フジクリエイティブコーポレーション

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株式会社フジクリエイティブコーポレーション: FUJI CREATIVE CORPORATION)は、フジ・メディア・ホールディングス(FMHD)の連結子会社テレビ番組の制作・番組販売フジテレビジョンならびにローカル局業務代行などを行っている制作プロダクション。略称はFCC

株式会社フジクリエイティブコーポレーション
FUJI CREATIVE CORPORATION
種類 株式会社
略称 FCC
本社所在地 日本の旗 日本
135-0064
東京都江東区青海1丁目1番20号
ダイバーシティ東京オフィスタワー18階
設立 1971年3月30日
業種 情報・通信業
法人番号 4010601042816 ウィキデータを編集
事業内容 テレビ番組の制作及び制作協力
フジテレビジョン制作番組の番組販売
さくらんぼテレビジョン及び高知さんさんテレビの東京・大阪支社業務
代表者 前田和也(代表取締役社長)
資本金 4億8千万円
売上高 141億円(2021年3月期)
従業員数 128名
主要株主 株式会社フジ・メディア・ホールディングス
外部リンク https://www.fujicreative.co.jp/
特記事項:設立当初の商号は「株式会社フジテレビプロジェクト」と称していた。
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概要 編集

1995年にフジテレビジョンの番組制作及び番組制作協力を主に手掛けるフジテレビプロジェクトが、ローカル局や海外を相手とした番組販売(輸出入)およびフジテレビジョンの業務受託代行を行うフジエイトを合併して発足。フジテレビ直系として、共同テレビジョン(共テレ)と並ぶ制作分社の役割を持っている。

フジテレビ系列局向けの裏送り[注釈 1]用番組素材や、青森県青森放送青森テレビ青森朝日放送)、山梨県山梨放送テレビ山梨)、山口県山口放送テレビ山口[注釈 2][注釈 3]徳島県四国放送)といったフジテレビ系列局が存在しない地域の民放局や、近畿地方独立局サンテレビKBS京都[注釈 4])、大分放送[注釈 5]で放送されるフジテレビ制作番組は、FCCの供給によって放送されている。

旧:フジテレビプロジェクトはフジテレビの子供番組ひらけ!ポンキッキ」「ポンキッキーズ」の制作をしていたが、同制作チームは2000年4月にフジテレビKIDSとして独立した[1]。このため、TBSの『クイズダービー』最終回(1992年12月19日放送分)で「およげ!たいやきくん」について出題された際にたいやきくんのイラストを提供したため[注釈 6]、資料協力として当時の「フジテレビプロジェクト」のロゴタイプが同番組エンディングのクレジットタイトルでそのまま表示された。

1997年4月に開局した系列局さくらんぼテレビジョン(SAY。山形県)と高知さんさんテレビ(KSS。高知県)の東京支社、大阪支社の業務も受託している。

近年はフジテレビや関西テレビ放送(KTV・カンテレ)、東海テレビ放送(THK)などFNS系列に限らず、TBSテレビNHK(日本放送協会)など他系列で放送されるテレビ番組の制作・制作協力も手掛けている。

事業所 編集

本社
メディア事業部・関西支社

役員 編集

2023年6月現在
  • 代表取締役社長:前田和也
  • 専務取締役:藤野昌彦
  • 常務取締役:木村元一
  • 常務取締役:村社淳
  • 常務取締役:森哲二
  • 常務取締役:池田知樹
  • 常務取締役:友岡新
  • 取締役:大多亮フジテレビジョン専務取締役)
  • 取締役:田村敬(フジテレビジョン常務取締役)
  • 取締役:宇津井隆(フジテレビジョン執行役員事業局長)
  • 監査役:奥野木順二(フジテレビジョン常務取締役)
  • 執行役員:神原孝
  • 執行役員:積田安行

主な事業 編集

制作センター
業務部、制作部、企画開発部の3部構成。フジテレビのみならず、他局や配信プラットフォーム向けにもドラマやバラエティのコンテンツ制作を行っている。
映像事業部
フジテレビ系列局(フジテレビ・関西テレビ東海テレビFNS各社)及び制作プロダクション共同制作番組(ドラマアニメバラエティなど)の番組販売を行う。
国際部
アニメやフジテレビ制作番組を世界各国に供給。バラエティ番組のフォーマットの販売やドラマのリメイク権販売も行っている。
営業開発部
コンテンツ事業部
過去にフジテレビで放送された番組素材を保存・運用するアーカイブ業務を行っている。また、フジテレビワンツーネクストケーブルテレビ局へのチャンネル導入・広告営業も行う。
メディア事業部
さくらんぼテレビ高知さんさんテレビの東京支社と大阪支社の業務代行を行う。

主な制作作品 編集

※別記のないものはすべてフジテレビジョンとの制作。

テレビ番組 編集

バラエティ 編集

情報・紀行・ドキュメンタリー 編集

教養・子供番組 編集

スポーツ 編集

ドラマ 編集

インターネット動画配信・コンテンツ 編集

バラエティ 編集

音楽 編集

ドラマ 編集

不祥事・諸問題 編集

2020東京五輪・パラ大会運営費のピンハネ問題 編集

  • 2021年6月7日の東京五輪・パラ大会開会直前、JOCの経理部長が都営地下鉄浅草線中延駅で、電車に飛び込み逝去した。折しも、東京五輪・パラ大会の大会運営業務委託に絡み、東急エージェンシーADK博報堂、そして電通など大手広告代理店数社やフジメディアHG系列の番組制作会社フジクリエイティブコーポレーション、人材派遣会社パソナによる、「日給35万」といった人件費や管理費名目の多額にのぼる中抜き(ピンハネ丸投げ)がテレビ報道での告発や国会審議などで問題化されており、様々な推察や臆測を呼んでいる[2][3]

2020年東京五輪テスト大会をめぐる独占禁止法違反疑惑 編集

2023年2月8日、東京地検特捜部は、受注調整がテスト大会及び本大会なども含めて一体的に行われたとの見方を示し、テスト大会の計画立案支援業務を巡る入札で受注調整をした私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)違反(不当な取引制限)容疑で、五輪組織委員会大会運営局元次長、受注側である電通元幹部(元スポーツ事業局長[5][6]、あるいは元スポーツ局局長補[7])、セレスポ及びフジクリエイティブコーポレーションの幹部ら4人を逮捕し、各関係先の家宅捜索を行った[8][9]。2月28日、特捜部はフジクリエイティブコーポレーション幹部ら7人と同社ら法人6社を独占禁止法違反の罪で起訴した[10]

映画撮影中の迷惑行為問題 編集

関連項目 編集

上記2社は日本テレビホールディングス日本テレビ)傘下の番組制作事業会社。
上記2社は読売テレビ傘下のテレビ番組制作会社。
上記2社はMBSメディアホールディングスMBSテレビ)傘下のテレビ番組制作会社。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 再放送遅れネット先行ネットが該当。再放送に関してはフジテレビの独占放送権が失効した番組を系列外局に販売することがある。
  2. ^ 山口朝日放送も、過去にはフジテレビ系列の遅れネット番組を購入していたが、2023年1月時点では権利切れの再放送番組に限られている。
  3. ^ テレビ山口は過去にFNSにも加盟していたが、JNN協定との兼ね合いもあり、フジテレビから求められたFNNへの加盟ができなかったことから、1987年10月にFNSを円満脱退して以降も個別の番組取引を継続している。
  4. ^ 両者とも関西テレビ放送に編成されなかった番組が対象であり、基本的に販売される番組も似通っている。2023年の現状は、大半のフジテレビが製作したプライムタイム番組が関西テレビに編成しきれる程皆無に近いため、販売権保持の都合上、BSフジ製作の地元を舞台とした製作協力番組(KBS京都主幹制作番組が中心)が殆ど。過去には同様の扱いでテレビ和歌山にも販売していた。
  5. ^ 大分県にはテレビ大分がフジテレビ系列局として所在するものの、日本テレビ系列クロスネット局であり、FNN側は正式な加盟局としているものの、FNS側は準加盟局に近い形であり、業務協定に唯一参加しておらず、FNS加盟局間の共同事業もほぼ全てで参加していない。同局で編成しきれなかったごく一部の番組(過去には権利切れの再放送番組も)をネットする。2000年代中盤までは今よりも多かったが、ネットしていた番組が軒並みテレビ大分に移行した結果、販売権保持のため、2010年代中盤辺りから2024年現在に至るまで1番組のみの販売に留まる。2024年3月時点では『SUPER EIGHTのあとはご自由に』が放送されていたが、同番組が同月末で終了したことに伴い同局におけるフジテレビ系列の番組は消滅した。
  6. ^ 本来あるはずの両手がついてないたいやきくんのイラストを表示して、「このキャラクターに欠けている特徴的なあるものとは?」という出題。

出典 編集

  1. ^ 番組・事業終息に伴い2018年9月を目処にフジテレビジョンへ承継のうえ法人解散予定。
  2. ^ JOCはショック! 経理部長の飛び込み自殺で囁かれる「五輪とカネ」 2021年6月8日 日刊ゲンダイDigital - ウェブアーカイブウェイバックマシン、2021年6月8日)
  3. ^ 「東京五輪の日当は35万円」 国会で暴露された東急エージェンシー、パソナへの“厚遇” 今西憲之 2021年5月30日 AERAdot. - ウェブアーカイブ(ウェイバックマシン、2021年7月31日)
  4. ^ 博報堂など4社を新たに家宅捜索 業界全体で談合か 五輪テスト大会:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2022年11月28日). 2022年11月28日閲覧。
  5. ^ How we create and share value - 電通グループ”. 電通グループ (2019年). 2023年2月16日閲覧。
  6. ^ “【速報】”五輪談合” 組織委元次長や電通の担当部長者ら計4人を逮捕”. テレ朝NEWS. (2023年2月8日14:03配信). オリジナルの2023年2月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230208120428/https://news.yahoo.co.jp/articles/5db4b890283909a43218872701c2e97ba669535e 2023年2月8日閲覧。 
  7. ^ “組織委元次長ら4人逮捕 五輪談合、電通元幹部も―独禁法違反容疑・東京地検”. 時事ドットコム. (2023年2月8日). https://www.jiji.com/amp/article?k=2023020800735&g=soc 2023年2月14日閲覧。 
  8. ^ “電通幹部ら3人を逮捕 組織委元次長含め計4人に 東京五輪談合事件”. 毎日新聞. (2023年2月8日). オリジナルの2023年2月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230208065112/https://mainichi.jp/articles/20230208/k00/00m/040/112000c 2023年2月8日閲覧。 
  9. ^ “組織委元次長、電通幹部ら4人を逮捕 五輪めぐり談合容疑 東京地検”. 朝日新聞. (2023年2月8日). オリジナルの2023年2月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230208065430/https://www.asahi.com/articles/ASR28313BR1FUTIL04D.html 2023年2月8日閲覧。 
  10. ^ “五輪談合、電通など6社と組織委の森泰夫元次長ら7人を起訴…独禁法違反で地検特捜部”. 読売新聞. (2023年2月28日). https://www.yomiuri.co.jp/national/20230228-OYT1T50179/ 2023年2月28日閲覧。 
  11. ^ FCC国際部バイス・プレジデントを経て1998年にソニー・ピクチャーズ エンタテインメントに転じ、2015年同社代表取締役に就任。

外部リンク 編集