ブレードランナー

ブレードランナー』(原題:Blade Runner)は、1982年公開のアメリカ映画フィリップ・K・ディックSF小説アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(原題:Do androids dream of electric sheep?)を原作としている。

ブレードランナー
Blade Runner
Blade runner logo red.jpg
監督 リドリー・スコット
脚本 ハンプトン・ファンチャー
デヴィッド・ピープルズ
原作 フィリップ・K・ディック
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
製作 マイケル・ディーリー
製作総指揮 ブライアン・ケリー
ハンプトン・ファンチャー
出演者 ハリソン・フォード
ルトガー・ハウアー
ショーン・ヤング
音楽 ヴァンゲリス
撮影 ジョーダン・クローネンウェス
編集 テリー・ローリングス
製作会社 The Ladd Company
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1982年6月25日
日本の旗 1982年7月3日
上映時間 117分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $28,000,000
興行収入 $32,868,943[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
次作 ブレードランナー 2049
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1993年にアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録された(選考は10年以上を経てから行われ、興行収入が基準ではない。マイナーな作品からメジャーなものまで幅は広い)。全米週末興行収入成績初登場第2位(1982年6月25日-27日付)。

目次

ストーリー編集

2019年環境破壊により人類の大半は宇宙に移住し、地球に残った人々は人口過密の高層ビル群が立ち並ぶ大都市での生活を強いられていた。宇宙開拓の前線では遺伝子工学により開発されたレプリカントと呼ばれる人造人間が、過酷な奴隷労働に従事していた。しかし、レプリカントには製造から数年経つと感情が芽生え、主人たる人間に反旗を翻すような事件が多発する。レプリカントを開発したタイレル社によって安全装置として4年の寿命が与えられたが、後を絶たず人間社会に紛れ込もうとするレプリカントを「解任」する任務を負うのが、専任捜査官ブレードランナーであった。

タイレル社が開発した最新レプリカント「ネクサス6型」の一団が人間を殺害し脱走、シャトルを奪い、密かに地球に帰還した。タイレル社に押し入って身分を書き換えブレードランナーを殺害して潜伏したレプリカント男女4名(バッティ、リオン、ゾーラ、プリス)を見つけ出すため、ブレードランナーを退職していたリック・デッカードが呼び戻される。デッカードは情報を得るためレプリカントの開発者であるタイレル博士と面会し、彼の秘書レイチェルもまたレプリカントであることを見抜く。人間としての自己認識が揺さぶられ、戸惑うレイチェルにデッカードは惹かれていく。

デッカードは脱走グループが残していった証拠物から足跡をたどり、歓楽街の踊り子に扮していたゾーラを発見し、追跡の末に射殺する。その直後リオンに襲われるが、駆けつけたレイチェルが射殺した事でデッカードは命拾いする。デッカードはレイチェルを自宅へ招き、未経験の感情に脅える彼女を熱く抱擁する。一方レプリカントグループのリーダーロイ・バッティは眼球技師を脅して掴んだ情報をもとに、プリスを通じてタイレル社の技師J・F・セバスチャンに近づき、さらに彼を仲介役にして、本社ビル最上階に住むタイレル博士と対面する。バッティは地球潜入の目的、彼らレプリカントの短い寿命を伸ばすよう依頼するが、博士は技術的に不可能であり、限られた命を全うしろと告げる。バッティは博士の眼を潰し、セバスチャンをも殺して姿を消す。

タイレル博士とセバスチャン殺害の報を聞いたデッカードはセバスチャンの高層アパートへ踏み込み、部屋に潜んでいたプリスを格闘の末に射殺。そこへ戻ってきたバッティと、最後の対決に臨む。優れた戦闘能力を持つバッティに追い立てられ、デッカードはアパートの屋上へ逃れ、隣のビルへ飛び移ろうとして転落寸前となる。しかし寿命の到来を悟ったバッティはデッカードを救い上げ、穏やかな笑みを浮かべながら命果てる。デッカードはレプリカントとして同じ運命が待つレイチェルを連れ、逃避行へと旅立つ。

作品解説編集

公開当時は明朗なSF映画が主流であり、キャッチコピーも「2020年、レプリカント軍団、人類に宣戦布告!」という、まるで『スター・ウォーズ』などの宇宙SF映画的な広告コピーで内容とギャップのあるものだった。

レイチェル役のショーン・ヤング、プリス役のダリル・ハンナも本作をきっかけに注目されるようになった。

作中の風景に日本語が多く描かれている理由は、リドリー・スコットが来日した際に訪れた新宿歌舞伎町の様子をヒントにしたとされている。このことが日本人観客の興味をひくことになり、これらのシーンへのオマージュ・議論が生まれることになった。

「ビジュアル・フューチャリスト」シド・ミードの美術デザインに加え、ヴァンゲリス作曲のシンセサイザー音楽も世界観の確立に貢献した。

原作との関係編集

原作者のフィリップ・K・ディックは製作会社に映画化権を売った後、製作には関与していない。ディックは脚本第一稿に難色を示したが、改稿に基づく未完成フィルムの一部を見て満足し、製作者に期待の手紙を送っている[2]。本作は『トータル・リコール』や『マイノリティ・リポート』に先立つ、ディック原作の初映画化作品となったが、ディックは公開を待たず1982年3月に急逝した。

時代設定編集

本作の舞台は当初2020年だった。しかし「Twenty Twenty」が視力検査で両目とも2.0/2.0であることを表す言葉でもあるため、混同を避けるため2019年に舞台が変更された。そのため登場するレプリカントの寿命に1年のズレがあるという矛盾ができてしまったが、気付かれずにそのまま撮影されてしまった。

「ブレードランナー」と「レプリカント」編集

「ブレードランナー」という名称は、SF作家アラン・E・ナースの小説『The Bladerunner』(1974年)において「非合法医療器具(Blade)の密売人」として登場する。この小説を元にウィリアム・S・バロウズは小説『Blade Runner (a movie)[注釈 1]』(1979年、訳題『映画:ブレードランナー』)を執筆した。

関連書籍『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』記載のスコットのインタビューによれば、本作の制作陣はデッカードにふさわしい職業名を探すうちにバロウズの小説を見つけ[注釈 2]、「ブレードランナー」という名称のみを借り受けることに決めたという[注釈 3]。作品タイトルとするにあたりナースとバロウズに使用権料を払い、エンドクレジットに謝辞を記している。

なお初期タイトルは『デンジャラス・デイズ Dangerous Days』であった(このタイトルは後にメイキング・ドキュメンタリーのタイトルに使用されている)。

また、「レプリカント」については、原作の「アンドロイド」が機械を連想させると考えたスコットが、ファンチャーの脚本を改稿させるために起用した脚本家デヴィッド・ピープルズに別の名前を考えるように依頼。ピープルズは、生化学を学んでいた娘からクローン技術の「細胞複製(レプリケーション)」を教わり、そこから「レプリカント」という言葉を造語した[3]

フォークト=カンプフ検査編集

“フォークト=カンプフ(Voight-Kampff[注釈 4])”検査は人間とレプリカントを区別するための架空の検査法で、そのための唯一の方法である。この時代に生きる人間の感情を大きく揺さぶるような質問を繰り返し、それに対して起きる肉体的反応を計測することで、対象が人間かレプリカントであるかを判別することができる、とされている。

検査は専用の分析装置を用いることによって行われ、装置は本体に黒い大きな蛇腹状のパーツと数種類のモニタを備え、本体から伸びる伸縮式のアームの先には反射鏡式光学照準装置のようなものが取り付けられている。アーム先端の装置には虹彩を計測するビデオカメラを内蔵しており、収縮する蛇腹状のパーツは「対象者の身体表面より発散される粒子を収集するための装置」である[4]

劇中では、リオンとレイチェルがこれによりテストを受けているシーンがあり、デッカードとタイレルの会話において、レプリカントであるか否かを判定するためには通常20~30項目の質問が必要になる、と述べられているが、レイチェルがレプリカントであることを判定するには100項目以上の質問が必要であった。この描写から、質問項目に対する反応は「自分がレプリカントという自覚があるかどうか」に大きく左右されること、「記憶」の内容(レプリカントの場合は記憶として「移植」されたものの内容)によっては、レプリカントであるか否かの判定が容易には行えなくなり、テストの正確性が大きく揺らぐことがわかる[注釈 5]

6人目のレプリカント編集

撮影中の脚本やスケジュールの変更、単純なミスなどにより、劇中では整合性のとれない箇所がいくつかみられる。その中で有名なのが「6人目のレプリカントはどこにいったのか?」という問題である。警察署のシーンでデッカードの上司ブライアントは、地球に侵入したレプリカントは「男3人、女3人の計6名」であり、うち1名は既に死亡していると説明している。残りは5名となるはずだが、ブライアントは「4名が潜伏中」と言い、劇中でも4名しか登場しない。

実際は6人目のレプリカント「メアリー」が設定され配役も決まっていたが(ステーシー・ネルキン英語版という女優が演じる予定だった)、予算の都合で登場シーンが撮影されなかった。ポストプロダクションで台詞の差し替え(死亡数を1名から2名に訂正)をしなかったため、ブライアントの説明に矛盾が生じる結果となった。なお、この問題は『ファイナル・カット』の修正(ブライアントの台詞「1名が既に死亡」→「2名が既に死亡」)において解決されている。

続編として発表された小説『ブレードランナー2 レプリカントの墓標』は、この6人目のレプリカントに関する物語になっている。

また全面カットされたシーンでは、実は本編に登場するタイレル博士もまたレプリカントだったという事が明かされる予定だった。冷凍睡眠技師だったセバスチャンは誤ってタイレル博士を死なせてしまい、かわりにレプリカントのタイレル博士を用意していたのだ。その事実に動揺したバッティは、衝動的にセバスチャンをも殺してしまう。実際はこのシーンは撮影されず、セバスチャンが死亡したことはブライアントの口から語られるだけに留まり、死亡したのもタイレル博士本人のままである。

デッカードは何者なのか編集

前述の6人目のレプリカント問題に関して、「6人目とはデッカード自身ではないのか?」いう批評が存在した。実際は前出の通り制作上のミスによるもので意図的な表現では無かったが、スコット自身は「デッカード=レプリカント」というアイデアを気に入っており[5]、それを示唆する表現である「デッカードが見るユニコーンの夢」のシーンを撮影作業終盤に撮影し[注釈 6]、劇場公開版に入れようとした。しかし当時のプロデューサー達は「芸術的すぎる」と拒否した。

このシーンは『ディレクターズ・カット』において初めて使用され、ラストシーンの「ガフが作ったユニコーンの折り紙」と結びつく事によって「デッカード=レプリカント」の可能性を強く示唆した。スコット自身は、2000年に英国Channel 4 Televisionが制作したドキュメンタリー『ON THE EDGE OF BLADE RUNNER』のインタビューにおいて「デッカードはレプリカントだ」と明言している。また、『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』掲載のインタビューでは他のヒント(家族写真やデッカードの赤目現象シーン)も挙げた上で、より人間に近いネクサス7型レプリカントというアイデアを示唆している。またオーディオコメンタリーにおいては、「続編は無い」とした上で「もし続編があれば、デッカードをレプリカントにしようと思った」と語っている。

ただしスコットの見解に対する関係者の意見は様々である。ハリソン・フォードは、観客はデッカードを応援したいはずだと、レプリカントであるということを否定している。デッカードがレプリカントというアイデアは撮影途中でスコットが思いついた事で、当初はそのように考えて撮影されていなかったという説もある[注釈 7]

以上のように諸々の経緯はあるが、「デッカード=レプリカント」と断定出来るような表現はどの版の劇中にも存在しない。なお、原作者がディックである事を踏まえ本映像作品に限定したアイデアとなる。

ハリソン・フォード編集

ハリソン・フォードは、この映画については否定的であった。これは、撮影が一旦終了したのにも拘らず、何度も追加撮影のために呼ばれたのに我慢ができなくなったことによる。

また、レイチェル役のショーン・ヤングが、撮影中にハリソンから乱暴に扱われたという理由で、不仲のまま撮影が行われたという経緯がある[注釈 8]。1992年には、「デッカードはレプリカントである」とするリドリー・スコットとデッカードの正体について揉めたこともあった。こうした経緯があり、以前はこの作品の事を語りたがらなかった。しかしある時期からは「この作品と和解」し、一定の評価をしている考えを明かした。積極的ではないがインタビュー等にも答えている[注釈 9]

演出編集

映画『エイリアン』のノストロモ号が母船から切り離される際のシークエンスで表示されるモニター画像をさりげなく挿入するなど、リドリー・スコットのお遊びが散見される。

レプリカントのリーダー、バッティ役のルトガー・ハウアーは人造人間の狂気と悲哀を演じ、ラストの独白シーンの台詞や演出は、撮影時にハウアーが提案したアドリブである。

ロサンゼルスの街にさまざまな人種が入り乱れて生活する様子を描写するため、日本語をはじめとする他国語の看板、日本語を話す店主が切り盛りする露店、日本語による話し声が多用されている。また、「ふたつで十分ですよ」とハリソン・フォードとやりとりしている寿司屋の主人(Howie Lee)は、ロバート・オカザキ(ロバートの短縮形[注釈 10]であるボブを用いた、「ボブ・オカザキ」とのクレジットもあり)という俳優である[6][注釈 11]。以下に代表的なものを挙げる。

  • 「強力わかもと」「コルフ月品」「日本の料理」など日本語の看板、ネオンサイン、壁面の落書き
  • デッカードが屋台で日本語を話す店主にメニューを注文する際のやりとり
  • いくつかのシーンで、シチュエーションに合わない日本語のガヤ(雑踏での台詞)が繰り返し使用

デザイン編集

監督のリドリー・スコットはSFホラー『エイリアン』(1979年)に次ぐSF作品となる本作でも、卓越した映像センスを発揮した。従来のSF映画にありがちだったクリーンな未来都市のイメージを打ち破り、環境汚染にまみれた酸性雨の降りしきる退廃的近未来都市像として描いた。これは、シナリオ初稿を書いた、ハンプトン・ファンチャーが、フランスの漫画家メビウスが描いたバンド・デシネ短編作品『ロング・トゥモロー』(原作は『エイリアン』の脚本家ダン・オバノン)での、「混沌とした未来社会での、フィリップ・マーロウ的な探偵の物語」をイメージしていたためだった。

この映画の、カオス的な未来都市は、メビウスの作品でのイメージそのものである[注釈 12]。インタビューでは度々エンキ・ビラルの作品の世界観を参考にしたとの発言が出ている。

シド・ミード編集

本作を特徴づけているものの一つが、シド・ミードによる一連のデザインである。

ミードは最初は作品に登場する車両のデザイナーとして着目され、起用された。1979年に出版された個人画集の中の1枚である「雨の降る未来の高速道路の情景」に目を留めたリドリー・スコットが、作中に登場する未来の自動車のデザインを依頼したことがきっかけであった[8]

当初はミードは車両のみを担当する予定であったが、ミードは自身のデザインに対する姿勢として「工業製品は、それが使用される状況や環境とセットでデザインされなければならない」というポリシーを持っており、「未来の乗用車」のカラーイラストの背景に描かれた未来都市のイメージに魅了されたスコットは、車両以外にも室内インテリア、未来の銃、パーキングメーター、ショーウィンドー等のセットや小道具のデザインを依頼し、さらに建築、都市の外観、列車や駅、コンピュータ等のインターフェースに至る、作中に登場するありとあらゆる工業製品のデザインを依頼した[9][注釈 13]

ただし、ミードが本作のためにデザインしたものが全て劇中で使われたわけではなく、幾つかのものはスコットにより「未来的にすぎる」という理由で却下されている[10]。未来の銃(後述「#デッカードブラスター」参照)や、医療用のカプセル型ベッド(後述「#没シーン」参照)等である。

フォークト=カンプフ・マシン[注釈 4]編集

この装置は、対象がレプリカントであるかどうかを判断するためにブレードランナーが使用する一種のポリグラフ嘘発見器)で、呼吸などの身体機能を測定し、毛細血管の膨張による血流の増大や、質問に対しての心拍数および眼球運動を測定して判定する装置である[4]

1982年、初公開時のプレスキットの説明には

非常に高度な形態の嘘発見器の一種で、虹彩の筋肉の収縮と、身体から放出される目に見えない浮遊粒子の存在を測定する。
稼働するベローズは後者の機能のために設計され、機械に不吉な昆虫のような印象を与えます。
主にブレードランナーによって使用され、慎重に選定された言葉で質問することにより対象の共感反応の程度を測定することで、容疑者が本当に人間であるかどうかを判断します。

とある。

リドリー・スコットはこの検査装置をデザインするにあたり、「ハイテク機器のようには見えない」「対象者を威嚇するような感じに」「デリケートな装置に見えるように」という要望を出した[11]。シド・ミードはリドリー・スコットの出した要望に対して、「自室の机の上のライトに大きなタランチュラが取り付いている」というビジュアルイメージを思い浮かび、そのイメージに従って、見た者に「生きているような感じ」を与えられるものをデザインした[12]。デザインの意図としては「視線を合わせられ続けることの威圧感」「機械が呼吸しているように見えることへの気持ち悪さ」を感じさせることを念頭に置いている[12]

なお、プロップとして製作された装置にはカメラ機能はなく、装置のモニタには実際にそのシーンで「検査」されている俳優の瞳が映っているわけではない。俳優たちの瞳のクローズアップも撮影されたが、モニタに当たる部分に投影されているのは、科学教育用フィルムの素材提供会社より調達された別人の瞳の映像である[12]

フューチャーカー編集

 
フロリダ州アメリカ警察殿堂博物館英語版(American Police Hall of Fame&Museum)に展示されている“デッカード・セダン”

前述のように、シド・ミードは当初「カーデザイナー」として起用された。ミードの描いたコンセプトデザイン[13]は、カスタムカーデザイナーのジーン・ウィンフィールド(Gene Winfield)英語版によって、デッカードの乗るセダンやセバスチャンの乗るバン[注釈 14]など、セダンタイプのものからコンパクトカータイプのものなど、25種類に及ぶ各種の車両にリファインされた[15]。当初は57台が製作される予定で[注釈 15]、予算と製作期間の問題から台数は半分の25台に減らされたが、納入前に工房で火災が発生して2台が焼失し、最終的には23台が納品された[16][注釈 16]

この他、撮影所の倉庫の隅に保管されていた1960年代の中古車があり、それらは他の映画の撮影に際して様々な装飾が施されていたものだが、これらも“エキストラ”として渋滞の列に並ぶ車列の中に用いられている[17][注釈 17]

スピナー編集

「スピナー(Spinner)」は、劇中に登場する架空の飛行車の総称である。

通常の自動車と同じく地上を走行することができるだけではなく、垂直に離着陸することができ、垂直離着陸機(VTOL機)と同様のジェット推進装置を使用して浮上し、そのまま空中を飛行することができる。作中では主に警察パトロールカーとして使用しているが、裕福な人々はスピナーのライセンスを取得することができる、と設定されており[18]、警察用以外にも複数種類のスピナーが登場する[注釈 18]

この架空の車両は、シド・ミードによって「揚力を得るために空気を直接下方に噴射することによって飛行する」機構を持つ、という“エアロダイン(Aerodyne)”という名称のメカニクスとして考案され、デザインされた(ただし、映画公開時の広報用資料(プレスキット)では、スピナーは「従来の内燃機関ジェットエンジンに加え、反重力エンジンという3つのエンジンによって推進されている」と記述されている[19])。

スピナーも「空を飛ばない」自動車と同じくジーン・ウィンフィールドと彼のチームが製作し、各種サイズのミニチュアの他に実物大のものが4台製作された[20][注釈 19]。なお、左側面にレーザーガンとの設定がある武装が装備されたタイプがあるが(シド・ミードによるコンセプトデザインにも描かれている[22])、この通称“レーザースピナー”はミニチュアモデルしか製作されていない[23]

映画の撮影が終了した後、これらの車両は映画の宣伝に使用され、その後は他のSF映画に使用された[注釈 20]後に殆どが処分された。4台製作されたスピナーのモデルのうち、自走可能なモデルの1台はパトロールカー・セダンと共にフロリダ州オーランドMGMスタジオで屋外展示品とされ[注釈 21]、1990年代の末には劣化が進んだこともあり処分された[24]。もう1台は映画撮影用車両会社の間を転々とした後、1993年に『ブレードランナー ディレクターズ・カット』の日本公開の宣伝のために日本に送られ、その後日本のコレクターに売却された[25]

飛行シーン撮影用の“フライング・スピナー”は1990年代初頭に“デッカード・セダン”と共にフロリダ州アメリカ警察殿堂博物館英語版(American Police Hall of Fame&Museum)に売却されたが、1992年、輸送中に大破し、部品状態で売却された。その後は不完全な修理が施されたまま宣伝用の展示品とされ、1999年には再び売却された[25]
21世紀に入り、2003年12月12日に開催されたオークションに出展され、マイクロソフトの創設者の一人、ポール・アレンが落札した。落札時にはオリジナルの状態を大きく損っていたが、映画用モデルを製作したジーン・ウィンフィールドの工房にレストアが依頼され、2004年6月にはレストアが完了、ポール・アレンが開設したシアトルSF博物館英語版(Science Fiction Museum&Hall of Fame)に搬入され[26]、同博物館の目玉展示品の一つとして常設展示されている[27][28]

ブラスター編集

“スピナー”と並んで本作品を語る上で重要な小道具として、デッカード他が使用した架空の拳銃がある。劇中に登場したものは2種類あり、冒頭でリオンがホールデンを撃つシーンで使われている、“ブラックホール・ガン”の仮称で考案され、COP社の4連装小型拳銃、COP .357がほぼそのまま使われているものと、後に“デッカードブラスター”と通称されるようになった、ライフル銃とリボルバー拳銃改造のプロップガンがある。

ブラックホール・ガン編集

映画の製作にあたり、リドリー・スコットは従来のSF映画でよく用いられる「明るい光線を発射するレーザーピストル」という表現を避けたいと考えており、それに代わる全く新しい表現を求めていた。これに対し、特殊効果監修のデイヴィッド・ドライヤー(David Dryer)が考案したものが、“ブラックホール・ガン(Blackhole Gun)”である[29]

これは「強力な分子破壊ビームを発射し、命中箇所を分子レベルで破壊する」というもので、画面上ではまったく光を発しない「黒いビーム(Black beam)」が銃から目標に発射され、命中すると目標は消滅する、という表現が考案された。これは、派手な血飛沫や出血を描く必要がない、という点でも良案とされた[注釈 22]

しかし、映画の冒頭、リオンがホールデンを銃撃するシーンにおいて、特殊効果を挿入したカットを試験的に制作したところ、「ただの暗い筋にしか見えず、劇的効果が得られない」と判断され、このアイディアは他のシーンでは用いられなかった[注釈 23]

デッカードブラスター編集

この「映画『ブレードランナー』に登場し、主人公のデッカード他が使っている銃」については、公式な命名がなされていない。いつ、どのような経緯で“ブラスター(Blaster)”と呼ばれるようになったかは判然としていないが、日本では1983年の初公開時の映画パンフレットにおいて「ブラスター」の名称で解説されたため、それ以降、この銃はそのように呼称されるようになった。

 
リオンの用いた銃として使われた、COP .357デリンジャー

本作品に登場するオリジナルデザインの品々の中で、この“ブラスター”はシド・ミードのデザインではない。当初シド・ミードがデザインしたモデルは前衛的に過ぎ、本作品の状況設定にそぐわず採用は見送られ[注釈 24]、新たに小型の4連装拳銃を基にしたデザインがアシスタントアートディレクターであるスティーブン・デーン(Stephen Dane)により描き起こされた[30]が、これも採用されなかった[31][32]
なお、リオンがホールデンを撃つシーンで使われているプロップガンは、本来はデーンによるデザインに基づいて改造するために用意された銃を、ほぼそのまま使用したものである。

改めてプロップを製作するにあたり、まず参考にされたのが、映画『マッドマックス』で主人公の使う、「ソードオフ」と呼ばれる二連銃身の短縮型散弾銃である[33]。しかし、前述の「フィリップ・マーロウ的な探偵の物語(ハードボイルド)」の作風に合わせて、拳銃前提という制約があった。実在の銃器をそのまま、もしくは多少の改造を加えて使うという妥協案も出されたが、実際に使用されたものは美術部が現物合わせでプロップを制作したもので、オーストリア製のライフルの機関部をリボルバー式の拳銃と合体させた上に、電飾加工を施したものである[34][35]

このプロップは一介の小道具であるにもかかわらず高い人気を博し、本編では特に固有の名前がつけられなかったが、公開後“デッカードブラスター(Deckard)Blaster)”の通称で呼ばれるようになり[注釈 25]、作品の公開後、数多くのプロップレプリカやモデルガンが製作されることになる。

ロケーション編集

作品の象徴でもある、日本語で書かれた看板やネオンサインが並び、国籍不明の人々が行き交う未来都市の街頭は、ワーナー・ブラザースバーバンクスタジオにある「オールド・ニューヨーク・ストリート」と呼ばれるオープンセットを大規模に改装して作られたセットである[36]。「リドリーヴィル(Ridley ville)」のニックネームが付けられていたこのセットには、地上6mの地点に7基の散水装置が設置されており[37]、作品を代表するイメージの一つである「絶え間なく振り続ける酸性雨」を表現するために用いられた。これに撮影後の合成処理で超高層ビルその他を描き加え、架空の2020年の近未来都市が作り上げられた。

その他のシーンは基本的にはロサンゼルスにある著名な建造物、もしくはスタジオセットで撮影し、撮影後に合成等の処理を施したもので、登場した建造物は2016年現在でも存在している。

警察署
 
警察署として使用された、ユニオン駅の駅舎内部

ロサンゼルス・ユニオン駅で撮影された[38]

駅舎内を署内として使用し、舎内一角にセットを組み、ブライアントのオフィスとしている[38]。現役で使用されている建物のため、使用できるのは夜から翌朝にかけての深夜に限定され、セットを組んで撮影準備を完了させてから引き払い期限の午前6時までの間、純粋な撮影時間は1日あたり10分しかなかったという[39]

なお、ブライアントがデッカードにレプリカントのプロフィールを説明しているシーンはスタジオセット内で撮影されており[40]、ユニオン駅では撮影されていない。

トンネル
 
セカンドストリートトンネル

劇中で複数回登場した白い内壁のトンネルは、ロサンゼルスのダウンタウンにあるセカンドストリートトンネル英語版(2nd Street Tunnel)である[41]

内壁を白い陶製のタイルで装飾したことで知られるこのトンネルは、当作の他にも多くの映画に登場している。


デッカードの自宅
 
エニス邸外観
劇中に登場したものとは異なり実際の建物は低層である

デッカードの自宅シーンに使用されたのはロサンゼルス郊外にあるエニス邸英語版である。1923年に建設された、フランク・ロイド・ライトの設計による「テキスタイル・ブロック住宅」の一つで、マヤ文明の遺跡をイメージした造形の施されたコンクリートブロック壁が特徴になっている。実際のエニス邸は低層平屋の構造であり、郊外の高台に位置しているが、作品では合成を駆使して街中にある高層ビルに見えるように構成されている[42]

エニス邸は後にリドリー・スコットが監督を務めた『ブラック・レイン』においても、ヤクザの親分のスガイ(菅井)邸として使われている。

セバスチャンのアパート

J.F.セバスチャンが住むアパートとして使用されたのは、ロサンゼルスのダウンタウンにあるブラッドベリ・ビル英語版(Bradbury Building)である。1893年に建設され、アメリカ合衆国国定歴史建造物に指定されている。映画やTVドラマのロケ地としても有名で、他のロケーションと同様、当作の他にも様々な作品に登場している[43]

作中の設定ではデッカードのアパート等と同じく超高層ビルということになっているため、外観や屋上のシーン等は合成処理で高層建築に見えるように加工されているが、内部は演出上の装飾として荒れた雰囲気に飾り付けられた以外は、玄関として映る部分をビルの北西側エントランスにセットの柱を付け足して作り変えた他は元のまま用いられている。内部が吹き抜けになっていることや、吹き抜け部分の天井がガラス張りになっていること、内廊下の外周にオープンケージタイプのエレベーターがあることも元のままであり、床や壁、手摺の装飾といったものもオリジナルのまま用いられた。

撮影に使用された際もオフィスビルとして現役で使用されており、本作の撮影はそれらのテナントの営業時間外に行われた。映画製作に使用できるのは午後6時から翌日の午前6時の間に限られ、美術設定に従って各種の装飾とウェザリング(汚し塗装)を施した後に本編の撮影を行い、使用期限の前に撮影を切り上げて装飾を撤去し施した汚し塗装を清掃、使用前の状態に戻して撤収する、というハードスケジュールが連日繰り返された。

なお、セバスチャンの部屋の内部や、デッカードとバッティの戦いの舞台となる室内部分はスタジオにセットを組んで撮影されており、デッカードが壁沿いを伝って移動するシーンや屋上でのクライマックスシーンは、ブラッドベリビルの上部3階層を再現した屋外セットが作られてそこで撮影され、後に合成等の処理が施されている[44]

その他
 
ミリオンダラーシアターの入場口
画像は2012年5月に撮影されたもので、『ブレードランナー』の撮影当時とは異なる

セバスチャンのアパートの玄関のシーンで後方に見える派手なネオンサインの看板は、ブラッドベリビルからブロードウェイ・ストリートを挟んで向かいにある劇場、ミリオンダラーシアター英語版の入場口である[注釈 26]。ミリオンダラーシアターではロサンゼルス歴史建造物保存協会主催の「ブレードランナー 有料上映会」が2013年3月23日に一度だけ開催された。

リオンが宿泊していた「ユーコンホテル(YUKON HOTEL)」は、外観は美術スタッフの製作したミニチュアだが(このミニチュアは看板の部分を「NUYOK」と組み替えて別のシーンでも使われている[46])、内部はブラッドベリビルの交差点を挟んで北側の斜め向かいにある、パンアメリカンロフトビル(PanAmerican Loft Building)で撮影された[47]

チュウのレプリカント用眼球の工房は、外観はスタジオセットであるが、内部はカリフォルニア州バーノン(en:vernon,_California)にあった食肉会社の冷凍倉庫を借りてセットを組み、実際にマイナス21度の環境として酷寒の中で撮影が行われた[48]。セットを組み終わった後、実物の霜が張り氷柱が垂れている環境を作るために4日間を要し[48]、予算の圧縮のために5日間が予定されていた撮影期間を2日間に短縮して行われた[49]

公開・反響編集

1982年夏の公開時は大ヒット作『E.T.』の陰に隠れて興業成績は全く振るわなかった。日本でもロードショー(封切り)では極端な不入りで早々に上映が打ち切られてしまったが、渋谷パンテオンでの上映については、公開前3週間興行と告知されていたにも関わらず、4週間の上映に延びた例もある。なお、『ブレードランナー(Blade Runner)』は公開:1982年6月25日、興行収入:$32,868,943[50]、『E.T.(E.T. The Extra-Terrestrial)』は公開:1982年6月11日、興行収入:$792,910,554[51]

最初の版が日本で上映された時に映画館では観客に映画鑑賞のおまけとして、小さいポスターが配られた。これは偶然にも、後年、ディレクターズ・カット(最終版)で使用されたポスターと同じである。

日本で行われたファイナルカット・カウントダウンイベントの際、来場した全ての観客にポスターやネガフィルムやフライヤーなどが配られ、『強力わかもと』も進呈された。また、抽選により100名限定でオリジナルTシャツ、2名限定で『ブレードランナー製作25周年記念 アルティメット・コレクターズ・エディション』、3名限定で『シド・ミード ビジュアルフューチャリスト』DVDがプレゼントされた。

日本ではロードショーでの不入りからカルト・ムービー扱いされる一方で、名画座での上映から好評を博し、本国からビデオを個人輸入するほど熱狂的なマニアも現れた。その後、ビデオが発売・レンタル化されてからは記録的なセールスとなる。

2016年、続編の日本公開が2017年11月に決定したことが発表された[52]

受賞編集

  • 1983年度ヒューゴー賞 - 最優秀映像作品賞受賞
  • 1983年度英国アカデミー賞 - 撮影賞・衣装デザイン賞・美術賞受賞、編集賞・メイク賞・作曲賞・音響賞・特殊視覚効果賞ノミネート
  • 1983年度ロンドン映画批評家協会賞 - 特別業績賞受賞(L・G・ポール、D・トランブル、S・ミード)
  • 1983年度ロサンゼルス映画批評家協会賞 - 最優秀撮影賞受賞
  • 1983年度アカデミー賞 - 視覚効果賞美術賞ノミネート
  • 1982年度イギリス・撮影者協会賞ノミネート
  • 1983年度・1993年度ファンタスポルト映画祭 - ファンタジー作品賞ノミネート
  • 1983年度ゴールデングローブ賞 - 作曲賞ノミネート
  • 1983年度第14回星雲賞 - 映画演劇部門賞受賞

バージョン編集

本作には諸般の事情により、他映画作品では類を見ない5つの異なるバージョン(後述)が存在する。とくにスコットが再編集した1992年の『ディレクターズ・カット』では、作品の解釈を変えるような意味深長なシーンが追加された(詳細は「デッカードは何者なのか」の節を参照)。

以下に各バージョンが生まれるに至った経緯を解説する。なお、これら5つのバージョンは日本では2007年12月14日にリリースされたDVDボックス『ブレードランナー製作25周年記念 アルティメット・コレクターズ・エディション』(以下『UCE』)[注釈 27]で全て視聴する事ができる。

リサーチ試写版(ワークプリント)編集

1982年。『UCE』では“ワークプリント”版と称される。本作公開前、ダラスデンバーで観客の反応を見るために行われたバージョン。この映画の世界観[注釈 28]が当時はまだ一般的ではなかったこともあり観客の反応は余り芳しいものでは無かった。

「デッカードがスシバーで注文した際、主人(スシマスター)のアドバイスを押し切って何かを4つ注文するシーン」で、その具材の正体が唯一映像で確認できる版でもある。

初期劇場公開版(オリジナル劇場公開版、US劇場公開版)編集

1982年。『UCE』では“US劇場公開版”。北米で初めて商業上映された際のバージョン。リサーチ試写版で不評だった点を改善し、一般受けを良くしようとした版。

ハリソン・フォードのヴォイス・オーバーによるナレーションの追加およびエンディングのハッピーエンド化などを行った。最終シーンの空中撮影は、スタンリー・キューブリックの『シャイニング』から、オープニングの別テイクを持ってきたものである。

インターナショナル・バージョン(インターナショナル劇場公開版、完全版)編集

1982年。ヨーロッパや日本で公開された際に使われたバージョン。初期劇場公開版では削除されたシーン[注釈 29]が追加された他、いくつか微細な変更あり。

なお、日本ではワーナーのレンタルビデオや初期にリリースされたLDソフトに初期劇場公開版が収録されていた為、バージョンの違いが認識されており、ビデオ発売時には「完全版」と称して発売された。日本版『UCE』でも“完全版”と呼称している。

ディレクターズ・カット(最終版)編集

1992年、公開10周年を記念し再編集されたバージョン(ビデオソフト・『UCE』では「最終版」の名称も付け加えられている)。最初の劇場公開後、本作はしだいに評価を高め、「サイバーパンクもの」の原典としての地位を確立した。と同時に、スコットが本来意図した『ブレードランナー』を見たいという要望が高まり、ワーナーはスコットに再び本作の再編集を依頼。スコットも機が熟したと考え、これを了承した。リサーチ試写版に近いものになっているが、以前の版では使用されなかった「デッカードが見るユニコーンの夢」のシーンが追加された。

ファイナル・カット編集

The Final Cut [2007] by Ridley Scott。2007年、公開25周年を記念し、再びリドリー自身の総指揮によって編集されたバージョン。特撮シーンは、これまで「幻の高画質の特撮シーン」とされていたものが使用され鮮明なイメージになっている。細かい撮影ミスの修正[注釈 30]またデジタルによる素材レベルのブラッシュアップも行い、高画質の視聴にも耐えうるクオリティになっている。このほか、従来ワークプリント版にのみ存在していたアイスホッケーマスクを着けて踊る女達のシーンや、完全版でのみ見られた暴力シーンも復活している。

本バージョンは第64回ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミア4Kデジタルで上映された後、同年10月5日(現地時間)からニューヨークとロサンゼルスで劇場公開され、アメリカでは同年の12月18日(現地時間)にDVDが発売された。日本では、同年11月17日(土)-30日(金)までの2週間限定で東京(新宿バルト9/上映期間は1週間延長)、大阪(梅田ブルク7)の2館4スクリーンにて2KデジタルDLP劇場公開された。

幻の高画質の特撮シーン編集

視覚効果監修のダグラス・トランブルは、そのキャリアの最初に携わった『2001年宇宙の旅』で、監督のキューブリックからチリ一つ無いほどの高画質を要求され、当時の光学合成による画質劣化を抑えるため、通常シーンが35mmフィルム撮影の作品でもSFXシーンは65mm幅のフィルムで撮影する方法を採った。『ブレードランナー』では視覚効果は65mmで撮影、俳優の演技と合成するシーンも35mmスコープ・サイズで撮影し65mmに拡大して合成作業が行われた。[注釈 31]

65mmフィルムによる撮影は、一コマあたりの面積が広く粒状性が目立たないので、再撮影やコピーのプロセスを重ねても画質が荒れない利点がある(左右幅を圧縮して撮影するスコープ・サイズの、光学合成の手間や画質への悪影響は、ジェームズ・キャメロンも指摘するところである)。ところが決して高予算ではないながらも高画質に拘って製作された『ブレードランナー』のSFXも、今日観られるフィルムやソフトで充分なクオリティが発揮されていないとトランブルは語る。

僕がBRでいちばん気になっているのは、ハード面のクオリティの問題だ。1982年公開版の仕上げのとき、映画会社側は出来るだけ早く、安く仕上げさせようとして、僕たちがつくった特殊レンズ---特に70(65)mmの特殊効果を35mmのフィルムに合わせるための特別なレンズを使わなかったんだ。最初のプリント(特撮部分の画質)を観た時はゾッとしたよ。彼らの使ったレンズの質が悪すぎると思ったんだ。BRの視覚効果は、今までの誰もが見た事がないほど、すばらしいものなんだよ。本当は。それなのに、オリジナルネガは、いまだにどこかの屋根裏に置かれたまま。決して使われる事がないんだ。そりゃリドリーの『ディレクターズカット版』はすばらしいよ。でも、あの特殊レンズを使ったフィルムを観る事が出来たら… — ダグラス・トランブル「ビデオでーた」1993 No.2(『ディレクターズカット』のリリースに関しての質問の答えとして)

ファイナル・カット版の特撮シーンは、この70mm(65mm)フィルムからダイレクトにテレシネされたものが使用されており[53]、劇場での上映も他のバージョンと比べて、非常に鮮明なイメージを提供していた[54]

没シーン編集

ホールデンは映画の制作上は死亡しておらず、病院に入院したホールデンをデッカードが見舞うシーンが脚本に存在し(脚本段階ではデッカードは複数回見舞いに訪れている)、撮影も行われているが、リドリー・スコットの判断で削除され、本編には使われていない[注釈 32][55]

  • このシーンのためにシド・ミードはカプセル型の治療用ベッドをデザインしたが、「未来的にすぎる」として却下され、デッカードの自宅のセットを流用したものが美術スタッフによって製作された[55]

レプリカント眼球職人のチュウは、脚本ではバッティとリオンによって極低温下の工房内に閉じ込められて放置され、防寒コートを破壊されたために凍死しているところをデッカードと警官隊に発見される、となっていた。発見された際に倒されてしまい、完全に凍っていた遺体は粉々に砕け散る、という場面設定であったが、このシーンは撮影されなかった[49]

企画段階では、踊り子として地球に潜伏していたゾーラは作中にてデッカードの捜査が入る前に、舞台で「reptile dance」(レプタイル・ダンス=爬虫類ダンス)を踊る予定で、ステージのセットも製作が進められていたものの、プロデューサー陣の賛同が得られず、撮影が行われる事は無かった[56]

脚本段階では、タイレルは死病に侵されたために冷凍睡眠に入っており、登場するタイレルは本人の記憶を移植されたレプリカントである、という設定であった。脚本ではタイレルを殺害してこの事に気づいたバッティは改めて“本物の”タイレルのところに案内するようにセバスチャンに要求するが、冷凍睡眠に入っているはずのタイレルは既に装置の故障による事故で蘇生不可能となっており、延命の望みが完全に絶たれていることに動揺したバッティはセバスチャンをも殺害して立ち去る、という流れになっており[58]、タイレルが安置されている部屋と冷凍睡眠装置もシド・ミードによりデザイン画が起こされていた[59]
このシーンは撮影準備の段階で断念され、セバスチャンの死も警察無線の音声で触れられているのみである。

サウンドトラック編集

エンドロール中にはポリドールよりサントラが発売される旨書かれているが、実際には発売されなかった。ヴァンゲリスより正式にリリースされるのはディレクターズ・カット(最終版)の後、1994年のことである。

  • 『オリジナルスコア版』と銘打ったアルバムが1982年にリリースされたが、これはニューアメリカンオーケストラの演奏によりアコースティックアレンジされたものである。オリジナルの音源とは別物ながら、違和感のない出来であった。
  • エンドタイトルは、1989年に発売されたアルバム『ザ・ベリー・ベスト・オブ・ヴァンゲリス』に収録された。
  • デッカードのアパートにレイチェルが訪れるシーンで使われている曲は、この映画のために制作されたものではなく、アルバム『流氷原』に収録された「メモリーズ・オブ・グリーン」という曲である。
  • エンドロール中にクレジットされている「HARPS OF THE ANCIENT TEMPLES」は、バッティとリオンがチュウのもとへ向かうシーンで使用されている曲[60]が収録されたアルバム名であり、ヴァンゲリスの手によるものではない。
  • 公式なサントラが発売されない状況が長く続いたことから、いくつかの海賊版が作られ流通することとなった。海賊版の経緯・内容についてはこちら(英語版)を参照のこと。
  • UCEの発売に合わせ、CD3枚組『「ブレードランナー」オリジナル・サウンドトラック 25周年記念エディション/BLADE RUNNER TRILOGY, 25th ANNIVERSARY』が発売された。
  • 2013年4月16日、全米でビニール版サントラLPが発売。A、B面12曲収録。[2]
  • 2013年7月16日、同年4月にアナログ盤を発売した米国Audio Fidelity社からHybrid SACD盤が発売された。内容は1994年に発売された公式サントラ盤のリマスターで、Kevin Grayの手による。全世界2,000枚限定で、パッケージにはナンバリングが施された。なおこれが初のSACD音源となる。[3]

以上の詳細は「ブレードランナー (アルバム)」の項を参照のこと。

キャスト編集

役名 役の説明 俳優 日本語吹き替え
TBS ザ・シネマ
リック・デッカード 本作の主人公
ブレードランナー
ハリソン・フォード 堀勝之祐 磯部勉
ロイ・バッティ 反逆レプリカントのリーダー
戦闘用男形レプリカント
ルトガー・ハウアー 寺田農 谷口節
レイチェル 本作のヒロイン
タイレル社秘書
ショーン・ヤング 戸田恵子 岡寛恵
ガフ 警察官
折り紙を折る手癖がある
エドワード・ジェームズ・オルモス 池田勝 佳月大人
H・ブライアント[注釈 33] 警察署幹部
ブレードランナーの統括者
M・エメット・ウォルシュ 神山卓三 浦山迅
プリス 女性レプリカント
バッティの計画によりセバスチャンに接触する
ダリル・ハンナ 高島雅羅 小島幸子
リオン 男性レプリカント
戦闘用レプリカントで怪力
ブライオン・ジェームズ 大宮悌二 中村浩太郎
ゾーラ 女性レプリカント
ダンサーとして潜伏していた
ジョアンナ・キャシディ 横尾まり 森夏姫
ホールデン ブレードランナー
リオンを取り調べ中に銃撃される[注釈 34]
モーガン・ポール 二瓶秀雄 高岡瓶々
JF・セバスチャン タイレル社技師
早老症に侵されており実年齢に反した外見をしている
ウィリアム・サンダーソン 村越伊知郎 村治学
エルドン・タイレル タイレル社社長
レプリカントを生んだ科学者
ジョー・ターケル 大木民夫 小島敏彦
スシバーの店主 下町のスシ・バーの主人 ロバート・オカザキ 千葉順二
ハンニバル・チュウ レプリカントの眼球を手掛ける職人 ジェームズ・ホン 浦山迅
役不明:竹口安芸子
プロデューサー:上田正人(TBS)
翻訳:岩本令
演出:河村常平
制作:東北新社・TBS
劇場公開版を吹き替えたもので、DVD・BD「ブレードランナー クロニクル」に収録されている(ただしマスターがテレビ放送用に尺を編集した版(約93分)のため、テレビ放送でカットされたシーンは英語音声に切り替わる)。
  • ザ・シネマ版吹替:初回放送2011年3月20日、ザ・シネマ
プロデューサー:井伊直子・飯森盛良
翻訳:岸田恵子
演出:伊達康将
録音・調整:オムニバス・ジャパン
ファイナル・カット版を吹き替えたもの。同局以外では2014年3月9日にBS日テレ、2015年11月10日にムービープラスで放送された。

続編映画編集

続編『ブレードランナー 2049』の制作がAlcon Entertainment社によって2016年夏に開始される計画であることが発表された。監督はドゥニ・ヴィルヌーヴでリドリー・スコットは制作総指揮として参加する。ハリソン・フォードも出演する。[61][62]

続編小説編集

原作者ディックの友人である作家K・W・ジーターは映画の続編として小説3作を発表している。

  • Blade Runner 2: The Edge of Human1995年) - 『ブレードランナー2 レプリカントの墓標』(早川書房、のちハヤカワ文庫)
  • Blade Runner 3: Replicant Night1996年) - 『ブレードランナー3 レプリカントの夜』(早川書房、のちハヤカワ文庫)
  • Blade Runner 4: Eye and Talon2000年

ドキュメンタリー編集

当作について、複数のドキュメンタリーが制作されている。

Edge of Blade Runner
2000年、55分
監督:アンドリュー・アボット(Andrew Abbott)
制作・構成:マーク・カーモード英語版(Mark Kermode)
リドリー・スコットを始めとした製作スタッフへのインタビュー、作品製作の過程の詳細と、構想段階から撮影開始までの過程における様々なトラブルの解説により構成されている。また、原作であるフィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に関するポール・M・サモンとハンプトン・ファンチャーの解説も収録されている[63]
 Future Shocks
2003年、27分
カナダTVオンタリオ英語版制作のドキュメンタリー[64]。エグゼクティブプロデューサーのバド・ヨーキン英語版(Bud Yorkin)、シド・ミードへのインタビューと、SF作家のロバート・J・ソウヤー、および映画批評家による解説で構成されている。
Dangerous Days:Making Blade Runner
2007年、213分
監督・制作:チャールズ・デ・ロージリカ英語版(Charles de Lauzirika)
『ブレードランナー・ファイナル・カット』に併せて制作された。ハリソン・フォードショーン・ヤング、リドリー・スコットを含む80人以上のインタビューから構成されている[65]
8つの章から構成され、時系列に沿って企画の開始からキャスティング、プロダクションデザイン、撮影、特殊効果といった製作過程を解説している。最後の章では、この映画に対する数々の論争とその経緯も収録されている[66]
All Our Variant Futures:From Workprint to Final Cut
2007年、29分
制作:ポール・プリシュマン(Paul Prischman)
映画の複数のバージョンとその概要を紹介し、『~ファイナル・カット』の製作に費やされた、7年間に渡るオリジナルフィルムの修復と修正作業、デジタルリマスタリングのプロセスについて解説している。「Blade Runner Ultimate Collector's Edition」に収録された。

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 初版時は『Blade Runner (a movie)』であったが、後に『Blade Runner, a movie』と表記されるようになった。
  2. ^ シナリオの初稿を書いた、ハンプトン・ファンチャーはバロウズのファンであった。
  3. ^ 小説の内容自体は本作とは全く関連性はない。
  4. ^ a b 原作小説では「Voigt-Kampff」という綴りになっている。
    なお、原作の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の日本語訳(訳:浅倉久志)では「フォークト=カンプフ」、映画の日本語字幕では「VKテスト」と表記されている。
    日本における他の表記としては「フォクト=カンプフ」「ヴォークト=カンプフ」、また劇中での発音に近い「ヴォイト=カンプ」等がある。
  5. ^ これは原作の重要なテーマである「人間らしさ」を絶対的に判定する方法など存在するのか?」「人間とレプリカントの決定的な違いとは何なのか?」に関連しているが、このシーンのみでは「レイチェルは特別なレプリカントである」という以上のことを読解することは難しくなっている。
  6. ^ レジェンド/光と闇の伝説』用の映像を流用したとする説があるが、誤りである。ドキュメンタリー『デンジャラス・デイズ:メイキング・オブ・ブレードランナー』内の映りこんだカチンコによって、このシーンは本作用に1981年10月15日に撮影されたことが確認出来る。
  7. ^ デヴィッド・ピープルズが脚本にデッカードの独白として「ロイ・バッティと私は兄弟だったのだ!」という台詞を挿入したのを見たリドリー・スコットがデッカードがレプリカントだとする設定に感銘を受けたが、ピープルズはあくまでデッカードの独白は比喩的なもので、本当に兄弟であることを示しているわけではなかった。と言われている。
  8. ^ ドキュメンタリー『デンジャラス・デイズ:メイキング・オブ・ブレードランナー』の中で、ハリソン自身もそのことについて触れている。
  9. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』に収録されている「付録:10)「デッカードは語る ハリソン・フォード: インタビュー」(p.589-615)
  10. ^ 詳細は英語人名の短縮形#概説を参照。
  11. ^ ロバートは1969年のテレビドラマ『THE F.B.I.』で、当時はまだ有名になる前のハリソン・フォードと共演している。
  12. ^ 町山智浩は「このメビウスの短編こそ、スコットにとっての、この映画の原作である。なぜなら、彼はディックの原作を一度も読んでいないのだから」と主張している[7]
    なお、スコットは、この映画のスタッフとしてメビウスの参加を熱望したが、彼は当時、アニメーション『時の支配者フランス語版』(原題:Les Maîtres du temps)の作業に携わっており、衣装デザインのみの参加となった。
  13. ^ これらのデザイン画は『Blade Runner Sketchbook』に収録されている。
  14. ^ この左右非対称の奇妙な車には、デザインしたシドミードによって“アルマジロ・ヴァン”の名前がつけられていた[14]
  15. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』では「57台」とされているが、後に『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』に改めて収録された部分(「甦るフライング・スピナー」p.427-)では、「54台」となっている。
  16. ^ これら劇中に登場した車両群については、『メイキング・オブ・ブレードランナー』および『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』の「近未来都市リドリーヴィル」(p.121-124)、「甦るフライング・スピナー」(p.427-437)の項に詳しい。
  17. ^ これらのうち車種が明確に判別できるものとしては、GM社製のバスクライスラーインペリアル 1960年式がある。
  18. ^ 映画『ブレードランナー』を代表するメカニクスでもあるこの「スピナー」については、『メイキング・オブ・ブレードランナー』および『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』の「スピナー発進」(p.138-139)、「スピナー、警察本部へ」(p.262-265)、「甦るフライング・スピナー」(p.427-437)の項に詳しい。
  19. ^ 4台の内訳は、フォルクスワーゲン・ビートルのシャーシとエンジンを流用して作られた、実際に自走できるものが2台、車内とコクピット周辺のみが製作された、車内シーンの撮影用モデルが1台、低空飛行および離着陸シーンを撮影するため、クレーンで吊り下げるために軽量アルミニウムで作られた、通称“フライングスピナー”が1台である。なお、車内シーン用のモデルはスピナーの他“デッカードセダン”の車内としても使用された[21]
  20. ^ そのうち最も有名なものは、1989年に公開された『バック・トゥ・ザ・フューチャー_PART2』であろう。
  21. ^ MGMスタジオのバックヤードに展示されていた実物大スピナーの画像[1]
  22. ^ 出血を表現する特殊メーキャップの必要がなく、残酷描写を問題として描写の削除や対象年齢の制限を要求される恐れがない。
  23. ^ 劇場公開/ビデオソフト化されたフィルムにおいても、該当のシーンにのみ一瞬だけエフェクトが入れられたまま残っていることが確認できる。
  24. ^ 本編では用いられなかったが、後にプロップメイカーにより、シド・ミード版のデザインが何度か新たに製作され、シド・ミードのパサディアでの個展で展示されたことがある。
  25. ^ ファンの間では“デッカードブラスター(Deckard)Blaster)”以外の通称もあり、この銃を指すものとしては複数の名称がある。
  26. ^ 登場するシーン全てが同じ日時に撮影されたものではないため、ネオンサインの文字はカットによって異なっているが、『ブレードランナー ファイナル・カット』の制作に際してデジタル処理によって全て同じものになるように修正されている[45]
  27. ^ 北米ではBlu-ray DiscHD DVDでも発売されている。どちらも日本のそれぞれの再生機で再生可能。またファイナル・カット版には日本語字幕も収録されている。日本でもファイナル・カット版のみ発売予定であったが諸事情で一度延期となり、その後2008年6月11日にBlu-rayとDVDが発売した。2009年4月29日には日本版UCEのBlu-ray版が発売された。
  28. ^ 後に雑誌編集者のガードナー・ドゾワが新人SF作家ブルース・ベスキの作品名を引用して、ウィリアム・ギブスンブルース・スターリングらの作品をサイバーパンクと名づけ、映画・小説などのジャンルの一つとなった。
  29. ^ 主に暴力シーンの補足的映像。「ディレクターズ・カット」では再び削除されている。
  30. ^ 一例として、レプリカントのゾーラがガラスを突き抜けるシーンをゾーラ役の女優を使ってパーツ新撮し、デジタル合成して極力違和感を修正した、など。
  31. ^ トランブルのプロダクションEEGによる65mmカメラの蒐集は膨大なものであった。映画化に批判的だった原作者のディックを招いた試写も優秀なクオリティを誇っていたトランブルの試写室で行い、ディックからの賞賛を受けている。「ファイナル・カット」DVD音声解説参照。
  32. ^ 試写会で上映されたフィルムには当該シーンが存在する、という説があるが、実際に存在していたかについての確認はされていない[55]
  33. ^ 彼のオフィスの扉に「H.BRYANT」と表記されている。なお、原作の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』における彼の名前は「ハリイ・ブライアント」である。
  34. ^ ホールデンは映画制作上は死亡していないが、そのことがわかるシーンが削除されてしまったため(「#没シーン」参照)、作品を紹介する際には「リオンに撃たれて死亡した」という扱いにされていることが多い。

出典編集

  1. ^ Blade Runner (1982)” (英語). Box Office Mojo. 2010年5月7日閲覧。
  2. ^ Philip K. Dick - Letter regarding Blade Runner(archive.isによる2012年6月4日分キャッシュ)
  3. ^ 町山智浩『ブレードランナーの未来世紀』p.232
  4. ^ a b 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.128-129
  5. ^ "The Blade Cuts" Starburst, No.51 (Nov.1982), p.29
  6. ^ Bob Okazaki (1902–1985) IMDb
  7. ^ 町山智浩『ブレードランナーの未来世紀』p.229-p.230
  8. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.97
  9. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.98-101
  10. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.144
  11. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.128
  12. ^ a b c 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.129
  13. ^ 『Blade Runner Sketchbook』p.5-16。
  14. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.162。
  15. ^ Willoughby, Gary, BladeZone's Gary Willoughby has a One on One chat with Gene Winfield, the builder of the full size cars and spinners from the classic film Blade Runner., Bladezone, オリジナルのSeptember 27, 2013時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20130927020356/http://media.bladezone.com/contents/film/interviews/gene-winfield/ July 27,2011閲覧。 
  16. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』p.429
  17. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.122
  18. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.100
  19. ^ The top 40 cars from feature films: 30. POLICE SPINNER, ScreenJunkies.com, (March 30, 2010), オリジナルのApril 4, 2014時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20140404023133/http://www.screenjunkies.com/movies/movie-news/the-top-40-cars-from-feature-films-30-26/ 2011年7月27日閲覧, "though press kits for the film stated that the spinner was propelled by three engines: "conventional internal combustion, jet and anti-gravity"." 
  20. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー』p.138
  21. ^ 『ブレードランナー』p.430-431
  22. ^ 『Blade Runner Sketchbook』p.14
  23. ^ ブレードランナーとかをボチボチ>レーザースピナーについて|by macky2019 ※2017年4月4日閲覧
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  25. ^ a b 『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』p.432
  26. ^ 『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』p.433-437
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  28. ^ 一人暮らし男の食生活! 2010年07月08日「サイエンスフィクション・ミュージアム その5」 ※2017年3月24日閲覧
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  30. ^ 『Blade Runner Sketchbook』p.28-30
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  32. ^ The Weapons of Science Fiction(The Propmaker: A Modern-day Artisan)>Leon's Gun: Mother's Defender The COP .357 Magnums|By Phil Steinschneider ※2017年3月27日閲覧
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参考文献編集

  • 増補改訂版が2007年に『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』(ISBN 978-4863325975)としてヴィレッジブックスより刊行された。2016年現在はいずれも絶版となっている。
  • なお、『- ファイナル・カット』は増補分を旧版の内容に連続する形で挿入して編集されているため、旧版に当たる部分のページ番号は、本文部分については旧版・増補改訂版共に同一である。

関連項目編集

  • ショウ・ブラザーズ - 「香港のハリウッド」と呼ばれた映画会社。本作の制作費の大半を出資した。そのため、当作は事実上はアメリカ・香港合作映画である。
  • 邵逸夫 - ショウ・ブラザーズの創設者。

外部リンク編集