小倉一郎

日本の俳優 (1951-)

小倉 蒼蛙(おぐら そうあ、1951年10月29日[2] - )は、日本俳優俳人、歌手[1]、元子役である。作詞・作曲時のペンネーム、秋山 啓之介[3]

おぐら そうあ
小倉 蒼蛙
別名義 秋山 啓之介(ペンネーム)
小倉蒼蛙(俳号
生年月日 (1951-10-29) 1951年10月29日(72歳)
出生地 日本の旗 日本 東京都
出身地 日本の旗 日本 鹿児島県
身長 168 cm
血液型 B型
職業 俳優
ジャンル 映画テレビドラマ
活動期間 1964年[1] -
配偶者 あり(2017年 -)
(離婚歴3度あり)
事務所 大判社
公式サイト 芸歴書
主な作品
テレビドラマ
それぞれの秋
『ヨイショ』
俺たちの朝』など

映画
股旅
大鹿村騒動記
なくもんか』など
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東京新宿で生まれ[4][5]、すぐに両親の故郷の鹿児島県へ移住し[4][6][5]、小学1年の夏から再び東京中野区[5]、小学校3年生から板橋区長後町で育つ[4][6][5]日本大学豊山高等学校中退[7]。大判社所属。

2023年、がん克服を機に生まれ変わったという気持ちから、芸名を小倉一郎から俳号と同じ〝小倉蒼蛙(おぐらそうあ)〟に改名。

略歴 編集

生後まもなく母を亡くし[5]、親代わり叔母のもとで小学1年の夏の上京まで両親の出身地でもある薩摩郡下甑村大字手打(現薩摩川内市下甑町手打)で過ごした[6][5]。以降は東京育ち[4]

中村錦之介大川橋蔵に憧れ[4]、小学校3年から[4][5]東映エキストラになり[4][5]、1960年に9歳で子役として活動を開始し[8]、1962年の美空ひばり主演『べらんめえ芸者と大阪娘』、1964年『飢餓海峡』(内田吐夢監督)などに出演[9]。1963年、居住する中野のアパートに銀座の高級クラブエスポワールのナンバーワンホステスがおり[5]、そこへ頻繁に訪れる梅宮辰夫と知り合いになり[4][5]、梅宮に薦められ東映児童研修所(第5期生)として入団[4][5]する。直後に東映が"不良性感度映画"へ傾斜し[5]、東映で小倉のキャラクターは出番がなく[5]1964年公開の日活映画敗れざる者』で本格デビューした[1][4][5]。恩人の梅宮とは1966年の『ボスは俺の拳銃で』(村山新治監督)や、1974年の『仁義なき戦い 頂上作戦』(深作欣二監督)などで共演はしたが、役者として絡むシーンは結局一度も無かった[5]

1960年代後半から1970年代の青年期にはテレビや映画の青春ドラマにも数多く出演。ナイーブな青年像を得意とし、同年代の女性からも人気を得た。

名バイプレイヤーとして活躍するかたわらで秋山 啓之介のペンネームで童謡作家としても活動し、「ぼくのにっきちょう」を作詞・作曲して歌唱も自ら担当した[3]。出演舞台を機に1997年より俳句の道に進み、河内静魚に師事。『ひるまえほっと』(NHK)の「ひるまえ俳句茶房」コーナーなどを担当する[8]俳人としても有名になりつつある。

2010年、薩摩川内観光大使に就任した[6]

2019年7月に、江藤潤仲雅美三ツ木清隆と、4人組音楽ユニットのフォネオリゾーン[10]を結成してデビュー[11]

私生活 編集

1973年に女優の海野まさみと結婚するが2か月半で離婚した[4][12]

1977年にモデルクラブのマネジャーと結婚[13]し、1男[14]3女をもうける[要出典]が、1999年に妻の政治家活動(東村山市議会議員選挙立候補、当選。一期務める)のためすれ違い生活が原因となり、2度目の離婚となった[15][要出典]離婚後も前妻の政治活動を支援していた[要出典](2003年東村山市長選挙立候補、落選。2004年参議院議員選挙比例区立候補、みどりの会議、落選)[16][17]

2006年に1977年デビューのアイドル歌手だった谷ちえ子と結婚[18]する。2015年7月、3年間の別居生活後離婚した[19]

2017年に初恋の相手であった女性と結婚した[18][20]

2022年にステージ4の肺がんと診断されたが、放射線・抗がん剤を組み合わせた治療で克服した[21]

人物 編集

4人兄弟の末っ子[22]。生後1週間で母親を亡くす[23][22]。小倉が生まれる前に双子の兄らが船着き場の事故で亡くなり[23][22]、16歳の時に姉も脳腫瘍で亡くなった[23][22]。小倉の父親は病気で入退院を繰り返していたが、33歳の時に交通事故で亡くなっている[23][22]

細面の色白の顔と、身長168cm[2]、体重45kg(2018年のプロフィールでは52㎏)[2]のひ弱そうな身体が特徴である。顔も体型もそのまま中年期に移行したこともあり、いわゆる小心者を多く演じるようになり「小倉にしか演じられない深みがある」と評価され小心者をやらせたら右に出る人はいないと称されるようになった[24]

趣味・特技は作曲ギター演奏、篆刻俳句大阪弁京都弁[2]俳号は「蒼蛙(そうあ)」。俳号の名付け親は、作家・脚本家の早坂暁である(小倉一郎の〔ゆるりとたのしむ〕俳句入門 著者略歴より)。

仲雅美志垣太郎三浦友和が飲み友達で悪友だった[4]

歌手の森進一は親戚(互いの曾祖母が姉妹同士)である。

出演 編集

映画 編集

テレビドラマ 編集

配信ドラマ 編集

オリジナルビデオ/DVD 編集

テレビ番組 編集

OVA 編集

テレビCM 編集

作品 編集

歌唱 編集

著書 編集

  • 『みんな、いい人 35年の俳優生活で出会った心に残る人たち』太陽企画出版、1995年。ISBN 4884662547 
  • 『俳・俳 小倉一郎句集』北溟社、2000年
  • 『俳だらけ 小倉一郎句集』本阿弥書店、2002年
  • 『俳彩 小倉一郎句集』文學の森、2005年
  • 『僕の日記帳 続 みんな、いい人』書肆アルス、2011年
  • 『がん「ステージ4」から生まれ変わって いのちの歳時記』双葉社、2023年[21]

脚注 編集

  1. ^ a b c 小倉 一郎”. 日本タレント名鑑. VIPタイムズ社. 2020年6月25日閲覧。
  2. ^ a b c d 小倉一郎”. テロワール. 2012年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月17日閲覧。
  3. ^ a b プロフィール”. PHONEORI ZONE OFFICIALWEBSITE. 2020年6月25日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 「ブラウン管の気になる男たち(2) 小倉一郎」『スタア』1975年10月号、平凡出版、16–17頁。 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o みんな、いい人 1995, pp. 19–35.
  6. ^ a b c d 俳優小倉一郎さん 薩摩川内観光大使委嘱状交付式”. 薩摩川内市 (2010年4月7日). 2016年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月17日閲覧。
  7. ^ 『読売年鑑 2016年版』読売新聞東京本社、2016年、536頁。ISBN 978-4643160017 
  8. ^ a b ひるまえ俳句茶房”. ちかさとナビ. 日本放送協会 (2019年4月24日). 2020年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月25日閲覧。
  9. ^ みんな、いい人 1995, pp. 19–35、40–50.
  10. ^ PHONEORI ZONE OFFICIALWEBSITE – フォネオリゾーン オフィシャルウェブサイト
  11. ^ 平均年齢67歳のユニット誕生 (テレビ朝日) - auヘッドライン、2019年7月16日
  12. ^ 週刊平凡 1974年3月号
  13. ^ 週刊明星 1977年8月号
  14. ^ 週刊明星 1978年1月号
  15. ^ 「小倉一郎 2度目の離婚 妻・昌子さん議員転身で「溝」」『スポーツニッポン』2000年1月19日付25面。
  16. ^ 平成15年4月27日執行 東村山市長選挙東村山市
  17. ^ asahi.com : 2004参院選
  18. ^ a b “バツ3の小倉一郎、4度目の結婚 妻披露に徹子あ然「発展家というか…」”. スポーツ報知 (報知新聞社). オリジナルの2017年12月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20171210202915/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171208-OHT1T50146.html 2018年4月23日閲覧。 
  19. ^ 小倉一郎と熟年再婚の谷ちえ子さん 今年7月に離婚していた日刊ゲンダイ 2015年12月7日
  20. ^ “小倉一郎、再々々婚の経緯を明かす 4人目の妻は若き日に結婚を誓った相手”. デイリースポーツ (デイリースポーツ). (2017年8月14日). https://www.daily.co.jp/gossip/2017/08/14/0010463103.shtml 2018年4月23日閲覧。 
  21. ^ a b "70代「肺がんステージ4」から奇跡の生還…「余命1年」の俳優を救った「診察室での娘のひと言」". 現代ビジネス. 講談社. 17 February 2024. 2024年2月17日閲覧
  22. ^ a b c d e “「俺たちの朝」あの名脇役が昨年65歳で4度目結婚のワケ 6人家族を襲った悲劇”. スポーツニッポン (スポーツニッポン新聞社). (2018年4月20日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/04/20/kiji/20180420s00041000248000c.html 2018年4月23日閲覧。 
  23. ^ a b c d “俳優生活55年小倉一郎 若き日の孤独を撮影所が埋めてくれた”. 女性セブン (小学館). (2016年3月17日). https://www.news-postseven.com/archives/20160307_391232.html?DETAIL 2018年4月23日閲覧。. 
  24. ^ 2019年9月18日「ごごナマ」(NHK総合)
  25. ^ すずの父親|仮面ライダー図鑑|東映”. 仮面ライダーWEB. 東映. 2021年8月26日閲覧。
  26. ^ 映画『わたしのかあさん-天使の詩-』作品情報”. 映画.com. エイガ・ドット・コム. 2024年3月31日閲覧。
  27. ^ 登場人物|新春スペシャルドラマ「富士ファミリー」”. NHK. 2015年12月17日閲覧。
  28. ^ "北大路欣也主演『さすらい署長』第15弾放送 中山優馬や足立梨花ら出演決定". ORICON NEWS. oricon ME. 12 January 2022. 2022年1月12日閲覧
  29. ^ 伊東四朗主演『老害の人』老人と若年層の本音がぶつかった先に吹く風を描く「私、ピッタリの年齢になりました」5・5スタート”. TV LIFE web. ワンパブリッシング (2024年3月14日). 2024年3月14日閲覧。
  30. ^ 平均年齢67歳のユニット誕生 (テレビ朝日) - auヘッドライン、2019年7月16日
  31. ^ PHONEORI ZONE OFFICIALWEBSITE – フォネオリゾーン オフィシャルウェブサイト

外部リンク 編集