広島都市圏
広島都市圏(ひろしまとしけん)は、広島市を中心とする経済地域で、広島市と周辺の衛星都市の集合体を指す。
広島都市圏 | |
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![]() 広島市 | |
北緯34度24分 東経132度28分 / 北緯34.400度 東経132.467度 | |
国 |
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都道府県 |
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中心都市 |
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面積 (2011)[1] | |
• 合計 | 1,810.57 km2 |
人口 (2015)[2] | |
• 合計 | 1,431,634人 |
• 密度 | 790人/km2 |
域内総生産 | (2010)[1] |
- 名目 | 5兆3849億円 |
ウェブサイト |
www |
概要編集
都市圏人口は、 10% 都市圏の人口は約143万人(2015年)。 5%都市圏の人口は約185万人(2015年)。 1.5%都市圏による広島大都市圏の人口は約210万人(2015年)。 また経済規模は、 域内総生産は約5兆3849億円とされる[1]。 中国・四国地方において10%都市圏(都市雇用圏)の人口、域内総生産は岡山都市圏に次ぐ規模であり[注釈 1]、1.5%都市圏の人口は最大の規模である。
行政編集
広域行政圏編集
広島県が指定する広島市を中心とした広域行政圏[4] は、「広島大都市周辺地域広域行政圏」「広島圏」などと呼ばれる。広島市の南西に隣接する広域行政圏は「広島西広域市町村圏」「広島西圏」などと呼ばれる。これら2つの広域行政圏は、広島地域事務所[5] によって統一的に管轄されている。
連携中枢都市圏編集
総務省の制度に基づき、広島県と山口県・島根県の13市15町が連携協約を結び、広島広域都市圏を形成している。
- 広島県 - 広島市、呉市、竹原市、三原市、三次市、大竹市、東広島市、廿日市市、安芸高田市、江田島市、府中町、海田町、熊野町、坂町、安芸太田町、北広島町、大崎上島町、世羅町
- 山口県 - 岩国市、柳井市、周防大島町、和木町、上関町、田布施町、平生町
- 島根県 - 浜田市、邑南町、美郷町
定義編集
10%都市圏(都市雇用圏)編集
2015年国勢調査の基準では広島市を中心市とする2市5町で構成され、2015年の人口は1,431,634人である[2]。概ね10%通勤圏だが、詳しくは都市雇用圏に則する。
通勤率が最も高い自治体は府中町の50.20%であり、以下は通勤率上位5つの自治体である。
順位 | 自治体 | 通勤率 |
---|---|---|
1 | 府中町 | 50.2% |
2 | 海田町 | 42.4% |
3 | 坂町 | 36.8% |
4 | 廿日市市 | 35.1% |
5 | 熊野町 | 24.5% |
都市雇用圏の変遷
- 表を縮小するため、上述の広域行政圏の「広島圏」の構成自治体(広島市および安芸郡(府中町・海田町・熊野町・坂町)の1市4町)を「広島圏」と表示する。
- 和木町は山口県玖珂郡の自治体。それ以外は広島県の自治体。
- 都市圏を構成しない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
自治体 ('80) |
1980年 | 1990年 | 1995年 | 2000年 | 2005年 | 2010年 | 2015年 | 自治体 (現在) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
吉田町 | - | - | - | - | - | - | - | 安芸高田市 |
美土里町 | - | - | - | - | ||||
高宮町 | - | - | - | - | ||||
甲田町 | - | - | - | - | ||||
八千代町 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | ||||
向原町 | ||||||||
大朝町 | - | - | - | - | - | - | - | 北広島町 |
芸北町 | - | - | - | - | ||||
千代田町 | - | - | - | - | ||||
豊平町 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | ||||
竹原市 | - | - | - | - | 東広島 都市圏 21万5087人 |
東広島 都市圏 21万8779人 |
東広島 都市圏 21万9333人 |
竹原市 |
安芸津町 | - | - | - | - | 東広島市 | |||
黒瀬町 | 呉 都市圏 | 呉 都市圏 | 呉 都市圏 | 呉 都市圏 | ||||
福富町 | 広島 都市圏 132万7198人 |
広島 都市圏 151万0293人 |
広島 都市圏 156万2695人 |
広島 都市圏 158万4037人 | ||||
豊栄町 | ||||||||
河内町 | ||||||||
東広島市 | ||||||||
戸河内町 | - | 広島 都市圏 142万3865人 |
広島 都市圏 141万1848人 |
広島 都市圏 143万1634人 |
安芸太田町 | |||
筒賀村 | - | |||||||
加計町 | 広島 都市圏 | |||||||
広島圏[6] | 広島圏 | |||||||
廿日市町 | 廿日市市 | |||||||
佐伯町 | ||||||||
大野町 | ||||||||
宮島町 | ||||||||
吉和村 | - | - | - | - | ||||
江田島町 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | - | - | 呉 都市圏 25万2891人 |
江田島市 |
能美町 | ||||||||
沖美町 | ||||||||
大柿町 | 呉 都市圏 | 呉 都市圏 | - | 呉 都市圏 | ||||
大竹市 | 大竹 都市圏 4万3588人 |
広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 広島 都市圏 | 岩国 都市圏 17万9071人 |
岩国 都市圏 17万0907人 |
大竹市 |
山口県 和木町 |
岩国 都市圏 | 山口県 和木町 |
- その他
- 2004年3月1日:高田郡吉田町、八千代町、美土里町、高宮町、甲田町、向原町が新設合併して安芸高田市となった。
- 2004年10月1日:山県郡の加計町・戸河内町・筒賀村が新設合併して安芸太田町となった。
- 2004年11月1日:佐伯郡の江田島町・沖美町・能美町・大柿町の4町が新設合併して江田島市となった。
- 2005年2月1日:山県郡大朝町・芸北町・千代田町・豊平町の4町が新設合併して北広島町となった。
- 2005年2月7日:東広島市が、賀茂郡河内町・豊栄町・福富町・黒瀬町、および豊田郡安芸津町を編入合併した。
5%都市圏(通勤圏)編集
それぞれの市町村の通勤通学者の内、5% 以上の連担した範囲を、広島都市圏を構成する市町村とみなす。人口規模はおよそ185万人(絶対都市圏)[7]。
1.5%都市圏(通勤通学圏)編集
総務省により、広島市の1.5%都市圏は「広島大都市圏」と名付けられており、全国7番目の人口を擁する。2015年(平成27年)国勢調査に基づいた人口は約210万人[8][注釈 2]。
年 | 人口 (人) |
面積 (km2) |
人口密度 (人/km2) |
---|---|---|---|
1970年 | 1,396,600 | 2,822 | 495 |
1975年 | 1,797,079 | 4,346 | 414 |
1980年 | 1,826,537 | 4,073 | 448 |
1985年 | 1,922,022 | 4,249 | 452 |
1990年 | 1,988,998 | 4,184 | 475 |
1995年 | 2,042,903 | 4,530 | 451 |
2000年 | 2,043,788 | 4,142 | 493 |
2005年 | 2,064,536 | 4,423 | 467 |
2010年 | 2,099,514 | 5,048 | 416 |
2015年 | 2,096,745 | 5,048 | 415 |
2020年 | 2,075,693 | 5,047 | 411 |
広島広域都市圏(経済圏)編集
- 人口:233万9460人(2005年国勢調査)
- 面積:6302.80 km2(2005年全国都道府県市区町村面積調)
1993年10月、広島県の旧安芸国[13]と山口県岩柳地区にある主な市により、広島広域都市圏形成懇談会が設置され、広島広域都市圏[14] と呼ばれる圏域が設定された。これは、小売商圏をベースにした経済圏で、日常的な都市圏とは異なる。
広島広域都市圏形成懇談会構成市町(12市13町)
当初、広島広域都市圏の地域内の町は、安芸太田町・北広島町を除き広島広域都市圏形成懇談会に参加していなかったが、のちに参加している。各町参加後の新規加盟も含め以下時系列順に記載する。
- 2012年2月 『広島広域都市圏形成懇談会』を『広島広域都市圏協議会』に改称。同時に府中町、海田町、熊野町、坂町が加盟。
- 2015年7月 世羅町、大崎上島町、和木町、上関町、田布施町、平生町、周防大島町が加盟。(この結果、尾三圏域のうち尾道市を除いた地域がすべて加盟することとなった。)
- 2021年4月 三次市が加盟。(備北圏域への拡大)
- 2022年4月 浜田市、邑南町、美郷町が加盟。(島根県石見圏域への拡大)
交通編集
空路編集
- 空港
- ヘリポート
鉄道編集
広島シティネットワーク編集
- 詳細は広島シティネットワークを参照
JR西日本が「100万都市広島にふさわしい都市型鉄道」を目指して構築した都市型鉄道ネットワーク。範囲は通勤比率よりも利用者実数に依存しているため、10% 都市圏外の呉市や岩国市までサービスされている一方、都市圏北部は 10% 都市圏内でもサービス範囲に入っていない。
- ICOCAサービスエリア
ICOCAのサービスは、先にSuicaを導入した仙台に遅れて、2007年9月より開始した。利用可能範囲には、山陽本線や呉線、可部線、芸備線(広島 - 狩留家)などの広島シティネットワーク内の他、JR岡山支社管内の岡山地区(岡山都市圏)、福山・尾三地区(備後都市圏)、山口県内の山陽本線沿線も含まれる。
道路編集
高速道路編集
国道編集
港湾編集
脚注編集
注釈編集
出典編集
- ^ a b c 金本良嗣. “2010年 大都市雇用圏統計データ”. 東京大学空間情報科学研究センター. 2016年11月12日閲覧。
- ^ a b 金本良嗣. “都市雇用圏コード表”. 東京大学空間情報科学研究センター. 2019年4月26日閲覧。
- ^ 金本良嗣. “都市雇用圏コード表”. 東京大学空間情報科学研究センター. 2021年6月27日閲覧。
- ^ 広域行政圏 (PDF) [リンク切れ] - 広島県
- ^ 広島地域事務所[リンク切れ]
- ^ 広島市および安芸郡(府中町・海田町・熊野町・坂町)の1市4町
- ^ 4つの中枢都市圏の比較から見えてくる広島都市圏の特徴と課題 (PDF) - 国土交通省 中国地方整備局
- ^ 国勢調査 広島大都市圏
- ^ 総務省統計局 『大都市圏の人口』日本統計協会〈平成17年国勢調査人口概観シリーズ, no.9〉、2009年、470-475頁。ISBN 9784822335779。
- ^ 2010:“平成22年国勢調査 我が国人口・世帯の概観 - 表1-28 大都市圏・都市圏別人口、面積及び人口密度” (PDF). p. 35. 2018年9月26日閲覧。
- ^ 2015:“平成27年国勢調査 我が国人口・世帯の概観 - 表1-28 人口、面積及び人口密度 - 大都市圏・都市圏” (PDF). p. 32. 2018年9月18日閲覧。
- ^ 2020:“令和2年国勢調査 - 表1-3 男女別人口,世帯の種類別世帯数及び世帯人員並びに2015年(平成27年)の人口(組替),2015年(平成27年)の世帯数(組替),5年間の人口増減数,5年間の人口増減率,5年間の世帯増減数,5年間の世帯増減率,人口性比,面積(参考)及び人口密度-大都市圏” (XLS). 2023年1月4日閲覧。
- ^ 厳密には三原市内の一部は備後国、のちにほぼ全域が備後国の三次市・世羅町も加盟している。
- ^ 広島広域都市圏