UEFAヨーロッパリーグ
UEFAヨーロッパリーグ(UEL、英: UEFA Europa League)は、欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する、ヨーロッパのクラブチームによるサッカーの国際大会である。この大会への参加資格は、各国のリーグ戦やカップ戦での成績に基づいている。
UEFAヨーロッパリーグ | |
---|---|
開始年 | 1971年 |
主催 | UEFA |
地域 | ヨーロッパ |
参加チーム数 |
32 (グループステージ) 58 (合計) |
前回優勝 | アタランタ (1回目) |
最多優勝 | セビージャ (7回) |
TV放送 | WOWOW |
サイト | 公式サイト |
UEFAカップウィナーズカップが廃止される前の1971年から1999年までは"第3層"であったが、現在はUEFAチャンピオンズリーグの下、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグの上に位置する"第2層"の大会である。
概要
編集インターシティーズ・フェアーズカップとして創設された大会が前身となり、1972年にUEFAカップとして正式に発足。1999年、それまであった欧州三大カップ戦の一角、UEFAカップウィナーズカップ(ヨーロッパ各国のカップ戦優勝クラブによる国際大会)を吸収する形で(UEFAカップ出場資格に、ヨーロッパ各国のカップ戦優勝クラブを加える形で吸収)、統合された。
グループステージ以外においては、対戦の勝敗は基本的にH&A方式の2戦合計にて決められる。また、決勝戦のみ中立地での1戦で勝敗を決する(1997-98シーズンより)。グループステージには、2021-22シーズンからは4クラブ×8組の32クラブが出場する(2004-05シーズンより2008-09シーズンまでは5クラブ×8組の40クラブが出場(1回総当たり、各クラブがホームゲームとアウェーゲームを2回ずつ実施)、2009-10シーズンより2020-21シーズンまでは4クラブ×12組の48クラブが出場(H&Aの2回総当たり)していた)。
従来、UEFAヨーロッパリーグ(当時の名称はUEFAカップ)は、各国リーグの上位クラブ同士が対戦するということもあって、UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)と並んでレベルの高い大会であった(90年代中盤までUEFAチャンピオンズリーグは、どの国も1クラブ(リーグ優勝したクラブのみ)しか出場できなかった。そのため当時のUEFAカップは、リーグ優勝を惜しくも逃した各国の上位クラブが多数参加する非常にレベルの高い大会であった)。しかし1997-98シーズン以降、UEFAチャンピオンズリーグ出場クラブ拡大の余波を受け、各国リーグから複数のクラブがUEFAチャンピオンズリーグへの参加が認められるようになると、欧州主要リーグのビッグクラブが軒並みUEFAチャンピオンズリーグに参加してしまう事態となり、UEFAカップは、「国内リーグで優勝もしくはUEFAチャンピオンズリーグ出場権を逃したチームのための大会」という不名誉な位置付けの大会に成り下がりつつあった。
この課題を解決するための施策として、UEFAチャンピオンズリーグ本大会グループリーグ(GL)3位敗退クラブなどが当年度のUEFAヨーロッパリーグに参加することを可能とすることで、例えば近年ではUEFAチャンピオンズリーグの優勝を目指すようなビッグクラブやUEFAチャンピオンズリーグでもGLを勝ち抜けるであろうと目される有力クラブが、UEFAヨーロッパリーグへ参加できるよう手配するようにしている。
その他の施策としては、グループリーグの導入(当初は変則H&A形式のリーグ戦として2004-05シーズンより導入)、決勝戦を中立地での1戦のみで決する(決勝戦はUEFA4つ星認定スタジアム以上の格付けを持ったスタジアムで開催する)、より格式高い大会とするためのセレモニーとしてUEFAヨーロッパリーグ・アンセム(賛美歌)の導入や新たな大会ロゴマークの新設、大会名も2009-10シーズンより従来のUEFAカップからUEFAヨーロッパリーグへと変更する、等、UEFAチャンピオンズリーグに近いような大会方式に変更された[1][2]。さらに2014-15シーズンより、優勝クラブには翌年度のUEFAチャンピオンズリーグへの出場資格が与えられている。
参加資格
編集2021-22シーズンより、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)が創設されたことにより、UELに直接出場するクラブ数は大幅に削減された。UECL優勝クラブは翌年度のUELのグループステージ出場権を得る。
国内リーグ戦
編集UEFAランキング1位~4位の国の前年度国内リーグ5位のクラブと同ランキングの5位の国の国内リーグ4位のクラブの計5クラブがUELのグループステージに直接出場する。
2018-19シーズンから2020-21シーズンまで UEFAランキング1位~51位の国は2つ、52位~54位の国は1つの出場枠を持つ。ただし、リヒテンシュタインは国内リーグが無いため、国内リーグ戦の成績による出場クラブはない。リーグカップ戦からの出場枠を有するイングランド、フランスは国内リーグ戦の成績による出場は1クラブのみとなる。
(1) UEFAランキング1位〜4位の前年度国内リーグ5位と6位クラブ
(2) UEFAランキング5位〜6位の前年度国内リーグ4位と5位クラブ
(3) UEFAランキング7位〜15位の前年度国内リーグ3位と4位クラブ
(4) UEFAランキング16位〜51位の前年度国内リーグ2位と3位クラブ
(5) UEFAランキング52位~54位の前年度国内リーグ2位クラブ
国内カップ戦
編集UEFAランキング1位~15位の国の前年度国内カップ戦優勝クラブ、計15クラブがUELに直接出場する。上位6か国の優勝クラブはグループステージから出場する。
2018-19シーズンから2020-21シーズンまで
- 前年度国内カップ戦優勝クラブ
- イングランド、フランスの前年度国内リーグカップ戦優勝クラブ
- 1995-96~2015-16シーズンには、UEFAリスペクト・フェアプレーランキング上位の協会に与えられるフェアプレー枠(3枠・予選1回戦から出場)が存在した。
当年度CL敗退チーム
編集1996-97シーズン以降、同じ年度のUEFAチャンピオンズリーグの敗退チームの一部も当大会に合流する。
- 同年度UEFAチャンピオンズリーグ予選敗退クラブ(1996-97シーズン以降)※1996-97シーズンは予選敗退した全クラブ、1997-98~1998-99シーズンは2回戦敗退クラブ、1999-2000~2017-18は3回戦とプレーオフ敗退クラブ、2018-19~2020-21は予選敗退した全クラブ、2021-22以降は2回戦~プレーオフ敗退クラブが対象。
- 同年度UEFAチャンピオンズリーグ本大会グループリーグ3位クラブ(1999-2000シーズン以降)※決勝トーナメントから参加。
2021-22シーズンから、UELを分割する形で、UCL、UELに次ぐ、3番目のレベルの大会として、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)が創設された(かつて、3番目のレベルの大会としては、2008年までUEFAインタートトカップが存在し、上位入賞クラブがUEFAカップ出場権を得ていたが、UELに統合された)。そのため、従来、UEL出場権を得ていたUEFAランキング16位以下のカップ戦優勝クラブ、同1~4位の前年度国内リーグ6位クラブ、同5位の前年度国内リーグ5位クラブ、同6位以下で前年度国内リーグ成績により出場権を得ていたクラブは、当大会では無くヨーロッパカンファレンスリーグに出場する。
- 国内カップ戦王者が国内リーグ成績でも出場権を獲得した場合の扱いは以下の通り。
- 2015-16シーズンより、国内カップ戦王者が、国内リーグ成績によりUCLもしくはUEL出場権を獲得した場合、出場枠はカップ戦準優勝クラブではなく、UCLとUELの出場権を得ていない国内リーグ最上位のクラブに与えられる[3](それ以前は国内カップ戦王者がUCLに出場する場合、UEL出場枠はカップ戦準優勝クラブに与えられることもあった)。
- 国内カップ戦王者(国内の出場枠の中で最上位扱いとされる)が、国内リーグ成績によりUCL出場権も獲得した場合、UCLに出場するため、UELの他の出場権獲得チームの参加ラウンドが1つ繰り上がる。国内カップ戦王者が、国内リーグ成績によるUEL出場権も獲得した場合、そのチームより国内リーグ成績が下のUEL出場権獲得チームの参加ラウンドが1つ繰り上がる。
- イングランド、フランスの国内リーグカップ戦王者(国内の出場枠の中で最下位扱いとされる)が、国内リーグ成績によりUCLもしくはUEL出場権を獲得した場合、出場枠はUCLとUELの出場権を得ていない国内リーグ最上位のクラブに与えられる。
- 2015-16シーズン以降、前年度UEL優勝クラブが国内リーグ順位でUCL出場権獲得圏外かつ、UEL出場権を獲得した場合の扱いは以下の通り。
- 前年度UEL優勝クラブが、前年度国内リーグ順位がUEL出場権獲得圏であった場合や、前年度国内カップ戦もしくはリーグカップ戦で優勝し、かつ前年度国内リーグ順位がUCL出場権獲得圏外の場合、UEL優勝クラブはUELの代わりにUCLに出場し、その国のUELの出場枠は結果として1つ減少する。また、その国の他のUEL出場クラブの参加ラウンドは繰り上がらない。
開催方式
編集予選はトーナメント形式によるホーム・アンド・アウェー戦を実施する。2試合終了後同点の場合には延長戦、PK戦を行い勝者を決定する。なお、2020-21シーズンまではアウェーゴールルールが採用されていた[4]。各対戦前に各クラブのランキングポイントによりポットを分けた上で同国のクラブ同士が対戦しないように抽選を行う。予選で敗退したクラブはカンファレンスリーグに出場する。
2024-25シーズンから
初登場 | 前ラウンド勝者 | チャンピオンズリーグ敗者 | ||
---|---|---|---|---|
予選1回戦 (18チーム) |
16チーム
|
| ||
予選2回戦 (16チーム) |
7チーム
|
予選1回戦の勝者6クラブ | ||
予選3回戦 |
チャンピオン (12チーム) |
チャンピオンズリーグ 2次予選(チャンピオンズ・ルート)の敗者12チーム | ||
チャンピオン以外 (14チーム) |
13位から15位の国内カップ優勝の3チーム | 予選2回戦の勝者の8チーム | チャンピオンズリーグ 2次予選(リーグ・ルート)の敗者3チーム | |
プレーオフ
(24チーム) |
8位から12位の国内カップ優勝の5チーム | 予選3回戦勝者の6チーム(チャンピオンズ・ルート)
予選3回戦勝者の7チーム(リーグ・ルート) |
チャンピオンズリーグ 3次予選(チャンピオンズ・ルート)の敗者6チーム | |
グループステージ (36チーム) |
13チーム
|
|
11チーム
| |
|
||||
決勝トーナメント (16チーム) |
|
(2024-25シーズンより) 2024-25シーズンより、現行の32チームから36チームに出場枠が拡大され、グループステージを4チーム、8組に分けるフォーマットは廃止され、スイス方式の総当たり方式が導入される。
具体的には、予選リーグは参加36チームが、組み合わせ抽選により、オープン形式で8チームt対戦を行い、そのうちホーム・アウェー各4試合づつを実施。8試合終了時点での成績上位8チームは自動的に決勝トーナメントに進出。9-24位についても組み合わせ抽選によりホーム・アンド・アウェー方式によるプレーオフを行い、その勝者8チームを加えた16チームが決勝トーナメントを争う。
36チームは1つのリーグを形成し、各チームは異なるチームとホームとアウェーで4試合ずつ計8試合を行う。対戦相手はクラブランキングによって9チームずつに分けられた4つのポット(前シーズンのカンファレンスリーグ優勝チームは必ずポット1)から2チームずつ選ばれ、1つのポットの対戦相手とはそれぞれホームとアウェーで試合を行う。原則としてリーグフェーズでは同じ協会のクラブとの対戦は行わず、1つの協会のクラブとの対戦は2チームまでとなる。1位から8位までの8チームはそのままラウンド16に進出し、9位から24位までの16チームはそれぞれ決勝トーナメントプレーオフに進出する。25位から36位のチームはそのまま敗退となる。
(2023-24シーズンまで) グループリーグは32チームを4クラブずつ、8グループに分けたホーム・アンド・アウェー戦のグループリーグを実施する。抽選は各クラブのランキングポイントにより4つのポットにわけ、また同国のクラブが同じグループに入らないように行われる。各グループ1位のクラブは自動的に決勝トーナメント進出が決まるが、2位のクラブはチャンピオンズリーグのグループリーグを3位で敗退したクラブとのプレーオフにより決勝トーナメント進出を争う。3位のクラブはカンファレンスリーグの決勝トーナメント進出を懸けたプレーオフに出場する。
決勝トーナメントは、16クラブでのトーナメント形式によるホーム・アンド・アウェー戦を実施する。2試合の合計スコアが同じ場合は延長戦→PK戦で次のステップ進出クラブを決める。(アウェーゴール方式は2020-21シーズン限りで廃止)決勝のみ(自国クラブが勝ち上がった場合は中立地でなくなるが)中立地での一発勝負となる。
決勝トーナメントプレーオフの組み合わせ抽選はグループリーグ2位の8クラブがシードされ、同国のクラブ同士が対戦しないように抽選される。1回戦の組み合わせ抽選はグループリーグ1位の8クラブがシードされ、同国のクラブ同士が対戦しないように、またグループリーグで対戦したクラブとも当たらないように考慮される。2回戦以降の抽選ではシード分けはされず、同国同士・グループリーグ同組同士の対戦も制限されない。
2021-22シーズンから
初登場 | 前ラウンド勝者 | チャンピオンズリーグ敗者 | ||
---|---|---|---|---|
予選ラウンド (16チーム) |
3チーム
|
| ||
プレーオフ (20チーム) |
6チーム
|
|
| |
グループステージ (32チーム) |
12チーム
|
|
10チーム
| |
決勝トーナメント プレーオフ (16チーム) |
|
8チーム
| ||
決勝トーナメント (16チーム) |
|
2018-19シーズンから2020-21シーズンまで
初登場 | 前ラウンド勝者 | チャンピオンズリーグ敗者 | ||
---|---|---|---|---|
予備予選 (16チーム) |
16チーム
|
|||
予選1回戦 (94チーム) |
86チーム
|
|
||
予選2回戦 | チャンピオン・ルート (20チーム) |
20チーム
| ||
メイン・ルート (74チーム) |
27チーム
|
|
||
予選3回戦 | チャンピオン・ルート (20チーム) |
|
10チーム
| |
メイン・ルート (52チーム) |
12チーム
|
|
3チーム
| |
プレーオフ | チャンピオン・ルート (16チーム) |
|
6チーム
| |
メイン・ルート (26チーム) |
|
|||
グループステージ (48チーム) |
17チーム
|
|
10チーム
| |
決勝トーナメント (32チーム) |
|
8チーム
|
2008-09シーズンまで
編集- 予選-1回戦 トーナメント形式によるホーム・アンド・アウェー戦を実施する。2試合終了後同点の場合にはアウェーゴールが多いクラブが勝者となる。それでも決まらない場合には延長戦、PK戦を行い勝者を決定する。各対戦前に組合せ抽選が行われ、同国のクラブが対戦しないように、また各クラブのランキングポイントによりポットを分けた上で、組合せ抽選を行う。
- 予選1回戦は以下のクラブによって行われる。組合せは南部、中東部、北部の各地域内の国同士で対戦するように抽選される。
- UEFAフェアプレークラブ
- UEFAランキング19位以下の国・地域の国内カップ戦優勝クラブ
- UEFAランキング19位-51位の国・地域の第2順位のクラブ
- UEFAランキング16位-21位の国・地域の第3順位のクラブ
- 予選2回戦は以下のチームによって行われ、32チームに絞られる。
- UEFAインタートトカップの勝者
- UEFAランキング14位-18位の国・地域の国内カップ戦優勝クラブ
- UEFAランキング16位-18位の国・地域の第2順位のクラブ
- UEFAランキング9位-15位の国・地域の第3順位のクラブ
- 予選1回戦の勝者
- 1回戦は以下のチームによって行われ、40チームがグループリーグに進出する。
- UEFAカップの前年度優勝クラブ
- UEFAランキング1位-13位の国・地域の国内カップ戦優勝クラブ
- UEFAランキング7位-8位の国・地域の第3順位のクラブ
- UEFAランキング4位-8位の国・地域の第4順位のクラブ
- UEFAランキング1位-8位の国・地域の第5順位のクラブ
- UEFAランキング1位-3位の国・地域の第6順位のクラブ
- UEFAチャンピオンズリーグ予選3回戦の敗者
- 予選2回戦の勝者(ただし、UEFAチャンピオンズリーグやUEFAカップの出場権重複により出場枠やシードには変動がある)
- 予選1回戦は以下のクラブによって行われる。組合せは南部、中東部、北部の各地域内の国同士で対戦するように抽選される。
- グループリーグ 40チームを5クラブずつ、8グループに分けたグループリーグを実施する。抽選は各クラブのランキングポイントにより5つのポットにわけ、また同国のクラブが同じグループに入らないように行われる。ホーム・アウェーあわせて4試合(基本的には各2試合ずつが割り当てられる。完全H&Aではない)を戦い、各グループ上位3クラブが決勝トーナメントに進出する。勝ち点が同じクラブがある場合には以下の順により決定する。UEFAチャンピオンズリーグと異なり、完全H&Aではないため該当チーム同士の直接対決の結果は考慮されない。
- グループリーグ全試合での得失点差
- グループリーグ全試合での総得点
- グループリーグ全試合でのアウェイゴール数
- グループリーグ全試合での勝利数
- グループリーグ全試合でのアウェイ勝利数
- UEFAランキングの上位の国と地域
- 決勝トーナメント グループリーグを勝ち抜いた24クラブとUEFAチャンピオンズリーグ・グループリーグ3位クラブ8クラブを加えた32クラブでのトーナメント形式によるホーム・アンド・アウェー戦を実施する。
- 決勝トーナメントの抽選 グループリーグ終了後に決勝トーナメント1、2回戦の抽選を行う。1回戦においては、同国のクラブ同士が対戦しないように、またグループリーグで対戦したクラブとも当たらないように考慮される。また、グループリーグ1位のクラブは3位のクラブと、グループリーグ2位のクラブはUEFAチャンピオンズリーグ3位のクラブと対戦する。グループリーグ3位のクラブとUEFAチャンピオンズリーグ3位のクラブが第1戦のホームゲームとなる。2回戦以降はカントリープロテクションは考慮されない。また、2回戦終了後に準々決勝以降の組み合わせ抽選を行い、トーナメントが確定する。
2009-10シーズンから
編集- 大会名称の変更
- 大会名がUEFAカップからUEFAヨーロッパリーグに変更される。
UEFAランキングによる出場クラブ数の変更
- UEFAランキング1位から6位のリーグからの出場クラブ数に変更はない。それ以下のリーグに与えられる出場枠に変更がなされた。まず、7位から9位のリーグは国内カップ戦優勝クラブとその他3クラブを出場させることができる。その他のリーグは国内カップ戦優勝クラブとその他2クラブを出場させることができる。
- グループステージの構成の変更
- 2008-09シーズンまでのグループステージは全40クラブを5クラブずつの8グループに分けて行われるが、2009-10シーズンから全48クラブを4クラブずつの12グループに分けて行われることになった。
- 予選 全試合H&A戦を実施する[注釈 1]。
- 予選1回戦
- UEFAランキング35位〜53位の国内カップ戦優勝チーム
- UEFAランキング22位〜51位の国内リーグ3位
- UEFAランキング28位〜53位の国内リーグ2位
- UEFAフェアプレーランキングで選ばれた3チーム
- 予選2回戦
- 予選1回戦を勝ち上がったチーム
- UEFAランキング20位〜34位の国内カップ戦優勝チーム
- UEFAランキング7位〜9位の国内リーグ5位
- UEFAランキング10位〜15位の国内リーグ4位
- UEFAランキング16位〜21位の国内リーグ3位
- UEFAランキング16位〜27位の国内リーグ2位
- 予選3回戦
- 予選2回戦を勝ち上がったチーム
- UEFAランキング17位〜19位の国内カップ戦優勝チーム
- UEFAランキング1位〜3位の国内リーグ6位
- UEFAランキング4位〜6位の国内リーグ5位
- UEFAランキング7位〜9位の国内リーグ4位
- UEFAランキング10位〜15位の国内リーグ3位
- プレーオフ
- 予選3回戦を勝ち上がったチーム
- UEFAランキング8位〜16位の国内カップ戦優勝チーム
- UEFAランキング1位〜3位の国内リーグ5位
- UEFAランキング4位〜6位の国内リーグ4位
- UEFAランキング7位〜9位の国内リーグ3位
- UEFAチャンピオンズリーグ予選3回戦敗退15チーム
- 予選1回戦
- 本選
- グループステージ
- プレーオフを勝ち上がった37チーム
- UEFAランキング1位〜7位の国内カップ戦優勝チーム
- UEFAチャンピオンズリーグ予選プレーオフ敗退10チーム
- UEFAヨーロッパリーグ前年度優勝クラブ
- 決勝トーナメント
- グループステージ各組上位2チーム
- UEFAチャンピオンズリーグ・グループリーグ3位
- グループステージ
抽選はグループリーグ終了後に決勝トーナメント1回戦の抽選を行う。1回戦においては、UEFAチャンピオンズリーグ3位クラブのうち、成績上位4チームをグループステージ1位の枠に入れてシードし、成績下位4チームはグループステージ2位の枠に入れる。そして1位の枠から1つ、2位の枠から1つという形で抽選を行う。2位の枠から選ばれたチームが第1戦のホームとなる。また同国のクラブ同士が対戦しないように、またグループリーグで対戦したクラブとも当たらないように考慮される。準々決勝、準決勝は再度抽選となるが、この際には1回戦の抽選に伴う考慮はなく、全くのフリーで抽選を行う。
国内カップ戦優勝クラブがUCLに出場のため不参加でカップ戦準優勝クラブが出場する場合、各国の判断によっては、どのラウンドから参加するかを国内リーグの順位に従って決める。
2015-16シーズンから
編集- 前年度優勝クラブは、UCLに出場することになった。
- UEFAランキング7位から9位のグループステージからの出場枠が4チームから3チームに変更され、ランキング1位から51位の国は、全て3チームずつ出場枠を得ることになった。
- グループステージからの出場枠が7チームから16チームに拡大。拡大した9つの出場枠は、UEFAランキング8~12位の国のカップ戦王者、UEFAランキング4位の国の4位チーム、そしてUEFAランキング1位~3位の5位チームに与えられる[3]。
- 国内カップ戦王者が、国内リーグ成績によりUCL出場権を獲得した場合、出場枠はカップ戦準優勝クラブではなく、UCLとUELの出場権を得ていない国内リーグ最上位のクラブに与えられる。
2020-21シーズンまで
編集- UEFAチャンピオンズリーグの全ての予選ラウンドの敗退チームが、UEFAヨーロッパリーグの出場権(予選2回戦~プレーオフのいずれか)を得ることになった。
- 2020年後半戦より新型コロナウィルス感染対策のため、選手・監督・スタッフらにはPCR検査が義務付けられた。陽性者は隔離対象となるため、試合や遠征には帯同出来ない。
- 2019-20シーズンの特別ルール
- 新型コロナウィルスの世界的流行に伴い、準々決勝以降の全ての試合は、UEFAチャンピオンズリーグと同じく1試合決着方式の短期集中開催に変更され、中立地で開催されることになった。
2024-25シーズンから
編集2024-25シーズンより、現行の32チームから36チームに出場枠が拡大され、グループステージを4チーム、8組に分けるフォーマットは廃止され、スイス方式の総当たり方式が導入される[5]。
具体的には、予選リーグは参加36チームが、組み合わせ抽選により、オープン形式で8チームt対戦を行い、そのうちホーム・アウェー各4試合づつを実施。8試合終了時点での成績上位8チームは自動的に決勝トーナメントに進出。9-24位についても組み合わせ抽選によりホーム・アンド・アウェー方式によるプレーオフを行い、その勝者8チームを加えた16チームが決勝トーナメントを争う。
選手登録のルール
編集シーズン途中に移籍して新加入した選手が前所属クラブでUEL本大会に出場歴のある場合、新たな所属クラブで同年度の大会に出場登録はできない。同年度のUCL本大会に出場歴のある選手は、1人に限り登録が可能(但しUCLに出場した際の前所属クラブが、UCLでグループリーグ3位になってUEL決勝トーナメントに参加する場合は不可)。UCL、UELの予選のみに前所属クラブで出場歴がある選手に関しては、新たな所属クラブで本大会から登録できるルールに変更された(元々は前所属クラブが敗退していない場合は登録不可だった)。
賞金
編集2022/23シーズンの例[6]。
- 総額は4億6500万ユーロに上る。内訳は以下の通り
- グループステージ出場: 363万ユーロ
- グループステージでの勝利(1試合あたり): 63万ユーロ
- グループステージでの引き分け(1試合あたり): 21万ユーロ
- グループステージ1位: 110万ユーロ
- グループステージ2位: 55万ユーロ
- 決勝トーナメントプレーオフ進出: 50万ユーロ
- ラウンド16進出: 120万ユーロ
- 準々決勝進出: 180万ユーロ
- 準決勝進出: 280万ユーロ
- 準優勝: 460万ユーロ
- 優勝: 860万ユーロ
上記はステージ進出ごとに加算されることを意味している。そのためグループステージ全勝で優勝した場合の額は2291万ユーロとなる。加えて以下の額がクラブに与えられる。
- 過去10年のUEFAの大会におけるパフォーマンスにより定められたランキングに基づく額
- 最下位の額は13万2000ユーロで順位が1つ上がるたびに13万2000ユーロ加算されていく。最上位の額は422万4000ユーロ。
- マーケットプール
- 総額は1億3950万ユーロで各国のテレビマーケット、国内カップ戦・リーグ順位、ELの成績に基づいて配分される。
結果
編集統計
編集クラブ別成績
編集クラブ名 | 優 | 準 | 優勝年度 | 準優勝年度 |
---|---|---|---|---|
セビージャ | 7 | 0 | 2006,2007,2014,2015,2016,2020,2023 | |
インテル | 3 | 2 | 1991,1994,1998 | 1997,2020 |
リヴァプール | 3 | 1 | 1973,1976,2001 | 2016 |
ユヴェントス | 3 | 1 | 1977,1990,1993 | 1995 |
アトレティコ・マドリード | 3 | 0 | 2010,2012,2018 | |
ボルシアMG | 2 | 2 | 1975,1979 | 1973,1980 |
トッテナム・ホットスパー | 2 | 1 | 1972,1984 | 1974 |
フェイエノールト | 2 | 0 | 1974,2002 | |
フランクフルト | 2 | 0 | 1980,2022 | |
ヨーテボリ | 2 | 0 | 1982,1987 | |
レアル・マドリード | 2 | 0 | 1985,1986 | |
パルマ | 2 | 0 | 1995,1999 | |
ポルト | 2 | 0 | 2003,2011 | |
チェルシー | 2 | 0 | 2013,2019 | |
アンデルレヒト | 1 | 1 | 1983 | 1984 |
バイエル・レバークーゼン | 1 | 1 | 1988 | 2024 |
アヤックス | 1 | 1 | 1992 | 2017 |
マンチェスター・ユナイテッド | 1 | 1 | 2017 | 2021 |
PSV | 1 | 0 | 1978 | |
イプスウィッチ・タウン | 1 | 0 | 1981 | |
ナポリ | 1 | 0 | 1989 | |
バイエルン・ミュンヘン | 1 | 0 | 1996 | |
シャルケ | 1 | 0 | 1997 | |
ガラタサライ | 1 | 0 | 2000 | |
バレンシア | 1 | 0 | 2004 | |
CSKAモスクワ | 1 | 0 | 2005 | |
ゼニト | 1 | 0 | 2008 | |
シャフタール・ドネツク | 1 | 0 | 2009 | |
ビジャレアル | 1 | 0 | 2021 | |
アタランタ | 1 | 0 | 2024 | |
ベンフィカ | 0 | 3 | 1983,2013,2014 | |
マルセイユ | 0 | 3 | 1999,2004,2018 | |
アスレティック・ビルバオ | 0 | 2 | 1977,2012 | |
エスパニョール | 0 | 2 | 1988,2007 | |
ローマ | 0 | 2 | 1991,2023 | |
ボルシア・ドルトムント | 0 | 2 | 1993,2002 | |
アーセナル | 0 | 2 | 2000,2019 | |
レンジャーズ | 0 | 2 | 2008,2022 | |
ウルヴァーハンプトン | 0 | 1 | 1972 | |
トゥウェンテ | 0 | 1 | 1975 | |
クラブ・ブルッヘ | 0 | 1 | 1976 | |
バスティア | 0 | 1 | 1978 | |
レッドスター | 0 | 1 | 1979 | |
AZ | 0 | 1 | 1981 | |
ハンブルガーSV | 0 | 1 | 1982 | |
ヴィデオトン | 0 | 1 | 1985 | |
ケルン | 0 | 1 | 1986 | |
ダンディー・ユナイテッド | 0 | 1 | 1987 | |
シュトゥットガルト | 0 | 1 | 1989 | |
フィオレンティーナ | 0 | 1 | 1990 | |
トリノ | 0 | 1 | 1992 | |
ザルツブルク | 0 | 1 | 1994 | |
ボルドー | 0 | 1 | 1996 | |
ラツィオ | 0 | 1 | 1998 | |
デポルティーボ・アラベス | 0 | 1 | 2001 | |
セルティック | 0 | 1 | 2003 | |
スポルティングCP | 0 | 1 | 2005 | |
ミドルズブラ | 0 | 1 | 2006 | |
ヴェルダー・ブレーメン | 0 | 1 | 2009 | |
フラム | 0 | 1 | 2010 | |
ブラガ | 0 | 1 | 2011 | |
ドニプロ | 0 | 1 | 2015 |
注:優勝年度及び準優勝年度は、優勝が決定した年を並べている。例えば、1971-72年度王者は1972年としている。
クラブ所在国別成績
編集国・地域名 | 優 | 準 |
---|---|---|
スペイン | 14 | 5 |
イタリア | 10 | 8 |
イングランド | 9 | 8 |
ドイツ | 7 | 9 |
オランダ | 4 | 3 |
ポルトガル | 2 | 5 |
スウェーデン | 2 | 0 |
ロシア | 2 | 0 |
ベルギー | 1 | 2 |
ウクライナ | 1 | 1 |
トルコ | 1 | 0 |
フランス | 0 | 5 |
スコットランド | 0 | 4 |
オーストリア | 0 | 1 |
セルビア | 0 | 1 |
ハンガリー | 0 | 1 |
大会アンセム
編集大会がUEFAヨーロッパリーグになった2009-10シーズン以降、テーマ曲「UEFAヨーロッパリーグ賛歌 (UEFA Europa League Anthem) 」が使われており、試合開始前、テレビ中継開始時と終了時に流される。このアンセムには、UEFAチャンピオンズリーグアンセムとは違って歌詞は存在しない。初代アンセムは、2009-10シーズンから2014-15シーズンまでの6年間使われ、作曲はフランスのヨアン・ツバイクが担当し、パリ・オペラ座管弦楽団の演奏によるものだった。
2015-16シーズンから2017-2018シーズンまでのアンセム(2代目)は、ドイツの作曲家・ミヒャエル・カデルバッハによって作曲されたもので、アップテンポや拍手をベースに、選手・サポーター・チームスタッフとの一体感を表現したものとなっていた。
2018-19シーズンからは、本大会のヴィジュアル・アイデンティティ(VI)がリニューアルしたのに合わせ、アンセムも3代目のものに一新された。現行のアンセムは、夜に行われる試合の情熱とエネルギーを表しており、高揚感を生み出す力強い楽曲となっている[7]。
スポンサー
編集以下の公式スポンサーはUEFAカンファレンスリーグのスポンサーも兼任する。
- オフィシャルスポンサー
- オフィシャルライセンシー
- Kipsta(公式試合球)[8]
- ウブロ(公式タイムキーパー)
- エレクトロニック・アーツ(公式ゲーム)
脚注
編集注釈
編集- ^ 国内カップ戦の準優勝クラブが代替出場する場合、各国の判断により準優勝クラブが先に出場する場合がある。
出典
編集- ^ “Uefa Cup gets new name in revamp”. bbc.co.uk. 2008年9月28日閲覧。
- ^ “UEFA Cup to become UEFA Europa League”. UEFA.com. 2008年9月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月28日閲覧。
- ^ a b “UELの規定が変更に”. UEFA.com. 2015年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月18日閲覧。
- ^ UEFA.com (2021年6月24日). “Abolition of the away goals rule in all UEFA club competitions | Inside UEFA” (英語). UEFA.com. 2021年12月5日閲覧。
- ^ “2024-25年以降の欧州CL“大改革”が正式決定!! 出場チーム32→36、グループステージ廃止で新リーグ戦に”. ゲキサカ (2022年5月11日). 2023年5月26日閲覧。
- ^ “Distribution to clubs from the 2022/23 UEFA Champions League, UEFA Europa League and UEFA Europa Conference League and the 2022 UEFA Super Cup Payments for the qualifying phases Solidarity payments for non-participating clubs”. UEFA (2022年7月4日). 2022年10月7日閲覧。
- ^ UEFA.com (2018年5月30日). “UEFA Europa League launches edgier brand identity | Inside UEFA” (英語). UEFA.com. 2021年12月5日閲覧。
- ^ “Kipsta becomes official match ball supplier of the UEFA Europa League and UEFA Europa Conference League”. UEFA.com 2023年11月10日
関連項目
編集外部リンク
編集- 大会公式サイト - UEFA.com
- RSSSFによる記録