳空港
仙台 仙台空港
広島 広島空港
福岡 福岡空港
那覇 那覇空港
  韓国 ソウル 仁川国際空港
金浦国際空港
釜山 金海国際空港
済州 済州国際空港
  台湾 台北 台湾桃園国際空港
台北松山空港
  香港 香港国際空港
  マカオ マカオ国際空港
  モンゴル ウランバートル ボヤント・オハー国際空港
  北朝鮮 平壌 平壌国際空港
東南アジア
  ミャンマー ヤンゴン ヤンゴン国際空港
  ベトナム ホーチミンシティ タンソンニャット国際空港
ハノイ ノイバイ国際空港 [2]
ニャチャン カムラン国際空港
  インドネシア ジャカルタ スカルノハッタ国際空港
  マレーシア クアラルンプール クアラルンプール国際空港
  シンガポール シンガポール・チャンギ国際空港
  タイ バンコク スワンナプーム国際空港
チェンマイ チェンマイ国際空港
プーケット プーケット国際空港
スラートターニー県 スラートターニー空港
  フィリピン マニラ ニノイ・アキノ国際空港
中央アジア
  カザフスタン アスタナ ヌルスルタン・ナザルバエフ国際空港
南アジア
  インド デリー インディラ・ガンディー国際空港
ムンバイ チャットラパティー・シヴァージー国際空港
  ネパール カトマンズ トリブバン国際空港
  パキスタン イスラマバード イスラマバード国際空港
カラチ ジンナー国際空港
  スリランカ コロンボ バンダラナイケ国際空港
西アジア
  アラブ首長国連邦 ドバイ ドバイ国際空港
ヨーロッパ
  イギリス ロンドン ロンドン・ヒースロー空港
ロンドン・ガトウィック空港 [3]
  フランス パリ パリ=シャルル・ド・ゴール空港
ニース コート・ダジュール空港 2019年8月2日より2019年10月25日まで季節便で就航[4]
  ドイツ フランクフルト フランクフルト空港
ミュンヘン フランツ・ヨーゼフ・シュトラウス空港
デュッセルドルフ デュッセルドルフ空港
  イタリア ローマ フィウミチーノ空港
ミラノ ミラノ・マルペンサ国際空港
  スウェーデン ストックホルム ストックホルム・アーランダ空港
  ギリシャ アテネ エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港
  スペイン マドリード アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港
バルセロナ バルセロナ・エル・プラット国際空港
  ロシア モスクワ シェレメーチエヴォ国際空港
  デンマーク コペンハーゲン コペンハーゲン国際空港 [5]
  スイス チューリッヒ チューリッヒ空港
ジュネーブ ジュネーヴ・コアントラン国際空港
  オーストリア ウィーン ウィーン国際空港
  ベラルーシ ミンスク ミンスク第2空港
  ハンガリー ブダペスト リスト・フェレンツ国際空港
  ポーランド ワルシャワ ワルシャワ・ショパン空港
北アメリカ
  アメリカ合衆国 ロサンゼルス ロサンゼルス国際空港
サンフランシスコ サンフランシスコ国際空港
サンノゼ ノーマン・Y・ミネタ・サンノゼ国際空港
ニューヨーク ジョン・F・ケネディ国際空港
ニューアーク・リバティ国際空港
ワシントンD.C. ワシントン・ダレス国際空港
ヒューストン ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港
  カナダ バンクーバー バンクーバー国際空港
モントリオール モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港
南アメリカ
  ブラジル サンパウロ グアルーリョス国際空港
  キューバ ハバナ ホセ・マルティ国際空港
  パナマ パナマシティ トクメン国際空港 [6]
オセアニア
  オーストラリア シドニー シドニー国際空港
メルボルン メルボルン空港
  ニュージーランド オークランド オークランド国際空港
アフリカ
  南アフリカ共和国 ヨハネスブルグ O・R・タンボ国際空港
休・廃止路線
  日本 函館 函館空港 運休中[7]
茨城 茨城空港
  カンボジア シェムリアップ シェムリアップ国際空港
  フィリピン セブ マクタン・セブ国際空港
  インド バンガロール ベンガルール国際空港
  ロシア ウラジオストク ウラジオストク空港
  エチオピア アディスアベバ ボレ国際空港
  アメリカ合衆国 ホノルル ダニエル・K・イノウエ国際空港 2019年8月27日より運休[8]
  オーストラリア ブリスベン ブリスベン空港 [9]

保有機材 編集

中国国際航空が発注したボーイング社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)はJ6と9Lで、航空機の形式名は747-4J6, 767-3J6, 777-2J6,777-39LER などとなる。

中国国際航空発足当初は、中国民航から引き継いだ旧ソ連など共産圏製の機体が多かったが、現在は、ボーイングエアバスが保有機体の多くを占める。機体の基本デザインは中国民航時代からあまり変化していない。機体に筆文字で「中國國際航空公司」と書かれているが、これは鄧小平の手によるものである[10]

なお、特別塗装機を除き、中国の航空会社では唯一機体に五星紅旗が描かれているが、台湾問題から台湾への両岸直行便には国旗が描かれていない専用機が充当される。

世界でも数少ないボーイング747-8ICのオペレータで、その中で同機のライバル機であるエアバスA380型機を運用していない航空会社は同社のみである[11]

現在の保有機材 編集

2023年11月時点[12]

機材 保有数 発注数 座席数 備考
F C Y+ Y
エアバスA319-100 32 - - 8 - 120 128
エアバスA319neo - 13 No Data
エアバスA320-200 38 - - 8 - 150 158
エアバスA320neo 49 12 - 8 - 150 158
エアバスA321-200 61 - - 16 - 161 177
12 173 185
エアバスA321neo 30 45 - 12 - 182 194
12 186 198
エアバスA330-200 22 - - 30 - 207 237
18 247 265
12 271 283
エアバスA330-300 28 - - 30 16 255 301
36 20 255 311
エアバスA350-900 29 1 - 32 24 256 312
ボーイング737-700 18 - - 8 - 120 128 B-3999はVIP用
ボーイング737-800 88 - - 12 - 147 159
8 159 167
8 168 176
ボーイング737 MAX 8 16 22 - 8 - 168 176
ボーイング747-400 3 - 10 42 - 292 344 順次退役予定
ボーイング747-8 7 - 12 54 66 233 365 B-2479はVIP用
ボーイング777-300ER 28 - 8 42 - 261 311
- 36 - 356 392
ボーイング787-9 14 - - 30 34 229 293
COMAC ARJ21-700 20 15 - - - 90 90 2024年までに納入予定
COMAC C919 - 20 No Data
483 129

退役機材 編集

ギャラリー 編集

マイレージ 編集

マイレージサービスは鳳凰知音(フェニックスマイル)。中国国際航空のグループ会社の深圳航空山東航空北京航空大連航空チベット航空マカオ航空でフェニックスマイルでのサービスが受けられる。また、スターアライアンス加盟各社の他、下記の航空会社とも提携している。

公務 編集

 
中国国際航空のB747-400に搭乗する、習近平夫妻

中国共産党総書記最高指導者)、国家主席国務院総理(首相)などの中国政府中国共産党の要人が外遊、地方視察の際に使用する[13][14]

2018年米朝首脳会談では北朝鮮高麗航空機も運航されたが、北朝鮮の要請[15]を受けた中国政府の提供で最高指導者金正恩は同社のボーイング747-400型機を往路と帰路に利用した[16][17]

事故・事件 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ ファーストクラス・ビジネスクラス設備付きの新路線 中国国際航空ホームページ
  2. ^ 中国国際航空、ハノイ就航記念でセール 5月25日まで往復18,000円から FlyTeam 2018年5月14日付
  3. ^ 中国国際航空、7月に成都/ロンドン・ガトウィック線を開設へ A330で週3便 FlyTeam 2018年5月14日付
  4. ^ https://flyteam.jp/news/article/113665
  5. ^ 中国国際航空、北京〜コペンハーゲン線を開設 3月30日から週4便 Traicy 2018年2月19日付
  6. ^ 中国国際航空、4月に北京/ヒューストン/パナマシティ線を開設 週2便 FlyTeam 2018年3月26日付
  7. ^ 中国国際航空、函館/北京線を運休 5月2日の運航が最終便 FlyTeam 2016年4月22日付
  8. ^ 中国国際航空、北京〜ホノルル線を運休 8月27日から Traicy 2019年8月7日付
  9. ^ 中国国際航空、北京〜ブリスベン線を運休 8月22日で Traicy 2018年7月19日付
  10. ^ 会社概要(中国国際航空)
  11. ^ ジャンボジェットの半世紀. イカロス出版. (2019年4月) 
  12. ^ [1]
  13. ^ “»中国政府「北朝鮮側の求めに応じ航空機提供」”. TBS. (2018年6月11日). http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3393731.html 2018年6月12日閲覧。 
  14. ^ ベテラン外交官が明かす国家主席の特別機--中国は民間旅客機を使用人民網日本語版 2013年3月29日)
  15. ^ “「北朝鮮の要請で」金正恩氏に旅客機提供”. 毎日新聞. (2018年6月11日). https://mainichi.jp/articles/20180612/k00/00m/030/035000c 2018年6月12日閲覧。 
  16. ^ “北朝鮮の金委員長が13日に帰国、米朝首脳会談終え=KCNA”. ロイター. (2018年6月14日). https://jp.reuters.com/article/northkorea-usa-statesman-idJPKBN1J937F 2018年6月14日閲覧。 
  17. ^ “北メディア「正恩氏の中国機利用」を異例の報道 対中関係誇示か”. 聯合ニュース. (2018年6月11日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2018/06/11/0200000000AJP20180611004200882.HTML 2018年6月11日閲覧。 

関連項目 編集

外部リンク 編集