ハマド国際空港

ハマド国際空港; مطار حمد الدولي; Hamad International Airport
	IATA: DOH - ICAO: OTHH
概要
国・地域	カタール
所在地	ドーハ
種類	民間
運営者	Qatar Civil Aviation Authority
運用時間	24時間
標高	11 m (35 ft)
座標	北緯25度16分21秒東経51度36分31秒 / 北緯25.27250度東経51.60861度座標: 北緯25度16分21秒東経51度36分31秒 / 北緯25.27250度東経51.60861度
公式サイト	公式ウェブサイト
滑走路
統計（2021年）
旅客数	17,702,635人
発着回数	169,909回
	出典：Hamad International Airport SkyVector
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ハマド国際空港（アラビア語: مطار حمد الدولي‎,英語: Hamad International Airport、通称：新ドーハ国際空港（英語: New Doha International Airport））は、カタールのドーハにある国際空港である。

概要

ドーハ国際空港に隣接する海を埋め立てて、2本の平行滑走路を設置、22平方キロメートルという巨大な敷地を持つ空港である。

フラッグ・キャリアのカタール航空のハブ空港として使用されており、空港ターミナルビルは35万平方メートル、40カ所の搭乗ゲートが設置される。開業初年度は2,200万人の利用を見込んでいる。

敷地内には、王室専用ターミナルや500人以上が利用できるモスク、乗り継ぎ客用のホテルなども建設された。IATA空港コードは、ドーハ国際空港と同一の空港コード、DOH を用いている。

歴史

2003年よりドーハ国際空港に代わる新空港の計画が始められた。2013年 1月、カタール首長のハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニーの名前から、ハマド国際空港として開港させると発表された^[4]。

後に、同年4月1日に暫定開港と発表^[5]されたが、直前になって開港が延期された^[6]。同年12月1日より貨物便が利用を開始^[7]し、2014年 4月30日より、一部旅客便の利用が開始された^[8]。同年5月27日に旧空港からすべての便が移行した。その後もターミナルの内装工事が続けられていたが2015年に完了した。

2017年6月、カタールに対してサウジアラビアなどが国交断絶（2017年カタール外交危機）を通告。エミレーツ航空やエティハド航空、サウディア、エジプト航空などの乗り入れが中止された^[9]が、2021年1月にこの外交危機が終焉を迎えたため2022年現在ではこの状況は解消されている。

施設

ターミナル1

ターミナル外観と、駐機中のカタール航空の航空機

コンコースCの内部

ターミナル間の移動用シャトルとして使用されるケーブル・ライナー

ランプベア

コンコースAは、チェックインエリアとメインターミナルの西側に位置している。ボーディング・ブリッジで接続された10箇所の搭乗ゲートがあり、そのうち2つはエアバスA380に対応している。
コンコースBは、チェックインエリアの東側に位置している。ボーディング・ブリッジで接続された10箇所の搭乗ゲートがあり、そのうち2つはエアバスA380に対応している。このコンコースは2014年4月30日にオープンし、10社がドーハ国際空港から運航を移管した。小さなコーヒーショップが設置されているほか、喫煙室、ファミリーエリア、免税店などがある。
コンコースCには、ボーディング・ブリッジで接続された13箇所の搭乗ゲートがあり、そのうち2つはエアバスA380用に特別に作られたものである。このコンコースは2014年5月27日にオープンした。
コンコースDは、ゲート1～4が2階に、ゲート18～24が1階にある。拡張工事に伴い、ゲート2とゲート4は使用中止となっている。
コンコースEは、ゲート1～4が2階に、ゲート18～24が1階にある。拡張工事に伴い、ゲート2とゲート4は使用中止となっている。

コンコースDとEは拡張される予定で、計画はまだ確定していないが、統合されてコンコースFとなる可能性もある^[10]。ターミナル1には、2014年6月20日にオープンした、カタール航空のファーストクラス用ラウンジ「アル・サフワ・ファーストクラスラウンジ」とビジネスクラス用ラウンジ「アル・ムルジャン・ビジネスクラスラウンジ」がある。

ランプベア

空港内で最も目立つのは、免税店街のグランドホワイエに展示されている、電灯の傘の中に頭を突っ込んだテディベアを象った巨大なブロンズ像である。スイス人アーティスト、ウルス・フィッシャー（英語版）による作品で、「ランプベア」(Lamp Bear)と呼ばれている。高さは7メートル、重さは約18～20トンである。ニューヨークのシーグラム・ビルディングの広場に展示された後、クリスティーズのオークションに出品され、カタール王族が680万米ドルで落札したものである^[11]^[12]。

2018年には、カタール博物館（英語版）から寄贈されたアメリカ人アーティスト、カウズの"Small Lie"という彫刻がターミナル内に設置された^[13]。

拡張

カタール航空の継続的な旅客増加に対応するため、ターミナルの拡張が計画されている。同空港の2018年の旅客数は3,450万人で、2020年には5,300万人に増加すると予想されている^[14]。特に2022年には、カタールで開催される予定のFIFAワールドカップにより、多くの利用が見込まれている。既存のコンコースDとEの間に作られる中央棟には、シンガポール・チャンギ国際空港の複合施設「ジュエル」に見られるような、高さ268メートル、面積1万平方メートルの巨大温室の庭が設置される。このプロジェクトでは、11,720平方メートルの商業・飲食スペースが追加され、乗り継ぎエリアも拡大される。中2階にはカタール航空のアル・ムルジャン・ビジネスクラスラウンジが移設され、面積9,000平方メートルの世界最大の空港ラウンジとなる^[15]。また、コンコースDとEは、9台のワイドボディ機を収容できるように延長される。

滑走路

この空港には、2本の並行した滑走路があり、両者は1キロメートル以上離れて設置されており、同時に離着陸ができるように設計されている。第1滑走路は長さ4,850メートルで、西アジアで最も長い滑走路とされている。第2滑走路は長さ4,250メートルである^[16]。

就航路線

旅客便

○ - ワンワールド
☆ - スターアライアンス
△ - スカイチーム

航空会社	目的地	コンコース
カタール航空○	日本 : 東京/成田、大阪/関西中東 : アブダビ、アルウラ（英語版）、アンカラ、アンマン、アンカラ、バグダード、バーレーン、バスラ、ベイルート、ブライダ（英語版）、ダンマーム、ドバイ、アルビール、エスファハーン、イスタンブール、イスタンブール/サビハ・ギョクチェン^[17]、ジェッダ、クウェート、マディーナ、マシュハド、マスカット、ナジャフ、ネオム（英語版）、サラーラ、シャールジャ、シーラーズ、スレイマニヤ、タブーク（英語版）、ターイフ（英語版）^[18]、テヘラン/エマーム・ホメイニー、ヤンブー（英語版）東アジア : 北京/大興、成都/天府^[19]^[20]、重慶、広州、杭州^[21]、香港、ソウル/仁川、上海/浦東東南アジア : バンコク/スワンナプーム、プーケット、ジャカルタ/スカルノハッタ、デンパサール、ハノイ、ホーチミン、プノンペン（ホーチミン経由）、クアラルンプール、マニラ、クラーク^[22]、セブ、ダバオ、シンガポール南アジア : アフマダーバード、アムリトサル、バンガロール、チェンナイ、コーチ、コロンボ、デリー、ダッカ、ゴア（英語版）、ハイデラバード、イスラマバード、カラチ、カトマンズ、コーチン、コルカタ、コーリコード、ラホール、マレ、ムルターン、ムンバイ、ナーグプル（英語版）^[23]、ペシャワル、シアールコート（英語版）、ティルヴァナンタプラム中央アジア : アルマトイ、タシケント西アジア : バクー、ラルナカ^[24]、トビリシ、エレバン^[25] オセアニア : オークランド、ブリスベン、メルボルン、パース、シドニー^[26]、アデレード^[27] 北アフリカ : カイロ、アレクサンドリア、アルジェ、カサブランカ、マラケシュ（カサブランカ経由）^[28]、チュニス東アフリカ : アディスアベバ、アスマラ、ジブチ^[29]、モガディシュ（ジブチ経由）、ダルエスサラーム、ザンジバル^[30]、キリマンジャロ、エンテベ、ナイロビ、マヘ島南部アフリカ : ケープタウン、ダーバン、ヨハネスブルク、ルサカ、ハラレ（ルサカ経由）、マプト中部アフリカ : キンシャサ、ルアンダ西アフリカ : ラゴス、アブジャ、カノ、ポートハーコート、アクラ、アビジャン東欧 :ベオグラード、ザグレブ、ブカレスト、ソフィア、モスクワ/シェレメーチエヴォ南欧 : アテネ、バルセロナ、マドリード、リスボン、ミラノ/マルペンサ、ローマ/フィウミチーノ、ヴェネツィア北欧 : コペンハーゲン、オスロ/ガーデモエン、ストックホルム/アーランダ中欧 : ベルリン、ブダペスト、デュッセルドルフ、フランクフルト、ジュネーヴ、ハンブルク、ミュンヘン、プラハ、ウィーン、ワルシャワ/ショパン、チューリッヒ西欧 : アムステルダム、ブリュッセル、ダブリン、バーミンガム^[31]、エディンバラ^[32]、ロンドン/ヒースロー、ロンドン/ガトウィック、マンチェスター、リヨン、ニース、トゥールーズ、パリ/シャルル・ド・ゴール北米 : アトランタ^[33]、ボストン^[33]、シカゴ/オヘア、ダラス/フォートワース^[34]、ヒューストン、マイアミ^[35]、ニューヨーク/JFK、シアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ワシントンD.C.、モントリオール/トルドー南米 : サンパウロ/グアルーリョス	A,B,C,D,E
エア・アラビア	シャールジャ	B
エティハド航空	アブダビ	B
フライドバイ	ドバイ	B
ガルフ・エア	バーレーン	B
クウェート航空	クウェート	B
ジャジーラ航空	クウェート	B
サウディア△	ジェッダ、リヤド	B
フライナス	ジェッダ、リヤド	B
オマーン航空○	マスカット	B
サラームエア（英語版）	マスカット	B
イラン航空	シーラーズ、ラール（英語版）	B
シリア・アラブ航空	ダマスカス	B
ロイヤル・ヨルダン航空○	アンマン	B
ミドル・イースト航空△	ベイルート	B
ターキッシュエアラインズ☆	イスタンブール	B
ペガサス航空	イスタンブール/サビハ・ギョクチェン	B
エア・インディア☆	デリー、ムンバイ、コーチ	A
エア・インディア・エクスプレス	コーチ、コーリコード、ティルヴァナンタプラム、ティルチラーパッリ、マタヌール、マンガロール（英語版）	A
インディゴ	デリー、ムンバイ、バンガロール、チェンナイ、ハイデラバード、マタヌール、コーチ	B
ビスタラ	ムンバイ	B
アカサ・エア（英語版）	ムンバイ	B
パキスタン国際航空	イスラマバード、ラホール、ペシャワール	B
ビーマン・バングラデシュ航空	ダッカ、チッタゴン、シレット（英語版）	B
USバングラ航空	ダッカ、チッタゴン	B
ヒマラヤ航空（英語版）	カトマンズ	B
ネパール航空	カトマンズ	B
スリランカ航空○	コロンボ	B
日本航空○	東京/羽田	B
中国南方航空	広州	B
厦門航空△	北京/大興、厦門	B
フィリピン航空	マニラ	B
マレーシア航空○	クアラルンプール	B
ガルーダ・インドネシア航空△	ジャカルタ	B
エジプト航空☆	カイロ	B
アルジェリア航空	アルジェ	B
ロイヤル・エア・モロッコ○	カサブランカ	B
バドル航空（英語版）	ポートスーダン	B
タルコ航空（英語版）	ポートスーダン	B
エチオピア航空☆	アディスアベバ	B
ルワンダ航空	キガリ	B
ブリティッシュ・エアウェイズ○	ロンドン/ヒースロー^[36]	B
イベリア航空○	マドリード	B
フィンエアー○	コペンハーゲン、ストックホルム、ヘルシンキ	B
アメリカン航空○	フィラデルフィア	B

貨物便

航空会社	目的地
カタール航空カーゴ^[37]	中東・西アジア : ベイルート、ダンマーム、アルビール、イスタンブール/アタテュルク、クウェート、マスカット、テヘラン/エマーム・ホメイニー、トビリシ、エカテリンブルク東・東南アジア : ハノイ、香港、ソウル/仁川、上海/浦東、大阪/関西南アジア : アフマダーバード、バンガロール、チェンナイ、ダッカ、ハイデラバード、カラチ、コルカタ、ラホール、ムンバイ、シアールコートアフリカ : アクラ、エンテベ、ヨハネスブルク、ハルツーム、ナイロビヨーロッパ : アムステルダム、バーゼル/ミュールーズ、ブリュッセル、ブダペスト、フランクフルト、リエージュ、ルクセンブルク、ロンドン/スタンステッド、マドリード、ミラノ/マルペンサ、オスロ/ガーデモエン、パリ/シャルル・ド・ゴール、スタヴァンゲル（英語版）、ザグレブ、サラゴサ北米 : アトランタ、シカゴ、ヒューストン、ロサンゼルス中南米 : メキシコ・シティ
カーゴルックス航空^[38]	香港、ルクセンブルク
ルフトハンザ・カーゴ^[39]	フランクフルト、シャールジャ