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しんぶん赤旗

日本共産党中央委員会が発行する日刊の党機関紙

しんぶん赤旗(しんぶんあかはた、英語: The AKAHATA)は、日本共産党中央委員会の発行する日本語の日刊機関紙である。旧称・通称「赤旗」「アカハタ」。初代編集長は水野成夫[1]

しんぶん赤旗

Shinbun Akahata logo.svg


Akahata Matsuri 06.jpg
しんぶん赤旗展
種類 (日刊紙)日刊
(日曜版)週刊
サイズ (日刊紙)ブランケット判
(日曜版)タブロイド判

事業者 日本共産党中央委員会
本社 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7
創刊 1928年2月1日
言語 日本語
発行数 (日刊紙)約20万部
(日曜版)約100万部 (週刊新潮2016年10月6日)
ウェブサイト http://www.jcp.or.jp/akahata/
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日刊紙の他にも別建ての「しんぶん赤旗日曜版」や、視覚障害者向けの「点字しんぶん赤旗」(東京ヘレン・ケラー協会協力)と「声のしんぶん赤旗日曜版」(視覚障害者友情の会発行)などや、英語翻訳版「Japan Press Weekly」(ジャパンプレスサービス発行)も存在する。それらについても併せて記載する。

概説編集

現在は「しんぶん赤旗」が紙名。政党機関紙であるものの、現在では日本国内外の各種一般報道を行い、一般紙然とした紙面・ページ数が特徴であり、党員以外の購読者も多い。日本の政党機関紙としては最大の部数で、最盛期の1980年には日刊紙と日曜版を合わせ355万部を誇った。2019年現在は100万部弱とされる[2]

日曜版は日刊紙より発行部数が多く、2011年の割合は、日刊紙約24万部(2011年現在)[3] に対し日曜版約138万部であった。

沿革編集

創刊は治安維持法が存在した1928年昭和3年)で、非合法による発行の地下新聞だった。戦前創刊当時の「赤旗」の読みは音読みで「せっき」。創刊時の編集長は水野成夫、主筆は渡辺政之輔、当初は月2回(1日・15日)の定期発行としたが、水野が検挙されたことで翌月の5号以降から事実上不定期となった[1]1935年(昭和10年)1月20日、187号が発行された後、3月4日に最後の中央委員であった袴田里見逮捕され発行が停止した。

太平洋戦争敗戦により中央委員会が再建されると、1945年(昭和20年)10月20日に再刊第1号が発行された。題字は「アカハタ=AKAHATA」(1946年1月)、「アカハタ」(1947年7月)を経て、1966年(昭和41年)2月1日、「赤旗」(あかはた)となった。第二次世界大戦後もGHQによるプレスコードに引っかかり発行を禁止されたこともあった。また、創刊当初から「しんぶん赤旗」への改題時まで、カール・マルクスの言葉である「万国の労働者団結せよ!」などのスローガンが書かれていた。

1958年(昭和33年)の宮本顕治書記長就任以降、党中央による党勢拡大の方針と同時に赤旗の拡大(新聞拡張)運動が全党的に行われ、1960年代 - 1970年代には、購読者を増加させ、1980年(昭和55年)頃には日刊紙・日曜版あわせて約350万部を超えたこともあった。テレビ・ラジオ欄やスポーツ面など内容量の充実もこの時期によるものである。[要出典]

内容編集

日本共産党の党活動報告、所属議員による国会質問、党員を対象とした活動方針の呼びかけなどが掲載されている一方、紙面の大半は、政治国際経済スポーツ[5]社会ニュース文化芸術教育くらし家庭テレビ・ラジオ欄[6]4コマ漫画など、一般紙と同様である。

赤旗記者のネットワークは日本各地の他、日本国外にまで及び、東アジア東南アジア中東南アメリカ米国情勢など独自取材が行われている。さらに時事通信ロイター通信による通信社記事を配信している。

独創的な欄編集

独自の欄として「国民運動面」(旧「労働・大衆運動面」)があり、労組や諸団体の活動の様子を報じる。別刷り「学習・党活動版」(日曜を除く毎日、その後土曜)があった。以前は「党生活」という欄名だった。主に日本共産党の支部活動を報じる、どちらかといえば党員向けの欄で、一般紙然とした本紙にありながら特に機関紙的なページとなっていたが、現在は廃止され、紙面に週5回「党活動のページ」として掲載されている。

「政治・総合」の第4面は主に議会、選挙の動向が掲載される。国政選挙や都道府県議選の候補者発表や、地方選挙の結果などもここに掲載される。

毎週日曜日には科学欄が入り、自然科学に関する情報が取り上げられる。毎週月曜日の5面は青年学生向けのページ「若者BOX」となっており、若者に関する話題や民青同盟(日本民主青年同盟)・全学連(全日本学生自治会総連合)のなど青年学生団体の取り組みなどが紹介される。また、木曜日の投書欄は「若いこだま」「若こだワイド・みんなでチャット」と称して青少年の投書が掲載され、木曜の学習・党活動版では青年・学生支部の取り組みが多く取り上げられる。

投書欄のイラストの項目では、イラストレーターのたかむらただのりからアドバイスを受けられることもある。

地方面は14ページ目にあり、各都道府県に常駐する記者による地域のニュースが掲載される。社会問題などの他、地方機関や地方議員の動向が報じられる。地方の区切りは衆議院議員総選挙比例区ブロックにほぼ対応。毎週日曜・月曜は休載。毎週木曜は全国の地方ニュースを厳選した「地域発」「列島だより」が掲載される。毎週日曜は「地方政治わかる・地方ワイド」が掲載される。

紙面の特徴編集

表現など編集

文体は初期は他紙同様の「である」体だったが、1962年5月1日付社説から「です・ます」体を取り入れ、1965年からは完全に改めた[7]

紙面広告編集

通常16面と一般紙よりも面数が少ないが、広告量も非常に少ないため、記事の正味量は他の新聞とあまり変わらない[要出典]。「マスメディアの多くが、「権力を監視する」「真実を伝える」というジャーナリズムの本来の使命を放棄している」と主張し、企業団体スキャンダル社会問題に対する批判的報道に正面に取り組むために、「大企業」の広告は掲載しない方針を掲げている[8]。但し、党関係者の著書については大手出版社からの発行でも載せている。

マスコミのタブー編集

元日本共産党赤旗編集局長の韮沢忠雄は、既存のマスコミにはアメリカ合衆国広告主創価学会皇室部落解放同盟などに関する事項にタブーが存在し、そのような報道におけるタブーに切り込める点が、赤旗の存在意義の1つであるとしている[9]

人物呼称の扱い編集

犯罪報道は年齢に関わらず被疑者などの匿名が基本であり、実名報道の一般紙とは異なっている。

ラテ欄での取扱編集

テレビ・ラジオ欄に天皇皇族の敬称や被疑者名が掲載されるときは下記のように断り文が入る。

テレビ・ラジオ欄は東京ニュース通信社から配信を受けています。皇族への敬語表現や被疑者名の扱いは赤旗の立場とは異なりますが配信されたまま掲載します。

断り文を入れる枠がないときや2 - 3日皇室関連の番組が続く時は省略することもある。なお、かつては被疑者名は伏せ、「韓国」は「南朝鮮」に、皇室関連番組では最高敬語表現でないタイトルに替えていた。

差し替え前 差し替え後(当時)
70歳になられた天皇陛下 70歳になった天皇
浩宮さま妃選び 浩宮の妃選び
ジョン・スミス容疑者逮捕 容疑者逮捕

ちなみに、サッカー天皇杯全日本サッカー選手権大会(天皇杯)は現在でも「日本サッカー選手権」と呼んでいる。

元号の扱い編集

日付欄は昭和までは一面の題字部分に上が西暦で下に元号を括弧書きで表記していた。平成になってから「元号を表記する意味はなくなった」として西暦のみ表記していたが、「西暦を元号に換算するのが不便だ」という読者の声を反映し、2017年4月1日より題字横の日付欄に元号表記を復活させた[10][11][12]

記事は引き続き西暦のみの表記だが、昔の事件を説明する時などわかりやすくするために西暦(元号)と表記することもある[13]

訃報欄編集

党員の訃報欄は14面か13面に掲載される。通夜葬儀告別式の日程や場所、喪主などが掲載されるとともに、党役員、党議員、労働組合民主団体役員、社会的に大きな問題となった行政訴訟公害訴訟、労働運動人権などに関わる裁判などの原告などだった場合は、その経歴が記載される。最後に入党年が記載される。かつては永年党員、50年党員かどうかも記載されていた。党国会議員、党中央委員経験者は顔写真入りで大きく掲載される。

大学教員、芸能人など著名な党員については一般の著名人と同じく15面に掲載され、最後に入党年が記載される。党支持者の著名人の訃報についても15面に掲載され、「日本共産党の躍進に期待するコメントを発表していた」「(九条の会などの)市民運動に参加していた」などの文章が記載される。

ラテ欄編集

  • 一般商業紙と同様に、下部に個別の番組紹介がある。日本共産党議員が出演する番組がある場合は、その情報を記載する点も特徴的である。更に番組欄本文でも名前をゴシック体で表示する。
  • かつてはベトナム国際放送ベトナムの声」の案内が掲載されていた[要出典]

連載漫画編集

日曜版編集

日刊紙の他、週刊の「しんぶん赤旗日曜版」がある。日曜日付けで毎週発行される、タブロイド版の通常36面の新聞である。日曜版のキャッチコピーは「開けば パッと 世の中見えてくる 明日につながる、あなたのパートナー」。かつてはブランケット判の通常20面だった。

日刊紙付属の別刷りである一般商業紙の日曜版とは異なり、「しんぶん赤旗(日刊紙)」とは別立ての事実上独立した新聞であり、日刊紙の日曜日付けは、日曜版とは別に通常通り発行されている。日刊紙の購読料に日曜版は含まれておらず、併読する場合は両方を申し込む必要がある。日曜版購読者数は日刊紙を大きく上回っており、単独で見た場合、しんぶん赤旗日曜版は発行部数日本最大の週刊紙である。他党派議員を含め広く読者を抱えている。

政治問題の解説記事に漫画を取り入れるなど、柔軟でわかりやすい表現手法を取り入れており、保守系の立場の人々からもこれについては評価する声がある。

日刊紙より一般向け・こども向け・家庭向け(料理暮らしなど)の内容となっており、日本共産党とは特に関係がない著名な芸能人なども登場する。その理由としては赤旗は一般紙と比べても遜色ない部数を発行しており、政党機関紙なので芸能人のゴシップ記事などを書かないと言う信用が大手芸能事務所側にあるからという[14]

手塚治虫や赤塚不二夫、中沢啓治加藤唯史村野守美矢口高雄牧野和子Moo.念平高口里純葛西映子ますむらひろしといった人気漫画家漫画を連載していた。赤旗日曜版の姉妹紙である少年少女新聞も手塚治虫、宮崎駿松本零士赤塚不二夫山本おさむやなせたかしらの漫画を連載していた。現在はやくみつるの風刺4コマ漫画「やくみつるの小言・大言」(当初は隔週)が掲載されている。

内容編集

日曜版は、内容は週1回発行であること生かした調査報道(特集記事)や企画記事で構成されており、政治経済社会医療保健などの分野から取り上げている他、著名人インタビュー・コラムや料理・旅行釣り・漫画・読者投稿・子供向けページ・週間テレビガイド(一週間のNHK民放キー局の番組解説とNHKの連続テレビ小説大河ドラマの解説)などもある。

13面は「Uスタ Youth Stadium(「10's20'sYモード」より改題」)という青年向けのページで、各地の若者の取り組みや民青など青年団体の活動、投書(「メルはが」と称される)などが取り上げられる。

36面の「ひと」欄は芸能人・著名人へのインタビュー記事。その下の料理欄では村上祥子森野熊八など(かつては小林カツ代なども)が料理レシピを紹介している。

選挙前は大体日本共産党の主張が多くなり、1-3面は政策宣伝・選挙情報になることが多い。一般購読者を意識した紙面づくりがうかがえる。ちなみに、題字が色なのは日曜版のみである[15]

連載漫画編集

過去

編集体制編集

 
編集局の入るASビル(東京・千駄ヶ谷)

しんぶん赤旗は、政党(本部)である日本共産党中央委員会の直接発行であり、同委員会の一機構である「中央機関紙編集委員会」(同委員会幹部会が任命、委員数23)の下に置かれた「編集局」(長は同委員会常任幹部会委員)が編集実務を担当しており、政党専従による編集体制となっている。編集局は東京の本局の他日本内外14ヶ所に分散して取材拠点を構え、一国の政党機関紙ながらほぼ全世界を取材する。

赤旗記者の資格は、日本共産党員であること。記者は不定期で若干名募集されており、かつては「党歴3年以上」が出願資格だったが、現在は「党歴1年以上」と緩和されている[17]

印刷は東京の「あかつき印刷株式会社」を始めとする党外の印刷会社4社が請け負い、日本全国6ヶ所の印刷工場で印刷される。印刷された新聞は党外の物流業者によって配達拠点に届けられ、再び党に手渡された新聞は、党地方機関を通して配達区域ごとに分類、そして配達業務が行われる。

編集局編集

しんぶん赤旗編集局は、しんぶん赤旗の編集実務を行う部署である。内部に編集センターと23の部・委員会を設けている。

  • 政治部
  • 社会部
  • 経済部
  • 外信部
  • 国民運動部
  • スポーツ部
  • 科学部
  • 学術・文化部
  • くらし家庭部
  • 地方部
  • 写真部
  • 論説委員会
  • 別刷り学習・党活動版編集部 ⇒ ?
  • テレビ・ラジオ部
  • 囲碁将棋・行楽部
  • 広告部
  • 整理部
  • 校閲部
  • 読者室
  • 記事審査委員会
  • 工程管理・開発部
  • 総務部
  • 日曜版編集部


 
2008年に編集局近くの場所で開業した北参道駅(1番出口)

編集局の本局は日本共産党本部ビルではなく、党本部ビルとはJR中央本線を挟んだ向かい側のビルに入居している。なお、同じビルに印刷会社あかつき印刷」の印刷工場が同居し、関東地方向けの各版の印刷はそこで行われる。

所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-18-21 ASビル(明治通り鳩森小学校西交差点南側)※編集局の住所表記は党の公式ホームページ上で公開されていない(宛先は本部ビルの住所とする)が、あかつき印刷のホームページには「本社第一工場」として記載がある。
交通:最寄駅は東京メトロ副都心線北参道駅東日本旅客鉄道都営地下鉄大江戸線代々木駅である。最寄バス停は都営バス[池86]千駄ヶ谷五丁目停留所である。

取材拠点編集

日本編集

日本以外編集

かつて置いていた支局編集

以前は平壌朝鮮民主主義人民共和国)にも記者が常駐していた。そのため、平壌に記者が常駐したメディアは、共同通信が日本初ではない。 ちなみに平壌常駐のメディアとしては、他に朝鮮新報がある。

印刷工場編集

日本国内6ヶ所で印刷を行っている。地方ごとに印刷拠点を持つ方式は、日本の全国一般紙と同様[注釈 1] である。

配布体系編集

 
しんぶん赤旗八王子出張所
 
第40回赤旗まつり(2010年11月)

印刷工場から代表的な地方機関までの間の基幹輸送は党外の物流業者が請け負っている。その後地方党内で仕分けされた新聞は、党員又は支持者或いは一般市民アルバイトの手によって配達区域ごとに宅配(一般紙同様の新聞受け投函が原則)される。日本共産党の地方の事務所(地区委員会など)は、しんぶん赤旗の配達・管理業務のため新聞販売店の機能を併せ持っており、「赤旗出張所」とも称する。一部地域では商業新聞販売店への配達委託や郵送となる。

また、沖縄県での日刊紙配送は福岡からの空輸となるため、購読者に宅配されるのは午後となる(これは他の全国紙も同様である)。日曜版は職場支部での手渡しなども行われる。日刊紙と異なり配達時間帯が指定されていないことから、日本では日付(日曜日)より前の木曜 - 土曜には宅配される。

配達体制が維持されている地域で赤旗の配達は地方党組織の重要な活動の一つであり、ネット上では地方議員が配達を行ったことをブログ記事にしている例が散見され、稀に国会議員も党員として配達に参加する事があると自身により報告されている[18]

購読部数編集

産経新聞によると、2013年8月時点で23万部弱[19]。毎日新聞によると、日曜版を含めた部数は2019年8月時点で100万部弱(前述)。

経営・普及編集

日本共産党中央委員会には「財務・業務局」の下に「機関紙誌業務部」という部署を設けてしんぶん赤旗と党発行雑誌の経営実務を分掌し、「編集」と「経営」を一応分離している。さらに「党建設委員会」の下に「機関紙活動局」が設置され、同党では赤旗の普及拡大(販売促進)・配達・集金・管理などの一連の業務を「機関紙活動」と呼び、市議などは庁舎内で市職員に勧誘するなど「集団的宣伝者」であるだけでなく党建設における「集団的組織者」(ウラジーミル・レーニン)でもある機関紙普及に全党で努めている。結果、地方自治体管理職を中心に、多くの職員が購読している[20] が、庁舎規則や職務の中立性への抵触、職員に対する議員の優位的立場の濫用も指摘されており、神奈川県鎌倉市などではしんぶん赤旗に限らず、庁舎内での物品に絡む勧誘などの行為を禁止している[21]

販売・集金編集

全党的に普及拡大活動が展開されており、地方組織所属の党員のみならず国会議員までもが演説会で「赤旗購読のお願い」を織り交ぜる。宣伝材料(PRグッズ)には見本紙・街宣用音声データ・地方機関紙貼付用の広告バナー・購読申し込みはがき・ポスター・のぼり・広告看板などがある[22]。購読申し込み及び一部即売は日本共産党の本部を含む事務所・赤旗出張所で取り扱う。一般紙の販売店と異なり直接訪問・電話・FAX・電子メール・郵便いずれも対応しているところが多い。購読の取次は同党の党員・議員でも可能であり、取次所を示す標識プレートの販売まで行っている[22]

党員と赤旗編集

日本共産党員は、「4つの大切」[23][24] として日刊紙を購読する事が努力目標になっている。

特徴編集

日本共産党員・後援会員や支持者でなくても購読することは可能であり、国家機関(公安警察[25] など)・報道機関[26]ジャーナリスト[27][28][29] や他党の国会・地方議員[30][31] らが情報収集のために購読している。アメリカ合衆国ワシントン州シアトルにあるワシントン大学図書館では2015年頃、他の東アジア各国主要紙と並び図書館の新聞閲覧コーナーに入った。これは日本の市民・社会運動を研究している学生の要望に応えたものである[32]

また、日本の公立図書館では網羅的収集を行う国立国会図書館は別として、収集を行う図書館とそうでない図書館に分かれる[33]。収集を行っている館でも購読の館と寄贈を求める(納本)館に分かれる。政党機関紙は赤旗のみを所蔵する図書館すらある[34]

以上の点は、日本の政党機関紙の中でも際立った特徴である。

報道と取材の事例編集

注目を集めた報道編集

三菱電機が製造した冷蔵庫の製品が、カタログ掲載された消費電力量や電気代表示に乖離があり過ぎることを問題視した報道をしている[35]

  • 東京都知事石原の「都政私物化」問題
最近では東京都知事石原慎太郎の2億4000万円を超える外国出張費の支出と四男を重用したいわゆる「都政私物化」問題がある。2006年11月15日に日本共産党都議会議員団が告発し、翌日付けで報道した。また、石原及び三男で自民党衆議院議員石原宏高水谷建設元会長水谷功とのヤミ献金疑惑を2006年12月10日号でスクープした。日曜版では、石原慎太郎が知事交際費を使い高級料亭で高額な飲食をしていた実態を2007年1月28日号で報じた。一般紙・スポーツ紙・雑誌テレビなどが後追い報道をした。
自民党の文部科学大臣伊吹文明農林水産大臣松岡利勝中川昭一民主党松本剛明ら18人が、家賃不要の議員会館を主たる事務所としているのにもかかわらず、巨額の事務所費を「支出」していることを初めて問題提起した。
  • 有名企業の偽装請負の告発
偽装請負問題に関して、キヤノン日亜化学工業トヨタ系企業の偽装請負も告発したり、クリスタルの偽装請負の内部資料、グッドウィルの違法な労働力供給の実態をスクープしている(やはりキヤノンの問題を採り上げた朝日新聞は、その後半年に渡ってキヤノンから広告出稿を引き揚げられる嫌がらせを受けた)。
玄海原子力発電所の運転再開是非を問う「説明番組」で関係者からの内部告発を受けた。2011年7月2日付けの紙面でスクープ。九州電力側は当初、この事実を否定していたが後に認めた。8月には、泊発電所へのプルサーマル導入計画に関する2008年のシンポジウムでも、北海道電力が同様の工作をしていた事をスッパ抜いた。
  • DIOジャパン雇い止め問題
DIOジャパン東日本大震災復興支援・緊急雇用創出事業として政府補助を受け被災地に創立したコールセンターで、補助金交付が終わると共にパート職員達が雇い止めを受け始めている事実を2014年6月告発。記事で“最初から補助金目当ての設立だったのではないか”と論じられている。朝日新聞、共同通信が後追い。
  • ブラック企業連続追及キャンペーン
2013年平成25年)6月から日曜版にて、ワタミユニクロロッテリアの過酷な労働環境と、人をモノの様に使い捨てする「ブラック企業」の"連続追及キャンペーン"を開始。のちに、ネットメディア等も後追い。日本ジャーナリスト会議賞を受賞した。

誤報編集

2017年3月16日付1面「籠池氏“昨年10月、稲田氏と会った”本紙に証言“感謝状”贈呈式で」という記事名で報道した内容について、実態は、森友学園理事長の籠池泰典が感謝状贈呈式に参加していなかったとして、18日付の紙面に「その後の取材で、籠池氏は感謝状贈呈式に参加していなかったことがわかりました」と事実誤認だったことを説明。「裏付け取材が不十分なまま出された記事でした。おわびして取り消します」と訂正記事を掲載した[36]

関連商品編集

縮刷版CD-ROM編集

しんぶん赤旗縮刷版CD-ROMを2004年1月号から各月発行している。地方版、日曜版も全て収録されている他、記事検索機能を備えている。

点字しんぶん赤旗編集

点字しんぶん赤旗
種類 週刊
サイズ A4判

事業者 日本共産党中央機関紙編集委員会
本社 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7
創刊 1975年1月20日
言語 日本語点字
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しんぶん赤旗は点字版(「点字しんぶん赤旗」)も毎月発行されている。日本の主な点字新聞は他に「点字毎日」がある。

英語版(Japan Press Weekly)編集

しんぶん赤旗の英語翻訳版「Japan Press Weekly」(ジャパン・プレス・ウィークリー)があり、ジャパンプレスサービス社(東京都渋谷区千駄ヶ谷4-25-6、新日本ビル)が毎週発行している。

クロスメディア展開編集

公式ウェブサイト編集

日本共産党中央委員会は、同党公式ウェブサイト内にしんぶん赤旗の公式サイトを開設し[37]、通信社配信以外の日刊紙独自記事全文を休刊日を除く毎日、無料で配信している。会員登録も不要。ただし政治国際国民運動関係の記事のみでスポーツ、地方版、くらし家庭欄などの記事や漫画は配信していない。日本標準時11時前後に当日の記事に更新され、RSSフィードを提供している。なお、日曜版は記事を公開せず紹介に止めている。日本の他の主要紙の無料サイトが数日から一週間程度で記事を削除するのと異なり、現在でも、2002年以降の公開記事は、検索して閲覧できる特徴がある。

日本でもインターネットの急速な一般普及により、政治・社会問題を扱うメールマガジンメーリングリストブログなどでも、ウェブに公開された赤旗記事が引用されていることが多く、しんぶん赤旗サイトで赤旗記事を閲覧している共産党支持者以外の人はかなりの数に上ると推定される。Alexaの調べでは、同党中央委員会サイトへのアクセスは「赤旗」のキーワードが約4割を占め、「共産党」「日本共産党」を足したものよりも上位に入る。

記事のウェブ公開による新聞紙そのものの購読者数の伸び悩み・減少という点では、日本の他の一般紙と同じような構図を抱えている。なお、ウェブ版には原則として広告が入らない。


G-Search編集

  • 会員制データベースサービス「G-Search」[38](1999年1月以降の日刊紙(東京)最終版記事)
    • 料金は見出し1件5.3円(税込)、本文1件52.5円(税込)である。
    • 各提携サービスでも同様に利用可能。

G-Search(ジー・サーチ)は@niftyビジネスにも機能を提供している。

livedoor NEWS編集

2005年7月1日から、ポータルサイトライブドア」(livedoor)にもニュース配信していたが、元代表堀江貴文逮捕に伴い、2006年1月26日をもって取りやめとなっていた。なお、配信期間中でも、大企業に遠慮しない従来からの報道姿勢は全く変わらず、「ライブドア急成長のカラクリ/“錬金術”規制緩和で加速」とか「“錬金術”進めた規制緩和/逮捕の堀江氏と蜜月自民/追い風になつた小泉政治」といった見出しの記事がライブドアのサイトに通常通り掲載され、取り止めから1年以上そのままだった。3年後の2009年4月27日から再開。

一般紙的な記事も数多く提供しニュースソースとして一定の信頼を獲得しているしんぶん赤旗であるが、政党発行の新聞という位置付けは変わらないことからポータルサイトやニュースサイトといった他媒体への記事提供は一般紙と比べて少数に留まっており、livedoor配信は一部で驚きをもって受け止められた。一方、商業的なポータルサイト(ブログポータルを除く)へのニュース配信は日本の政党機関紙としては唯一の事例である。

ニコニコチャンネル編集

2012年11月16日から日本共産党とは別にニコニコチャンネルで記事を掲載し(ニコニコニュースではなくニコニコチャンネルの政治ジャンル扱い)、ブロマガ配信も行っている。閲覧にはニコニコ動画のアカウントが必要だが、課金は不要。一般紙の社説に相当する「主張」の配信が主であるが、他の独自記事が配信されることもある。ブロマガに元から備わった機能により、EPUB形式の電子書籍として記事をオフライン閲覧可能。なお、ニコニコ生放送「とことん共産党」でも赤旗独自のコーナーを設けることがある。

書籍化編集

しんぶん赤旗の連載記事が書籍化されるケースがある。これらは一般紙などの他紙が書評で取り上げたこともある。

  • 『黙ってはいられない』シリーズ(しんぶん赤旗編集局 新日本出版社)
  • 『「仕事が終わらない」告発・過労死』(しんぶん赤旗国民運動部 新日本出版社 2003年ISBN 4406030298
  • 『子どもたちのいま』(しんぶん赤旗「子どもたちのいま」取材班 新日本出版社 2004年ISBN 4406030778
  • 『裏金―警察の犯罪』(しんぶん赤旗取材班 新日本出版社 2004年)ISBN 4406031030
  • 『まるごと考えよう 日本国憲法』(赤旗編集局 新日本出版社 2005年)ISBN 4406031820
  • 『食肉利権に踊った二人のドン』(しんぶん赤旗取材班 新日本出版社 2005年)ISBN 4406031863
  • 『なぜなぜ問答 庶民大増税Q&A』(日本共産党消費税・庶民増税阻止闘争本部著 日本共産党中央委員会出版局 2007年)ISBN 978-4-530-01571-0
  • 『現代葬儀考 お葬式とお墓はだれのため?』(柿田睦夫著 新日本出版社 2006年)ISBN 4-406-03318-1 ※2004年11月 - 2006年5月「くらし・家庭」欄掲載「現代こころ模様 葬儀考」を再構成・加筆。
  • 『元日本兵が語る「大東亜戦争」の真相』(「しんぶん赤旗」社会部取材班 日本共産党中央委員会出版局 2006年)ISBN 4530015637
  • 『追及!ブラック企業』(しんぶん赤旗取材班 新日本出版社 2005年)ISBN 978-4-406-05837-7

賞歴編集

  • 日本ジャーナリスト会議 JCJ賞(2014年度)[39]
    「『ブラック企業』を社会問題化させた一連の追及キャンペーン報道」(日曜版)
  • 関西棋院 第22回普及功労賞(2011年)[40]
    「囲碁の普及に多大な貢献をした」

主催行事編集

囲碁将棋の振興に力を入れており、2011年には関西棋院から普及功労賞が赤旗に授与され、日本将棋連盟会長だった米長邦雄は「政党で真っ先にいちばん感謝しなければならないのは日本共産党」と発言している[41]。第一線で活躍した羽生善治[42]井山裕太[43] も赤旗に創刊を祝うメッセージを寄せている。

注釈編集

  1. ^ 全国一般紙は新聞にもよるが8 - 29ヶ所で印刷している

脚注編集

[ヘルプ]
  1. ^ a b 『水野成夫の時代-社会運動の闘士がフジサンケイグループを創るまで-』境政郎、産経新聞出版、2012年5月25日
  2. ^ 「しんぶん赤旗」100万部割る 共産党の主要資金源で「危機的」状況毎日新聞 2019年9月23日
  3. ^ 大震災・原発 ー 危機のなかで日本共産党の存在意義浮きぼりに/日本共産党第3回中央委員会総会終わる/国民のなかに足を踏み出し「党勢拡大大運動」の成功を しんぶん赤旗 2011年7月5日
  4. ^ プロ野球の結果が載らない? 「赤旗」が締め切り時間を早版に統一(MSN産経ニュース 2013年6月3日閲覧) Archived 2013年6月4日, at the Wayback Machine.
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  29. ^ ジャーナリズム対談 報道写真家石川文洋 しんぶん赤旗創刊80周年特集
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  40. ^ 関西棋院が本紙表彰 囲碁普及に功労賞
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関連書籍編集

  • 『Q&A 支部の機関紙活動の手引き』(日本共産党中央委員会機関紙活動局 日本共産党中央委員会出版局 2003年)ISBN 4530043924
  • 『「日経」と「しんぶん赤旗」を読みくらべる―病める日本の現状と未来』(梶山方忠 清風堂書店出版部 2005年)ISBN 4883133982
  • 『北朝鮮に消えた友と私の物語』(萩原遼 文藝春秋 2001年)ISBN 4167260069 『ソウルと平壌』(同 1998年)ISBN 4167260042

関連項目編集

出身有名人編集

外部リンク編集