おはなしのくに

おはなしのくには、1990年4月2日からNHK教育テレビ→NHK Eテレで放送されている、幼稚園・保育所及び小学校1~3年生向けの学校放送番組である。幼稚園・保育所は言語領域の一つである読み聞かせ、小学校1~3年生は国語に対応する。2016年現在、学校放送番組の中では最も古くから放送している番組でもある。当記事では派生番組『おはなしのくにの100冊』『おはなしのくにクラシック』についても併せて記載する。

目次

概要編集

語り手が文学作品や民話の語り聞かせを10分間(2012年度までは15分間)かけて行う。語り手はジェスチャーを交えたり、効果音や照明効果、小道具を交えて語り聞かせを行う事もある。楽器演奏者1名と共に出演する事もある。

この番組の特徴として再放送が多いことが挙げられるが、後述の動画配信実施と番組の10分化に伴うリニューアルもあり、2013年度の放送分は全て新作のみで放送された。

開始当初はモノラル放送、1991年度よりステレオ放送、2004年度より字幕放送、2012年度より視覚障害者向けに副音声による解説放送(デジタルステレオ2)を実施の上で放送されている。また、公式サイトにおける動画配信は、著作権及び出演者の肖像権との絡みからなかなか実現できなかったが、2013年度の番組リニューアルと同時に動画配信が実施されるようになった。

小学校2年生向け番組だった『ことばのくに』の後番組であり、これに小学校1~2年生向け番組の『おとぎのへや[1]を統合した上で対象を小学校3年生にも広げ、小学校2~3年生向け番組として1990年度からスタートした。その後、『はじめてのこくご ことばあ!』(小学校1~2年生向け)が2007年度限りで終了したことや2009年度において『こどもにんぎょう劇場』(幼稚園・保育所及び小学校1年生向け)の再放送枠が廃止されたことに伴い、2009年度から小学校1年生も対象に加えるようになった。

2013年度には月曜~金曜の午前9:00~9:10(金曜のみ午前9:00~9:15)を「幼保小連携」という形で2010年度限りで一旦廃止された「幼稚園・保育所向け番組」を実質的に復活させる編成も相まって、対象を幼稚園・保育所にも拡大した。また、それと同時に従来の15分番組から10分番組となり、オープニングも長らく使用していた天使の人形を用いた実写スタイルのOPからアニメーションスタイルのOPへと刷新されるなど、番組が全面的にリニューアルされることになった。なお、2015年度より、2012年度以前に放送された15分版のうち、著作権者及び出演者の許諾を得た作品を『おはなしのくにの100冊』として無料配信するようになった。

2012年度より派生版の小学校3~6年生向けである『おはなしのくにクラシック』の放送が開始された。こちらの放送時間は当初から10分間である。

語り手及び作品編集

ベテラン俳優から、タレント、落語家声優など多岐に渡る。語りは基本的に一人でスタジオで行われるが、15分間の放送だった2012年度以前には、「ももたろう」の回(FLIP-FLAP)のように二人で行ったり、先述の「桃太郎」「いわたくんちのおばあちゃん」「ユタとふしぎな仲間たち」「半日村」「あのときすきになったよ」「どんぐりと山猫」(チョウソンハ)の様に屋外で行われた場合もあった。

2013年度以降の放送リスト編集

  • 2013年度の第8回~第20回放送分は、2014年度以降においては第7回~第19回としてそれぞれ放送している。
  • 2015年度は2014年度放送分の再放送を行っている。
2013年度放送分
初回放送日 タイトル 出演者
1 2013年 4月 8日 ロボット・カミイ ふせえり
2 2013年 4月22日 ジャックと豆の木 小堺翔太
3 2013年 5月13日 きたかぜとたいよう ダイヤモンド・ユカイ
4 2013年 5月27日 かえるのえんそく 林家たい平
5 2013年 6月10日 大きなかぶ 草刈正雄
6 2013年 6月24日 あのときすきになったよ 平野綾
7 2013年 7月 8日 モチモチの木 柳葉敏郎
8 2013年 8月19日 アラジンと魔法のランプ 河村隆一
9 2013年 9月 9日 おむすびころりん 阿藤快
10 2013年 9月30日 祭りの晩 松田洋治
11 2013年10月 7日 スーホの白い馬 木南晴夏
12 2013年10月21日 ともだちは海のにおい 袴田吉彦
13 2013年11月11日 みにくいあひるの子 奥村佳恵
14 2013年11月18日 王さまと9人のきょうだい IKKAN
15 2013年12月 2日 手ぶくろを買いに 木村多江
16 2014年 1月 6日 雪女 安達祐実
17 2014年 1月20日 長ぐつをはいたねこ 近藤公園
18 2014年 2月 3日 おにたのぼうし こだま愛
19 2014年 2月17日 かさじぞう 渡辺哲
20 2014年 3月 3日 ぞうのたまごのたまごやき パパイヤ鈴木
2014年度放送分(新作のみ)
初回放送日 タイトル 出演者
20 2015年 3月 2日 赤いろうそくと人魚 篠井英介

おはなしのくにの100冊編集

2015年度から、「NHK for School」内にある動画サイト「スクール動画アイランド」(すくどう)にて、くら出し動画の1つとして、2012年度以前に放送された15分版の本番組から、著作権者及び出演者の許諾を得た作品について無料によるストリーミング配信が開始された。

2012年度以前に放送された作品編集

太字は、「おはなしのくにの100冊」にて配信されている作品及び出演者である。

おはなしのくにクラシック編集

この番組の派生版として、小学校3~6年生向けの国語番組「おはなしのくにクラシック」2012年4月2日より放送されている。字幕放送、及び視覚障害者向けに副音声による解説放送を行っている。また、放送開始と同時に公式サイトによる動画配信も実施している。

これは従来と同じく各界の俳優・タレントの一人語りのスタイルはそのままに、古典文学にスポットを当て、朗読者がその時代の衣装をまとって朗読するというものである。単なる作品の朗読にとどまらず、現代風のアレンジを交えて説明するコーナーもあり、2011年度から完全に実施された学習指導要領に基づいて始まった小学校の古典文学授業の映像教材としても活用できるように作られている。

「おはなしのくにクラシック」の開始により、従来からの「おはなしのくに」と合わせて小学校全学年を対象とする形となった。

放送リスト編集

  • 2013年度以降は2012年度放送分の再放送を行っている。
  • 第20回「アイヌ神謡集」「おもろそうし」には、他にアイヌ語朗読として木原仁美が、三線演奏として照喜名朝國がそれぞれ出演した。
  • 語りは全ての回共通で小林ゆうが担当。
初回放送日 タイトル 出演者
1 2012年 4月 9日 枕草子(清少納言) 虻川美穂子
2 2012年 4月23日 竹取物語 緒川たまき
3 2012年 5月14日 雪とけて 俳句(1)春・夏 華恵
4 2012年 5月28日 徒然草(兼好法師) えなりかずき
5 2012年 6月11日 おくのほそ道(松尾芭蕉) 髭男爵
6 2012年 6月25日 漢詩 阿部力
7 2012年 7月 9日 論語 嶋田久作
8 2012年 8月20日 平家物語 山西惇
9 2012年 9月10日 狂言「柿山伏」 茂山逸平茂山宗彦
10 2012年 9月24日 古事記「いなばの白うさぎ」 高田聖子
11 2012年10月15日 落語「じゅげむ」 柳家花緑
12 2012年10月22日 柿食えば 俳句(2)秋・冬 華恵
13 2012年11月 5日 歌舞伎「勧進帳」 市川團十郎
14 2012年11月19日 源氏物語(紫式部) たんぽぽ
15 2012年12月 3日 百人一首 川平慈英
16 2013年 1月 7日 お伽草子「浦島太郎」 狩野英孝
17 2013年 1月21日 宇治拾遺物語「わらしべ長者」 本多力[7]
18 2013年 2月 4日 短歌 白井晃
19 2013年 2月18日 文語詩「椰子の実」 清水ミチコ
20 2013年 3月 4日 「アイヌ神謡集」「おもろそうし」 石田ひかり

放送時間編集

いずれも日本時間

おはなしのくに編集

2010年度までは、主に火曜日が本放送に充てられていた(ただし、1990年度~1991年度と2005年度~2007年度は月曜日が本放送)。また、基本的に本放送は9時台に放送されているが、2003年度~2004年度は小学校向けの国語・算数英語の3分野について「基礎・基本の確実な定着」を目指した「基礎・基本ゾーン」を月曜日~金曜日の10:00~10:30に集中編成[8][9]した関係で、当番組も10時台前半の放送となった。
2011年度以降は、基本的に各曜日ごとに教科を固定するようになり、本番組も他の国語・算数番組と同様に月曜日の放送となった。

  • 1990年度 - 1991年度:月曜 09:30 - 09:45、土曜 10:00 - 10:15(再放送)
  • 1992年度 - 1994年度:火曜 09:00 - 09:15、水曜 11:00 - 11:15(再放送)
  • 1995年度 - 1999年度:火曜 09:00 - 09:15、金曜 10:15 - 10:30(再放送)
  • 2000年度 - 2002年度:火曜 09:00 - 09:15
  • 2003年度:火曜 10:15 - 10:30
  • 2004年度:火曜 10:00 - 10:15
  • 2005年度:月曜 09:30 - 09:45
  • 2006年度 - 2007年度:月曜 09:30 - 09:45、金曜 09:30 - 09:45(再放送)
  • 2008年度 - 2010年度:火曜 09:00 - 09:15、金曜 09:30 - 09:45(再放送)
  • 2011年度 - 2012年度:月曜 09:00 - 09:15
  • 2013年度:月曜 09:00 - 09:10
  • 2014年度 - 2015年度:月曜 09:40 - 09:50
  • 2016年度:月曜 09:00 - 09:10

おはなしのくにクラシック編集

  • 2012年度:月曜 09:15 - 09:25
  • 2013年度:月曜 09:30 - 09:40
  • 2014年度 - 2015年度:月曜 09:50 - 10:00
  • 2016年度:月曜 09:10 - 09:20

その他編集

  • 前述でも挙げた通り、公式サイトでの動画配信は『おはなしのくにクラシック』が2012年度のスタート当初から開始したが、『おはなしのくに』は著作権及び出演者の肖像権との絡みで調整が難航したこともあり、番組の全面リニューアルとなった2013年度にようやく配信を開始することになった。
  • 2014年10月6日放送予定だった『おはなしのくに』第11回『ともだちは海のにおい』、及び『おはなしのくにクラシック』第11回『落語「じゅげむ」』は、NHK総合テレビ台風18号関連のニュースを優先することに伴い、本来ならNHK総合テレビで放送する予定だった国会中継をNHK Eテレで代替放送したことにより休止となった。なお、休止となった同年10月6日放送分は、『おはなしのくに』が10月9日の26:30~26:40(10月10日の2:30~2:40)に、『おはなしのくにクラシック』が10月9日の26:40~26:50(10月10日の2:40~2:50)にそれぞれ延期された[10]

脚注編集

  1. ^ 当該番組は、幼稚園・保育所の時間で放送していた『にんぎょうげき』とも統合、両番組の後番組として『こどもにんぎょう劇場』を1990年4月5日から放送開始した。
  2. ^ 物語に登場する、広島市立本川小学校にて撮影された。
  3. ^ 和太鼓奏者であるレナード衛藤と共に出演。
  4. ^ パーカッショニストである仙波清彦と共に出演。
  5. ^ サックス奏者である平原まことと共に出演。
  6. ^ パーカッショニストである山口ともと共に出演。
  7. ^ 公式サイトでは一部のページで「本田力」と誤表記されている。
  8. ^ 平成15年度学校放送番組と利用のてびき~小学校3・4年生
  9. ^ 平成15年度~平成16年度NHK教育テレビジョン放送番組時刻表(アカイさん資料室より)
  10. ^ 放送延期のお知らせ(2014年10月6日) Archived 2014年10月7日, at the Wayback Machine. - NHK for School

関連項目編集

外部リンク編集

NHK教育→NHK Eテレ 小学2年向け国語番組(1990年度~)
前番組 番組名 次番組
おはなしのくに
(2014年度からは『おはなしのくに』
と並行して『ことばドリル』も放送)
NHK教育→NHK Eテレ 小学1年向け国語番組(2009年度~)
おはなしのくに
こどもにんぎょう劇場
(『こどもにんぎょう劇場』は2010年度で
終了。2014年度からは『おはなしのくに』と
並行して『ことばドリル』も放送)
NHK Eテレ 幼稚園・保育所向け 物語・読み聞かせ領域(2013年度~)
こどもにんぎょう劇場
(2010年度まで。2011年度~2012年度は無し)
おはなしのくに
-
NHK Eテレ 小学3年向け国語番組(2012年度~)
前番組 番組名 次番組
ひょうたんからコトバ
おはなしのくに
おはなしのくにクラシック
おはなしのくに
ひょうたんからコトバ
(2013年度からは『お伝と伝じろう』も並行して放送。
なお、『ひょうたんからコトバ』は2013年度で終了)
NHK Eテレ 小学4年向け国語番組(2012年度~)
ひょうたんからコトバ
おはなしのくにクラシック
ひょうたんからコトバ
メディアのめ
(2013年度からは『お伝と伝じろう』も並行して放送。
なお、『ひょうたんからコトバ』は2013年度で終了)
NHK Eテレ 小学5~6年向け国語番組(2012年度~)
おはなしのくにクラシック
ひょうたんからコトバ
伝える極意
メディアのめ
(2013年度からは『伝える極意』の後番組として
お伝と伝じろう』が並行して放送。
『ひょうたんからコトバ』は2013年度で終了)