エール (テレビドラマ)

日本のテレビドラマ番組、NHK「連続テレビ小説」第102作目

エール』は、2020年度前期放送のNHK連続テレビ小説」第102作として同年3月30日から11月27日(予定)まで放送されている日本テレビドラマ[4]。全120回(予定)[注 5]古関裕而と妻・金子をモデルに作曲家とその妻の生涯をフィクションとして描く。主演は窪田正孝[6]、ヒロインは二階堂ふみ[7]

エール
ジャンル テレビドラマ
原作 林宏司[注 1]
原案 林宏司[注 2]
清水友佳子
嶋田うれ葉
吉田照幸[注 3]
演出 吉田照幸
松園武大
橋爪紳一朗
野口雄大[注 4]
出演者 窪田正孝
二階堂ふみ
中村蒼
山崎育三郎
野田洋次郎
松井玲奈
森山直太朗
佐久本宝
森七菜
仲里依紗
野間口徹
中村ゆり
岡部大
三浦貴大
堀田真由
古川雄大
北村有起哉
古田新太
光石研
菊池桃子
志村けん
吉岡秀隆
薬師丸ひろ子
柴咲コウ
風間杜夫
唐沢寿明
ナレーター 津田健次郎(語り)
音楽 瀬川英史
オープニング GReeeeN星影のエール[1]
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本語
時代設定 1909年明治42年) -
製作
制作統括 土屋勝裕
プロデューサー 小西千栄子
土居美希
川口俊介
撮影地 日本の旗 日本 福島県福島市
日本の旗 日本 愛知県豊橋市
製作 NHK
放送
放送チャンネル NHK総合
映像形式 文字多重放送
音声形式 解説放送
放送国・地域 日本の旗 日本
放送期間 2020年3月30日 - 6月26日
2020年9月14日 - 11月27日(予定)
放送時間 月 - 金 8時 - 8時15分
放送枠 連続テレビ小説
放送分 15分
回数 120(予定)
公式ウェブサイト

特記事項:
4K制作[2][3]
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による収録休止に伴い6月26日から9月11日まで放送休止し、全130回(26週)から全120回(24週)へ短縮。
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企画・制作編集

企画編集

昭和の音楽史を代表する作曲家古関裕而と、歌手としても活躍したその妻・古関金子をモデルに、昭和という激動の時代の中で人々の心に寄り添う数々の曲を生み出した作曲家とその妻の波乱万丈の生涯の物語を、人物名や団体名を一部改称して再構成しフィクションとして制作する[6]。主人公の一代記を夫婦の二人三脚で描くのは『マッサン』『あさが来た』『わろてんか』などNHK大阪放送局制作の作品に多く、東京制作では『ゲゲゲの女房』以来となる[8]

作品名の「エール」は「応援」の意で、東日本大震災から10年の節目を目前に「福島を応援したい」との思いを込めて企画され、福島出身の主人公を模索する中で福島の偉人であり多くの応援歌を作った作曲家の古関裕而に着目した[9]。古関の出身地・福島市では連続テレビ小説の誘致に向けて2014年から活動を行っており、2016年10月には「古関裕而・金子夫妻NHK朝の連続テレビ小説実現協議会」を設立し、妻・金子の出身地でもある豊橋市にも連携を打診して、両市長がNHKに要望書を提出し両市商工会議所が15万人分を超える署名を集めるなど官民を挙げた誘致活動を展開。誘致活動がドラマ実現に繋がった初の事例となった[10][11]

キャスティング編集

青年期から30年におよぶ人生を演じることとなる主人公・古山裕一役には、繊細さと大胆さ、強さと弱さの両面を併せ持ち、幅広い人間性を演じることのできる演技力が評価され、窪田が決定した[12]。窪田の朝ドラ出演は『ゲゲゲの女房』、『花子とアン』以来3度目で主演に選ばれた。2014年度後期『マッサン』の玉山鉄二以来約6年ぶりに男性が主演する[6][9][注 6]。また、青年男性が主人公の場合、非常に明るい性格で彼女や妻を引っ張っていく「好青年」という役柄が多いが、裕一は「吃音持ちで内向的、子供の頃はいじめられっ子だった」と現代で言う草食系男子で、「朝ドラのヒロインらしく明るく前向きな妻に支えられていく」という他とは一線を画した男性主人公になっている。

情熱的で行動力のある女性とされるヒロイン・関内音役には、2018年度前期『半分、青い。』の永野芽郁以来4作ぶりに開催されたヒロインオーディションにより[13]、応募者2,082人の中からオーディションで見せた熱演と歌唱力が評価を受けた二階堂ふみが選出された[7][14]

続いて福島ゆかりの人々のキャストが2019年9月6日[15]豊橋ゆかりの人々のキャストが同年10月9日に発表された[16]

語りは津田健次郎

脚本編集

コード・ブルー』シリーズ、『ハゲタカ』などを手掛けた林宏司の脚本が予定されていたが[17]、収録開始に先立ち「制作上の都合」により清水友佳子嶋田うれ葉とチーフ演出の吉田照幸の3人による共同脚本へ異例の変更となり[18][19][20]、収録開始後の2019年11月5日付で交代が発表された[21]

第1週から第3週については「原作 林宏司」のみのクレジット表記[20]

第4週以降のクレジット表記については「検討中」としていたが[20]、第4週から第6週は「原作 林宏司」「脚本 吉田照幸」として表記され[22]、第7週以降は「作」とは別に「原案 林宏司」としてクレジットタイトル半ばに表記されている[23]

制作編集

連続テレビ小説初となる4Kで制作され[3]、4K制作への移行にともなう制作時間、制作費の拡大とNHKが推進する「働き方改革」による制作現場の負担軽減から、本作より月曜日から金曜日までの週5回放送[注 7]に短縮された[24][25][26]。土曜日には、「朝ドラ好き」を公言する「朝ドラおじさん」こと日村勇紀バナナマン)がナビゲーターとして解説を務め、その週を振り返る総集編を放送する[27][28][29][30]

収録は関東近郊のスタジオにて2019年9月17日にクランクイン[31][32]。福島県内および愛知県豊橋市、新城市でのロケが行われている[3][33][34][35]

新型コロナウイルス感染症の影響編集

新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴う感染拡大防止のため、人が密集する通例の第1週試写会&会見は行われず、キャストの登壇なしで参加者10人程度の小規模試写会に変更して計6回実施[36]。恒例の“バトンタッチセレモニー”も、報道陣を入れない“無観客セレモニー”となった[37]

放送開始前からキャストに直接的な影響が及んでおり、小山田耕三役の志村けんが、収録途中の3月17日新型コロナウイルス感染症による肺炎を発症、放送開始前日の3月29日死去した(70歳没)[38]。収録済みのシーンについてはそのまま放送し[38][39]、未収録分については演じる俳優が変わると人物のイメージが変わってしまうとして代役は立てずに、脚本を変更して「ナレーションをうまく使って登場させる形」が検討されている[40]

感染拡大を受けて、キャスト・スタッフの人数が多く安全対策に限界があるとして4月1日以降の収録を一時休止し、同日に収録休止を発表[41][42]。当初は同月12日までとされていた休止期間はその後延長され[43]、2か月半に及ぶ中断期間を経て6月16日より放送センター内スタジオにて再開された[44][45][46]。再開後の収録はNHKが策定した「感染防止のための制作マニュアル」[47]に沿って出演者およびスタッフの健康を最優先に進められ、出演者は2m以上の間隔を維持し接近する芝居の必要時には出演者側の承諾を得る、出演者は本番撮影時以外は常にマスクやフェースシールドを着用する、出演者へ小道具の受け渡しにはその都度手指消毒を行う、セットは換気が可能な設計とした上で密集を避けるため担当者ごとに時間帯を分けてセッティングを行う、大勢での歌唱シーンでは飛沫防止のため生での歌声の収録を避け個別に歌を録音して後で映像へ重ねる、などさまざまな対策が講じられている。出演者のマスクの着脱に伴ってメークを直す必要が生じるなど、対策を徹底するためには通常の撮影より多くの時間を要することから[48][49]、放送日程の見直しを行い当初予定の全130回(26週)から全120回(24週)へ10回(2週)分を短縮して制作されることとなった[5][50][51][52]

あらすじ編集

冒頭、紀元前1万年前の狩猟時代から現代のフラッシュモブに至るまで「はるか昔から音楽がいかに人生の中に存在しているか」を描いた異色の導入部から始まる[53][54]

1909年、福島県に代々呉服店を営む家族に、待望の男の子が誕生した。後に多くの名曲を書いた才能ある作曲家・古山裕一である。裕一は店の跡取りとして育つが、内気でぼんやりしたいじめられっ子だった。しかし、蓄音機で聞いた音楽に心奪われ、はじめて作った曲を担任の藤堂清晴にほめられた裕一は音楽家の道を志す。

関内音は豊橋で馬具製造販売会社を営む関内家三姉妹の次女として生まれる。音は教会で、オペラ歌手双浦環の歌声に魅了され歌を習いはじめる。

成長した裕一は商業学校に進学するが、音楽に熱中して三年生を落第。家の商売も苦しくなり、裕一は権藤家の養子になり、昭和3年、川俣銀行に就職する。幼馴染の村野鉄男から国際作曲コンクールへの応募を勧められた裕一は、応募した曲が史上最年少で受賞。それを新聞で知った音は裕一と文通を始める。福島と豊橋の長い距離と双方の家族の反対にもかかわらず、2人は交際を続け結婚を決意。

音は上京して音楽学校に入学。音は裕一をレコード会社に売り込むがうまくいかない。しかし大物作曲家小山田耕三のはからいでコロンブスレコードとの専属契約にこぎつける。裕一は悩んだ末、福島から上京。東京で二人の新生活をはじめる。だが裕一の曲はなかなか採用されず、同期の木枯正人に先を越される。その上契約料を半減されそうになる。裕一の幼馴染で音楽学校のプリンスと呼ばれる佐藤久志の紹介で、裕一は早稲田大学応援歌「紺碧の空」を作曲。その後、裕一、鉄男のコンビで作った「福島行進曲」が採用され、裕一は念願の作曲家デビューをはたす。

音は「椿姫」のオーディションに合格し稽古に励む。裕一は「船頭可愛や」がレコード化されるが、全く売れず契約解除の危機に陥る。音の紹介で『船頭可愛や』は双浦環の歌唱で再び発売されることになったが、小山田は流行歌の赤レーベルの作曲家の歌を西洋音楽の青レーベルの歌手が歌うことに反対する。反対を押し切り発売されたレコードは大ヒットする。そんな中、音は妊娠が判明。悩んだ末、椿姫を降板し音楽学校を退学。半年後、長女・が誕生する。

裕一は福島の小学校校歌制作を依頼され、久しぶりに帰郷する。実家は店を畳んでいたが両親は裕一一家を歓迎する。だが裕一の弟の浩二は、家を捨てた裕一に冷ややかだった。父親の三郎が倒れる。三郎は胃癌で余命いくばくもない状態だった。三郎は浩二に家や財産を相続させると言い残し、裕一のハーモニカを聞いて息を引き取る。

裕一がコロンブスレコードと契約して5年。球団歌「大阪タイガースの歌(六甲おろし)」やご当地ソングを手掛け、安定した地位を築いていた。コロンブスレコードは専属新人歌手のオーディションを行うことになり、合格者のデビュー曲を裕一が担当することになった。音楽学校卒業後、くすぶっていた伊藤久志が応募する。結果、ラジオ局会長の息子・寅田熊次郎が合格し、久志は研究生としてかばん持ちなどで下積みしながら歌手をめざすことになった。

裕一のもとに弟子志願の田ノ上五郎が押し掛けてくる。熱心さに負け、住み込みの弟子にしたものの、五郎の曲作りはうまくいかない。音の妹・が『文藝ノ友』の新人賞を受賞して上京、古山家に住み込む。梅は五郎と馬が合わず、2作目の作品執筆もすすまない。だが、梅は次第に五郎の優しさに心惹かれていく。五郎は作曲家をあきらめ、古山家を出る。梅も豊橋に帰ると決め、五郎に思いを告白。二人は豊橋に帰り、五郎は馬具職人として修業を積んでから結婚することになった。

昭和12年、日中戦争が勃発。ある朝、裕一は新聞で公募された「露営の歌」を読み、曲をつける。これがコロンブスレコードで採用され、久志が歌を吹き込む。「露営の歌」は50万枚を超えるヒットとなり、古山家に電話が付き、裕一は音と華のためにオルガンを購入。音はこどもたちを集め音楽教室を開く。裕一は音の姉・の夫の智彦から、陸軍が制作する映画『暁に祈る』の主題歌を依頼される。裕一は鉄男が作詞、久志が歌を担当する「福島三羽ガラス」で曲作りを引き受ける。だが、鉄男の歌詞は何度も陸軍からボツにされ、ついに降板させられそうになる。裕一は鉄男、久志と福島に帰郷し、恩師の藤堂と再会。鉄男が歌詞に悩んでいることを相談すると、藤堂は出征することになったと打ち明ける。鉄男は藤堂に捧げるつもりで「暁に祈る」を書き上げると、すぐ採用される。映画が公開され、藤堂は「暁に祈る」の歌に送られ戦地へ旅立った。愛国歌謡ですっかり有名になった裕一は、戦地の様子を伝えるニュース歌謡を多数手がけるようになる。

ニュース歌謡などの需要で多忙になった裕一。昭和18年、物資が不足しはじめ、音の音楽教室の発表会も不謹慎と中止になる。そんな中、久志に召集令状が届き出征するが、身体検査で痔が見つかり、即日帰郷となる。久志は福島に戻り、鉄男は作詞をやめて新聞社に転職。音も音楽教室を閉める。音に軍需工場などを慰問する音楽挺身隊募集の手紙が届く。職人修行に耐えかねた五郎が裕一に泣きついてくる。裕一は「うまくいかない時は頭の中に好きな音楽を流す」とアドバイス。五郎を迎えにきた梅は、クリスチャンの母親と文筆家の自分が特高に目をつけられているという。軍人の妻である吟は妹たちに「今は国民が一丸となってお国のために戦わんといかん」と言い、三姉妹に不協和音が生まれる。音は梅に背中を押され、音楽挺身隊に参加する。裕一を訪ねてきた鉄男と木枯は時勢にあわせられず創作から離れたというが、裕一は国のために頑張っている人を応援したいという思いを述べる。音は慰問先で合唱する曲のリストを作るが、顧問の神林康子は戦争の役に立たない音楽はいらないと拒絶。音が反論すると、挺身隊に非国民は必要ないと言われてしまう。その日の夕方、裕一に召集令状が届く。

その翌日、映画プロデューサーの三隅忠人が古山家を訪ね、裕一に予科練を題材にした映画『決戦の大空へ』の主題歌を依頼。三隅のはからいで裕一は即日除隊となり、主題歌「若鷲の歌」を作曲したが、違和感を持った裕一は予科練を訪問。予科練生を取材したあと、曲を書き換える。予科練生の多数決で後者が選ばれ、映画も主題歌も大ヒットした。梅と結婚した五郎が裕一に挨拶に来る。五郎は戦争に協力する音楽を作ってほしくない、無駄に死ぬ人が増えると訴えるが、召集を回避した負い目のある裕一は「命を無駄と言うな」と声を荒げる。音の音楽教室の生徒・梅根弘哉は映画に憧れ、予科練に入隊する。戦況が悪化する中、裕一は報国音楽協会から戦地慰問を命じられ、旅立つ。

裕一はビルマ(現在のミャンマー)に到着。だが作戦予定の狂いから、前線に向かう命令が下りず、後方で待機させられる。1か月後、作家の水野伸平らが前線行きを許可される。裕一は水野から託された「ビルマ派遣軍の歌」の詞に曲をつける。2か月後、従軍記者の大倉憲三から、恩師の藤堂がビルマに居ると聞かされる。音と華は福島に疎開。3か月後、裕一は楽器を持参し、前線を慰問。藤堂と再会する。さっそく楽器のできる兵士が集められて演奏会が開かれ、藤堂が「ビルマ派遣軍の歌」を歌う。翌日裕一は、藤堂から妻・昌子への手紙を預かる。突如敵からの銃撃が始まり、藤堂は裕一を車の下に押し込む。裕一の目の前で兵士たちが次々撃たれ、藤堂も銃弾に倒れ戦死する。帰国した裕一は、福島の昌子夫人に手紙を届ける。泣き崩れる昌子。裕一は音と華にも再会するが、一人東京に戻り曲作りを続ける。昭和20年6月19日、豊橋は空襲を受け、関内家は全焼。焼け跡で光子は「うるわしの白百合(讃美歌496番)」を歌う。昭和20年8月15日、終戦。音と華が帰京するが、若い弘哉が戦死したとの知らせを受けた裕一は「音楽が憎い」と曲を作らなくなった。その頃、劇作家の池田二郎は、NHKに戦災孤児を題材にしたラジオドラマの企画を持ち込んでいた。『鐘の鳴る丘』である。

登場人物編集

主人公・ヒロイン編集

古山裕一(こやま ゆういち)
演 - 窪田正孝(子供時代:石田星空
主人公。福島の老舗呉服店に長男として生まれる。少年期に音楽の才能に目覚め、担任教師の藤堂清晴(後述)の影響を受けて、独学で作曲を始める。少年時代は吃音があり、気が弱く、喧嘩も女の子(とみ)との取っ組み合いにも負けるほど弱く、史郎たちにいじめられ、後に親友となる村野鉄男からも意気地なしと呼ばれて見下されていた。しかし優しい性格であり、いじめていた史郎たち相手でも嫌がりはしても恨むようなことはなく、それが商業学校に入ってから友達になれた理由だと史郎は語っている。後述のとみとの失恋でも、手酷い振られ方をしたにもかかわらず、とみを恨むよりも彼女が辛い境遇に陥っていたことに衝撃を受けて、ダンスホールに入り浸っていた自分を反省するきっかけとなる[55]。跡取りとの期待を受けて商業を学び、伯父が頭取を務める銀行に勤務するものの、音楽への思いを断つことができず、「国際作曲コンクール」に応募したところ見事2等を取り、一躍時の人となる。その大量のファンレターの中で、唯一自分の音楽そのものを誉めてくれた歌手を目指す関内音文通を経て恋に落ちる。
そして、藤堂先生と職場の先輩・菊池昌子の見合いを見て、後悔したくないという思いから、その足で手紙を頼りに豊橋の音の家に行き、彼女と初対面を果たし互いに見惚れ、結婚を決意する[注 8]
父・三郎により、家族から結婚の許可をもらったと虚偽の報告を受け、祝言を挙げてから誘われていたイギリスへの音楽留学をするつもりであったが、三郎以外からは猛反対を受けてしまい、愛よりも夢を選んで音に別れの手紙を出す。しかし、その直後に世界恐慌の影響により留学も取り消されてしまい一度は自暴自棄になる。
不憫に思った三郎からの手紙を読んだ音の努力のおかげで、家族に別れを告げてほぼ強引に上京し、コロンブスレコード専属の作曲家になる。
しかし、彼自身は青レーベル(クラシック音楽)の作曲家を目指していたにも関わらず、コロンブスレコードでは赤レーベル(大衆音楽)の作曲家として採用される。それでもなお彼はクラシック音楽への夢を捨て切れず、一般大衆の好みを無視して西洋音楽の技法にこだわった作曲ばかりを試み続ける。その結果、彼が作った曲は1年以上にもわたってことごとく不採用となり、同期の木枯正人に先を越され追い詰められたが、親友・佐藤久志の紹介で早稲田大学の応援歌の作曲を頼まれ、「紺碧の空」を作り、自信を取り戻す。
そしてもう1人の親友・村野鉄男が書いた詩から地方小唄、「福島行進曲」でレコードデビューした。さらに、木枯の紹介で出会った作詞家・高梨一太郎と共に「船頭可愛いや」を作った。だが、どちらも全く売れず、契約打ち切りになりかけたが、音を通じて知り合った有名なオペラ歌手の双浦環が曲を聞いて気に入り、彼女の声で再レコード化したところ、大ヒットして、若手作曲家としての名声を確立した。
後に日本が戦争状態へと突入した時期、国威高揚を目的として作詞された「露営の歌」の曲を作って採用され、これが大ヒットすると、一躍時代の寵児として名を馳せるようになり、軍歌の作曲を数多く依頼されるようになった。その功績が評価され、兵役を免除されるも、本人は本当に納得のできる曲を作るために、実際の戦場にいる兵士たちの気持ちを知る必要があると考え、軍部からの要望に応じて、兵士たちの慰問を兼ねてビルマ(現在のミャンマー)へ旅立つ。インパール作戦の前線で恩師の藤堂と再会を果たしたが、その翌日に敵襲を受けて藤堂は戦死し、自身も絶望の状態となって日本に帰国した。さらに終戦直後、彼が作曲した軍歌の影響を受けて予科練に入隊した音楽教室の教え子・梅根弘哉が戦死したとの知らせに衝撃を受け、自分の作る曲が人々を戦争に駆り立てて多くの若い命を奪ったという自責の念に苛まれて、「音楽が憎い」と言いつつ自ら作曲の筆を断ってしまう。しかし、終戦から2年近くが経過した昭和22年(1947年)、今度は全国の戦争孤児たちに希望を与えることを目的としたNHKのラジオドラマ『鐘の鳴る丘』の音楽担当及び主題歌「とんがり帽子」を依頼されたことを機に、作曲家としての復活を果たした。また池田から「長崎の鐘」の作曲も依頼され医師永田武と面会し作曲のヒントを得て作曲した。
納豆が大好物だが、愛知県で育った音は反対に納豆を嫌っているため、互いの食文化の違いから夫婦喧嘩が起きることがある。
作曲家の古関裕而がモデル。
関内音(せきうち おと)→古山音(こやま おと)
演 - 二階堂ふみ(子供時代:清水香帆
裕一の妻でヒロイン。裕一と反対に勝気な性格で、自分の思ったことは何でもはっきりと言わなければ気が済まず、男性を相手に一歩も引かず堂々と渡り合う交渉力で裕一の危機を何度も救い、裕一の人生において欠くことのできない伴侶となっている。
愛知県の豊橋で馬具製造販売を営む一家で、三姉妹の次女として生まれ、世界的なオペラ歌手・双浦環(後述)との出会いをきっかけにプロの歌手を夢見ながら育つ。新聞で裕一のイギリスの作曲コンクール入賞を知って文通を始め、双方の家族や親族の反対を押し切って裕一と共に上京し、入籍して古山姓になる(正式な結婚式は挙げていない)。結婚後は東京帝国音楽学校に通いながら夢を追いかけ、夫である裕一の才能を信じて叱咤激励を続ける。しかし、彼女自身は舞台の本番を目前にすると途端に緊張して実力を出せなくなり、普段とは反対に裕一から励まされる立場になってしまうこともある。
音楽学校のオーディションでは、様々な苦労の末に舞台劇『椿姫』の主演を勝ち取ったが、裕一の「船頭可愛いや」が大ヒットして間もなく妊娠が判明する。その結果、つわりによる疲れがたまり、お腹から大きな声を出すこともできず、さらには「プロの歌手は、自分の子供が死んでも舞台に立たなければいけない」という環の厳しい言葉に衝撃を受けて、自分には無理だと悟り、舞台を降板、学校も中退して長女・華を出産した。
裕一が作曲した「露営の歌」が大ヒットした後、経済的に余裕ができたことから、当時の日本ではまだ珍しかった電話機を自宅に設置すると同時に、裕一のサプライズでリードオルガンを買ってもらい、近所の子供達を集めて音楽教室を開いた。しかし、戦争が本格化し弘哉以外は全員辞めたことと、彼の熱心さに申し訳なさを感じて一度閉じる。
その後、妹・梅の後押しもあって音楽挺身隊に参加するも考え方の違いにより辞めさせられた模様。
裕一のビルマ慰問出発後に義母まさの体調悪化を案じ華と福島に疎開し、終戦後に東京に戻ってきた。
帰京後は作曲が出来なくなった裕一に音楽に触れてもらうためにバンブーの保、恵夫妻紹介のベルトーマス羽生の師事で歌のレッスンを再開する。レッスン初日にはベルトーマスの友人である御手洗と再会した。
食事を作る時には愛知県特産の八丁味噌を使わなければ気が済まないが、福島育ちの裕一の口には合わないため、夫婦喧嘩の元になることがある。
歌手で古関裕而の妻・古関金子がモデル。ただし、実際の古関金子は11人兄妹(男子1人に女子10人)の六女であった。

福島の人々編集

古山家(福島の人々)編集

古山三郎(こやま さぶろう)
演 - 唐沢寿明[56]
裕一の父。福島の老舗呉服屋「喜多一」4代目店主。
次男の浩二が生まれた時に購入した蓄音器に裕一が強い興味を示し、結果として裕一が音楽の道へ進む最初のきっかけを与えた。
長兄と次兄が相次いで亡くなったため、三男でありながら店を継ぐこととなった過去を持つ。息子たちには自分の信じた道を歩んでほしいと願っており、内気で何の取り柄もないと思われていた裕一に音楽の才能があると知った時には大喜びしていた。後に裕一がプロの作曲家を目指して上京する時には、家族・親戚一同は最後の最後まで猛反対したが、裕一の良き理解者であった彼だけは裕一を駅まで見送った。その際、裕一に「何をやってもダメな俺だが、お前(おめぇ)だけは自慢だ」、「お前が俺を捨てても、俺はお前を捨てねぇ」と告げる。
もともと度が過ぎるほどのお人好しな性格が災いして、他人からもだまされやすく、先代の店主と違って商売の才能は全くないと周囲からは酷評されていた。そのため、裕一が子供の頃から「喜多一」の経営は危機に瀕しており、裕一が帰省する半年前に「喜多一」は廃業となった。劇中では「俺に任せとけ」が口癖であったが、その口約束が守られたことはなく、その件については裕一にも謝罪していた。
裕一が帰省した時には胃癌を患っており、手の施しようがなく、立って歩けるのが不思議なくらいだと医者から言われるほどだった。そのため、妻のまさや次男の浩二は「胃潰瘍」と偽って明るく振る舞っていたが、本人は自分が助からないことを悟っていた。
そして、裕一から古山家の家・土地を浩二に譲る承諾を得た後、危篤に陥るが3日後に目を覚まし彼を喪主家長に任命し、その夜に死去した。
なお、あの世で音の父・安隆と知り合ったらしく、第87話ではあの世で安隆と将棋を指していた。
ノベライズでは、「喜多一」が潰れた後、市役所に赴いて浩二のことを頼んでおり、その際に「あいつの言うことを聞いていれば店を潰さずに済んだ」と後悔の念を口にして、浩二は必ず役に立つからと推薦していたことが語られている。
古山まさ(こやま まさ)
演 - 菊池桃子[56]
裕一の母。
織物業が盛んな川俣町で生まれる。実兄からの養子要請と、裕一の音楽の才能を応援したい気持ちとの間で板挟みに遭ってしまう。
裕一の音楽の才能を認めつつも、その才能が世間で通用するとは思えず、裕一の上京には反対し、裕一と音の結婚にも強く反対した(このことについては裕一夫妻が帰省した時に音に「あなたが正しかった。裕一を信じてくれてありがとう」と礼を述べている)。
しかし、裕一に小学校の校歌の作曲を依頼し採用されたことを藤堂先生から聞き、裕一が上京してから初めて手紙を書き、福島の帰省を誘う。
三郎の病気については、胃潰瘍と偽って明るく振る舞って隠していたが、本人には気付かれていた。苦労をかけたことと、早く気付いてあげたかったと、音の前で初めて弱さを見せて泣き崩れた。
昭和10年代後半は体調を崩していて、一時は裕一がビルマ慰問を躊躇わせる程に悪化したものの終戦を乗り越え、ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」を次男・浩二と共に病床で聞いている。
古山浩二(こやま こうじ)
演 - 佐久本宝[56](子供時代:潤浩
裕一の弟。
長男でありながら家業を継がず音楽の道へ進んだ兄の裕一に反発しながらも、「喜多一」を立て直すために奮闘し、三郎にも様々な提案をするが悉く撥ね付けられる。
「喜多一」閉店後は、市役所の農業推進係に勤め、毎日忙しく働いている。
桑畑果樹園に変えていくため農家へ説得がなかなかうまくいかない自分とは対照的に東京で作曲家として成功し、父の状況を何も知らない兄につらく当たるが、既に営業していない「喜多一」店内で一人、裕一の「船頭可愛いや」のレコードを大事に持って見つめるシーンがある。それでも裕一に対する苛立ちは変わらず、一時は「兄さんは、もうとっくに家族じゃない!」とまで罵るが、危篤から目を覚ました三郎と会話し、店を継いでくれたことへの感謝と迷惑ばかりかけたことへの謝罪を受け、「音楽しか能がない」裕一とはあくまで、音楽があったから話が出来たのであり、彼とは何もなくても言いたいことを言い合えたことを吐露され、更に三郎の葬式喪主及び古山家の家長への指名と、土地・財産を全て自分に譲ること、それを裕一が、当然だと二つ返事で承諾したことを告げられ、三郎の死後は裕一とも和解した。音・華と共に東京へ戻る裕一に、現在リンゴの栽培を計画していることを語り、うまいリンゴが出来たら送ると告げて送り出した。しかし現在は、男が兵隊に取られたため地域の子供達に手伝ってもらい、その指導係をしているとのこと。
疎開で義姉・音と姪の華が来たことで、より結婚というものに憧れを抱き、あの世にいる三郎からは「お前は固えとこがあっから女にモテねえんだ」と心配されつつ、家を守ることも兼ねて結婚することに意気込んでいる[注 9]
モデルは古関裕而の5歳下の実弟である、デザイナーの弘之(ひろし、1914年 - 1991年[57])。前述のように、ドラマでは様々な確執が描かれているが、弘之の長男(裕而の甥にあたる)は、実際は非常に仲の良い兄弟だったことを証言している[58]
権藤茂兵衛(ごんどう もへえ)
演 - 風間杜夫[56]
裕一の伯父でまさの兄。川俣町にある銀行を運営している実業家。
非常に厳格な人物で、子供に恵まれず、裕一か浩二のどちらかを養子に迎えたいと熱望しており、裕一が音楽の道を進むことには猛反対していた。
その一方では、病弱で子供に恵まれない妻を決して見捨てず最期まで庇い続け、川俣銀行が人手に渡った時には全行員の再就職先を世話するなど、人情家の一面もある。
裕一が家族・親戚一同の猛反対を押し切って上京[注 10]し、数年ぶりに帰省した時には、川俣銀行はすでに人手に渡っており、彼自身は自由の身になって陶芸を趣味にしている[注 11]。実は彼自身も両親の命令で否応なく家業を継いだ身であり、裕一が帰省した時には本当は陶芸家になりたかったと告白し、裕一と妻の音を応援する意味を込めて、見た目の区別がつかない手作りの夫婦(めおと)茶碗を送った。
福島民友は、川俣銀行の頭取を務めた七代目武藤茂平(1872年 - 1949年[59])がモデルと報じている[60]
なお、モデルとされる武藤はドラマと違い子宝に恵まれており、中々子供が出来ない古関家では一時武藤家から養子をもらうことも考えており、その矢先に裕而が産まれて立ち消えになったという経緯がある。また、実際の武藤の妻は武藤より後年まで生きている[61]

裕一の恩師・幼なじみ編集

藤堂清晴(とうどう きよはる)
演 - 森山直太朗[56][62]
裕一の小学校時代の担任の先生。
裕一の音楽の才能をいち早く見抜き、いじめられっ子だった彼の人生に希望の光を与えた優秀な教師で、裕一が成人してからもことあるごとに相談に乗っており、彼からは生涯の恩師として慕われている。
この他、小学校時代の鉄男の一家が貧困のため夜逃げする直前、鉄男の作詞の才能が潰えてしまうことを憂い、彼に新聞社の働き口を紹介した。また、久志とは裕一達と同じクラスになる前からの担任で、彼の歌の才能をいち早く見出したり、離婚して家を出て行った実母の現在を目の当たりにしてショックを受けた時は励まして立ち直らせた過去があり、「福島三羽ガラス」は3人とも藤堂に恩がある。彼らの小学生時代にはハーモニカ倶楽部の顧問をしており、裕一も部員の一人であった。
『船頭可愛いや』の大ヒットをきっかけに、東京で活躍する裕一に小学校の校歌を作曲してもらいたいと頼み、裕一が数年ぶりに帰郷するきっかけを与えた。
陸軍将校(すでに退役)の息子だが、彼自身も父親の反対を押し切って教師の道に進んだことを裕一に告白している。
3回の離婚歴がある昌子(後述)の求愛を受け入れて結婚し、息子の憲太が生まれた5年後、予備役将校として召集され、戦地へ出征する[注 12]
出征の前、自分のことを思って詞を作ってほしいと鉄男に頼み、それに応えて鉄男が作詞した『暁に祈る』が国民的人気を博すると共に、作詞家としての鉄男の名声も上昇した。
出征時の階級章少尉であったが、ビルマの戦場では「藤堂大尉」と呼ばれていたことから、最終的には大尉まで昇進した模様。
インパール作戦の最中、慰問のためビルマに来た裕一と再会するが、部隊内コンサートが行われる予定だった朝に敵襲を受け、激しい銃撃戦の末に部隊は壊滅、彼自身も腹部に致命傷を負い、裕一の腕の中で息を引き取った。死の直前、妻の昌子に宛てて書いた遺書を裕一に預けており、その遺書は裕一の手で昌子に届けられた。
第1話の1964年の東京五輪開会式直前のシーンでは、鉄男が藤堂家の墓参りをしている。
古関裕而の小学校時代の担任教師であった遠藤喜美治がモデル。ただし、実際の遠藤喜美治は応召しておらず、大阪万博後の1971年まで健在であった。つまり後述の隊長を務めた陸軍部隊は架空のもので戦死も創作。
佐藤久志(さとう ひさし)
演 - 山崎育三郎[56](子供時代:山口太幹
県議会議員の息子で裕一の小学校時代の同級生。
大人びた言葉遣いで、裕一の側に突然現れては助言を送り、次の瞬間には消えているという神出鬼没な存在。
裕福な家庭の息子であるが、貧しい友達への思いやりもあり、後述の鉄男の家庭の事情も藤堂に教えて、裕一の言葉と共に鉄男に希望を与えることになった。
東京帝国音楽学校を首席で卒業し、音の2年先輩。ハンサムなため、彼の言動に女学生達は悲鳴をあげ「プリンス」と呼ばれていた。『椿姫』の恋人役に選ばれている。
福島に引っ越す前に保と出会っており、勘違いだったが恵は近いうちに結婚するかもしれないから、当たって砕けろでプロポーズをしろと背中を押した。
8歳の時に両親が離婚し、実母・麻友のことが忘れられず継母・玲子に馴染めずにいた。その寂しさから、女中・幸代から麻友が住んでる場所を聞き出し見付けたため、声を掛けようとするが、麻友がすでに再婚して子供も生まれている現実を目の当たりにして、自分は実母に捨てられたものと絶望する。
しかし、藤堂先生の励ましと、帰宅時に玲子が優しく抱きしめてくれた暖かさから、彼女を「お母さん」と呼べるようになった。
前述の通り東京帝国音楽学校を首席で卒業したが、プライドの高さが災いして、卒業から4年経ってもプロのスカウトがなく困っていたところを、コロンブスレコードの専属歌手オーディションの応募を裕一から勧められ、音楽教師の御手洗清太郎(後述)と互いに強烈なライバル意識を燃やしつつ最終オーディションまで勝ち残り、そこで『丘を越えて』を歌った。しかし、ディレクターの廿日市誉からは才能を認められるも、コロンブスレコードの経営陣が帝都ラジオ会長の息子(後述)をコネで合格させたため不当にも落選させられてしまい、最終的には廿日市の尽力で「研究生」という形で入社することになった。
上京して来た裕一の義妹・関内梅に一目惚れし、得意のウインクで落とそうとするが、文学一筋の梅には全く効かなかった。その後、田ノ上五郎(後述)と三角関係になるが彼女は五郎を選び、最後のチャンスとして酒の銘柄当てにも敗れたことで身を引いた。そして「梅さんを幸せにしろよ」と五郎に激励し、鉄男からは「失恋酒」をおごってもらった。
後に日本が戦争状態へと突入した時期に、裕一が作曲した『露営の歌』の歌唱を担当し、大ヒットを収める。
その後、藤堂に続いて召集令状が届いてしまうが、であることを理由に兵役を免除されたと告白し、無事に帰って来た[63]
そしてこれを機に、高齢により体にガタがきている父親のため、裕一達に「福島三羽ガラス」復活を誓って、福島へ帰っていった。
古関裕而の親友で歌手の伊藤久男がモデル[64]。ただし、伊藤久男は古関裕而よりも1歳下であり、彼が実際に古関と知り合ったのは成人後であった。
村野鉄男(むらの てつお)
演 - 中村蒼[56](子供時代:込江大牙
魚屋「魚治(うおはる)」の長男。
乃木大将」と呼ばれるガキ大将(単なる喧嘩っ早い性格ではなくて貫禄もあり、それは自分より大柄な太郎が言うことを聞くほど)で、当初はいじめられっ子の裕一を「づぐだれ(意気地なし)」と呼んで見下していたが、いじめっ子に敵わぬながらも本気で立ち向かった裕一を認めて助けに入る。また、裕一相手でも自分の非は素直に認めて謝罪する(本人曰く、「俺は筋を通す男」)。子供の時から詩を書くことが好きだったが、家が非常に貧しく、父の借金から一家で夜逃げして福島を去った後、福島日民新聞社の記者となって、裕一と川俣で再会する。
裕一の上京後、希穂子と出会い交際するが、自分の縁談話を聞かれてしまい、姿を消したため有給休暇を使い度々上京しながら探していた。
「パピヨン」で再会後、告白するが「自分も縁談を受けた」と言われ失恋する。
その後は吹っ切れたようで新聞社も退職して上京し[65]、たまたま出会った老人・山根のおでん屋の屋台を継ぎ、裕一達の行き付けの店になっている(親友とはいえ、「こっちも生活掛かってるんだからちゃんとカネはもらう」と裕一・久志に釘を刺している)。
裕一が作曲した「福島行進曲」の作詞を担当して作詞家デビューするも失敗に終わるが、後年、日本が戦争状態に突入した時期に、裕一が作曲した『暁に祈る』の作詞を担当して、久志が歌唱を担当し、これによって「福島三羽ガラス」の存在が世間に認められるようになった。
その後、福島時代の上司が東京で働いており、人手が少ないからと誘われ新聞記者に戻ったが、本当の理由は人々を戦争に駆り立てる詩を書きたくないからであった。
もっとも藤堂の戦死を聞いた後は弔い合戦を願っていた。
終戦後は作詞家に復帰し「湯の町エレジー」の作詞を手掛ける場面が見られた。
この他、母校の校歌の作詞も担当した様子で、第1話で紹介された母校の校歌には、作曲:古山裕一と並んで作詞:村野鉄男の名前が記されている。
福島民友新聞は、古関裕而の親友で作詞家の野村俊夫[66]がモデルと報じている[60]。ただし、実際の野村俊夫は古関裕而よりも5歳上であった。
楠田史郎(くすだ しろう)
演 - 大津尋葵(子供時代:細井鼓太
裕一の同級生。小学校時代は太郎と一緒に裕一をいじめる。福島商業学校の頃には友達となっており(友達になった理由は裕一の項を参照)、裕一とともにハーモニカ倶楽部に所属する。
裕一が帰省した時にはハーモニカ倶楽部はすでに辞め、家業を継いだとのこと。

呉服屋「喜多一」編集

裕一が帰省する半年前に閉店したが、及川以外の元従業員と三郎達との関係はその後も良好のようである。

大河原隆彦(おおがわら たかひこ)
演 - 菅原大吉
呉服屋「喜多一」の番頭。
現主人である三郎が店を継ぐ前から働いている。三郎の良き相談相手でもある。
桑田博人(くわた ひろと)
演 - 清水伸
呉服屋「喜多一」の店員。
店の品物の品質管理を任されているが、三郎のやり方に不安を抱いている。
及川志津雄(おいかわ しづお)
演 - 田中偉登
呉服屋「喜多一」の店員。
現主人である三郎の後継者について興味を持つ。裕一については嫉みもあってか苦々しく思っており、本人のいないところでは冷ややかな評価をしており、裕一が家族に別れを告げて出て行く時にはそれまでの「坊ちゃん」から(もう坊ちゃんではなくなったため)「あんた」に呼び方を変え、「強欲」と罵り、後の裕一の「凱旋祝い」にも、理由は語られないが参加しなかった。

藤堂家編集

藤堂清晴(とうどう きよはる)
前述「裕一の恩師・幼なじみ」を参照。
藤堂昌子(とうどう しょうこ)
後述「川俣銀行」を参照。
藤堂晴吉(とうどう はるきち)
演 - 遠藤たつお
清晴の父親で元軍人。陸軍からの要請で、満州の視察に相談役として出征する予定。
息子には、自分と同じ軍人になってもらいたかったという思いが強く、教師になったことを未だに納得しておらず、清晴が久々に実家に帰った時は互いにぎこちない態度だったが、嫁・昌子がお腹の中の赤ん坊が動いたことを話題に出した時は、どこにでもいる「初孫を楽しみにしている初老の男性」であり、完全に冷酷な人物ではないようである。
藤堂憲太(とうどう けんた)
演 - 宇佐美謙仁(子役)
清晴と昌子の一人息子で晴吉の初孫。初登場時、5歳。
裕一達の帰郷で、裕一の実家の庭で彼と遊んでいた時にト音記号を木の枝で描き、褒められた。
戦後、父のように眼鏡が似合う少年になっており、ラジオから流れる『とんがり帽子』を母と共に聴いている。

川俣の人々編集

川俣銀行編集

実在した銀行で、現在は東邦銀行の川俣支店となっている。後年、銀行は人手に渡り、行員は全員辞めたが、頭取・茂兵衛の尽力で現在は昌子以外、信用組合で働いている。

落合吾郎(おちあい ごろう)
演 - 相島一之
支店長。行員たちをまとめるリーダー的存在。
現在は部長。
鈴木廉平(すずき れんぺい)
演 - 松尾諭
行員。行員歴15年。女好きで、裕一をダンスホールに誘う。
裕一の退職前にダンスホールの踊り子と結婚したが、後に逃げられたらしい。
菊池昌子(きくち しょうこ)→藤堂昌子(とうどう しょうこ)
演 - 堀内敬子
事務員。川俣銀行の紅一点で、裕一に女心を教える。3度結婚し、離婚している。
藤堂に一目惚れし見合いをして成就し、憲太を出産。しかし藤堂とは戦死により死別した。
松坂寛太(まつざか かんた)
演 - 望月歩
行員。行員歴2年。頭取だった茂兵衛や、将来の頭取と言われていた裕一にこびを売ったりする。

川俣のその他の人々編集

とみ → 志津(しづ)
演 - 堀田真由(子供時代:白鳥玉季
裕一の小学校の同級生。裕福な家の裕一を疎む性悪女。裕一に、どっちの家が裕福かでケンカを売り、取っ組み合いで裕一を地面に叩き付ける。その後家業は潰れ、川俣のダンスホールの踊り子となって裕一と再会し、かつてのとみとは知らぬまま裕一の初恋相手となる。子供時代から裕一が自分たちを見下していると勝手に逆恨みし、さらにダンスホールに連れられてきた裕一が自分に気付かなかったことに腹を立て、思わせぶりな態度を取って裕一の気を引き、その気になったところで真実を暴露して手酷く振った。
司祭
演 - 有福正志
裕一と音が初めて出会った川俣の教会の司祭。
鈴木の妻
演 - 椎名琴音
元は川俣のダンスホールの踊り子。鈴木に声をかけられたのがきっかけで鈴木と結婚したものの後に逃げ出した。
川俣の町人
演 - 相樂孝仁吉岡あきこ

権藤家編集

権藤茂兵衛(ごんどう もへえ)
前述「古山家」を参照。
権藤源蔵(ごんどう げんぞう)
演 - 森山周一郎
まさ、茂兵衛の父。裕一の祖父。川俣銀行の創立者であり、一代にして福島有数の資産家になった実業家で、茂兵衛も彼には頭が上がらない。
子供の頃の裕一は彼を大好きだったが、彼の方は裕一を権藤家の跡継ぎとして可愛がっていただけで、事業のためには家族を犠牲にすることも厭わない冷酷な一面を持つ。
病弱で子供に恵まれない茂兵衛の妻を快く思わず、早く妻との縁を切って別の女性と再婚するよう茂兵衛に迫っていたが、それだけは茂兵衛も最後まで同意しなかった。
裕一が川俣銀行に就職し、権藤家の跡継ぎとして修行中の矢先に、病気で他界した。
権藤八重(ごんどう やえ)
演 - 三田和代
まさ、茂兵衛の母。裕一の祖母。裕一が子供の頃には源蔵と共に裕一を可愛がっていたが、それはあくまでも権藤家の跡継ぎとしてに過ぎなかった。
源蔵の死後、裕一が作曲コンクールに入賞してイギリス留学の権利を獲得したことを知った時には、茂兵衛と共に苦々しく思っていたが、留学しても裕一は必ず挫折して帰ってくるものと予想し、裕一に音楽を諦めさせる目的で、あえて裕一の留学を認めた。
その後、世界恐慌の影響で裕一の留学が取り消された時には、茂兵衛と共に喜んでいたが、それと同時に裕一を将来の跡継ぎを作るための中継ぎにしか見ていないことを偶然にも裕一に聞かれてしまい、結果として裕一は権藤家を捨てて上京し、音と結婚して再び音楽の道を進むことになった。
権藤絹子(ごんどう きぬこ)
演 - 村上里美
茂兵衛の妻。10年間寝たきりで、裕一を養子に迎える原因になった。
女中
演 - 玉りんど
権藤家の女中。

豊橋の人々編集

関内家編集

関内光子(せきうち みつこ)
演 - 薬師丸ひろ子[67]
音の母。温厚で優しい人柄ながら、不条理なことがあれば男性相手にも臆せず堂々と渡り合う芯の強さを持っており、その性格は音にも受け継がれている。
新しい時代において女性も自立すべきであるとの考えから、3人の娘たちにはそれぞれ好きな道を歩んでいってほしいと願っている。
音と裕一が初対面で結婚を決めた時には、裕一と音の立場の違いを理由に結婚に反対したが、裕一の頼りなさを危惧しながらも最終的には結婚を認めた。その経験もあってか、第14週終盤で梅が事前の連絡もなく婚約者の五郎を連れて突然帰ってきた時には、一瞬驚きながらもあっさり受け入れていた[注 13]
戦時中は関内家の宗派が特高の監視対象であったため常に監視されていた。豊橋空襲で家や工房を焼かれ、がれきの下に埋まっていた安隆の遺影を見つけ、梅と岩城を発見、救出した。終戦時には焼け跡の中で賛美歌「うるわしの白百合」を歌うシーンが見られた。
終戦後、五郎の発案に基づいて、馬具製造に代わる野球のグローブ製造資金を銀行から融資を受けることに成功している。
関内安隆(せきうち やすたか)
演 - 光石研[67]
音の父。日本聖公会クリスチャンで、男尊女卑の思想が当たり前の当時としては珍しく女性の権利を尊重する進歩的な男性であった。
軍に納品する馬具の製造販売を行う会社を経営。自身も音楽好きで、娘たちには楽器を色々と弾かせていた。音が小学生の時、出張先の大阪で交通事故に遭い急逝する。
家族と一緒に過ごせた期間は短かったが、「やらずに後悔するより、やって後悔する方がいい」という彼の教えは、音にとって生涯の支えとなる。
第12週で、あの世のジャンボ宝くじが当たり、一泊二日だけこの世に戻って家族に会うことを許される(ただし家族以外には姿は見えない)。
初孫の華および義理の息子裕一と対面した後、文学を教えた親友に先を越された梅を励まし、さらに光子が未亡人になってからずっと支えてくれた岩城が彼女に好意を寄せていると聞いた時は、工場に「再婚を許す」と置き書きを残してあの世に帰っていった。あの世で三郎と知り合っており、第87話では彼と将棋を指す仲になっている。
団子が大好物で、第12週でこの世に戻ってきた時には、幽霊であるにもかかわらず生前と同じように団子を食べていた。
関内吟(せきうち ぎん)
演 - 松井玲奈[注 14][67](子供時代:本間叶愛
音の姉。おしゃれ好き。素敵な男性と結婚することが夢だが、理想とは裏腹に見合いがなかなかうまくいかず、妹の音に先を越された時には腰を抜かすほどショックを受けていた。しかし、その後もあきらめずに何度も根気よく見合いを繰り返して鏑木智彦と出会い、願いがようやく叶った。
父・安隆がこの世に来た時は最初に会いに行くが、安隆を見た途端に悲鳴を上げて逃げ出してしまい、安隆からその話を聞かされた音は「その格好(幽霊然とした装束)じゃしょうがないよ。」と苦笑している。
安隆いわく、軍人の妻ということで色々と無理をしているらしく、子供にも恵まれていなかったが、終戦後になって戦災孤児のケン(後述)を養子にした。
戦争が本格化し、智彦が軍人であることが影響してか、クリスチャン家庭で育っていながら、三姉妹の中で最も心がお国の考えに染まってしまっていた。しかし、智彦の出征前夜は「どうか、ご無事で」と頭を下げたが智彦から叱咤を受けた(これは、お国の考えに反する「非国民」の行動そのものだった)。
終戦後は軍人の地位を失った智彦の再就職先が決まらず、自分が働きに出ると申し出たが、かえって智彦の自尊心を傷つける結果となった。また、智彦がラーメン屋で働くようになっても仕事先を教えてもらえず、音のアドバイスで智彦を尾行の上、ラーメン屋で働いているところを目撃した。その後、智彦が再就職した貿易会社を辞めてラーメン屋に戻るか迷っていた際に、かつての智彦のように人のために命を燃やせるならどちらの仕事でもいいと助言し、自らもラーメン屋の仕事を手伝うようになった。
関内梅(せきうち うめ)→田ノ上梅(たのうえ うめ)
演 - 森七菜[67](子供時代:新津ちせ
音の妹。
文学全般が好き。小説家になることを夢見ている。
安隆は家族の中で最後に梅の前に姿を見せたが、彼女は文学少女のため、幽霊の姿の安隆を見ても全く驚かなかった。
自分が文学を教えた親友が16歳で新人賞を受賞したことに嫉妬し、複雑な気持ちだったが安隆の激励で、これからは物事を斜めから見ずにまっすぐ生きると誓った。
気難しい性格を自覚しており、相手に対してついきついことを言ってしまう自分を嫌っているが、裕一を訪ねてきた五郎に諭されてからは態度もやや軟化してきているような場面もあった。しかし、初対面した姪の華から「梅叔母ちゃん」と呼ばれた時は露骨嫌がり「梅ちゃん」と呼ばせている。
安隆との再会から6年後、自分も親友の結と同じく『文藝ノ友』の新人賞を取り、古山家に居候するが、今の地位を絶対奪われたくない彼女からのプレッシャーと次作が書けない焦りから、五郎と華に当たり散らし、投げやりに「自分には文学以外ないもない」と言った時「あなたは自分にはないものを全て持ってる」と五郎に返され、故郷・豊橋の暖かさを彼の居場所にすると決心し豊橋へ帰った。
五郎という理解者を得たことで梅の執筆活動は順調に進み、帰郷後に本が出版されるも、戦時中はクリスチャンの家という理由で政府の監視が厳しくなり、執筆の自由を奪われてしまう。
五郎が跡継ぎ試験に何度も不合格になるのは「私のこと嫌いになったから、わざと落ちてるんでしょ?」と詰め寄ったが、音と裕一の仲介により誤解は解け仲直りし、翌日豊橋へ帰った。
昭和20年豊橋空襲で町中が火の海の中、原稿を取りに行くと光子の制止を振り切って家へ戻り、瓦礫の下敷きになってしまうが岩城に助けられ九死に一生を得る[68]
鏑木智彦(かぶらぎ ともひこ)→関内智彦(せきうち ともひこ)
演 - 奥野瑛太
コロンブスレコードの廿日市の甥で、陸軍騎兵将校。豊橋の騎兵第19連隊に勤務していたときに吟と見合いして結婚し、関内家の婿養子となる[69]。礼儀正しい職業軍人で、いささか亭主関白な所があると吟からは評されている。
親戚が音楽関係者ということで多少の理解もあり、裕一が西洋音楽の技法にこだわり過ぎて大衆向けの歌謡曲を作ることができず苦悩していた時、軍人が命をかけて戦うことができるのは大切な人を守るためであると義妹・音に話し、裕一についても相手のことを思って曲を作る心構えが大切なのではないかと説いて聞かせた。
裕一が『露営の歌』をヒットさせた後、自身の所属する陸軍省軍務局馬政課が後援する映画「暁に祈る」の主題歌の作曲を裕一に依頼した。
裕一より前だが、同じ昭和18年に大陸の第一部隊に転属となり、出征した。その前夜、前述通り吟は頭を下げたが、彼の方は「軍人の妻が、無事など願うな」と一蹴した。
劇中で軍服に付けていた階級章と面接の時の履歴書から、最終的には中佐まで昇進したことがうかがえるが、終戦後は軍人の地位を失った上、元軍人としてのプライドの高さが災いして転職もままならず、戦前とは別人のように荒れすさんだ生活を送っていた。そのような折、闇市のラーメンの屋台で店員募集の張り紙を見て即座に応募し、元軍人の経歴が一切通用しないラーメン屋の世界で一から人生をやり直すことを決めるも、元同期の松川から誘われて貿易会社に転職。しかし、松川が自分を会社に誘った理由が「自分の同期がラーメン屋では恥ずかしいから」と聞いて、自分を救ってくれたラーメン屋を侮辱する松川の発言に怒りを覚え、迷った末に会社を辞めて、再びラーメンの屋台に戻った。後日、店主の天野が正式に店舗を構えることになった際に屋台の経営を受け継ぎ、闇市で知り合った戦災孤児のケンを住み込みで働かせることにした(事実上の養子)。
田ノ上五郎(たのうえ ごろう)
後述「古山家(東京編)」を参照。

音を取り巻く人々編集

双浦環(ふたうら たまき)
演 - 柴咲コウ[70][71]
過去にヨーロッパでプッチーニオペラ蝶々夫人』の主役を務めた経験を持つ、世界的に有名な女性のオペラ歌手。小学校時代の音が音楽の道に進むきっかけを作った人物であり、後年には東京帝国音楽学校の教師としても音を指導する立場になる。また、コロンブスレコードでは、ディレクターの廿日市や大御所作曲家の小山田耕三でさえ頭が上がらないほどの発言力がある。
音の夫である裕一が作曲した『船頭可愛いや』を「西洋音楽をベースにしながら、流行歌としての親しみやすさも兼ね備えている」と絶賛し、この曲を世間に広く理解してもらうために彼女自身の歌声で再レコード化して、大ヒットした。これがきっかけで、大衆音楽の作曲家としての裕一の名前は初めて全国に知れ渡ることになった。
制作側の発表はないが、スポーツニッポンは三浦環がモデルであると報じている[72]
岩城新平(いわき しんぺい)
演 - 吉原光夫
関内家が営む馬具店の職人頭。音が子供の頃は「音の天敵」と呼ばれていた[73]
見た目は強面であるが、職人としての腕は折り紙つきで、それは安隆が「あいつには絶対にかなわない」と、現場を全て彼に任せ、自身は経営の仕事に専念していたほどである。
安隆が亡くなった後、関内家の馬具店が廃業の危機を迎えると一旦は関内家を離れたが、後に馬具店の経営が持ち直すと復帰し、その後も長年職人として勤める。成長した音の自分への手伝いを見て、「お嬢は筋が良い」と褒めた。
安隆がこの世に戻ってきた時には、本来は見えないはずだが霊感が強いらしく、彼の存在を感じ取っていた。
光子のことは未亡人になってからずっと支え続け、いつしか好意を持ち、それを梅から聞いた安隆から「再婚を許す」と置き書きで許可をもらうが「おれは安隆さんといるおかみさんが好きなんです」と返信した。
梅の婚約者となった五郎が弟子入り、厳しく指導し一人前の馬具職人にした。その時、跡継ぎ試験で「合格!」と言った時と、五郎が梅にプロポーズをし抱擁し合った時は、劇中では初めて優しく微笑んだ。
豊橋空襲の際、原稿を取りに炎上中の家に戻った梅を助けるため自分も戻った。全身に火傷を負いながらも梅と共に命拾いはしたが、梅と違って再び目を覚ますことはなく、長期入院の末に亡くなった(光子によると前から心臓が悪かったらしい)。死後、安隆の遺影と並んで、関内家の祭壇に彼の遺影が光子の手で置かれた。
打越金助(うちこし きんすけ)
演 - 平田満(第2週ゲスト)[注 14][67]
軍に関係する施設に品物を納入している業者。安隆の商売にも協力していたが、当時の大多数の男性と同じく男尊女卑の考えが強い人物。
安隆が亡くなった後、「女子供」しかいなくなった関内家の軍との継続取引に難色を示し、光子に、男女の関係を遠回しに要求して口利きをすることを提案したが、光子から契約書の内容を根拠に拒絶された。
御手洗清太郎(みたらい きよたろう)
演 - 古川雄大[67]
音が豊橋に住んでいた頃の歌の先生。音楽の教師としては一流だが、現在でいう性同一性障害で、男性でありながら女性のような言葉遣いと甲高い声で話をするのが特徴。
子供の頃にはそれが原因で学校の先生から虐待を受けた過去があるため、「先生」という言葉を嫌い、音には自分のことを「ミュージックティーチャー」と呼ばせている[74]
両親から音楽の才能を見込まれて単身ドイツに留学し、周囲から東洋人として差別を受けながらも、日本と違って結果を出せば認めてくれる環境の中で一流の音楽家になるため死に物狂いで頑張ったことを裕一に告白し、自分と似た過去を持つ裕一に対しては弱い立場の人々を励ます作曲家になるよう期待を寄せている。
両親の死をきっかけに、コロンブスレコードの専属歌手募集のオーディションに参加するため上京、東京に着くなり財布をスられてしまったため古山家に転がり込み、同じくオーディションを受ける久志と出会い互いに強烈なライバル意識を持つ[注 15]。最終オーディションでは『船頭可愛いや』を歌うが、惜しくも落選した。
しかし、このオーディションの合格者が経営陣のコネによるものと知って憤り、久志と共にコロンブスに抗議しに行った時に、合格者の寅田熊次郎から「あんたみたいなおっさんが本気で受かると思ってたのか?」と馬鹿にされた時には、久志から「彼の実力は君の何十倍、何千倍はある!」と擁護され涙した。
その一方、自分と同じく不正な形で落選させられながらも研究生として採用が決まった久志に対しては、どんな形であっても選ばれた以上は引き受けなければならない旨を久志に説いて聞かせ、オーディションの不正に対する憤りから研究生の誘いを断ろうとしていた久志を思いとどまらせた。
その後、前述の通り財布をスられたため豊橋に帰る旅費もないことから、久志達の勧めで居酒屋で銭稼ぎをし、豊橋に帰って行った。
戦後は上京しタロットカード占い師占いはドイツ留学時代に音楽と一緒に学んだらしい)に転身し音に裕一の運勢を占った。
英語を交えた女性のような言葉遣いは相変わらずだが、甲高い声は出さず口髭を生やしている。

豊橋のその他の人々編集

末吉結(すえよし ゆい)→幸文子(みゆき あやこ)
演 - 森田想[注 16](子供時代:小熊萌凜
梅の小学校時代の唯一の友達。
小学校の頃、梅から文学のいろはを教わり、小説家を志した。
卒業後は文通で交流を続けており、『文藝ノ友』に前述のペンネームで初めて応募し、新人賞を取ったと報告した。
6年後、梅が『文藝ノ友』新人賞を受賞した際、受賞式では祝福の花束を梅に渡す役目を任されるが、小説家の世界では自分の方が先輩というプライドから、明らかに梅を見下しており、自身が出版社から「落ち目」と見られている焦りもあってか、梅に強烈な嫉妬の感情をぶつけ、人気作家としての地位を梅に譲る気はないと宣言する。なお、小学校時代はふくよかな顔立ちだったが、成人後は洋服が似合う細面の顔立ちになっている。
智彦の母
演 - 堀ひろこ

東京編編集

コロンブスレコード編集

モデルは日本コロムビア

小山田耕三(おやまだ こうぞう)
演 - 志村けん
戦前の日本を代表する作曲界の大御所的存在で、コロンブスレコードの内部でも絶大な権力を持つ。国際作曲コンクールに入賞した裕一の噂を知り、裕一をコロンブスレコード専属の作曲家に推薦した。
裕一は子供の時から小山田の著書を読み、独学で作曲の方法を学んだため、小山田を深く尊敬し、自分をコロンブスレコードに推薦してくれた小山田に恩義を感じている。
しかし、小山田と同じく青レーベル(クラシック音楽)の作曲家を目指していた裕一の希望とは反対に、小山田は裕一を赤レーベル(大衆音楽)の作曲家として契約させ、裕一本人に対しても常に冷淡な態度を示していた。そのため、裕一は長期間にわたって自分の思い通りの作曲ができず、契約打ち切りの寸前まで追い込まれることとなった。
後に『船頭可愛いや』を双浦環の声で再レコード化する企画が提案された際にも、赤レーベルの『船頭可愛いや』を青レーベルの環が歌うのはルールに反するなどと勝手な理屈を付けて反対していたが、そもそも小山田は、当初口では「本物か紛い物か楽しみ」と余裕のある評価をしていたものの、実際は裕一の才能に嫉妬しており、作曲家としての自分の地位をいずれ裕一に脅かされるのではないかと恐れていたため、自分の傘下にあるコロンブスレコードに裕一を抱き込んだ上、裕一をわざと専門外の赤レーベルに置くことで、作曲家としての裕一の芽を潰そうと企んでいたのであった(赤レーベルであれば、たとえ裕一がヒット曲を出したとしても、なおさら赤レーベルから離れるわけにいかなくなるため、青レーベルの小山田にとっては都合が良い)。裕一はそのような小山田の企みに気付いていないが、世界的なオペラ歌手として海外生活の経験が豊富な環だけは、小山田が海外の音楽の巨匠たちと同じく若い才能に嫉妬していることを見抜いていた。そのことを環から遠回しに指摘された小山田は何も反論ができず、企画を黙認せざるを得なかった。
結果的には、小山田が廿日市に推薦したことで、本来なら留学も取り消しになって野に埋もれていたはずの裕一は音楽の道に進むことができ、小山田の曲を押しのけて『紺碧の空』が早稲田大学の応援歌になったことで裕一に自信を与えることにもなるなど、小山田の企みは完全に裏目に出ることになった。
制作側の発表はないが、複数のメディアは山田耕筰がモデルと報じている[75][76]。劇中では、環が小山田を「先生」と呼び敬語で話すなど、小山田が環よりも年長であるかのように演じられているが、実際には三浦環の方が山田耕筰よりも2歳上である。
演じた志村の遺作となった[38][40][77]
猿橋重三(さるはし しげぞう)
演 - 川島潤哉
小山田耕三の付き人。
音楽挺身隊の新しい入団者の名簿の中の音の名前を小山田が気にしたので「古山裕一氏の奥さんですね」と教えた。
廿日市誉(はつかいち ほまれ)
演 - 古田新太[78]
コロンブスレコードのディレクターで、智彦のおじ。
何事も利益優先の主義で、ヒット曲を出した所属歌手は持ち上げるが、裕一が書いた曲は何十曲と不採用にし、厳しく接していた。その理由は、裕一が西洋音楽の技法にこだわり過ぎて、曲を聴く一般大衆の気持ちを全く考慮していなかった点にあり、『船頭可愛いや』が大ヒットするまでは、会社への利益を出せない裕一を「不良債権」呼ばわりしていた。その後の裕一はプロ野球球団の応援歌などを手がけ、比較的安定した作曲家生活を送るようになったが、その頃でも廿日市はまだ裕一を「低め安定」などと皮肉っていた。後に五郎が裕一に弟子入りした際には、「大先生」と皮肉たっぷりに呼んだが、五郎はそれを真に受けて、コロンブスレコード内での裕一が神様のような存在だと思い込んだため、裕一は閉口していた。
大御所作家や上層部には頭が上がらないが、裏では採用条件に大物のコネやネームバリューを重視する上層部の方針に不満を持っており、その過程でコロンブスに入社した裕一や熊次郎に対しては厳しい態度を見せる(ただし裕一には口では辛辣だが後に一定の評価はするようになった様子が窺える)一方で、自らが可能性を見出した久志に対してはオーディションに落選後も研究生としてコロンブスに入社できるよう尽力するなどして古い慣習を正そうとする考えを持っている。
木枯正人は廿日市のことを「適当」「金のことしか頭にない奴」と陰で酷評しており、後に木枯がテイコクレコードへ移籍する原因となった。
日本が戦争状態に突入した後、裕一が作曲した『露営の歌』のレコードが50万枚を超える売上を記録すると、それまでの態度を一変させて、裕一を「先生」と呼び、敬語で話すようになった。この露骨な豹変ぶりに、それまで散々皮肉を言われ続けてきた裕一は思わず苦笑した。
木枯正人(こがらし まさと)
演 - 野田洋次郎[78][79]
裕一と同時期にコロンブスレコードに採用された作曲家。後にテイコクレコードへ移籍した。福岡の田舎の生まれで、裕一と同じく家出同然に上京したと語っている。
大学のマンドリン部出身で、時おり行きつけのカフェー・パピヨンで店の客達を観察しながらギターの弾き語りをしている(本人いわく、「大衆の喜ぶ曲を作るには大衆を知らなければいけない」とのこと)。
前述の通り廿日市のことを「金のことしか頭にない奴」と見下していた一方、彼自身もテイコクレコードへ移籍した際には廿日市から「金に目が眩みやがって、あの裏切り者」と罵られていた。
裕一とは同期入社だが、青レーベルの作曲家のため、お互いライバル視することはなく良好な関係であり、曲が全く売れない裕一を助けるために作詞家の高梨一太郎を紹介したこともあり、「俺も君と高梨さんの作った曲を聴いてみたい。」「君は必ずコロンブスを背負って立つ作曲家になる。」とエールを送る。戦時中は軍に曲の検閲を受けて軟弱呼ばわりされ、一時的に創作から離れるなど、一躍時代の寵児となった裕一とは立場が逆転した[80]
かなりの酒豪らしく、鉄男からは「ザルみたいな人」と言われ、裕一の家で行われた飲み会では裕一と鉄男が酔いつぶれて寝るのとは対照的に、最後まで起きており、寝ている裕一に「頑張れよ...」と声をかけて出て行った[81]。また音に泊まるかと聞かれた時は、小指を立て「これが待ってるんで」と言い、彼女か妻がいるようである。
作曲家の古賀政男がモデル[82]
杉山あかね(すぎやま あかね)
演 - 加弥乃[78]
廿日市の秘書。
音楽に関する知識は豊富だが、物言いは常に事務的で愛想が悪く、時には廿日市ですら振り回される。個人的にはバンツマのような男性が好みであるらしく、コロンブスレコードの専属歌手募集の際には「バンツマのような美男子」を採用条件として挙げていた。そのこだわりは異常に強く、直後の裕一と廿日市の会話にまで割り込んで「顔はバンツマですよ!」と念を押す有様で、自分の好みではないかと裕一からツッコまれると、「あくまで我が社の方針」と言い訳をしている。
小田和夫(おだ かずお)
演 - 桜木健一
コロンブスレコードの機械技師。西洋音楽の技法にこだわり過ぎて、大衆の心をつかむヒット曲を生み出すことができずにいた青年時代の裕一に「君みたいな人を沢山見てきたよ。己(おのれ)にこだわって才能を活かせない人」と忠告をしたことがあるが、当時の裕一は小田の言葉の意味を理解することができなかった。
高梨一太郎(たかなし いちたろう)
演 - ノゾエ征爾(第10週ゲスト)
コロンブスレコードに所属する作詞家。前述の通り木枯の紹介で裕一と知り合った。
木枯と共にヒット曲「酒は涙か溜息か」を生み出した実績があり、裕一が作曲した「福島行進曲」を個人的に高評価している。
裕一と初対面の場で、自ら作詞した「船頭可愛いや」の作曲を裕一に依頼し、これが後に裕一の出世作となった。
作詞家の高橋掬太郎がモデル。
寅田熊次郎(とらだ くまじろう)
演 - 坪根悠仁
帝央大学の学生。帝都ラジオ会長の息子で、コロンブスレコードが主催した専属歌手募集のオーディションにコネで合格し、新聞でも報道された。
オーディションの結果に不満を持った御手洗を「負け犬」と罵った上に、御手洗を庇った久志に頭突きをした。
しかし、審査員の中でも廿日市だけは彼の採用に最後まで反対しており、廿日市からはレコードが売れなければ即座に契約を打ち切ると言い渡された。
後年、「露営の歌」を担当する歌手を決める際に、杉山は最初に熊次郎を推薦したが、廿日市からは露骨に嫌がられ、裕一の推薦もあり実際に選ばれたのは久志であった。
社長
演 - 児玉頼信
専務
演 - 小倉一郎
営業部長
演 - 中野剛

喫茶バンブー(戦時中は喫茶「竹」)編集

梶取保(かとり たもつ)
演 - 野間口徹[78]
喫茶「バンブー」のオーナー。妻の恵と経営している。
裕一と音はもともと「竹取物語」が縁で出逢い、夫婦になった(音は小学生の時に「竹取物語」の劇でかぐや姫を演じ、裕一は「竹取物語」をモチーフにした交響曲で作曲コンクールに入賞して、互いに運命を感じた)ため、上京先で偶然に喫茶「バンブー(英語で竹の意味)」を見付けて店の名前を気に入り、常連客になる。それがきっかけで、上京後の裕一と音の良き相談相手となる。また、家探しに困っていた裕一と音のために、自分が管理している住宅を紹介し、気に入ってもらえた。
昔は、明治から続く古本屋の4代目店主で今と違い堅物だった。恵はその常連で徐々に好意を持ちはじめた。また、久志とは福島に引っ越す前に出会っており、彼の激励により当たって砕けろでプロポーズをし夫婦となり、古本屋を廃業し喫茶店を開店した。
国家総動員法により、英語が禁止になり店の名前を変え、さらに、配給制度で食べ物が手に入りづらくなったことから野菜で様々な料理を作り、音に味見してもらっている。しかし「代用コーヒーなど、もはやコーヒーではない」と見切りを付けはじめ、同時期に勤労動員により近くの工場で働くことになったため、「バンブー」を1度閉めたが、夫婦とも無事終戦を迎えられ、再び「バンブー」として再開店させた。
梶取恵(かとり めぐみ)
演 - 仲里依紗[78]
保の妻で、旧姓「二宮(にのみや)」。喫茶「バンブー」を保と共に切り盛りしている。上京してきた裕一と音のために、保と共に住宅を紹介してくれた恩人でもある。
妄想癖の激しい性格らしく、自分の過去について「元恋人が網走刑務所の受刑者だった」とか「オックスフォード大学で法律を学んでいた」とか「旅芸人の一座にいた」などと様々なエピソードを語っているが、事実かどうかは不明。
保が営む古本屋の常連で彼に好意を寄せられた。ある日、彼女が左手の薬指に指輪を着けているのを見た久志から「婚約者がいるのかも」と疑われ、結果として久志の激励を受けた保のプロポーズを快く受けた。本人は外国の婚約指輪の習慣を知らずにファッションのつもりで指輪を付けていただけで、一緒にいた外国人男性もただの友達だったらしく、むしろ保のプロポーズを見て感動していたという。
なお、「バンブー」という店名は、竹のように地面にしっかり根を下ろした生き方をするという意味が込められているとのこと。

古山家(東京編)編集

古山華(こやま はな)
演 - 古川琴音[83][84](少女期:根本真陽、幼児期:田中乃愛、乳児期:村田さゆみ
裕一と音の一人娘。幼少時は音に似たやんちゃな性格で、音をよく困らせていた。裕一を訪ねてきた五郎を振り回して遊び相手になってもらっていた。
母が音楽教室を開き、子供が何人も来たことで彼女を取られたと思い、焼きもちを妬いていたが、音が弘哉からそのことを聞いたことでわだかまりが解け、華も音楽教室の生徒になった。
終戦後、久しぶりの実家と父と再会した直後に、思い人・弘哉の戦死を聞かされパニックになり、母に向かって何度も「弘哉くんに会いたい!!」と泣き叫んだ。
劇中では、裕一と音の子供は彼女だけであるが、実際の古関裕而・金子夫妻には娘2人と息子1人が生まれている。
田ノ上五郎(たのうえ ごろう)
演 - 岡部大(ハナコ
第13週の最後に突如として古山家に現れた、太めの体型で坊主頭をしている三枚目タイプの男性。
裕一の曲に感銘を受け、茨城から上京し、弟子入りを志願した。5人兄弟の末っ子で奉公により13歳で雑穀問屋に出ていたが、辛かったらしく逃げ出している。声がかなり大きく、子守りがうまい。
裕一達に最初は断られ、その後何度も門前払いを受けるが、恐ろしい悪臭と野犬に襲われ服がボロボロになるまで何日も居座り続けたことで音を上げられたことと、自分の境遇と彼の歌で励まされたことを裕一に話したことで、弟子として住み込みを認めてもらった。
同じ日に古山家に居候することになった梅は正反対の性格で、かつ彼女は2作目が全く書けないこともあり、きつく当たられるが、下駄の鼻緒が切れ文子から笑われた時に庇ったことと持ち前の優しさから惚れられる。
自分の才能の無さにより見切りを付けて古山家を出るが、「もっと自分を好きになってください」と言われ自分の気持ちに正直になった梅から「私はあなたを必要としています」と言われ、婚約者となる。
その後、梅の実家に身を寄せ、岩城に馬具職人として一人前と認められてから結婚しようということになった。
古山家を出る前に、彼が作曲した最初で最後の曲を置いていき、この曲だけは裕一から高評価された。
一見鈍そうな外見に似合わず器用で何でもそつなくこなすが、馬具試験に7回不合格になるなど本番に弱い。しかし、家出した時に裕一から「歌を歌うと気持ちがすーっとするよ」と言われ、頭の中で『船頭可愛いや』を歌い、目を閉じながら丁寧に縫い付け作業をし岩城達を驚かせ、後継ぎとして認められ梅と結婚した[注 17]
馬具職人として働いていたため、兵役は免除されていたものの、クリスチャンである関内家で生活するうちにキリスト教の信仰に目覚め、周囲の迷惑も顧みずに戦争反対を唱えたため、特高警察に連行されたが、終戦を迎えると同時に釈放された。キリスト教に熱中し過ぎて「本当に大事な物」を見失ってしまったことを後悔し、釈放されると同時に梅と岩城が入院する病院へ駆けつけ、彼らに謝った。
戦時中の空襲で関内馬具店は全焼した上、終戦と同時に馬具の需要も失われたため、これに代わる新たな革製品の手工業として野球のグローブを生産することを思い付く。

早稲田大学応援部編集

田中隆(たなか たかし)
演 - 三浦貴大[78]
早稲田大学応援部第5代団長。博多弁で喋る。
早稲田大学野球部の応援に命を懸けている。
早稲田大学応援部稲門会は、実在した部員の溝口五郎(1931年団長)がモデルと報じている[85]
佐藤幸太郎(さとう こうたろう)
演 - 斎藤嘉樹
早稲田大学応援部の団員。久志の従兄弟。
福島民友は、伊藤久男の従兄弟で早稲田大学応援部の幹部であった伊藤戊(いとう しげる)がモデルと報じている[86]
小熊(おぐま)
演 - 一ノ瀬ワタル
早稲田大学応援部の団員。
寺門(てらかど)
演 - 大門嵩[87]
早稲田大学応援部の団員。
村田(むらた)
演 - 菅原健
早稲田大学応援部の団員。
団員
演 - 嶋義浩[88]
事務局長
演 - 徳井優
「早稲田大学の今の応援歌は“小山田大先生”が作曲したものだから、変えるなど言語道断」と言い張っていたが、変えられてしまった。翌週冒頭では、小山田に謝っている。

裕一と関わる歌手編集

山藤太郎(やまふじ たろう)
演 - 柿澤勇人[89]
コロンブスレコード所属の歌手。
慶應義塾・東京音楽学校(現在の東京藝術大学)出身で、生活のために流行歌を唄う。山藤の名は芸名。
歌手であり作曲家でもある藤山一郎がモデル[90]
戦中は歌手として南方の最南端まで慰問に行き、捕虜にもなった。この経験から裕一は彼に『長崎の鐘』の歌唱を頼んだ。
川野三津代(かわの みつよ)
演 - 山田麗[91]
裕一作曲の『福島行進曲』を唄う歌手。モデルは天野喜久代[92]
藤丸(ふじまる)
演 - 井上希美[89]
裕一作曲の『船頭可愛いや』を唄う歌手。本名は沼田松子(ぬまた まつこ)。
本来は下駄屋の娘であるが、廿日市のスカウトにより芸者として歌手デビューする。
『船頭可愛いや』はもともと彼女の歌であるにもかかわらず、彼女の歌で最初に録音したレコードは全く売れず、環のおかげで大ヒットしたことを悔しがっている。
井上希美が、オリジナルは音丸であるとコメントしている[93]
なお、実際の「船頭可愛や」は、最初の「音丸版」が大ヒットして、三浦環の方から古関裕而に自身も歌いたいとオファーしたことで「三浦版」が発売されたという経緯がある。
久志と良い仲になっていたが、一時は久志が梅に一目惚れしたため疎遠になり焼き餅をやくが、久志の失恋でよりを戻す。

東京帝国音楽学校編集

モデルは東京音楽学校 (旧制)

双浦環(ふたうら たまき)
前述「音を取り巻く人々」を参照。
佐藤久志(さとう ひさし)
前述「裕一の恩師・幼なじみ」を参照。
夏目千鶴子(なつめ ちづこ)
演 - 小南満佑子[89]
音が通っていた東京帝国音楽学校声楽科のエリート学生。ソロリサイタルを開くほどの実力が備わっているが、プライドの高い性格で、親しい友人はいない。
子供の時から音楽だけのために全てを犠牲にして生きてきたと語り、音楽だけでなく恋愛・友達・家庭までも欲しがって何にでも手を伸ばす音を「強欲」と呼んで罵っていた。
『椿姫』の主役のオーディションにエントリーし、音と共に最終選考まで残ったが、敗れる。ただし、音が妊娠を理由に退学したため、最終的には彼女が主役を演じた模様。
音が音楽学校を退学した後、臨月を迎えた頃には、彼女自身はアメリカに留学しており、「(強欲な)あなたに負けたままでは納得がいきませんから」と言いつつ、早く音楽の世界に復帰するようにと音にエアメールを送った。
教師
演 - 高田聖子
東京帝国音楽学校の教師。本名は不明。世界に通用しない者は学校に必要ないと断言する厳格な女性だが、美男子で成績優秀な久志に対しては甘い所がある。
筒井潔子(つつい きよこ)
演 - 清水葉月
東京帝国音楽学校の声楽科の生徒。音の友人。後に音楽挺身隊に参加し音と再会している。
今村和子(いまむら かずこ)
演 - 金澤美穂
東京帝国音楽学校の声楽科の生徒。音の友人。
沢田豊子(さわだ とよこ)
演 - 清瀬やえこ
東京帝国音楽学校の生徒。
西田宏(にしだ ひろし)
演 - 中山求一郎
東京帝国音楽学校の生徒。
井上晃(いのうえ あきら)
演 - 諫早幸作
東京帝国音楽学校の生徒。
ピアノ奏者
演 - 岩倉孔介中村マナブ
学生
演 - 森田枝小莉金子千咲山崎愛実

カフェー「パピヨン」編集

ママ
演 - 黒沢あすか
勉強のため一週間の臨時雇いで入った音に厳しく接するが、それは音が見込みがあると思った故の叱責であり、最終日にそれを明かしたうえで、「それくらい察しなさい」と笑った。
希穂子(きほこ)
演 - 入山法子
カフェー「パピヨン」の女給。貧しい家に生まれ、病気の親を抱えて苦労している。
福島で鉄男と恋仲であったが、彼に社長の娘との縁談が持ち上がったため身を引く。
自分を探すため上京した鉄男と再会する。そして自分への想いを聞くが「自分も縁談が決まった」といい(鉄男に身を引いてもらうための嘘の可能性もある)、店を辞めた。
エミ子
演 - 今野杏南
カフェー「パピヨン」の女給。
愛子
演 - 立花恵理
カフェー「パピヨン」の女給。
ボーイ
演 - 蔵原健
カフェー「パピヨン」のボーイ。
岡崎(おかざき)
演 - 春海四方
客。音にペイズリー柄のネクタイをけなされる。
フクさん
演 - 川守田政人
客。
演 - 佐藤文吾紀伊修平

音の音楽教室の生徒・保護者編集

梅根弘哉(うめね ひろや)
演 - 山時聡真(幼少時代:外川燎
音の音楽教室の生徒の1人で唯一の男の子で母子家庭。華の初恋の人。
音痴のため、母・トキコからの強い薦めで嫌々音楽教室に行くことになる。しかし、友人・シズ子を中心に罵られ教室を辞めようとするが、元いじめられっ子の裕一からハーモニカを渡され、音楽の楽しさを知ることができた[94]
それ以降は、ハーモニカ奏者として音楽教室に通うことになる。また、華が自分達に焼きもちを妬いていることを音達に教えた。
戦争が本格化しても音楽教室を最後まで辞めず、教練が長引いたその足で教室に来るようになり、申し訳なさから音に「来れる時に来ればいいよ」と言われた。
華いわく文武両道らしい。梅根母子と一緒に食事した時のの言葉から華が弘哉に好意を持っている事に気付いた裕一はやきもきする[95]
裕一が予科練の寮に見学に行った直後に彼も予科練の試験に合格し、旅立って行った。
しかし終戦直後、トキコが古山家を訪れ、壊れたハーモニカを見せて弘哉の戦死を報告する。
弘哉の死が古山家に与えた衝撃は大きく、初恋の人を喪った華はショックのあまり泣き崩れ[96]、それまでにインパール作戦で恩師藤堂を眼前で喪い、自分の曲に勇気を貰って旅立った若い命が戦場に散ったのを目の当たりにした裕一にとっては、自身が音楽を教えた彼の死がとどめとなり、以降裕一は暫くの間自責の念から曲を書けなくなってしまった。
佐智子(さちこ)
演 - 原涼子(幼少時代:森美理愛
音の音楽教室の生徒の1人で、おかっぱ頭
音痴の弘哉を笑うことも怒ることもなく見守っていた優しい女の子。
シズ子と一緒に音楽教室を辞めた。
シズ子(しずこ)
演 - 上野莉子(幼少時代:笹川椛音
音の音楽教室の生徒の1人で、ポニーテール
最初は弘哉の音痴を笑っていたが、次週には遂に堪忍袋の緒が切れ、怒鳴った。
女学生になってからは友人・澄子と同じ髪型になっている。母親に言われたためやむを得ず辞めた。
澄子[注 18]
演 - 石井友奈(第15週ゲスト)
音の音楽教室の生徒の1人で、お下げの三つ編み
節子(せつこ)
演 - 小原樹里(幼少時代:伍藤はのん
音の音楽教室の生徒で、ズボンを履いている。
2人ともシズ子と共に、弘哉の歌を笑ったり罵ったりした。
節子は76話に音楽教室を辞めるシーンが描かれているが、澄子はそれより前に辞めており、彼女のみ女学生の姿で登場していない。
梅根トキコ(うめね ときこ)
演 - 徳永えり
弘哉の母。音が作ったポスターを見て「バンブー」を訪れた。
歌が苦手な息子のために音楽教室に通わせる。弘哉いわく音楽が大好きらしい。
裕一からハーモニカを教えてもらったことで、息子がよく笑うようになったと安心している。
戦争が本格化しても、偏見や世間体などを全く気にせず、息子を最後の最後まで教室に通わせ続けた優しい母親[注 19]
戦後古山家を訪れ、前述のように弘哉の戦死を報告しながら泣き崩れたが、弘哉が裕一の軍歌に影響されて予科練に入り戦死したことについて、裕一を責めることはなかった。

国防婦人会編集

関内吟(せきうち ぎん)
前述「関内家」を参照。
佐々木克子(ささき かつこ)
演 - 峯村リエ
国防婦人会の班長。音が婦人会の会合に参加しないことで姉の吟を叱責していた。また、本来は別の家の人が当番の仕事をその家に子供が生まれて間もないということで、子宝に恵まれない吟に押し付けるなど、かなり嫌味な人物。
晴恵(はるえ)
演 - 今村有希(第15週ゲスト)
国防婦人会の班員。
薫(かおる)
演 - 岡林桂子(第15週ゲスト)
国防婦人会の班員。

東都映画編集

三隅 忠人(みすみ ただひと)
演 - 正名僕蔵
裕一の召集令状が届いた翌日に古山家を訪れた映画会社の社員。かなりオーバーリアクションな男性。
予科練のテーマにした「決戦の大空へ」の主題歌『若鷲の歌』の作曲を依頼するが、上記を理由に1度は諦める。しかし調べた所、裕一は作曲でお国に貢献していることから、1日で召集解除されたことで引き受けてもらえた。
西條八十が書いた歌詞を変えてくれと頼まれたり、曲を作るために予科練生の寮を見学させてくれなど、裕一に振り回されながらも無理な要望を聞いてくれた。

裕一の戦後の仕事仲間編集

劇作家・作詞家

池田二郎(いけだ じろう)
演 - 北村有起哉[83][84]
劇作家・作詞家。
戦後、『鐘の鳴る丘』『君の名は』など、ラジオドラマや映画、舞台で裕一とともに数多くのヒット作品を生み出す。モデルは菊田一夫[97]

NHK職員編集

初田功(はつた いさお)
演 - 持田将史[83][84]
NHK職員[注 20]
ラジオドラマのプロデューサー。池田が「鐘の鳴る丘」を書きたいと言ってきたのを「別のドラマで実績を作りましょう。」とかわす。その際に「NHKですよ。嘘はつきませんから。」と言い放った。
重森正(しげもり ただし)
演 - 板垣瑞生[83][84]
NHK職員。
初田と池田の間で板挟みに遭いながらも、懸命に番組作りに携わる。
初田よりは池田に協力的。「鐘の鳴る丘」の担当。

闇市の人々編集

ケン
演 - 浅川大治
闇市で暮らす戦災孤児。
財布を盗んだことをきっかけに智彦と知り合い、次第に親しくなっていく。
父親が兵隊に行き、母は病気だったため戦前から弟妹を養っていたことから、男の子ながら料理がうまい。
食べ物を調達している間に空襲に遭い、全てを失ったらしい。後に智彦と吟の養子になった。
天野弘(あまの ひろし)
演 - 山中崇
終戦後の闇市にあるラーメンの屋台の店主。
屋台への就職を希望した智彦を採用し、元軍人の経歴など一切関係なく、智彦を厳しく鍛える。
後に正式な店舗を構えることになった際、屋台の経営を智彦に任せた。

音が通う音楽教室の関係者編集

ベルトーマス羽生(はにゅう)
演 - 広岡由里子
音が戦後、バンブーの保、恵夫妻の紹介でレッスンを受けることになった歌の先生。留学経験もあり。御手洗の友人でもある。
本人曰くベルトーマスは本名とのこと。

双浦環のパリ留学時代の関係者編集

里子(さとこ)
演 - 近衛はな
環の友人。外交官の娘でパリに住んでいる。環が留学して間もない頃は世話をしていた。
友人が主催したホームパーティーで環と嗣人が出会うきっかけを作った。
バレリーナを目指していたらしいが、体格差や差別に耐えきれず挫折している。
今村嗣人(いまむら つぐひと)
演 - 金子ノブアキ
環のパリ時代の恋人で画家。ホームパーティーで自分の絵を見てくれたことがきっかけで交際、同棲する。
ある日、個展を開くが新聞を通じて酷評されてしまう。それとは正反対に、環は『蝶々夫人』のオペラハウスでの再公演の主演オーディションにスカウトされ、見事受かった。
これにより、彼女への嫉妬の感情を爆発させ、「俺は君という光の影でいるのは耐えられない。歌を諦めてくれ」と言うが、環はそれに答えられず破局した。
それでも環のことを純粋に思う気持ちは変わらず、再公演での『蝶々夫人』を演じる彼女を描き、過去に新聞で自分を酷評した批評家のピエールから絶賛された。
制作側の発表はないが、複数のメディアから藤田嗣治がモデルではないかと指摘されている[98][99]。ただし、三浦環と藤田嗣治が同じ時期にヨーロッパに住んでいたことは事実であるが、実際の二人は直接の知り合いではなかったとされている。
フィリップ
演 - ピーター・フランクル(12週ゲスト)
環達行き付けのカフェのマスター。
なかなか芽が出ない嗣人のために自分の店で個展を開こうと言ったり、愛よりも夢を取ることを躊躇う環に「1番いけないのは、自分に嘘を付き続けることだ」と背中を押すなど、優しい人物。
彼も若い頃は、画家を目指していたらしい。
アダム
演 - BJフォックス(12週ゲスト)
展覧会や舞台などのプロデューサー
『蝶々夫人』の初公演の不評と、環が日本人で飛び入り参加したオーディションの演技が好評だったことから、再公演の主演オーディションにスカウトする。

従軍記者編集

大倉憲三(おおくら けんぞう)
演 - 片桐仁[83][84]
裕一が戦地で出会う従軍記者。裕一に藤堂清晴を知っているかと聞き、彼の近況を教えた。
戦後、裕一が作曲する『栄冠は君に輝く』誕生に大きく関わることになる。

裕一の慰問の同行者編集

中井潤一(なかい じゅんいち)
演 - 小松和重
裕一と共に前線の状況を国に伝えるためにビルマを訪れた洋画家。
ラングーンを訪れて1カ月後に作家・水野と前線に行くことになった。
しかし、そこは地獄と化していたことに絶望し、せめてと戦場の現実を絵にしラングーンに戻って来た。
そして、「命を尊重しない戦いに未来はない」と裕一に日本の敗戦を予言し、自ら申し出、再び出発した。
その前夜、裕一に「あなたがここに来た理由は、自分の行いが正しいのかどうか確かめるためでは?」と尋ね、「戦場に意味を求めても何もない。ただひたすら待つのです」と助言するが、裕一は彼の的を射た発言に気が動転し「もう散々待ちました!明日、参謀に直訴します。これが僕の運命です!!」と聞き入れてもらえず、彼の助言は火に油を注ぐこととなった。
水野伸平(みずの しんぺい)
演 - 大内厚雄
裕一と共に前線の状況を国に伝えるためにビルマを訪れた作家。
中井と共に前線へ行く直前、裕一に『ビルマ派遣軍の歌』の歌詞を渡した。
前線を歩き、一度ラングーンに戻った中井と違い、この実情を伝えるのが作家の使命だと更に先へ向かった。

藤堂清晴の部隊関係者編集

二木(ふたき)軍曹
演 - 二ノ宮隆太郎(第18週ゲスト)
藤堂が率いていた部隊の軍曹。慰問に裕一が来ることを部隊長の藤堂に報告した。
敵襲では、トラックの下に隠れていた裕一の目の前で、目を開けたまま死んでいた。
岸本和俊(きしもと かずとし)
演 - 萩原利久[83][84]
戦地で藤堂が率いる部隊の一等兵
ギターを弾くのが得意で、裕一が戦地で結成する楽団の一員となる。
慰問会の1曲目には「『決戦の大空へ』を推します」と言った。
慰問会を行う前の晩、過去に様々な罪を犯していたことを藤堂たちに告白し、これまでは死ぬことは怖くなかったが、大切な仲間ができた今は死ぬのが怖くなったと語った。また、その当時に出会った女との間に子供がおり、会いに行ったが断られたらしい。
その気持ちは藤堂や他の兵士たちも同じであったが、藤堂は部隊長の立場から全員を励ますために「みんなで生きて帰ろう」と語った。
しかし、その翌朝、岸本はイギリス兵からぶん取った缶詰土産として裕一に手渡した直後、後ろから頭を撃たれて即死し、藤堂の部隊で最初の犠牲者となった。
神田憲明(かんだ のりあき)
演 - 山崎潤
陸軍上等兵で中年男性。
得意な楽器は打楽器全般で、慰問会前日の練習ではドラムを担当した。召集前はダンスホールで演奏していた。
慰問会の1曲目には「やはり『露営の歌』から始めますか?」を言った。
敵襲では、手榴弾でやられ戦死した。
東次郎(あずま じろう)
演 - 近藤フク
一等兵。
招集される前は宮大工で、トランペットが趣味。慰問会前日の練習でもトランペットを担当した。
慰問会の1曲目には「『暁に祈る』も捨て難い」と言った。
慰問会の看板には達筆に「歓迎 音楽の天才古山先生」と書いたので、裕一から「大げさですよ」と言われたが、「これでも抑えめにしたくらいです」と返した。
敵襲で全滅した藤堂の部隊でただ一人生き残り、同じく生き残った裕一が泣きながら「僕、(戦場の実態を)何も知りませんでした。ごめんなさい」と謝った時には、「知らなくていいこともあります」と穏やかに諭した。

長崎の人々編集

永田武(ながた たけし)
演 - 吉岡秀隆[83][84]
長崎在住の医師。
原爆投下直後の長崎で被爆者の治療にあたり、自身も被爆の影響による白血病で寝たきりの状態になっている。
自身の著書である『長崎の鐘』の映画化が企画されたことをきっかけに、主題歌の作曲を依頼された裕一は彼の住居(如己堂)を訪れた。
戦時歌謡の作曲で多くの人々を戦いに駆り立てた自責の念に駆られる裕一に贖罪の為に曲を作ってほしくないと訴え、ある問いを投げかけた。
医学博士である永井隆がモデル[83][84]。ただし、実際には古関裕而と永井隆は直接面会していない。
永田ユリカ(ながた ゆりか)
演 - 中村ゆり[83][84]
武の妹。
兄の武の言葉に悩む裕一を原爆投下直後の診療所跡に連れて行き武への返答を導き出した。

高校球児編集

竹中渉(たけなか わたる)
演 - 伊藤あさひ[83][84]
高校球児。
戦後に復活した全国高等学校野球選手権への出場を目指している。

ゲスト編集

第1週
警備員
演 - 萩原聖人
東京オリンピックの警備員。長崎出身で、親兄弟親戚を全て亡くしたと語り、裕一の「長崎の鐘」で生きる希望を与えられたと感謝の意を述べる。
大会関係者
演 - 中山祐一朗
東京オリンピックの大会関係者。
達磨大作(たつま だいさく)
演 - 加藤満
政治家。東京オリンピックの開会式に向けて裕一に楽曲の制作を依頼する。
村野善治(むらの よしはる)
演 - 山本浩司
鉄男の父。魚屋「魚治」の店主。商売人としてはしっかりしているが、多額の借金を抱えており、魚の販売を鉄男に押し付け、売り上げが少なければ「全部売れるまで帰ってくんな!!」と手をあげている
その後、一家全員で夜逃げを決行した。
産婆
演 - 稲川実代子
まさが裕一を出産した時の産婆。
新田(にった)先生
演 - 芹澤興人
裕一の小学校の教師。
立川敦司(たてかわ あつし)
演 - 岡部たかし
茂兵衛のお供。
太郎(たろう)
演 - 田村継
裕一の同級生。裕一をいじめる。
村野典男(むらの のりお)
演 - 三浦透馬
鉄男の弟。
教頭
演 - 渡辺憲吉
先生
演 - 日比大介
アナウンサー
声 - 栗田晴行
米屋
演 - ニクまろ
教頭
演 - 大月秀幸
教師
演 - 藤木力
教師
演 - 菊地真之
演 - 高木直子
上級生
演 - 佐藤優太郎
まさの知人
演 - 野口雅
第2週
村野富紀子(むらの ふきこ)
演 - 延増静美
鉄男の母。
小岩井(こいわい)教頭
演 - 内藤トモヤ
音の学校の教頭。クリスチャン家庭の音が「かぐや姫」のかぐや姫に生徒投票で選ばれたことが世間体から気に入らず、強引に良子にする。
熊谷(くまがい)先生
演 - 宇野祥平
音の学校の教師。
神崎良子(かんざき りょうこ)
演 - 田中理念
音の同級生。由緒ある家に生まれ、厳しい母に苦しむ。
神崎(かんざき)ます
演 - 篠原ゆき子
良子の母。
たえ
演 - 太田梨香子
音の同級生。
校医
演 - 真魚
音の学校の医務の教諭。音の父・安隆の事故を知らせに来た。
借金取り
演 - 棚橋真典ナカムラチューヤ
職人
演 - 松浦慎一郎小出水賢一郎猪飼公一
音の同級生
演 - 横山芽生竹内天音
簿記の先生
演 - 足立智充
第3週
吉野福之助(よしの ふくのすけ)
演 - 田口浩正
京都の呉服屋。三郎に大きな取引を持ち掛け連帯保証人にして行方不明となる。
館林信雄(たてばやし のぶお)
演 - 川口覚
ハーモニカ倶楽部の会長。
ハーモニカ倶楽部員
演 - 石井貴就
通行人
演 - 谷本峰
第4週
野島夏彦(のじまな つひこ)
演 - 坂口涼太郎
音のお見合い相手。
野島春彦(のじま はるひこ)
演 - 長田成哉
夏彦の兄。
編集長
演 - 塚本幸男
福島日民新聞社の編集局長。
飲み屋の大将
演 - 小杉幸彦
第5週
鶴亀寅吉(つるかめ とらきち)
演 - 古舘伊知郎[100][101][注 21]
「ゆたか興行」の営業社員。関内家に身を寄せていた裕一を訪ね、演奏会の開催を持ちかける。しかし、最後は演奏会の興行利益を全て持ち逃げした。
第6週
不動産屋
演 - 湯浅浩史
第7週
牛島(うしじま)ゆたか
演 - 大河内浩
大御所作曲家。
第8週
御園生新之助(みそのお しんのすけ)
演 - 橋本淳
慶応義塾大学の応援部団長。プライドが高い性格で早稲田大学応援部をバカにしている。
西條八十(さいじょう やそ
演 - 鈴木信二中野英樹(第17週、第18週) 
公募していた早稲田の新応援歌「紺碧の空」を選出した。
「比島決戦の歌」では陸軍の要求に従いその場で歌詞を自分の手で書き換えた。
清水誠二(しみず せいじ)
演 - 田邊和也
応援団長田中の旧制中学野球部時代の友人で、田中とキャッチボールをしている際に手術を伴う大ケガをした。
慶應義塾生
演 - 鈴木健斗
アナウンサー
声 - 合田敏行
第9週
堂林(どうばやし)
演 - 斉木しげる
鉄男が働く新聞社の社長。鉄男に娘の仁美との縁談を持ち上げる。
堂林仁美(どうばやし ひろみ)
演 - 春花
鉄男が働く新聞社社長の娘。
第10週
黒崎達治(くろさき たつじ)
演 - 千葉哲也
山根(やまね)
演 - 花王おさむ
おでん屋の屋台の店主。上京して行くあてがない鉄男を拾い、下宿させおでん屋を手伝ってもらう。
高齢だったため、よく働いてくれる彼に屋台を継がせ郷へ帰って行った。
その屋台は鉄男が「暁に祈る」で作詞家として初めて成功したのを機に、店じまいした。
産婆
演 - 田尾きよみ
指揮者
演 - 松尾賢志郎
第11週
畠山(はたけやま)
演 - マキタスポーツ
福島の郊外で30年以上にわたって養蚕を営んできた農家。
浩二が提示するりんご農家の計画を、将来の保証がないとして疎んじていた。しかし、浩二から渡された計画資料を読んで、その内容を高く評価し、市から補助金が出ればりんご栽培をやってやると承諾した。実は本人は虫が嫌いであるにもかかわらず親の代からの養蚕を不本意に続けていたことを告白している。
畠山の妻
演 - 柿丸美智恵
夫がりんご農家を始めると浩二に言った時は驚いていた。
医師
演 - 長谷川公彦
演 - 牧村泉三郎
記者
演 - 橋本拓也
第12週
閻魔さま(えんま - )
演 - 橋本じゅん
あの世を管理している者。年に2回、一泊二日だけ生き返れるあの世のジャンボ宝くじを主催している。
木下一(きのした はじめ)
演 - 井上順
久志の親戚のおじさんで、梶取家が先祖代々営んでいた古本屋の常連。
久志の飄々としてマイペースな性格はこの人ゆずり。
利彦(としひこ)
演 - 関口アナン
嗣人の画家仲間。彼と同棲している環のことを「お前の奥さん」と冷やかしたり、里子を食事に誘ったりとお調子者な所がある。
友人
演 - 長尾卓磨中村無何有
エマ
演 - カイラ・N
スーザン
演 - セファ・リナ
ピエール
演 - フローラン・ダバディ
終盤に登場。有名な画商で、新聞で嗣人を酷評した張本人だったが、ロンドン再公演で「蝶々夫人」を演じる環を描いた絵だけは絶賛し、譲ってくれと頼むが断られた。さらに、「これほどの絵を描けるならば、君にはまだ可能性がありそうだが?」と言うが彼に「もうこんな女性には2度と出会わない」と返され、残念がっていた。
第13週
掛田寅男(かけた とらお)
演 - 掛布雅之
プロ野球チーム「大阪タイガース」(のちの阪神タイガース)の球団幹部。
裕一が作曲した球団歌『大阪タイガースの歌』をコロンブスレコードで一緒に訪れた社員と共に熱唱していた。
男性
演 - 岩田丸浜田道彦
居酒屋の客。久志のオペラを聞いて、「引っこんでろ」「訳の分かんねぇ歌、酒がまずくなる」と怒った。
親子
演 - 藤田昌宏土田諒
居酒屋の客。久志の歌を聞いて感動した。
居酒屋のおかみ
演 - 新野アコヤ
久志の歌を聞いて感動した。
佐藤玲子(さとう れいこ)
演 - 黒川芽以
久志の継母で、弥一の後妻。
義理の息子・久志と仲良くなるために色々努力をするがうまくいかず、実母・麻友を忘れられない久志に「玲子さん」と呼ばれるほどだった。
しかし、久志が実母の今を知り吹っ切れたことと、雨上がりに帰って来た時に優しく抱きしめたぬくもりから「はんぺん、まだありますか?お母さん」と言ってくれた。
佐藤弥一(さとう やいち)
演 - 日向丈
久志の父で、県議会議員。
転校先の学校で息子がうまくやっているかどうか聞く良い父親だが、彼が玲子のことを「玲子さん」と呼ぶことには指摘した。
74話で登場はしていないが、久志いわく高齢により体にガタがきているらしい。
幸代(さちよ)
演 - 池津祥子
佐藤家の女中。弥一が再婚するまでは久志の母親同然だったらしく、厳しく接しているが、実母からの手紙を隠すならここがいいと言ったり、彼女の今いる場所を教えるようせがまれた時は負けてしまうなど優しいところもある。
町人
演 - 安藤広郎
麻友を探しに来た久志に、麻友の家の場所を教えた。しかし実際は、麻友は既に引っ越してしまっていた。
町人
演 - 山野史人
麻友の実家の住所の家から現れた老人。麻友を探しに来た久志に、「麻友は随分前に引っ越した。どこに引っ越したかは知らない」と答えた。
麻友(まゆ)
演 - 深澤しほ
久志の実母で、弥一の前妻。久志が8歳の時に離婚し、実家に帰った。
寂しさから久志は、麻友の実家がある町で探し見つけたため、声を掛けようするが、すでに再婚しさらに出産していた。
麻友の夫
演 - 佐藤誠
麻友の再婚相手。
岡島敦(おかじま あつし)
演 - 徳永ゆうき
最終オーディションに残った内の1人。現職は駅員で『鉄道唱歌』を歌い、後奏で列車接近アナウンスを披露した。
林喜一(はやし きいち)
演 - 宮路オサム
最終オーディションに残った内の1人。実は73才で、書類審査に通るために年齢を50才も偽っていたが、歌はもちろんダンスもうまく、元気よく『東京行進曲』を歌った。1人寂しいらしい。
水川ながし(みずかわ - )
演 - 彩青
作中に出てきた最終オーディション参加者の中では唯一、三味線で『ソーラン節』を弾き語りした。
伴奏者
演 - 田ノ岡三郎
コロンブスレコードの新人歌手オーディションの伴奏者。
柴犬
演 - なな(ZOO動物プロ)
4年前から居酒屋の近くにいる柴犬。
第14週
記者
演 - 境浩一朗
梅と文子の対談の司会と質疑応答を務めた。
梅が豊橋に帰ると言ったり、文子が対談中に退出しようとしたりと、2人に終始振り回された。
カメラマン
演 - 竹内雅人
梅と文子の対談のカメラマンを務めた。
記者
演 - 祖父江進加山到下込佳介峯村淳二新晟聡
「第十六回分藝ノ友新人賞授賞式」の記者。
第15週
武田(たけだ)少佐
演 - 斎藤歩
智彦の上司で馬政課に所属。鉄男の詩が映画「暁に祈る」の主題歌にふさわしいどうかを決める役目を負う。
白石(しらいし)
演 - 兼松若人
鉄男のおでん屋の客。負傷帰還兵
客・黒田との一触即発後、戦場が如何なる所か鉄男に語った。
黒田(くろだ)
演 - 瀬口寛之
鉄男のおでん屋の客。客・赤松と共に号外の内容に嬉々している所を白石に水を射され詰め寄るが、鉄男に止められ「飲み過ぎだよ」と注意された。
赤松(あかまつ)
演 - 足立学
鉄男のおでん屋の客。黒田と白石の小競り合いの後、代わりに勘定し黒田を宥めながら店を出た。
団子屋
演 - 佐藤伸之
人気の団子屋の主人。喫茶「バンブー」の客。恵が描いたポスターと彼女の話術で音楽教室に興味を示し、ポスターを店先に貼ってもらうことになった。これが功を奏し、生徒は弘哉を含め5人となった。
松田(まつだ)大佐
演 - 野添義弘
映画「暁に祈る」の主題歌の作曲を小山田に切望した。
主婦
演 - 山口智恵有川加南子
まさの知人。まさの家を訪ねた。久志と会い、感激していた。久志が歌う「露営の歌」が大好きでレコードも買ったという。
丸井達雄(まるい たつお)
演 - 森本のぶ
終盤に登場。
ラジオ局の局員。裕一にニュース歌謡の作曲を依頼する。
第16週
神林康子(かんばやし やすこ)
演 - 円城寺あや
音楽挺身隊の顧問。音楽を戦局と祖国のためにささげることが使命だと語り、人を楽しませるための歌はいらないと音に言った。
蓮沼タツエ(はすぬま たつえ)
演 - 河井青葉
音楽挺身隊のリーダー。音の工員達と歌う合唱曲の選曲に感心した。
森脇(もりわき)
演 - 大塚ヒロタ
編集者。家族が特高に目をつけられていることで梅にしばらくは作品を持ち込まないようにと頼む。
軍人
演 - 多田無情
放送局員
演 - 宇梶速人
特高
演 - 杉本凌士大塩ゴウ
クリスチャンでも聖公会の関内家は監視対象で常に監視されてていた。
工員
演 - 西野大作
音楽挺身隊の合唱を聞き、久しぶりに楽しい気持ちになれたと感謝した。
役場職員
演 - 渡部遼介
兵事係の職員。裕一に召集令状を渡す。
第17週
濱名(はまな)中佐
演 - 谷田歩
土浦航空隊の副長。『若鷲の歌』の選曲に部下達は裕一が最初に書いた長調の曲を選ぶが「これは予科練生が歌う歌だ」と改めて生徒達に投票させる。
風間(かざま)寛大
演 - 杉田雷麟
予科練習生の一人。予科練に入ったことで、自分の着ている服が綺麗なのは、母親が毎日冷たい水で洗ってくれていたからと理解する。
柿澤セツ(かきざわ せつ)
演 - 梅沢昌代
関内家と同じ宗派の信徒代表。五郎が兵役を免除されていることに嫌味を言った。
山崎(やまざき)
演 - 奥田達士
報国音楽協会の担当者。
伴坂(はんざか)
演 - もろいくや
勝利蓄音機(ビクトリーレコード)の担当者。
瓜田(うりた)
演 - 柴田浩味
キリスト教徒。キリスト教の礼拝が厳しく監視されるようになったため、他の教徒とこれからの対応について話しあっていた。
梨本(なしもと)
演 - 針原滋
キリスト教徒。キリスト教の礼拝が厳しく監視されるようになったため、他の教徒とこれからの対応について話しあっていた。
司祭
演 - 石坂史朗
キリスト教徒。キリスト教の礼拝が厳しく監視されるようになったため、他の教徒とこれからの対応について話しあっていた。
三田村(みたむら)
演 - 宮森右京
予科練の班長。
予科練の教官
演 - 高山陽平
歌手
演 - 糸数黎音
男の子たち
演 - 岩間柊音ほか
古山家を訪ねた男の子たち。学校の行事として「決戦の大空へ」を見たことを裕一に話し、「感動した」「かっこよかった」などと感想を言い合い、最後に裕一に「すばらしい曲を作って頂きありがとうございます!」と言ってから敬礼し、帰って行った。
第18週
磯村(いそむら)中佐
演 - 平野貴大
裕一の慰問先の軍の司令部参謀。裕一の慰問を許可した。
陸軍
演 - 野仲イサオ河野安郎
「比島決戦の歌」の作詞者西條八十に「歌詞にニミッツとマッカーサーの名前を入れたい」と要求する。
店主
演 - 松原正隆
闇市で池田にスープをふるまう。
第19週
医師
演 - 池浪玄八
岩城が余命わずかであることを光子に伝えた。
面接官
演 - 筒井巧
智彦の面接官。元軍人というプライドから職場環境と仕事内容に逆上した智彦に「ラーメン一杯作ることだって大変なんだよ。あんたにこれ作れんのか?」と叱咤した。
ハギンス
演 - チャールズ・グラバー
CIE(民間情報教育局)関係者で、アメリカから来日している神父。「鐘の鳴る丘」の内容に感心を持ったが、制作の打ち合わせで池田に1回15分のドラマを作るように求める。
警察官
演 - 市村亮
長崎の子ども
演 - 宮岸泰成斎藤汰鷹
長崎で被爆した子ども。鐘を掘り起こすのを手伝い、教会の庭に花を植えた。その後、裕一が作曲した「長崎の鐘」を家の縁側で聴いていた。
松川(まつかわ)
演 - 木原勝利
終盤に登場。
智彦の陸人時代の同期。親が大きな貿易会社を経営している。
ラーメン屋で再会した智彦に新しい部署を作るから任せたいと誘った。

スタッフ編集

オープニング編集

裕一と音が森、海岸、教会で戯れるシーンが描かれている。それぞれ水林自然林(福島市)、伊古部海岸(愛知県豊橋市)、福島聖ステパノ教会(福島市)で撮影された。 55話、75話は物語の節目の回だったので、90秒バージョンになっている。また、番外編の第12週、重い内容だった88話~90話はOPがカットされた。

エンディング編集

をここから」「をここから」と題して、視聴者から送られた魅力あふれる写真を紹介している。前者は裕一の出身地である福島県、後者は音の出身地である愛知県の写真をそれぞれ綴っている。

放送日程編集

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による収録休止に伴って、6月29日から9月11日まで放送を休止し、全130回(26週)から全120回(24週)へ短縮された[5][50][51][52]

9月8日、26週で全130回の予定だった放送回数を24週で全120回にすることを発表[104]。最終回は11月28日となる[104]

放送日 サブタイトル 演出 週平均視聴率
1 001 - 005 3月30日 - 4月03日 初めてのエール なし[注 24] 吉田照幸 19.5%[105]
2 006 - 010 4月06日 - 4月10日 運命のかぐや姫 吉田照幸
松園武大
19.9%[106]
3 011 - 015 4月13日 - 4月17日 いばらの道 吉田照幸 19.7%[107]
4 016 - 020 4月20日 - 4月24日 君はるか 吉田照幸[注 25] 松園武大 20.5%[108]
5 021 - 025 4月27日 - 5月01日 愛の狂騒曲 吉田照幸 20.8%[109]
6 026 - 030 5月04日 - 5月08日 ふたりの決意 松園武大 20.4%[110]
7 031 - 035 5月11日 - 5月15日 夢の新婚生活 清水友佳子[注 26] 橋爪紳一朗 21.2%[111]
8 036 - 040 5月18日 - 5月22日 紺碧の空 吉田照幸 野口雄大[112][注 4] 21.8%[113]
9 041 - 045 5月25日 - 5月29日 東京恋物語 清水友佳子 橋爪紳一朗 21.3%[114]
10 046 - 050 6月01日 - 6月05日 響きあう夢 吉田照幸 21.2%[115]
11 051 - 055 6月08日 - 6月12日 家族のうた 嶋田うれ葉 松園武大 21.2%[116]
12 056 - 057 6月15日 - 6月16日 父、帰る 前編・後編 吉田照幸 20.3%[117]
058 6月17日 古本屋の恋
059 - 060 6月18日 - 6月19日 環のパリの物語 前編・後編
13 061 - 065 6月22日 - 6月26日 スター発掘オーディション! 嶋田うれ葉 野口雄大[注 4] 20.5%[118]
放送休止(6月29日 - 9月11日)
14 066 - 070 9月14日 - 9月18日 弟子がやって来た! 嶋田うれ葉 松園武大 18.8%
15 071 - 075 9月21日 - 9月25日 先生のうた 清水友佳子 鹿島悠 19.0%
16 075 - 080 9月28日 - 10月02日 不協和音 橋爪紳一郎 18.7%[119]
17 081 - 085 10月05日 - 10月9日 歌の力 吉田照幸 橋爪紳一郎
鹿島悠
19.1%[120]
18 086 - 090 10月12日 - 10月16日 戦場の歌 吉田照幸 19.1%[121]
19 091 - 093 10月19日 - 10月21日 鐘よ響け 19.3%[122]
094 - 095 10月22日 - 10月23日 嶋田うれ葉
吉田照幸
20 0 95 - 100 10月26日 - 10月30日 栄冠は君に輝く 清水友佳子
吉田照幸
倉崎憲
ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)

放送休止に伴う措置編集

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による収録休止に伴い、6月26日放送分(第13週・第65回)をもって放送を一時中断[注 27]6月29日から9月11日までの放送休止期間には、第1回から第65回の放送分を再放送した[124][125][46][126]。再放送の解説放送(副音声)は「スペシャルバージョン」として、出演者が「ドラマの役」として週替りで担当[127]。一般的なキャストによる対談・座談会形式のオーディオコメンタリーとは異なり、役の個性や方言など話し方の特徴、登場人物との関係性を反映させ、時に役の心境を代弁し登場人物やナレーションにツッコミを入れるなど、副音声解説本来の補足説明にオーディオコメンタリー要素も加えたものとなった[128]。再放送は土曜日も含めた週6話分での放送となり、BSプレミアムでは1週間の再放送の時間枠を9:45 - 11:15に延長、臨時に土曜深夜23時台にも土曜放送分の再放送枠を設けた。日曜の総合テレビ11時台の1週間ハイライト(再々放送)は7月5日から9月6日まで、『岩合光昭の世界ネコ歩きmimi』に差し替えとなった(1週間ハイライト再々放送の後続の時間帯に放送される関連ミニ番組『エール 古関裕而の応援歌』についても7月5日から9月6日まで休止となり『もういちど、日本』に差し替えられた)[注 28][129]

9月14日からの放送再開に先立ち、9月12日には特番『いよいよ来週から!連続テレビ小説「エール」再開SP』を放送[130][46]

再放送週 再放送日 サブタイトル 解説放送キャスト[126]
1 6月29日 - 7月03日 1 01 - 05 初めてのエール 佐藤久志(山崎育三郎)
2 6 運命のかぐや姫
2 7月06日 - 7月10日 07 - 10 関内吟(松井玲奈)
3 11 - 12 いばらの道
3 7月13日 - 7月17日 13 - 15 藤堂清晴(森山直太朗)
4 16 - 18 君はるか
4 7月20日 - 7月24日 19 - 20 御手洗清太郎(古川雄大)
5 21 - 24 愛の狂騒曲
5 7月27日 - 7月030日 25 村野鉄男(中村蒼)
6 26 - 30 ふたりの決意
6 8月03日 - 8月07日 7 31 - 35 夢の新婚生活 梶取保(野間口徹)
8 36 紺碧の空
7 8月10日 - 8月14日 37 - 40 古山まさ(菊池桃子)
9 41 - 42 東京恋物語
8 8月17日 - 8月21日 43 - 45 関内梅(森七菜)
10 46 - 48 響きあう夢
9 8月24日 - 8月28日 49 - 50 菊池昌子(堀内敬子)
11 51 - 54 家族のうた
10 8月31日 - 9月04日 55 梶取恵(仲里依紗)
12 56 - 60 アナザーストーリー
11 9月07日 - 9月11日 13 61 - 65 スター発掘オーディション! 落合吾郎(相島一之)

視聴者の反響による特別再放送編集

裕一が戦争の真実を知るシーンが大きな反響を呼び、第18週「戦場の歌」が再放送された。

2020年10月25日 NHK総合テレビ 2:35~3:50[1]


前述の長期休止以外での放送休止・日時変更編集

当初の放送予定日
(内容)
休止・日時変更の理由 振替放送日時
4月5日(総合)
第1週ダイジェスト再々放送
『新型コロナ生活情報』
(11:00 - 11:20)
振替なし
4月7日(総合)
第2週・第7話
(12:45からの再放送)
国会中継特設ニュースに内包)[131]
第201回国会衆議院議院運営委員会
新型コロナ緊急事態宣言発動の事前説明[132][133]
4月8日・2話連続放送
(第7話:12:45 - 13:00、第8話:13:00 - 13:15)
4月12日(総合)
第2週ダイジェスト再々放送
『新型コロナ生活情報』
(10:55 - 11:15)
(関東地方のみ)
振替なし
関東地方以外の地域では東京・放送センターからの裏送りで通常通り放送
4月19日(総合)
第3週ダイジェスト再々放送
日曜討論』放送時間拡大
(9:00 - 10:20)
振替なし
5月3日(総合)
第5週ダイジェスト再々放送
『日曜討論』放送時間拡大
(9:00 - 10:25)
10分繰り下げ(11時10分 - 11時25分)。
8月6日(総合)
第34話再放送・朝枠
広島平和記念式典』中継
(8:00 - 8:37・中国地方では - 8:52)
中国地方では7:45 - 8:00に東京・放送センターからの裏送りで先行放送
その他の地域では8:37 - 8:52に繰り下げ放送
9月20日(総合)
第14週ダイジェスト再々放送
『日曜討論』放送時間拡大
(9:00 - 10:10)
5分繰り下げ
(11:05 - 11:20)

特別編編集

  • 第12週(6月15日 - 19日、56 - 60回)は、「アナザーストーリー」としてオムニバス形式の3編のストーリーで構成されている[134]
    • 父、帰る(15・16日、56・57回)
    • 古本屋の恋(17日、58回)
    • 環のパリの物語(18・19日、59・60回)

BSプレミアム編集

本作から、BSプレミアムでの再放送の開始時刻が、23時30分から23時と30分繰り上げられた。同時刻放送開始となったのは2016年後期『べっぴんさん』以来となる[注 29]

関連番組編集

  • もうすぐ! 連続テレビ小説「エール」(2020年3月20日、NHK総合)
  • 10分でわかる!「エール」(2020年3月22日、NHK総合)
  • エール 古関裕而の応援歌(NHK総合)
曲名 放送日 ゲスト
六甲おろし 2020年4月5日 川藤幸三
長崎の鐘 2020年4月12日 美輪明宏
モスラの歌 2020年4月29日 中川翔子
とんがり帽子 2020年5月3日 毒蝮三太夫

視聴率編集

  • ビデオリサーチ調べの平均視聴率(世帯・リアルタイム)は、初回が21.2%を記録。初回視聴率の20%超えは2017年度後期『わろてんか』から6作連続維持となった[135]

関連商品編集

ドラマガイド
ノベライズ
中川千英子によるノベライズ
フォトブック

反響・評価編集

近現代史研究者で『古関裕而の昭和史』(文春新書)の著書もある辻田真佐憲は、主人公のモデルである古関裕而が「軍歌の覇王」と呼ばれていたにも関わらず、番宣などで「軍歌」が徹底的に排除され、「戦時歌謡」という言葉に置き換えられていることを指摘。「戦時歌謡」は戦後の造語であり、実際の古関の楽曲を使用しながら、「戦時歌謡」という造語で物語を上書きするのは欺瞞であると批判している[138]

2020年10月16日に放映された第90話で、薬師丸ひろ子演じる光子が空襲で焼けた自宅跡で讃美歌「うるわしの白百合」を歌う場面は大きな反響を呼んだ。当初、このシーンは光子が地面を叩きながら「戦争の、こんちくしょう! こんちくしょう!」と唸るというものだったが、薬師丸から「うるわしの白百合」を歌いたいと提案があった[139]。本作でキリスト教監修をしていた西原廉太は、関内家は聖公会の信者で「うるわしの白百合」は聖公会の『聖歌集』に収録されていないが、光子がミッション系の金城女学校出身で、在学中に愛唱していた「うるわしの白百合」を歌うという設定を作った[140]。また、プロテスタント系ミッションスクールが加盟している「基督教教育同盟會」が編纂した架空の歌集『基督教學校 讃美歌』が光子の手元にあり、それを焼け跡で拾って歌うということになった[141]。撮影では、西原は2節のみ歌うことを提案していたが、薬師丸は1節と2節をアカペラで歌い切りノーカットで放送された[142]。視聴者の反響により第90話を含む第18週「戦場の歌」が2020年10月25日深夜に再放送された[143]

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 第1週から第6週。
  2. ^ 第7週以降。
  3. ^ a b 第4週から第6週は「脚本」としてクレジット[22]
  4. ^ a b c d 第8週は「野口裕太」の表記。
  5. ^ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響による収録休止に伴い、全130回(26週)から10回(2週)分を短縮[5]
  6. ^ 『マッサン』の玉山はシャーロット・ケイト・フォックスとのダブル主演だったため単独主演では『走らんか!』の三国一夫以来24年ぶりとなる。
  7. ^ 1961年放送の第1作『娘と私』以来59年ぶりの週5回放送となる。
  8. ^ なお、川俣の教会で子供の頃の音が聖歌隊に飛び入り参加で歌っているのを裕一が見ており、彼は「手を振ってくれた可愛い女の子」、音に至っては全く知らない(彼女が手を振ったのは裕一の前に座っていた父・安隆のため)が、これが2人の本当の邂逅である。
  9. ^ しかし、理想の女性は原節子と、かなりハードルが高い。
  10. ^ 元はといえば、八重が裕一のことを跡継ぎを作るための中継ぎにしか見ていないことを話しているところを裕一に聞かれたことが原因であり、帰省の際、裕一は期待に応えられなかったことを茂兵衛に謝罪している。
  11. ^ 母八重の消息は語られないが、ノベライズでは妻絹子が亡くなったことを語っている。
  12. ^ 将校としての出征なので、昭和13年の時点で召集令状を受ける当時の上限年齢を既に越えていた藤堂が出征すると昌子から聞いた時、裕一は「先生が?何で!?」と聞くほど驚いていた。
  13. ^ 事前に梅の近況を伝えるための手紙を出したのは音であり、梅本人は何もしていない。しかも音の手紙が関内家に届いたのは、梅が五郎を連れて関内家に帰ってきたのと同時であったため、光子は実際に何も事情を知らされないまま五郎を紹介されることとなった。
  14. ^ a b 豊橋市出身。
  15. ^ 音との再会場所は、古山家の場所を聞くためにたまたま訪れた喫茶「バンブー」(後述)の店内。同じくそこで出会った久志は「プリンス佐藤」と名乗ったので、対抗して「スター御手洗」と名乗ったが、華からはどちらも「変な名前ー」と不評だった。なお、この時の御手洗は地声になっている。
  16. ^ 第52回は声のみの登場で、第67回で初登場。
  17. ^ なお、関内家の家長の方は、智彦が継いでいるので婿入りではなく、姓は「田ノ上」のまま。また、ナレーターが「出会いから7年越しに結ばれた」と言っているので、五郎の初登場時期が昭和11年ということが明確になった。
  18. ^ 公式サイト及び字幕放送にも読み仮名がなく、音達にも名前で呼ばれていないので、読み方不明。
  19. ^ 故に、他の生徒は音から「また、いつでも遊びに来てね」と言われても、返事の声がかなり小さかったり、うつむきながら何も答えられなかったりする中、弘哉のみ満面の笑みで元気よく「はい!」と返事をした。
  20. ^ 日本の放送局は1950年までNHKのみだった
  21. ^ 出演については、古舘が司会を務める『ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!』4月23日放送にて発表された。
  22. ^ 本放送。放送休止期間の再放送での担当については別記
  23. ^ 中断期間中の土曜日は、本編再放送となるため、お休み。
  24. ^ 「原作 林宏司」のみの表記[20]
  25. ^ 「原作 林宏司」「脚本 吉田照幸」として併記[22]
  26. ^ 第7週以降「原案 林宏司」をクレジット半ばに併記[23]
  27. ^ 5月15日に、6月26日(第13週・第65回)まで放送したのち翌週の29日からは放送を中断することが発表された[123]
  28. ^ ただし、8月9日・16日、9月6日は『世界ネコ歩き』『もういちど、日本』ではなく前者は『長崎平和記念式典』中継、中者は『2020年甲子園高校野球交流試合』中継、後者は台風10号関連ニュースを放送した。また、8月23日も関東地方では10時05分 - 11時54分に『2020年高校野球関東地区 埼玉県大会・決勝』中継を放送した関係で『世界ネコ歩き』『もういちど、日本』は放送されなかった(関東地方以外の地域では東京・放送センターからの裏送りで両番組を放送)。なお、7月5日・12日は11時から5分間令和2年7月豪雨被害関連のニュースを放送した後『世界ネコ歩き』を5分繰り下げて放送した(『もういちど、日本』は休止)。
  29. ^ 4K制作のものとしては初となる。

出典編集

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外部リンク編集

NHK総合 連続テレビ小説
前番組 番組名 次番組
エール
NHK総合 土曜日8:00 - 8:15枠
スカーレット
【ここまで朝ドラ本編枠】
エール「第○週」
【これより朝ドラダイジェスト枠】
  • ※○の中には、放送週に準じた数字が入る。
-
NHK総合 日曜日11:15 - 11:20枠
スカーレット 一週間
※11:00 - 11:20
-